AIQ・BOTZ ETF比較|構成銘柄・違い・評判と選び方

AI(人工知能),テーマ別ETF

人工知能(AI)とロボティクスは、2026年現在、社会実装が進む一方、企業ごとの収益化や普及速度には差が生じています。こうした分野へまとめて投資できる代表的なETFが、グローバルX社のAIQBOTZです。

AIQは、AI向け半導体、メモリー、ネットワーク機器、クラウド、ソフトウェアなど、AIを支えるデジタル基盤へ幅広く投資します。

一方のBOTZは、産業用ロボット、工場自動化、医療用ロボット、自律走行、ヒューマノイドなど、AIを現実世界の機械へ応用する「フィジカルAI」に重点を置いています。

この記事では、AIQとBOTZの構成銘柄、上位銘柄への集中度、セクター・国別比率、経費率、純資産総額、リターン、投資上のメリットと注意点を比較します。

最終データ確認日:2026年8月3日
※AIQの構成銘柄と純資産総額は2026年7月21日、BOTZは7月31日時点です。パフォーマンスは両ETFとも6月30日時点です。構成比率、純資産総額、株価などは日々変動します。

比較表
構成銘柄
AIQの評価
BOTZの評価
セクター・国別比率
選び方
株価・リターン
投資リスク

AIQとBOTZの違いを先に結論

AIQは「AIを動かすデジタル基盤」へ投資するETFです。半導体、メモリー、通信機器、クラウド、ソフトウェアなどを幅広く保有します。

BOTZは「現実世界で動くAI」へ投資するETFです。産業用ロボット、工場自動化、医療用ロボット、自律走行などに関係する企業の比率が高くなっています。

  • AI半導体、メモリー、ネットワークなどを重視する:AIQ
  • 産業用ロボット、工場自動化、フィジカルAIを重視する:BOTZ
  • 保有銘柄数と上位集中度を重視する:相対的にはAIQ
  • 日本のFA・ロボット企業を取り込みたい:BOTZ

AIQとBOTZの比較表

項目 AIQ BOTZ
正式名称 Global X Artificial Intelligence & Technology ETF Global X Robotics & Artificial Intelligence ETF
投資の中心 AI半導体、メモリー、通信機器、クラウド、ソフトウェア 産業用ロボット、工場自動化、医療用ロボット、フィジカルAI
連動指数 Indxx Artificial Intelligence & Big Data Index Indxx Global Robotics & Artificial Intelligence Thematic Index
経費率 0.68% 0.68%
純資産総額 約96.3億ドル
2026年7月21日
約33.1億ドル
2026年7月31日
保有銘柄数 84銘柄 62銘柄
上位10銘柄 43.86% 60.56%
最大セクター 情報技術79.2% 資本財・産業45.2%
米国比率 66.10% 32.22%
日本株比率 1.51% 30.13%
投資イメージ デジタル基盤としてのAI 現実世界で動くAI

※純資産総額、保有銘柄数、上位構成銘柄はAIQが2026年7月21日、BOTZが7月31日時点です。セクター比率は2026年6月30日、国・地域別比率は各ファクトシートの2026年5月31日時点です。[1][2]

AIQとBOTZの構成銘柄を比較

サーチコンソールでは、「BOTZ 構成銘柄」と「AIQ 構成銘柄」がこの記事への主要な検索経路になっています。

AIQとBOTZには共通してエヌビディアが含まれますが、上位銘柄の顔ぶれは大きく異なります。

順位 AIQの構成銘柄 比率 BOTZの構成銘柄 比率
1 マイクロン・テクノロジー 6.39% キーエンス 10.59%
2 SKハイニックス 6.34% ABB 9.33%
3 AMD 5.61% ファナック 9.13%
4 サムスン電子 4.44% エヌビディア 8.85%
5 インテル 4.25% インテュイティブ・サージカル 5.75%
6 シスコシステムズ 3.95% SMC 4.60%
7 アップル 3.45% 深圳市匯川技術 4.23%
8 台湾積体電路製造(TSMC) 3.39% ダイフク 3.23%
9 ブロードコム 3.11% コグネックス 2.45%
10 エヌビディア 2.93% オーロラ・イノベーション 2.40%
上位10銘柄合計 43.86% 60.56%

※AIQは2026年7月21日、BOTZは7月31日時点です。基準日が異なるため、比率を厳密に同日比較したものではありません。[1][2]

