新興国ETFおすすめ8選|VWO・IEMG比較と高配当DEM・DGS【2026年】

海外ETF

【2026年8月更新】
新興国ETF8本について、経費率、利回り指標、保有銘柄数、投資範囲、セクター構成、流動性を各運用会社の公式情報へ更新しました。WisdomTreeのDEM・DGRE・DGSは、直近分配を年率換算するDistribution Yieldと、標準化された30日SEC利回りを分けて表示しています。[1][2][3]

新興国ETFには、低コストで市場全体へ投資するVWO・IEMG・SPEM、高い分配収入を重視するDEM、配当企業の質と成長性を重視するDGRE、小型株配当戦略のDGS、流動性の高いEEM、アジアへ集中投資するGMFがあります。

同じ「新興国ETF」でも、経費率だけでなく、韓国を含むか、小型株まで投資するか、半導体株への集中度、分配利回りの定義、売買のしやすさが異なります。本記事では8本を一つの表で比較したうえで、VWOとIEMG、IEMGとEEM、高配当ETF3本の違いを整理します。

Contents

新興国ETF8本の比較結果

  • 長期保有の中核候補:VWO・IEMG・SPEM
  • 現在の分配収入を重視:DEM
  • 企業の質と配当成長を重視:DGRE
  • 新興国の小型株へ投資:DGS
  • 出来高やオプション取引を重視:EEM
  • アジアの新興国へ集中投資:GMF

一律に優劣を決めるより、長期の中核、配当収入、小型株、流動性、地域集中のどれを重視するかで選ぶべきです。

新興国ETFおすすめ8選の総合比較

下表の利回りは、運用会社が表示する最新の基準日を使用しています。指標の定義が同じではないため、数字だけを横並びにして単純比較しないでください。

ETF タイプ 経費率 利回り指標 投資範囲・特徴 主な用途
VWO 市場全体型 0.06% 四半期分配。Vanguard公式ページでは30日SEC利回りの表示なし 新興国の大型・中型・小型株。6,348銘柄 最低コストの中核候補
IEMG 市場全体型 0.09% 30日SEC利回り1.59%
過去12か月利回り2.16%
大型・中型・小型株。2,858銘柄。韓国を含む 韓国を含む低コスト分散
SPEM 市場全体型 0.07% 30日SEC利回り2.13%
分配利回り2.53%
S&P Emerging BMI Index。2,979銘柄 低コストの中核候補
EEM 市場全体型 0.72% 30日SEC利回り0.88%
過去12か月利回り1.62%
大型・中型株。1,194銘柄。売買量が多い 短期売買・流動性重視
DEM 高配当型 0.63% 分配率5.43%
30日SEC利回り2.37%
新興国の高配当企業。大型株57.79%、中型株21.85%、小型株20.36% 高い分配収入を重視
DGRE 配当成長・クオリティ型 0.32% 分配率2.13%
30日SEC利回り1.08%
大型株82.77%、中型株17.18%。定量モデルを用いるアクティブETF 企業の質と成長性を重視
DGS 小型株配当型 0.58% 分配率5.44%
30日SEC利回り2.05%
小型株42.59%、中型株54.55% 配当と小型株の成長余地
GMF アジア集中型 0.49% 30日SEC利回り1.29%
分配利回り1.21%
アジア太平洋の新興国。1,288銘柄 台湾・中国・インドなどへ集中

VWOの銘柄数は2026年5月31日時点、WisdomTree3本は2026年7月24日または27日時点、IEMG・EEM・SPEM・GMFは2026年8月3日時点の公式情報です。[4][5][6][7][8]

分配率と30日SEC利回りの違い

ETFの利回り表示には複数の定義があります。特にDEM・DGRE・DGSでは、Distribution Yieldと30日SEC利回りの差が大きくなることがあります。

  • Distribution Yield(分配率):直近1回の分配金を年率換算し、現在のNAVで割った指標。直近分配の大小に強く左右されます。
  • 30日SEC利回り:直近30日間の配当・利息収入から経費を差し引き、年率換算した標準化指標です。
  • 過去12か月利回り:過去12か月の実際の分配金を基に計算します。
  • 本記事の年平均利回り:年間分配金合計を、その年の平均株価で割った独自の概算値です。

