ペプシコ(PEP)の配当利回り・増配実績|54年連続増配と財務健全性

必需品,配当


ペプシコ(PEP)配当・財務分析|2026年10月8日更新

ペプシコ(PEP)の配当はいくら?利回り・支払日・54年連続増配を分析

ペプシコ(PepsiCo, Inc.、NASDAQ:PEP)は、2026年に54年連続増配を達成した「配当貴族」銘柄です。2026年7月17日には四半期配当1株1.48ドルが宣言され、2026年9月30日に支払われました。年率換算配当は5.92ドルで、2025年に適用された5.69ドルから約4%引き上げられています。[1]

2026年10月8日に第3四半期(2026年9月5日までの12週間)決算が発表されました。最新の四半期業績は2026年Q3、直近の確定通期は2025年通期として分けて確認します。第3四半期累計は36週間の数値です。[2]

ペプシコ(PEP)の配当情報

項目 最新情報
年率配当 5.92ドル(2026年10月8日現在)
四半期配当 1.48ドル(2026年7月宣言分)
直近支払日(支払済み) 2026年9月30日
直近株主確定日 2026年9月4日
連続増配年数 54年(2026年)
2025年GAAP配当性向 約93.7%
2025年コア配当性向 約69.1%
2026年10月7日終値 123.73ドル
参考配当利回り 約4.78%(10月7日終値ベース)
次回配当日 2026年10月8日時点で正式発表未確認

2026年10月7日終値は123.73ドルでした。年率配当5.92ドルを基準にした指標配当利回りは約4.78%です。2026年10月8日の米国市場は決算発表後の取引前のため、前営業日の終値で比較します。利回りは株価に応じて変動します。[3]

ペプシコの現在の株価、決算予定、業績予想については、ペプシコ(PEP)の株価・決算分析で整理しています。

ペプシコの配当はいつ支払われる?

ペプシコの配当は四半期ごとに支払われています。2026年7月17日に宣言された1株1.48ドルの配当は、9月4日時点の株主に対し9月30日に支払済みです。2026年10月8日時点で、次の配当の支払日・株主確定日について、新たな公式宣言は確認していません。過去の支払月は将来の確定日程を意味しません。[1]

米国株の配当を受け取るために必要な購入期限は、株主確定日そのものではなく、権利落ち日や受渡日程を踏まえて判断する必要があります。実際の期限は利用する証券会社の案内も確認してください。

年率配当を日本円に換算する方法

1株当たりの年間配当を円換算する場合は、年率配当5.92ドルにドル円レートを掛けます。たとえば1ドル=150円なら、税引前の年間配当相当額は888円です。実際の受取額は、支払時の為替レート、米国源泉税、日本の税金、証券会社の為替手数料などによって変わります。

ミニ解説:PEPの「配当ストーリー」を一言で

ペプシコは、景気敏感株のような急激な利益成長を狙う銘柄ではありません。その代わり、生活必需品に近い需要、飲料とスナックの分散、強いブランド、厚い営業キャッシュフローを土台として、長期にわたって増配してきました。

2025年通期の営業キャッシュフローは121億ドル、2025年に実際に宣言された年間配当は1株当たり5.6225ドルでした。2026年6月支払い分からは、年率5.92ドルの新しい配当水準が適用されています。[4]

配当利回りと株価の推移:3ヶ月チャート

データソースについて

連続増配年数、最新の配当条件、決算、キャッシュフロー、負債などは、PepsiCoのプレスリリース、Form 10-K、Form 10-Qを一次情報として採用しています。2008年以降の長期系列については、PepsiCoの年次報告書を基本とし、長期系列データを補助的に参照しています。[5]

配当成長の実績(要点)

以下は、2008年以降の年間配当、配当成長率、GAAP配当性向等の推移です。2026年の「5.92ドル」は現行四半期配当×4の年率換算値であり、2026年の確定年間宣言配当ではありません。2025年以前の年次実績とは区別しています。

