PEP(ペプシコ)今後の見通し

必需品,株価•決算

ペプシコ(Pepsi Co, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(KOとPEPを比較:コカコーラとペプシコ)を参照

直近決算

PEP(ペプシコ)は4月16日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.55$→結果1.61$
・売上高:予想189.4億$→結果194.4億$(前年同期比+9%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:+4~6%
・売上高:+2~4%
★出典
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

ペプシコ(PepsiCo, Inc.)は、ペプシコーラで知られる飲料会社であると同時に、スナック菓子・食品分野でも世界的な規模を持つ企業です。グローバルでは飲料(炭酸/非炭酸)と「コンビニエントフーズ(菓子・食品)」の二本柱で展開し、200以上の国と地域で事業を行っています。2025年通期の売上高は939.25億ドルで、2024年通期の918.54億ドルから2%増となりました。[1]

同社は以下の著名ブランドを保有しています(地域により取扱い差あり)。

飲料:「ペプシコーラ」「ゲータレード」「マウンテンデュー」「SodaStream」「Rockstar(米国・カナダ以外)」「poppi」など。なお、トロピカーナ等の一部ジュース事業は2022年にPAI PartnersとのJV(Tropicana Brands Group)へ移管済みです。2025年時点でもPepsiCo Beverages North America(PBNA)は、米国の一部チャネルでTropicana Brands GroupのブランドをチルドDSDで流通しています。[1][2]

スナック菓子:「レイズ(Lay’s)」「ドリトス」「チートス」「ラッフルズ」「トスティートス」など。2025年にはメキシカン・アメリカン食品ブランドのSiete Foodsを買収し、北米食品ポートフォリオを広げました。[1][3]

オートミール・食品:「クエーカー(Quaker)」「Pearl Milling Company」など。2024年のQuaker製品リコールの影響は残りましたが、2025年の報告区分では旧FLNAと旧QFNAが統合され、PepsiCo Foods North America(PFNA)として開示されています。[1]

スナック、炭酸/非炭酸飲料、食品などを自社および契約ボトラー・製造パートナーで生産し、世界各地で販売しています。2018年には家庭向け炭酸水メーカー「SodaStream」を買収しました。プレミアム精製水「LIFEWTR」は2017年に立ち上げ、米国では100%再生PET(rPET)ボトル化を進めるなど、ポートフォリオ多角化と環境対応を並行して進めています。[4][5]

また、2020年にはエナジードリンクのRockstarを買収しましたが、2025年8月のCelsius Holdingsとの戦略提携強化により、Rockstar Energyの米国・カナダ事業はCelsius Holdings側へ移りました。PepsiCoはRockstar Energyの国際ブランド権を引き続き保有し、米国・カナダではCelsius、Alani Nu、Rockstar Energyを含むCelsius Holdingsのポートフォリオを流通面で支援します。PepsiCoのCelsius Holdings持分は、2025年8月時点で転換後ベース約11%に上昇しました。[6][7]

地理別では、2025年通期の売上構成は米国56%、米国外44%でした。製品別では食品58%、飲料42%です。2024年実績では海外売上が約40%でしたが、2025年は米国外比率が44%へ上昇し、国際事業の重要性がさらに高まっています。[1]

そのビジネスモデルや経営戦略などを見てみます。

ボトリング/供給体制

本社はブランド戦略・マーケティング・商品開発・濃縮原液供給を担い、各地のボトラー、契約製造パートナー、自社工場が製造・充填・流通・販売を担当します。製品特性に応じてDSD(店舗直納)/倉庫経由など複数の流通網を使い分けます。2025年時点では、PBNAがCelsius、Alani Nu、RockstarなどCelsius Holdingsのブランドを米国・カナダで流通支援するなど、自社ブランドだけでなく提携先ブランドの流通にも関与しています。[1][7]

経営戦略(要点)

健康・機能性領域の拡充:ゼロシュガー、水、スポーツ/機能性飲料(Gatorade/Propel等)を強化しています。2025年には機能性ソーダのpoppiを買収し、従来型炭酸飲料だけでなく、プレバイオティクスなどを訴求する新しい飲料カテゴリーへの対応を進めました。[8][9]

ポートフォリオ最適化:ジュース事業のJV化(Tropicana Brands Group)、SodaStream買収、Rockstar買収、Celsiusとの提携強化、Siete Foods買収、poppi買収などを通じて、成長性と収益性の両立を狙っています。2025年は、Siete Foodsを12億ドルで取得し、poppiを19.5億ドルで取得しました。[2][3][8]

サステナビリティ(pep+):LIFEWTRの100%rPET化、Aquafina缶導入など、パッケージの循環型対応を進めています。一方で、消費者の価格感応度、物流・包装コスト、規制対応は引き続き課題です。[5][1]

製品ポートフォリオの多様化(例)

SodaStream買収(2018年)で「家庭内炭酸」という新しい接点を獲得しました。Rockstar買収(2020年)に加え、Celsiusとの資本・販売提携でエナジー分野を強化しました。2025年には、Celsiusが米国・カナダのRockstar Energyブランドを取得し、PepsiCoはCelsius Holdingsの戦略的パートナーとして流通を支える形に再整理されました。さらに、Siete Foodsとpoppiの買収により、自然派・機能性・文化的多様性を意識した食品・飲料ポートフォリオを拡充しています。[3][4][7][8]

セグメント(報告区分)

