コモディティETF(DBC・GSG)指数連動型を比較する

コモディティ

総合コモディティETF比較 DBC vs GSG(2026年1月更新)

コモディティの総合指数に連動する米国ETFのデータを比較してみます。

積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート等の情報を整理してみましょう。

※本記事のファンド概要・費用・運用の枠組みは、各ETFの公式開示(GSGはiShares公式ページの表示情報、DBCはInvescoのファクトシートおよびSEC開示)をベースに更新しています(確認日:2026-01-22)。[2][3]

【総合コモディティETF】DBCとGSG、似て非なる2つを徹底比較!

インフレへの備えや、株式・債券とは異なる値動きをする資産への分散投資として、「コモディティ(商品)」が注目されます。エネルギー、金属、農産物など、幅広いコモディティにまとめて投資できるのが総合コモディティETFです。今回は、その代表格である「DBC」「GSG」を取り上げますが、この2つは名前こそ似ていますが、中身は同一ではありません。違いを押さえることで、目的に合う使い方がしやすくなります。

【重要】先物型ETFの共通リスク「コンタンゴ」

DBCとGSGは、どちらもコモディティの「先物」に投資するETFです。そのため、将来の価格が高い「コンタンゴ」という状況下では、先物契約の乗り換え(ロールオーバー)の度にコストが発生し、コモディティ価格が横ばいでもETFの価値が目減りしていくリスクがあります。これらは「現物そのもの」ではなく、先物の特性(ロールコスト、先物曲線、担保運用など)を含んだ商品である点をまず押さえてください。[1]

最大の違いは「中身の比率」! DBC vs GSG

両者の最も大きな違いは、どのコモディティに、どれくらいの割合で投資しているかという「セクター構成比率」です。

セクター構成比率の比較

セクター 【GSG】S&P GSCI 連動(目安)[2] 【DBC】DBIQ Optimum Yield 連動(目安)[3]
エネルギー(原油、天然ガス等) 57.8%(レポート発行日:2026-01-06) 約50%(レポート記載:基準日注記あり)
農産物(トウモロコシ、大豆等) 17.7%(レポート発行日:2026-01-06) (エネルギー以外に分散:農産物・金属など)
工業用金属(銅、アルミ等) 11.1%(レポート発行日:2026-01-06) (指数ルールと市況により変動)
貴金属(金、銀等) 5.7%(レポート発行日:2026-01-06) (指数ルールと市況により変動)
家畜 7.8%(レポート発行日:2026-01-06) (指数ルールと市況により変動)

※GSGのセクター比率はZacksのETFレポート記載(発行日:2026-01-06)。DBC側は、同レポート本文で「エネルギー比率は約50%」と要約されている点を反映しています(レポート内にセクター比率の基準日注記あり)。比率は変動するため、目安としてご覧ください。[2][3]

  • GSGの特徴: 生産量ベースの総合指数への連動を通じて、エネルギーの比率が高くなりやすい設計です。値動きは原油などエネルギー要因の影響を受けやすい点を意識する必要があります。[2]
  • DBCの特徴: 分散を意識した指数設計に連動しつつ、先物の乗り換えに伴う悪影響(ロールコスト)を抑える狙いとして、「オプティマムイールド」戦略を採用しています。なお、DBCは指数手法の変更(2025-11-10有効)により、指数で選定可能なコモディティの範囲が拡大されています。[3]

各ETFの概要

これらのETFはコモディティの先物に投資するため、基本的に通常の配当金はありません。ただし、商品特性や税務上の取り扱いにより、年次で分配(課税上の分配を含む)が発生するケースがあります。[2][3]

【DBC】インベスコDBコモディティ・インデックス・トラッキング・ファンド

エネルギー、金属、農産物など複数のコモディティ先物に分散投資するETFです。指数ルールに基づき、定期的にロールと見直しが行われます(例:年次の構成見直し)。また、指数手法変更(2025-11-10有効)により、指数で選定可能なコモディティの範囲が拡大されています。[3]

連動指数 DBIQ Optimum Yield Diversified Commodity Index Excess Return™[3]
経費率 0.89%(年率、2025-12-31時点の開示)[3]
設定日 2006年2月3日[3]
構成(参考) 指数は流動性の高いコモディティ先物をコアに構成(選定可能なコモディティ範囲は2025-11-10に拡大)[3]

※経費率は、管理手数料等に加え先物取引関連コストを含む形で開示されることがあります。見る資料(公式ファクトシート、外部データ集計)で表示の仕方が異なる点はご留意ください。[3]

【GSG】iシェアーズ S&P GSCI コモディティ・インデックスト・トラスト

総合商品指数(S&P GSCI)への連動を通じて、エネルギー、金属、農産物など幅広いコモディティへのエクスポージャーを提供するETFです。セクター比率は指数と市場環境に左右されますが、エネルギー比率が高くなりやすい設計です。[2]

連動指数 S&P GSCI®(公式開示に基づく連動対象)[2]
経費率 0.75%(Sponsor fee、2026-01-21時点の表示)[2]
設定日 2006年2月2日(iShares公式表示)[2]
構成(参考) 指数に基づく先物エクスポージャー+担保運用(米国債等)[2]

※経費率・運用スキームは、必ず公式の最新開示(プロスペクタス等)でご確認ください。[2]

まとめ:あなたの戦略に合うのはどちら?

  • エネルギー価格(特に原油)の動きがリターンの中心になってほしいなら → エネルギー比率が高くなりやすいGSGが候補になります。[2]
  • インフレヘッジとして、より幅広いコモディティに分散したいなら → 先物のロール影響も意識した設計のDBCが候補になります(ただし先物型ETFの特性理解が前提)。[3]

総合コモディティETFは、分散効果を高める可能性がある一方、先物型には特有のリスク(ロールコスト、価格曲線、担保運用など)が存在します。ご自身の相場観と、ETFが何に連動しているのか(指数ルール・構成比率・費用)を確認したうえで、慎重に検討してください。[1]

(必要なら)ミニ解説:先物型ETFは「現物価格」とズレることがある

先物型ETFのリターンは、現物(スポット)価格の上げ下げだけでなく、先物曲線(コンタンゴ/バックワーデーション)とロールによる損益、担保の金利収入、費用の影響を受けます。「価格は上がったのにETFは伸びにくい」局面が起こり得るため、短期〜中期の局面で使いどころを整理しておくと判断しやすくなります。[1]

【注】(出典リンク)

  1. 先物ロールの主要リスク(コンタンゴ等) → DBC:SEC提出(10-Q等の開示)GSG:iShares公式(商品概要/関連開示)(確認日:2026-01-22)
  2. GSG 概要・費用・セクター比率 → 一次:iShares公式(GSG)二次:Zacks ETF Report(GSG、2026-01-06)(確認日:2026-01-22)
  3. DBC 概要・費用・指数手法変更・セクター特徴 → 一次:Invesco Fact Sheet(DBC、2025-12-31時点)一次:SEC 8-K(指数手法変更、2025-11-10有効の告知)二次:Zacks ETF Report(DBC、2026-01-11)(確認日:2026-01-22)

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。


Posted by 南 一矢