2025年の「5.69ドル」は、2025年6月支払い分から適用された年率換算額です。2025年の四半期ごとの実際の宣言額を合計した年間配当は5.6225ドルでした。[4][5]

年 年間配当
($)
成長率 GAAP配当性向 年EPS
(GAAP)
補足
2026年率 5.92 +4.0% — — 2026年6月支払い分から適用
2025 5.6225 +5.5% 93.7% 6.00 実際の年間宣言配当
2024 5.3300 +7.8% 76.7% 6.95 通期実績
2023 4.9450 +9.3% 75.4% 6.56 通期実績
2022 4.5250 +6.5% 70.5% 6.42 通期実績
2021 4.2470 +5.6% 77.4% 5.49 通期実績
2020 4.0220 +6.1% 78.6% 5.12 通期実績
2019 3.7900 +5.6% 72.9% 5.20 通期実績
2018 3.5900 +13.2% 40.9% 8.78 米国税制改革の影響でEPSが高い
2017 3.1700 +7.1% 93.8% 3.38 通期実績
2016 2.9600 +7.2% 67.9% 4.36 通期実績
2015 2.7600 +9.1% 75.2% 3.67 通期実績
2014 2.5300 +13.0% 59.3% 4.27 通期実績
2013 2.2400 +5.2% 51.9% 4.32 通期実績
2012 2.1300 +4.9% 54.3% 3.92 通期実績
2011 2.0300 +7.4% 50.4% 4.03 通期実績
2010 1.8900 +6.2% 48.3% 3.91 通期実績
2009 1.7800 +7.9% 47.2% 3.77 通期実績
2008 1.6500 +14.6% 51.4% 3.21 通期実績

2025年の実際の年間宣言配当は、2025年Form 10-Kに記載された5.6225ドルです。2026年の5.92ドルは通期に実際に支払われた総額ではなく、2026年6月支払い分から適用された年率配当です。[4][5]

連続増配年数
(2026年時点)
54年
年率配当
(2026年)
$5.92
2025年実際配当
(宣言ベース)
$5.6225
2025年GAAP配当性向
約94%
2025年コア配当性向
約69%
直近支払日
(支払済み)
2026/9/30

着実な配当成長の実績

ペプシコは、2008年の年間配当1.65ドルから2025年の年間宣言配当5.6225ドルまで増配してきました。この17年間の年平均成長率は約7.5%です。さらに2026年には年率配当5.92ドルへの引き上げが実施され、54年連続増配となりました。[1][4]

2025年のGAAP EPSは6.00ドルだったため、実際の年間宣言配当5.6225ドルに対するGAAP配当性向は約93.7%です。一方、2025年のコアEPSは8.14ドルで、コアEPSを基準にした配当性向は約69.1%となります。[6]

GAAP配当性向だけを見ると余裕が小さく見えますが、2025年のGAAP利益には、RockstarやBe & Cheeryに関する減損、事業再編費用、買収関連費用などが含まれています。配当の持続性を考える際は、GAAP利益、コア利益、営業キャッシュフローを併せて確認する必要があります。

最新決算(2026年Q3・2025年通期)のポイント

2026年Q3決算と新しい通期見通し(10月8日公表)

2026年9月5日までの12週間の売上高は25,274M$(前年比5.6%増)、有機売上高成長率は3.1%でした。GAAP希薄化後EPSは2.23ドル(17%増)、コアEPSは2.34ドル(2%増)です。営業利益は4,260M$(19%増)でしたが、前年の特別費用や当期の関税還付などの影響を除いた利益の伸びは限定的でした。[2]

指標 2026年Q3 2025年Q3 変化
純売上高(M$) 25,274 23,937 +5.6%
GAAP営業利益(M$) 4,260 3,569 +19%
コア営業利益(M$) 4,277 4,137 +3%
コア営業利益率 16.9% 17.3% -0.35ポイント(会社発表、丸め値)
GAAP EPS 2.23ドル 1.90ドル +17%
コアEPS 2.34ドル 2.29ドル +2%