  • PFNA:PepsiCo Foods North America。米国・カナダのコンビニエントフーズ事業。2025年通期の売上構成は全社の約30%、コア・セグメント営業利益構成は約39%でした。[1]
  • PBNA:PepsiCo Beverages North America。北米飲料事業。2025年通期の売上構成は全社の約30%、コア・セグメント営業利益構成は約19%でした。2025年にはpoppi買収とCelsius提携強化により、機能性飲料・エナジー領域を再編しました。[1][7][8]
  • International Beverages Franchise(IB Franchise):国際フランチャイズ飲料事業。2025年通期の売上構成は約5%、コア・セグメント営業利益構成は約11%でした。濃縮原液を中心とするため、売上規模に比べて利益貢献が大きい点が特徴です。[1]
  • Europe, Middle East and Africa(EMEA):欧州・中東・アフリカ。2025年通期の売上構成は約19%、コア・セグメント営業利益構成は約15%でした。[1]
  • Latin America Foods:ラテンアメリカのコンビニエントフーズ事業。2025年通期の売上構成は約11%、コア・セグメント営業利益構成は約13%でした。[1]
  • Asia Pacific Foods:中国、豪州、ニュージーランド、インドを含むアジア太平洋のコンビニエントフーズ事業。2025年通期の売上構成は約5%、コア・セグメント営業利益構成は約3%でした。[1]

注:旧稿では2024年期末までの表示としてFLNA/QFNA/LatAm/Europe/AMESA/APACなどを記載していましたが、2025年以降の開示では、PFNA、PBNA、IB Franchise、EMEA、LatAm Foods、Asia Pacific Foodsの6報告セグメントで整理されています。[1]

最近の業績トピック

  • 2025年通期:売上高は939.25億ドル(前年比+2%)、コア営業利益は149.12億ドル(前年比+1.5%)、コアEPSは8.14ドル、フリーキャッシュフローは82.00億ドルでした。2025年は米国外売上比率が44%に上昇し、国際事業の伸びが北米の停滞を補いました。[1]
  • 2026年Q1:売上高は194.43億ドル(前年同期比+8.5%)、営業利益は32.13億ドル(同+24%)、PepsiCo株主帰属純利益は23.27億ドル、希薄化後EPSは1.70ドルでした。オーガニック売上成長率は2.6%で、北米食品・北米飲料ともに前四半期比で改善し、国際事業も堅調でした。[10]
  • 2026年通期見通し:会社側は2026年について、オーガニック売上成長率2〜4%、コア恒常為替EPS成長率4〜6%を見込み、買収・売却等の影響込みで報告ベース売上成長率4〜6%、コアEPS成長率約5〜7%を示唆しています。[10]

ミニ解説
PepsiCoは「飲料会社」だけではありません。2025年通期の売上構成は食品58%、飲料42%で、スナック・食品の比重が大きい会社です。
北米のスナックと国際事業が利益の柱です。2025年通期のコア・セグメント営業利益構成では、PFNAが39%、PBNAが19%、IB Franchiseが11%、EMEAが15%、LatAm Foodsが13%でした。
エナジー領域は「所有」から「提携・流通」へ再整理されています。Rockstarの米国・カナダ事業はCelsius側に移り、PepsiCoはCelsius持分約11%と流通網を通じて成長を取り込む形です。
2026年の焦点は北米回復です。2026年Q1は北米食品・飲料ともに前四半期比で改善しましたが、消費者の価格感応度、DSDからのチャネル変化、コスト上昇が引き続きリスクです。

【注】(出典リンク)

  1. 2025年通期売上、事業概要、ブランド、200以上の国・地域、食品58%/飲料42%、米国56%/米国外44%、2025年セグメント構成 → PepsiCo 2025 Annual Report。一次一次(IR一覧) / 確認日:2026-05-10
  2. Tropicana等ジュース事業のJV化、Tropicana Brands Group、PepsiCoの39%持分 → PAI Partners発表、PepsiCo 2022 Form 10-K。一次一次(SEC) / 確認日:2026-05-10
  3. Siete Foods買収完了、取得額12億ドル → PepsiCo公式発表。一次 / 確認日:2026-05-10
  4. SodaStream買収(2018年発表) → PepsiCo公式発表。一次 / 確認日:2026-05-10
  5. LIFEWTRの100%rPET化、Aquafina缶導入、LIFEWTRローンチ → PepsiCo Media Room、Fortune補足。一次二次 / 確認日:2026-05-10
  6. Rockstar買収(2020年発表) → PepsiCo公式発表。一次 / 確認日:2026-05-10
  7. Celsiusとの戦略提携強化、PepsiCoの持分約11%、Rockstar Energy米国・カナダ事業の移管、Alani Nuの流通拡大 → Celsius Holdings公式発表、Reuters補足。一次二次 / 確認日:2026-05-10
  8. poppi買収完了、取得額19.5億ドル、税効果控除後16.5億ドル → PepsiCo公式発表。一次 / 確認日:2026-05-10
  9. Gatorade/Propel等のスポーツ・機能性ポートフォリオ → Gatorade公式、PepsiCo Partners。一次一次 / 確認日:2026-05-10
  10. 2026年Q1決算、売上194.43億ドル、営業利益32.13億ドル、純利益23.27億ドル、EPS1.70ドル、2026年見通し → PepsiCo Q1 2026 Earnings Release。一次一次(10-Q) / 確認日:2026-05-10

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

EPSと売上:予想:結果

【出典】

Posted by 南 一矢