構成銘柄から分かる違い:
AIQの上位にはメモリー・半導体・通信機器企業が並びます。BOTZの上位にはキーエンス、ABB、ファナック、SMC、ダイフクなど、工場自動化や産業機器に強い企業が並びます。

AIQの評判・評価は?メリットと注意点

AIQは、AIを開発する企業だけでなく、AI向け半導体、メモリー、通信機器、データ処理、クラウド、ソフトウェアなど、AIのデジタル基盤全体に投資するETFです。[3]

AIQの基本情報

正式名称:Global X Artificial Intelligence & Technology ETF

設定日:2018年5月11日

連動指数:Indxx Artificial Intelligence & Big Data Index

経費率:0.68%

純資産総額:約96.3億ドル

保有銘柄数:84銘柄

上位10銘柄集中度:43.86%

AIQを評価できる点

  • AI半導体だけでなく、メモリー、通信機器、クラウド、ソフトウェアなどをまとめて保有できる
  • BOTZより保有銘柄数が多い
  • 上位10銘柄の集中度がBOTZより低い
  • 米国だけでなく、韓国、台湾、中国、欧州などの企業も含む
  • AIの普及による計算資源、ネットワーク、データ処理需要の拡大へ投資できる

AIQの注意点

  • 情報技術セクターが約8割を占める
  • メモリー価格や半導体在庫など、半導体サイクルの影響が大きい
  • AIソフトウェアだけに投資するETFではない
  • NASDAQ100、半導体ETF、米国大型テクノロジーETFとの重複が生じやすい
  • 経費率0.68%は市場全体型ETFより高い

2026年7月21日時点では、上位10銘柄のうち、マイクロン、SKハイニックス、AMD、サムスン電子、インテル、TSMC、ブロードコム、エヌビディアなど、半導体・メモリー関連企業が多くを占めています。

したがって、AIQを単純な「AIソフトウェアETF」と捉えるのは適切ではありません。現在のポートフォリオは、AI向け計算資源とデータ処理基盤の影響を強く受ける構成です。

BOTZの評判・評価は?メリットと注意点

BOTZは、産業用ロボット、工場自動化、非産業用ロボット、自律走行、医療用ロボットなど、ロボット工学とAIの物理的な応用に重点を置くETFです。[4]

BOTZの基本情報

正式名称:Global X Robotics & Artificial Intelligence ETF

設定日:2016年9月12日

連動指数:Indxx Global Robotics & Artificial Intelligence Thematic Index

経費率:0.68%

純資産総額:約33.1億ドル

保有銘柄数:62銘柄

上位10銘柄集中度:60.56%

BOTZを評価できる点

  • 工場自動化、産業用ロボット、医療用ロボットなどへまとめて投資できる
  • AIを現実世界の機械や作業へ応用するフィジカルAIに投資できる
  • キーエンス、ファナック、SMC、ダイフクなど、日本のFA・ロボット企業を多く含む
  • 半導体企業だけに偏らないAI関連投資が可能
  • 米国、日本、欧州、中国などへ地域分散できる

BOTZの注意点

  • 上位10銘柄で約6割を占める
  • 上位5銘柄だけで43.65%を占める
  • 主要企業の決算や株価変動がETF全体へ与える影響が大きい
  • 製造業の設備投資や景気循環の影響を受けやすい
  • 日本のFA・ロボット株を保有している場合は重複しやすい
  • 経費率0.68%は市場全体型ETFより高い

BOTZは62銘柄を保有していますが、キーエンス、ABB、ファナック、エヌビディアの4銘柄だけで37.90%を占めます。

構成銘柄数だけを見ると一定の分散があるように見えますが、実際には上位企業の影響が大きい上位集中型ETFです。

BOTZの評価で重要な点:
BOTZは「AI全般」へ広く投資する商品というより、工場自動化、産業機器、ロボット、医療機器などへ比重を置いたETFです。AI半導体やクラウドを中心に考える場合は、AIQとは異なる値動きになる可能性があります。

AIQとBOTZのセクター・国別比率

セクター別比率

セクター AIQ BOTZ
情報技術 79.2% 37.1%
資本財・産業 4.9% 45.2%
ヘルスケア 0.4% 8.1%
通信サービス 8.0% 4.3%
一般消費財 7.0% 3.4%
金融 0.5%
エネルギー 1.8%
素材 0.1%

※2026年6月30日時点。株式部分を基準としており、現金などを除く場合があります。[1][2]