たとえばDEMは分配率5.43%に対して30日SEC利回りは2.37%です。分配率だけを見て、今後も同じ分配額が続くと判断するのは適切ではありません。[1]

VWO・IEMG・SPEMを比較|長期保有の中核候補

長期・積立投資で新興国株部分の中核になりやすいのは、VWO、IEMG、SPEMです。3本とも大型株から小型株までを低コストで保有できます。

ETF 経費率 保有銘柄数 連動指数 重要な特徴
VWO 0.06% 6,348 FTSE Emerging Markets All Cap China A Inclusion Index 3本で最も低コスト。FTSEの国分類を採用
IEMG 0.09% 2,858 MSCI Emerging Markets Investable Market Index 韓国を含む。大型・中型・小型株
SPEM 0.07% 2,979 S&P Emerging BMI Index VWOに次ぐ低コスト。S&Pの国分類を採用

保有銘柄数だけで優劣は決まりません。指数会社の国分類、組み入れ基準、時価総額のカバー範囲、サンプリング方法によって、実際の構成比率は異なります。

VWOとIEMGの違い|韓国・経費率・構成銘柄

VWOとIEMGの最大の違いは、韓国の扱いです。IEMGが採用するMSCIは韓国を新興国市場として扱っており、2026年8月3日時点でIEMGの韓国比率は18.47%でした。[5]

一方、VWOが採用するFTSEの新興国指数には、原則として韓国株が含まれません。そのため、韓国の半導体株や大型企業を新興国部分へ含めたい場合はIEMG、韓国を先進国部分で別途保有する場合はVWOが分かりやすい選択肢になります。

VWOとIEMGの選び分け

  • 経費率を最優先:VWO
  • 韓国を新興国ETF内に含めたい:IEMG
  • 銘柄数を重視:VWO。ただし銘柄数だけで分散効果は決まらない
  • 半導体株の比重:IEMGは韓国を含むため、Samsung ElectronicsやSK Hynixの影響を受ける

2026年8月3日時点で、IEMGの情報技術セクター比率は37.74%です。台湾26.51%、韓国18.47%を含み、台湾・韓国の半導体関連株が値動きへ大きく影響します。[5]

新興国の高配当ETFを比較|DEM・DGRE・DGS

新興国の配当戦略ETFでも、3本の投資目的は異なります。

DEM|現在の高配当利回りを重視

DEMは、新興国の中から相対的に配当利回りの高い企業へ投資する指数連動ETFです。2026年7月27日時点の分配率は5.43%、30日SEC利回りは2.37%、経費率は0.63%でした。[1]

時価総額別では大型株57.79%、中型株21.85%、小型株20.36%です。高配当企業へ投資できる一方、業績悪化や株価下落によって見かけの利回りが高くなった企業を含む可能性があります。

DGRE|企業の質と配当成長を重視

DGREは、配当を支払う新興国企業のうち、収益性や成長性などのクオリティ要因を持つ企業へ投資します。2026年7月27日時点の分配率は2.13%、30日SEC利回りは1.08%、経費率は0.32%でした。[2]

DGREは2018年10月19日に投資目的を変更しており、現在は定量モデルを活用するアクティブETFです。大型株が82.77%を占め、小型株比率は0.05%にとどまります。

30日平均出来高は1万4,543口、30日中央値の売買スプレッドは0.49%でした。大型ETFより売買が少ないため、成行注文ではなく指値注文を利用する方が安全です。

DGS|小型株配当戦略

DGSは、配当を支払う新興国の小型株へ投資する指数連動ETFです。2026年7月24日時点の分配率は5.44%、30日SEC利回りは2.05%、経費率は0.58%でした。[3]

時価総額別では小型株42.59%、中型株54.55%、大型株2.86%です。ETF名はSmallCapですが、組み入れ後に成長した中型株も多く含みます。

高配当ETF3本の選び方

  • 分配収入を重視:DEM
  • 企業の質と成長性を重視:DGRE
  • 小型株の値上がり余地も取り込む:DGS

IEMGとEEMの違い|長期保有と流動性

IEMGとEEMはいずれもiSharesの新興国ETFですが、投資範囲と経費率が大きく異なります。

項目 IEMG EEM
経費率 0.09% 0.72%
投資範囲 大型・中型・小型株 大型・中型株
保有銘柄数 2,858 1,194
30日SEC利回り 1.59% 0.88%
30日中央値スプレッド 0.01% 0.02%
主な用途 長期・積立投資 短期売買・オプション・流動性重視