2026年通期予想を下方修正:有機売上高成長率は約3%、報告ベース純売上高成長率は約6%に更新しました。コア定額通貨EPS成長率は1~2%(従来は4~6%の下限付近)、為替を含むコアEPS成長率は2.5~3.5%(従来5~7%の下限付近)へ引き下げられました。配当約7.9B$、自社株買い約1.0B$、計約8.9B$の2026年株主還元計画は維持しています。[7]

国際事業は引き続き成長しましたが、北米は食品・飲料とも販売価格の見直しと投入コスト上昇が利益率を圧迫しています。2026年Q3の北米食品(PFNA)のオーガニック販売数量は約1%増、北米飲料(PBNA)は約3%減でした。会社は追加の構造的コスト削減とブランド投資による回復を目指しています。[8]

※2026年Q3のGAAP営業利益増加には、買収・売却関連の会計影響や商品デリバティブ評価、関税還付などが含まれます。恒常的な収益力を見る場合はコア利益率・販売数量も併せて評価してください。

参考:前四半期の2026年Q2決算(2026年7月9日公表)[7]

  • 2026年Q2の純売上高は241億8,100万ドルで、前年同期比6.4%増でした。
  • 為替と買収・売却の影響を除いた有機売上高成長率は2.4%でした。
  • 2026年Q2のGAAP希薄化後EPSは2.18ドル、コアEPSは2.20ドルでした。コアEPSは前年同期比4%増です。
  • GAAP営業利益は40億2,300万ドルで前年同期比125%増でした。ただし、前年同期にRockstarなどの減損費用が計上されていた反動が大きく、基礎的な伸びを示すコア営業利益の増加率は4%でした。
  • 2026年上半期累計の純売上高は436億2,400万ドル、有機売上高成長率は2.5%、GAAP EPSは3.88ドル、コアEPSは3.81ドルでした。
  • 2026年Q2の世界全体のオーガニック販売数量は、食品が3%増、飲料が2%増でした。
  • 旧見通し:2026年7月9日時点では有機売上高成長率2~4%、コア定額通貨EPS成長率4~6%を見込みました。これらの数値は2026年10月8日のQ3発表で更新されています。
  • 旧見通し:2026年7月9日時点の報告ベース増収予想4~6%、コアEPS増益予想5~7%は、Q3発表後には最新予想ではありません。
  • 2026年の株主還元計画も、配当約79億ドルと自社株買い約10億ドルを合わせた約89億ドルで据え置かれました。

2026年Q3では世界の有機売上高成長率が3.1%とQ2の2.4%から改善しました。北米食品の数量改善や国際事業の拡大が貢献しています。ただし、北米飲料の有機販売数量は前年同期比約3%減となり、地域・部門による濃淡は残りました。[8]

2026年Q3の北米食品(PFNA)は有機販売数量が約1%増えましたが、価格施策の影響などで有機売上高はほぼ横ばいでした。北米飲料(PBNA)は報告ベース売上高が7%増加した一方、買収・売却と為替の影響を除く有機売上高は1%増、販売数量は約3%減でした。[8]

2026年10月8日の経営陣説明では、国際事業の堅調さに対し、北米事業の回復が期待に届いていません。追加的なコスト削減、商品革新、ブランド投資を行う一方、原材料など投入コスト上昇の影響を見込み、2026年のコアEPS成長率予想を引き下げました。[7][8]

財務パフォーマンスと成長見通し

主要財務指標の推移

売上高、営業キャッシュフロー(営業CF)、純利益はいずれもM$(百万ドル)表示です。2025年通期の純売上高は93,925M$、営業CFは12,087M$、純利益は8,240M$でした。以下の長期表は通期実績の比較用として維持し、2026年Q3までの36週累計は別表に掲載します。[6]