AIQは情報技術が79.2%を占めます。BOTZは資本財・産業が45.2%、情報技術が37.1%で、両セクターの合計は82.3%です。

どちらも市場全体へ広く分散するETFではなく、特定のテーマと業種へ集中しています。

国・地域別比率

国・地域 AIQ BOTZ
米国 66.10% 32.22%
日本 1.51% 30.13%
韓国 11.91% 3.64%
中国 4.00% 19.17%
台湾 4.79%
スイス 9.59%
ドイツ 4.25%
その他 7.44% 5.25%

※各ファクトシートの2026年5月31日時点。[5][6]

AIQは米国が約3分の2を占めますが、メモリー企業の比率が高いため、韓国や台湾への投資も含まれます。

BOTZは米国、日本、中国、スイスに分散し、日本株比率が約3割あります。日本のFA・ロボット企業へまとめて投資できる一方、日本株ポートフォリオとの重複には注意が必要です。

AIQとBOTZはどちらがおすすめ?目的別の選び方

AIQとBOTZは、どちらも「AI」を名称に含みますが、実際の投資対象は大きく異なります。

重視する投資対象 比較上の候補 理由
AI半導体・メモリー・デジタル基盤 AIQ 半導体、メモリー、通信機器、クラウドなどを幅広く保有
産業用ロボット・工場自動化 BOTZ キーエンス、ABB、ファナック、SMCなどの比率が高い
フィジカルAI BOTZ AIをロボット、自律機器、医療機器などへ応用する企業を保有
より多くの銘柄へ分散 AIQ 84銘柄を保有し、上位10銘柄は43.86%
日本のFA・ロボット企業 BOTZ 日本株が約3割を占める
エヌビディアへの影響を抑えたい AIQ NVDA比率はAIQが2.93%、BOTZが8.85%
メモリー・半導体サイクルを重視 AIQ マイクロン、SKハイニックス、AMD、サムスン電子などが上位
上位集中を抑えたい AIQ BOTZより上位10銘柄への集中度が低い

AIのデジタル基盤全体へ投資したい場合はAIQ、ロボットや自動化設備などAIの物理的な応用へ投資したい場合はBOTZが比較上の候補になります。

ただし、すでに保有しているNASDAQ100、半導体ETF、米国大型テクノロジー株、日本のFA関連株などとの重複も確認する必要があります。

AIQ・BOTZの株価とパフォーマンス

テーマ型ETFを評価する際は、分配金利回りよりも、株価変動と分配金を合わせたトータルリターンを確認する方が商品特性に合います。

期間 AIQ BOTZ
2026年年初来 +28.3% +4.3%
過去1年間 +49.74% +16.24%
過去3年間・年率 +32.96% +9.96%
過去5年間・年率 +16.69% +1.82%

※NAVベース。2026年6月30日時点。分配金の再投資を含むトータルリターンです。過去の実績は将来の運用成果を保証しません。[7][8]

2026年6月30日までの期間ではAIQがBOTZを大きく上回りました。AIQの上位を占めるメモリー・半導体関連株の上昇が、パフォーマンスを押し上げたと考えられます。

ただし、短期間に上昇したテーマ型ETFは、市場環境が変化した際に反落幅も大きくなる可能性があります。

AIQ・BOTZの株価チャート

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:米国10年国債利回り
※主要指標の単位:Bは10億ドル、Mは100万ドル。株価は最大20分程度遅れる場合があります。




AIQとBOTZは配当目的のETFではない

AIQとBOTZは、いずれも分配金を主な投資目的とするETFではありません。分配頻度は年2回ですが、投資成果は主に構成銘柄の値上がり・値下がりによって決まります。

2026年7月末時点の30日SEC利回りは、AIQがマイナス0.16%、BOTZがマイナス0.04%でした。これは投資家が運用会社へ分配金を支払うという意味ではなく、直近30日間の純投資収益を費用控除後に年率換算した値がマイナスだったことを示します。

両ETFはインカム目的ではなく、AI・ロボティクス分野へのテーマ投資として評価すべき商品です。このため、本記事では配当利回りの年次表を掲載せず、株価とトータルリターンを中心に比較しています。[1][2]