長期保有で広く新興国市場へ投資する場合は、一般にIEMGの方がコストと分散範囲の両面で使いやすい設計です。EEMは経費率が高い一方、取引量が多く、短期売買やオプション取引で利用されることがあります。[5][7]

2026年8月3日時点の情報技術セクター比率は、IEMGが37.74%、EEMが39.68%でした。どちらも台湾・韓国の半導体株の影響が大きいETFです。

アジア集中型ETFのGMF

GMFは、アジア太平洋地域の新興国へ集中投資するETFです。経費率は0.49%、保有銘柄数は1,288銘柄、30日SEC利回りは1.29%、分配利回りは1.21%です。[8]

2026年8月3日時点では、情報技術セクターが36.19%を占めています。TSMCのADRが11.41%、台湾上場株が5.54%で、合計すると約16.95%です。広く均等に分散された新興国ETFというより、台湾・中国・インドなどのテクノロジー・金融株へ集中する性格があります。

30日中央値の売買スプレッドは0.20%でした。IEMGやEEMより売買量が少ないため、購入時は指値注文を利用するなど、流動性へ配慮する必要があります。

新興国ETFの株価推移

以下のチャートでは、対象ETFの株価推移を比較します。左目盛りは株価、右目盛りの緑線は米国10年国債利回りです。株価はリアルタイムではなく、最大20分程度遅れて表示される場合があります。





分配金と利回りの長期推移

以下の長期表では、各年の分配金合計と平均株価から、年平均利回りを概算しています。

年間分配金は各年の実際の分配金を合計しています。「年平均利回り」は年間分配金をその年の平均株価で割った概算値であり、運用会社が表示するDistribution Yield、30日SEC利回り、過去12か月利回りとは定義が異なります。特別分配がある年は、通常年より高くなることがあります。

VWOの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 3.23% 1.480 5.0% 45.8 4.6%
2024 3.22% 1.41 -2.8% 43.8 8.4%
2023 3.59% 1.45 -8.2% 40.4 -4.9%
2022 3.72% 1.58 23.4% 42.5 -18.4%
2021 2.46% 1.28 36.2% 52.1 23.8%
2020 2.23% 0.94 -33.3% 42.1 1.0%
2019 3.38% 1.41 31.8% 41.7 -4.1%
2018 2.46% 1.07 1.9% 43.5 4.1%
2017 2.51% 1.05 18.0% 41.8 19.8%
2016 2.55% 0.89 -15.2% 34.9 -9.4%
2015 2.73% 1.05 -6.3% 38.5 -7.7%
2014 2.69% 1.12 1.8% 41.7 0.0%
2013 2.64% 1.10 13.4% 41.7 0.5%
2012 2.34% 0.97 7.8% 41.5 -7.2%
2011 2.01% 0.90 11.1% 44.7 5.2%
2010 1.91% 0.81 50.0% 42.5 32.8%
2009 1.69% 0.54 -53.8% 32.0 -21.6%
2008 2.87% 1.17 40.8

IEMGの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 3.22% 1.820 9.0% 56.5 6.4%
2024 3.15% 1.67 14.4% 53.1 8.4%
2023 2.98% 1.46 16.8% 49.0 -3.4%
2022 2.47% 1.25 -31.7% 50.7 -21.0%
2021 2.85% 1.83 59.1% 64.2 25.9%
2020 2.25% 1.15 -31.5% 51.0 0.6%
2019 3.31% 1.68 30.2% 50.7 -5.9%
2018 2.39% 1.29 -3.0% 53.9 5.5%
2017 2.60% 1.33 38.5% 51.1 22.2%
2016 2.30% 0.96 -2.0% 41.8 -8.5%
2015 2.14% 0.98 -8.4% 45.7 -8.4%
2014 2.14% 1.07 23.0% 49.9 0.8%
2013 1.76% 0.87 64.2% 49.5 0.2%
2012 1.07% 0.53 49.4