指標 2026年36週 2025年36週
売上高(M$) 68,898 64,582
株主帰属純利益(M$) 8,356 5,700
GAAP EPS 6.10ドル 4.15ドル
コアEPS 6.15ドル 5.88ドル
営業CF(M$) 7,950 5,468
現金配当支払(M$) 5,935 5,692
投資CF(M$) -2,347 -5,237
財務CF(M$) -3,904 -1,008

2026年36週累計の営業CFは7,950M$で、前年同期の5,468M$から約45%増加しました。税制改革関連の支出965M$を含みますが、当期累計では配当支払額を上回っています。[9]

年度 売上高
(M$)
営業CF
(M$)
同マージン
(%)
純利益
(M$)
2025 93,925 12,087 12.9 8,240
2024 91,854 12,507 13.6 9,578
2023 91,471 13,442 14.7 9,074
2022 86,392 10,811 12.5 8,910
2021 79,474 11,616 14.6 7,618
2020 70,372 10,613 15.1 7,120
2019 67,161 9,649 14.4 7,314
2018 64,661 9,415 14.6 12,513
2017 63,525 10,030 15.8 4,857
2016 62,799 10,663 17.0 6,329
2015 63,056 10,864 17.2 5,452
2014 66,683 10,506 15.7 6,503
2013 66,415 9,688 14.6 6,740
2012 65,492 8,479 12.9 6,171
2011 66,504 8,944 13.4 6,436
2010 57,838 8,448 14.6 6,314
2009 43,232 6,796 15.7 5,940
2008 43,251 6,999 16.2 5,142

配当支払能力の分析

営業キャッシュフローによる配当カバー(最新通期)

2025年通期の営業CFは12,087M$、同年の現金配当支払額は7,638M$でした。営業CFを現金配当支払額で割った配当カバー比率は約1.6倍です。2024年の約1.7倍から低下しましたが、通期ベースでは営業CFが配当支払額を上回っています。[9]

2026年36週累計の営業CFは7,950M$、現金配当支払額は5,935M$で、営業CFによる配当カバーは約1.34倍です。2026年上半期(24週)の営業CF2,365M$、配当3,914M$に比べて、Q3のキャッシュ創出でカバー状況が改善しました。36週累計には税制改革関連の最終税支払965M$が含まれます。[9]

ただし、通期の営業CFには季節性と運転資本変動があり、36週累計の改善がQ4にも続くとは限りません。今後は利益見通しの下方修正が現金創出力や2027年の増配余力にどう波及するか確認する必要があります。

配当支払余力の推移(2008年以降)

営業CFと配当支払額はM$、カバー比率は営業CF÷配当支払額です。2025年以前は通期実績、2026年行のみ36週累計であり、同じ期間の比較ではありません。[9]

年度 営業CF
(M$)
年間配当支払額
(M$)
配当カバー比率
2026年36週累計 7,950 5,935 1.34
2025 12,087 7,638 1.6
2024 12,507 7,229 1.7
2023 13,442 6,682 2.0
2022 10,811 6,172 1.8
2021 11,616 6,121 1.9
2020 10,613 5,638 1.9
2019 9,649 5,281 1.8
2018 9,415 4,930 1.9
2017 10,030 4,472 2.2
2016 10,663 4,227 2.5
2015 10,864 3,993 2.7
2014 10,506 3,730 2.8
2013 9,688 3,434 2.8
2012 8,479 3,220 2.6
2011 8,944 3,047 2.9
2010 8,448 2,894 2.9
2009 6,796 2,732 2.5
2008 6,999 2,541 2.8

強固なキャッシュフロー創出力と資金配分戦略

営業CF、投資CF、財務CFはいずれもM$表記、営業CF成長率は前年比です。2025年は営業CFが121億ドルと厚みを維持した一方、投資CFのマイナス幅が拡大しました。

2025年の投資活動には、poppiの買収に伴う現金支出約19.5億ドルと、Sieteの買収に伴う約12億ドルが含まれています。買収支出の増加が、投資CF拡大の主な要因の一つです。[6]

