PYPL(ペイパル)今後の見通し
ペイパルホールディングス(PayPal Holdings, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(PYPL/SQ:ペイパルとブロックを比較)を参照
直近決算
PYPL(ペイパル)は2024年10月29日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.07$→結果1.2$
・売上高:予想78.8億$→結果78.5億$(前年同期比+6%)
★ガイダンス
《四半期》
・EPS:一桁台前半以下の減少(Low to mid-single-digit decrease)
・売上高:1桁台前半の成長(Low single-digit growth)
《通年》
・EPS:二桁成長(High teens growth)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
ペイパルは、世界中で幅広いユーザーに利用される電子決済サービスの大手企業です。
オンラインショッピングやアプリでの支払いなどのデジタル決済をより安全に、より便利にするためのプラットフォームを提供しています。
1998年に設立され、もともとはeBayの決済部門として広く知られていましたが、2015年に独立し、ナスダックに上場しました。
その経営理念は、「よりシンプルで安全な決済体験を創造する」ことにあります。
オンライン支払いソリューションを通じて、消費者と販売店が安心して資金をやり取りできる環境を提供し、グローバルなデジタルエコノミーの発展に寄与することを目指しています。
また、技術革新とセキュリティ強化に重点を置き、ユーザーの資金や個人情報を守ることを最優先の課題としています。
オンラインやモバイル決済だけでなく、個人間送金サービス(Venmo、Xoomなど)を提供することで、数億人のユーザーに利用され、世界中の消費者や販売店に安全かつ迅速な決済環境を提供しています。
PYPLは、オンライン決済サービスを中心に、幅広い決済ソリューションを提供しています。
(1) オンライン決済プラットフォーム:ウェブサイトやモバイル、タブレット、ウェアラブル端末などからいつでもアクセスできる、オンライン決済プラットフォームを提供。ユーザーは、クレジットカード、銀行口座と連携し、ワンクリックで安全な支払いが可能です。
(2) デジタルウォレットと個人間送金:個人間の送金サービスも展開しており、同社傘下のVenmoやXoomを通じて、友人・家族間の小口送金を簡単に行えます。
(3) 企業向け決済ソリューション:オンライン決済ゲートウェイ、B2B取引、サブスクリプション管理、国際決済など、企業向けの多様な決済ソリューションを提供。グローバルな決済プラットフォームとして、100以上の通貨での支払い、56の通貨での銀行送金、25の通貨によるPayPal口座の利用を可能にし、高い利便性を実現しています。
PYPLは、北米、欧州、アジア、ラテンアメリカ、中東、アフリカなど、全世界でサービスを展開しています。
オンラインショッピングやモバイル決済を利用する全世界のユーザーに向け、常にアクセス可能なシステムを提供しています。
主要なeコマースプラットフォーム(天猫、Zalando、ZOZOTOWNなど)と提携し、デジタル決済の普及に努めています。
取引手数料が主な収入源であり、VISA、Mastercard、Google、Baidu、Citigroup、JP Morgan、Appleなど大手企業と提携し、決済エコシステムを強化しています。
近年は買収を加速し、業務の幅を広げてきています。
18年にはローン事業を消費者金融を営むシンクロニー、中小企業の決済に強いハイパーウォレット、欧州のモバイル決済サービスのiZettleを買収。
19年には中国でオンライン決済を行うゴーペイの株式7割を取得。20年1月にはクーポン・価格比較サービスを手がけるHoney Scienceを買収しています。
そして、決済技術の革新を支えるために、継続的な研究開発(R&D)投資を行っています。
最新の暗号技術、AIによる不正取引検知システム、ブロックチェーン技術の一部活用などにより、決済の安全性とスピードを高めています。
デジタルウォレットの機能拡充や、モバイル決済の利便性向上を図るため、新たな技術や機能の開発も積極的に行われています。
PYPLは、オンライン決済サービスのさらなる普及と、新たな市場への拡大を目指して、以下の戦略を推進しています。
・デジタル決済プラットフォームの強化:あらゆるデバイスからのアクセスを可能にする。
・個人間送金サービスの拡充:VenmoやXoomを通じて、個人間送金や国際送金サービスを強化
・企業向け決済ソリューションの拡大:複数通貨や多言語に対応したシステムを提供し、グローバルな取引を支援
・戦略的パートナーシップと買収:大手企業と提携し、フィンテック関連の新興企業を買収
【出典】
【事業構成】
【地域別売上高】