EEMの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 2.58% 1.150 12.7% 44.5 5.2%
2024 2.41% 1.02 -3.8% 42.3 7.6%
2023 2.70% 1.06 12.8% 39.3 -4.6%
2022 2.28% 0.94 -2.1% 41.2 -22.0%
2021 1.82% 0.96 29.7% 52.8 23.9%
2020 1.74% 0.74 -39.8% 42.6 0.9%
2019 2.91% 1.23 43.0% 42.2 -5.4%
2018 1.93% 0.86 -2.3% 44.6 5.4%
2017 2.08% 0.88 35.4% 42.3 23.3%
2016 1.90% 0.65 -18.8% 34.3 -9.3%
2015 2.12% 0.80 -8.0% 37.8 -9.4%
2014 2.09% 0.87 2.4% 41.7 0.2%
2013 2.04% 0.85 16.4% 41.6 1.5%
2012 1.78% 0.73 -8.8% 41.0 -6.6%
2011 1.82% 0.80 27.0% 43.9 4.3%
2010 1.50% 0.63 10.5% 42.1 29.1%
2009 1.75% 0.57 -32.9% 32.6 -17.5%
2008 2.15% 0.85 39.5

DEMの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 5.31% 2.450 15.6% 46.1 8.7%
2024 5.00% 2.12 -5.4% 42.4 10.7%
2023 5.85% 2.24 -27.0% 38.3 -1.8%
2022 7.87% 3.07 21.3% 39.0 -12.0%
2021 5.71% 2.53 47.1% 44.3 16.9%
2020 4.54% 1.72 -21.1% 37.9 -12.5%
2019 5.03% 2.18 22.5% 43.3 -2.7%
2018 4.00% 1.78 7.2% 44.5 6.2%
2017 3.96% 1.66 23.0% 41.9 18.7%
2016 3.82% 1.35 -17.7% 35.3 -12.0%
2015 4.09% 1.64 -28.7% 40.1 -18.0%
2014 4.70% 2.30 10.6% 48.9 -7.7%
2013 3.92% 2.08 11.2% 53.0 -2.2%
2012 3.45% 1.87 -17.3% 54.2 -4.7%
2011 3.97% 2.26 17.7% 56.9 8.8%
2010 3.67% 1.92 34.3% 52.3 30.4%
2009 3.57% 1.43 -24.7% 40.1 -15.0%
2008 4.03% 1.90 47.2

DGREの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 1.82% 0.520 8.3% 28.5 9.6%
2024 1.85% 0.48 -12.7% 26.0 14.5%
2023 2.42% 0.55 -40.9% 22.7 -2.2%
2022 4.01% 0.93 31.0% 23.2 -20.8%
2021 2.42% 0.71 22.4% 29.3 22.1%
2020 2.42% 0.58 -1.7% 24.0 -0.8%
2019 2.44% 0.59 0.0% 24.2 -4.0%
2018 2.34% 0.59 -28.9% 25.2 3.3%
2017 3.40% 0.83 25.8% 24.4 15.1%
2016 3.11% 0.66 17.9% 21.2 -6.6%
2015 2.47% 0.56 -5.1% 22.7 -10.6%
2014 2.32% 0.59 293.3% 25.4 0.8%
2013 0.60% 0.15 25.2

DGSの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 3.36% 1.820 10.3% 54.2 6.1%
2024 3.23% 1.65 -27.3% 51.1 9.4%
2023 4.86% 2.27 -3.0% 46.7 -0.8%
2022 4.97% 2.34 12.0% 47.1 -10.3%
2021 3.98% 2.09 19.4% 52.5 26.5%
2020 4.22% 1.75 -6.9% 41.5 -9.8%
2019 4.09% 1.88 6.8% 46.0 -5.7%
2018 3.61% 1.76 21.4% 48.8 4.7%
2017 3.11% 1.45 9.0% 46.6 21.4%
2016 3.46% 1.33 16.7% 38.4 -6.8%
2015 2.77% 1.14 -16.8% 41.2 -11.2%
2014 2.95% 1.37 -12.7% 46.4 -4.7%
2013 3.22% 1.57 9.0% 48.7 6.6%
2012 3.15% 1.44 -14.3% 45.7 -6.5%
2011 3.44% 1.68 32.3% 48.9 6.1%
2010 2.75% 1.27 5.0% 46.1 38.4%
2009 3.63% 1.21 -0.8% 33.3 -11.4%
2008 3.24% 1.22 37.6