年度 営業CF
(M$)
成長率
(%)
投資CF
(M$)
財務CF
(M$)
2026年36週累計 7,950 +45.4(前年36週比) -2,347 -3,904
2025 12,087 -3.4 -6,879 -4,979
2024 12,507 -7.0 -5,472 -7,556
2023 13,442 24.3 -5,495 -3,009
2022 10,811 -6.9 -2,430 -8,523
2021 11,616 9.5 -3,269 -10,780
2020 10,613 10.0 -11,619 3,819
2019 9,649 2.5 -6,437 -8,489
2018 9,415 -6.1 4,564 -13,769
2017 10,030 -6.0 -4,403 -4,186
2016 10,663 -2.1 -7,150 -3,211
2015 10,864 3.4 -3,569 -4,112
2014 10,506 8.4 -4,937 -8,264
2013 9,688 14.3 -2,625 -3,789
2012 8,479 -5.2 -3,005 -3,306
2011 8,944 5.9 -5,618 -5,135
2010 8,448 24.3 -7,668 1,386
2009 6,796 -2.9 -2,401 -2,497
2008 6,999 — -2,667 -3,025

2026年36週累計の営業CFは7,950M$(前年同期5,468M$)、投資CFは-2,347M$(前年同期-5,237M$)、財務CFは-3,904M$(前年同期-1,008M$)です。前年の買収支出が大きかったため、投資CFのマイナス幅が縮小しました。2026年36週累計の設備投資は2,182M$でした。[9]

バランスシートと財務健全性

総資産、総負債、連結資本合計はM$、自己資本比率・ROE・総負債比率は%です。元表の「株主資本」は非支配持分を含む連結資本合計(総資産-総負債)で統一します。ROEは株主帰属利益÷期末の連結資本合計による参考値で、会計上の株主帰属ROEとは異なります。

2026年Q3末(9月5日)の総資産は111,976M$、総負債は89,489M$、連結資本合計は22,487M$でした。2025年末から自己資本比率は19.1%から20.1%へ上昇しました。短期債務9,223M$、長期債務42,658M$で、借入負担への注意は引き続き必要です。[10]

年度 総資産 総負債 連結資本合計 自己資本率 ROE 負債比率
2026年Q3末 111,976 89,489 22,487 20.1 — 398
2025 107,399 86,852 20,547 19.1 42.6 423
2024 99,467 81,296 18,171 18.3 49.4 447
2023 100,495 81,858 18,637 18.5 44.3 439
2022 92,187 74,914 17,273 18.7 54.4 434
2021 92,377 76,226 16,151 17.5 49.5 472
2020 92,918 79,366 13,552 14.6 53.4 586
2019 78,547 63,679 14,868 18.9 50.9 428
2018 77,648 63,046 14,602 18.8 108.3 432
2017 79,804 68,823 10,981 13.8 39.9 627
2016 73,490 62,291 11,199 15.2 53.3 556
2015 69,667 57,637 12,030 17.3 37.6 479
2014 70,509 52,961 17,548 24.9 29.8 302
2013 77,478 53,089 24,389 31.5 29.3 218
2012 74,638 52,239 22,399 30.0 28.2 233
2011 72,882 51,983 20,899 28.7 27.7 249
2010 68,153 46,677 21,476 31.5 30.2 217
2009 39,848 22,406 17,442 43.8 39.8 128
2008 35,994 23,412 12,582 35.0 40.9 186

総合評価

ペプシコは自己資本比率と負債水準だけを見ると財務余力が非常に厚い企業ではありません。2026年Q3末の長期債務は42.66B$、短期債務は9.22B$です。債務水準に加え、利息費用と資金繰りを確認する必要があります。[10]

一方、2025年通期の営業CFは12.1B$、2026年36週累計の営業CFは7.95B$でした。会社は2026年通期の配当約7.9B$、自社株買い約1.0B$の株主還元計画を維持しています。配当を支えるのは低負債ではなく、ブランド力・事業分散とキャッシュ創出力です。[7][9]