ポートフォリオの詳細比較

次に、構成企業の規模別比率、セクター別比率、上位構成銘柄などを確認します。

AIQは大型テクノロジー、半導体、メモリー企業の影響を受けやすく、BOTZは産業機器、工場自動化、医療機器企業の影響を受けやすい構造です。

投資する企業の規模別比率、セクター別比率はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。


AIQ・BOTZへ投資する際のリスク

  1. テーマ集中リスク:
    両ETFともAI・ロボティクスという特定テーマへ集中します。市場全体型ETFと比べて、テーマへの期待や失望による価格変動が大きくなる可能性があります。
  2. 業種集中リスク:
    AIQは情報技術が79.2%を占めます。BOTZも資本財・産業と情報技術の合計が82.3%です。
  3. 個別銘柄への集中:
    BOTZは上位10銘柄で60.56%、上位5銘柄だけで43.65%を占めます。主要企業の決算や株価変動がETF全体へ反映されやすい構造です。
  4. 半導体サイクル:
    AIQはメモリー・半導体企業の比率が高く、AI需要だけでなく、メモリー価格、在庫循環、設備投資、輸出規制などの影響を受けます。
  5. 設備投資サイクル:
    BOTZは工場自動化や産業機器企業の比率が高く、製造業の景気や企業の設備投資計画に左右されます。
  6. バリュエーションリスク:
    AIやロボティクスへの高い成長期待が株価へ織り込まれている場合、増収率や利益率が市場予想を下回ると大きく下落する可能性があります。
  7. 地域・為替リスク:
    AIQは韓国や台湾、BOTZは日本、中国、スイスなど米国外の比率が高く、各国の景気、政策、通貨変動の影響を受けます。
  8. 既存資産との重複:
    AIQは半導体ETFやNASDAQ100と、BOTZは日本のFA・ロボット株と重複しやすい商品です。
  9. 経費率:
    両ETFの経費率は0.68%です。低コストの市場全体型ETFより高いため、テーマへの集中投資で期待する効果と継続的な運用コストを比較する必要があります。
  10. 指数変更・銘柄入れ替え:
    テーマ型指数では、指数会社の選定基準や定期見直しにより、構成銘柄や投資対象の実態が変化する可能性があります。

AIQ・BOTZ比較のまとめ

  • AIQ:AI半導体、メモリー、通信機器、クラウド、ソフトウェアなど、AIのデジタル基盤へ投資する
  • BOTZ:産業用ロボット、工場自動化、医療用ロボットなど、AIの物理的な応用へ投資する
  • AIQの特徴:84銘柄を保有し、BOTZより上位10銘柄への集中度が低い
  • BOTZの特徴:日本のFA・ロボット企業の比率が高く、上位10銘柄で約6割を占める
  • 共通点:経費率はともに0.68%で、市場全体型ETFより高い
  • 分配金:配当期待の商品ではなく、株価とトータルリターンを中心に評価する

AIQとBOTZを選ぶ際は、「AI」という名称だけで判断せず、実際の構成銘柄、セクター配分、国別比率、上位集中度を確認することが重要です。

AIのデジタル基盤を重視するならAIQ、工場自動化やロボットなどフィジカルAIを重視するならBOTZが比較上の候補になります。

免責事項

本記事は2026年8月3日時点で確認できる情報に基づく情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。

構成銘柄、組入比率、純資産総額、株価、経費率、リターンなどは、本文中に記載した基準日時点の数値であり、随時変動します。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

出典

  1. AIQの経費率、純資産総額、保有銘柄数、上位構成銘柄、セクター比率、パフォーマンス、分配頻度:
    Global X「Artificial Intelligence & Technology ETF(AIQ)」公式ページ
    (確認日:2026年8月3日)
  2. BOTZの経費率、純資産総額、保有銘柄数、上位構成銘柄、セクター比率、パフォーマンス、分配頻度:
    Global X「Robotics & Artificial Intelligence ETF(BOTZ)」公式ページ
    (確認日:2026年8月3日)
  3. AIQの連動指数と投資対象:
    Global X「AIQ Index Methodology Summary」
  4. BOTZの連動指数と投資対象:
    Global X「BOTZ Index Methodology Summary」
  5. AIQの国・地域別構成:
    Global X「AIQ Fact Sheet」
    (2026年5月31日時点)
  6. BOTZの国・地域別構成:
    Global X「BOTZ Fact Sheet」
    (2026年5月31日時点)
  7. AIQの2026年6月末パフォーマンス:
    Global X「AIQ」公式パフォーマンス
  8. BOTZの2026年6月末パフォーマンス:
    Global X「BOTZ」公式パフォーマンス

Posted by 南 一矢