2026年Q3末の短期債務は2025年末から増加しており、コア利益成長見通しが下方修正された今、利益率と営業CFの維持が重要になります。

配当重視投資家にとっての投資価値

インカム投資家への魅力

  1. 54年連続増配という長期実績があること。[1]
  2. 2008年から2025年までの配当成長率が年平均約7.5%であること。
  3. 飲料とスナック、北米と海外という事業分散があること。
  4. 2026年10月7日終値ベースの指標利回りが約4.78%であること。[3]
  5. 2026年も約89億ドルの株主還元計画を維持していること。[7]

投資リスクと対策

主要リスク

  1. 財務レバレッジ:2026年Q3末の長期債務は42.66B$、短期債務は9.22B$でした。[10]
  2. 北米事業の回復遅延:2026年Q3は北米飲料の数量が前年同期比約3%減少し、北米食品は数量増ながら価格面が重荷でした。[8]
  3. 値頃感を高める施策と利益率の両立:北米食品事業では価格や容量の見直しが販売数量の改善につながる一方、実効価格と利益率を押し下げる可能性があります。
  4. 投入コストの上昇:2026年Q3も原材料・包装・販売促進などのコストが利益率を圧迫しています。[11]
  5. 関税還付の一時性:2026年Q3のコア営業利益の増益には関税還付による約4ポイントのプラス寄与が含まれます。還付を継続的な利益成長と混同しないことが重要です。[11]
  6. 為替変動:2026年Q3時点の通期見通しでは、為替換算は売上高・コアEPSの伸び率に約1.5ポイントの寄与を見込んでいますが、為替が反転すれば変動します。[7]
  7. 消費者嗜好の変化:人工着色料・人工香料を減らした商品、糖分を抑えた飲料、たんぱく質や食物繊維を加えた商品などを強化していますが、健康志向への対応には継続的な投資が必要です。[8]
  8. 配当成長率の鈍化:2026年の増配率は4%で、過去17年間の平均成長率を下回ります。利益成長が鈍い状態が続けば、今後の増配率も低位にとどまる可能性があります。

対策

  • 個別銘柄への集中を避け、セクターや通貨を分散する
  • 利回りだけで判断せず、営業CF、負債、コアEPS、販売数量を併せて確認する
  • 一括投資に偏らず、時間分散を利用する
  • 配当再投資を利用する場合も、配当性向や事業環境が悪化していないか定期的に確認する
  • 今後のIR資料では、北米食品の販売数量、PBNAのオーガニック販売数量、営業利益率、短期債務、営業CFを重点的に確認する

まとめ

ペプシコは2025年通期に、売上高93.9B$、営業CF12.1B$、GAAP EPS6.00ドルを記録しました。減損や事業再編などの一時的な費用を調整したコアEPSは8.14ドルでした。[6]

2026年Q2は、純売上高24.181B$、有機売上高成長率2.4%、GAAP EPS2.18ドル、コアEPS2.20ドルでした。海外事業と世界全体の販売数量は改善しましたが、北米事業は想定を下回り、下半期の回復も緩やかになる見通しです。[7][8]

会社は2026年通期の有機売上高成長率2~4%、コア定額通貨EPS成長率4~6%、株主還元約89億ドルという見通しを維持しています。業績が急激に悪化している状況ではありませんが、ガイダンス達成にはQ4での利益成長加速が必要です。[7]

2026年に54年連続増配を達成し、現行年率配当は5.92ドルとなりました。2026年10月7日終値ベースの指標利回りは約4.78%です。一方、2026年Q3の決算では通期コアEPS成長見通しが下方修正され、北米事業の収益性、原材料コストと財務レバレッジに注意が必要です。[7][3]

中長期で安定配当と緩やかな増配を重視する投資家にとって検討対象になり得ますが、利回りだけでなく、営業キャッシュフローと負債、北米事業の回復を継続的に確認することが重要です。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的とするものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。個別の投資判断は、必ずご自身の判断と責任で行ってください。
(最終更新日:2026-08-06)

【注】(出典リンク)

  1. 54年連続増配・四半期1.48ドル・9月30日支払い → PepsiCo公式:2026年7月17日配当宣言(確認日:2026-10-08) ↩
  2. 2026年Q3決算・36週累計業績 → PepsiCo公式:決算資料掲載ページ → PepsiCo発表のQ3決算原文(転載)(確認日:2026-10-08) ↩
  3. 2026年10月7日終値・指標利回り → PepsiCo IR:株式情報 → StockAnalysis:10月7日の株価履歴(確認日:2026-10-08) ↩
  4. 2025年の宣言配当額・2026年の年率換算 → PepsiCo:2025年Form 10-K → PepsiCo:2026年増配公式発表(確認日:2026-10-08) ↩
  5. 長期配当・財務系列 → PepsiCo公式:年次報告書 → PepsiCo:2025年Form 10-K(確認日:2026-10-08) ↩
  6. 2025年EPS・コアEPS・CF・買収支出 → PepsiCo:2025年Form 10-K(確認日:2026-10-08) ↩
  7. 2026年Q3時点の通期業績見通し → PepsiCo公式:決算資料 → PepsiCo発表のQ3通期見通し原文(転載) → PepsiCo:2026年Q2決算リリース(確認日:2026-10-08) ↩
  8. 2026年Q3北米・国際事業の販売動向 → PepsiCo Q3発表原文(転載) → Reuters:北米事業と通期見通し(確認日:2026-10-08) ↩
  9. 2025年通期・2026年36週の営業CFと配当支払い → PepsiCo 2025年Form 10-K → PepsiCo 2026年Q3財務諸表原文(転載)(確認日:2026-10-08) ↩
  10. 2026年Q3末の貸借対照表・債務 → PepsiCo Q3公表財務諸表原文(転載) → PepsiCo公式:SEC提出資料案内(確認日:2026-10-08) ↩
  11. 2026年Q3投入コスト・関税還付 → PepsiCo 2026年Q3決算原文(転載) → Reuters:北米収益性の説明(確認日:2026-10-08) ↩

(最終更新日:2026-10-08) 2026年10月8日の米国市場開始前に確認した資料と2026年10月7日終値に基づく情報です。

変更箇所(今回)

  • 最新決算:2026年Q2が最新 → 2026年10月8日発表のQ3が最新(理由:当日発表のQ3決算を反映したため)。
  • 四半期業績:Q2売上24,181M$、コアEPS2.20ドル → Q3売上25,274M$、コアEPS2.34ドル(理由:直近の12週間に更新)。
  • 通期見通し:コアEPS成長率5~7% → 2.5~3.5%(理由:北米事業の回復遅延とコスト上昇を反映)。
  • 配当日程:2026年9月30日が次回支払日 → 支払済み(理由:10月8日時点で正式発表のない次回配当日は推定しない)。
  • 株価・利回り:8月5日138.78ドル・約4.27% → 10月7日123.73ドル・約4.78%(理由:年率配当5.92ドルを用いて再計算)。
  • 営業キャッシュフロー:2026年上半期2,365M$ → 36週累計7,950M$(理由:2026年Q3決算のCF計算書による)。
  • 配当カバー:2026年上期の配当支払額3,914M$ → 36週累計5,935M$との比較を追加(理由:同一期間の営業CFと配当支払額を比較)。
  • 貸借対照表:2026年Q2末 → Q3末総資産111,976M$・総負債89,489M$(理由:最新の四半期末時点に更新)。
  • 関税・利益率:Q2の還付進捗説明 → Q3の還付寄与とコア営業利益率低下を反映(理由:一時益と恒常的な利益成長を区別)。
  • 出典・HTML:2026年8月6日時点の注 → 2026年10月8日確認(理由:出典の重複統合、リンク属性・番号・戻りリンクを統一)。
  • 過年度データ:2008~2025年の長期系列を原則維持、2008年の連結資本合計を12,582M$へ修正(理由:総資産-総負債と株主帰属資本の混在を修正)。

Posted by 南 一矢