GMFの年間分配金と利回り推移

分配金 株価
年平均利回り 年間分配金 前年比 平均株価 前年比
2025 2.05% 2.450 10.9% 119.5 7.9%
2024 2.00% 2.21 -20.5% 110.7 11.3%
2023 2.79% 2.78 14.4% 99.5 -3.6%
2022 2.35% 2.43 -25.9% 103.2 -20.7%
2021 2.52% 3.28 96.4% 130.2 23.9%
2020 1.59% 1.67 -6.7% 105.1 9.4%
2019 1.86% 1.79 -9.6% 96.1 -4.5%
2018 1.97% 1.98 11.9% 100.6 8.3%
2017 1.91% 1.77 -4.8% 92.9 23.5%
2016 2.47% 1.86 -32.6% 75.2 -9.8%
2015 3.31% 2.76 115.6% 83.4 2.5%
2014 1.57% 1.28 -23.4% 81.4 6.7%
2013 2.19% 1.67 22.8% 76.3 6.1%
2012 1.89% 1.36 -47.3% 71.9 -8.5%
2011 3.28% 2.58 -31.2% 78.6 2.1%
2010 4.87% 3.75 428.2% 77.0 30.7%
2009 1.21% 0.71 22.4% 58.9 -10.9%
2008 0.88% 0.58 66.1
SPEMの長期表について

元記事にはSPEMの検証済み長期分配金表が含まれていなかったため、本稿では推測による表を追加していません。SPEMの現在の経費率、利回り、保有銘柄数は冒頭の比較表へ反映しています。

構成国・セクター・上位銘柄を比較

投資する企業の規模別比率はチャールズシュワブ、組入れ上位10銘柄はフィディリティのサイト内のページを参照。

半導体株への集中

現在の新興国株指数は、台湾と韓国の半導体関連株の影響を強く受けます。2026年8月3日時点の情報技術セクター比率は、IEMGが37.74%、EEMが39.68%、GMFが36.19%でした。SPEMは28.91%で、指数会社によってセクター構成にも差があります。[5][6][7][8]

新興国ETFに投資するリスク

  1. 通貨リスク:ETFは米ドル建てで取引されますが、投資先企業は各国通貨の影響も受けます。円換算リターンには投資先通貨、米ドル、円の動きが重なります。
  2. カントリーリスク:中国、台湾、韓国、インドなど、構成比率の高い国の政治・規制・地政学情勢がETF全体へ影響します。
  3. 半導体株への集中:台湾・韓国の半導体株が下落すると、市場全体型ETFでも大きく値下がりする可能性があります。
  4. 高配当の罠:業績悪化や株価下落によって、見かけの利回りが高くなった企業を組み入れる可能性があります。
  5. 分配金の変動:ETFの分配金は一定ではありません。企業配当、為替、特別分配、キャピタルゲイン分配によって年ごとに変わります。
  6. 経費率の差:低コストETFは0.06~0.09%ですが、配当戦略ETFは0.32~0.63%、EEMは0.72%です。長期保有では差が積み重なります。
  7. 流動性:DGREやGMFなど取引量の少ないETFでは、売買価格とNAVの乖離、広いスプレッドに注意が必要です。

新興国ETFに関するよくある質問

VWOとIEMGはどちらがよいですか

どちらも低コストで新興国の大型・中型・小型株へ投資できます。主な違いは韓国です。IEMGは韓国を含みますが、VWOには原則として含まれません。経費率を最優先するならVWO、韓国を新興国部分に含めたいならIEMGが分かりやすい選択です。

IEMGとEEMの違いは何ですか

IEMGは大型・中型・小型株まで含み、経費率は0.09%です。EEMは大型・中型株が中心で、経費率は0.72%です。長期保有ではIEMGが使いやすい一方、EEMは高い流動性やオプション取引を重視する場合に利用されます。

新興国の高配当ETFはどれですか

現在の分配収入を重視する場合はDEM、小型株の配当と成長余地を組み合わせる場合はDGS、企業の質や成長性を重視する場合はDGREが候補です。ただし、分配率と30日SEC利回りは同じ指標ではありません。

VWOの分配金は安定していますか

VWOの分配金は投資先企業の配当、為替、特別分配などによって毎年変動します。企業の普通株のように、四半期ごとに一定額が保証されているわけではありません。

新興国ETFの長期保有候補はどれですか

経費率と市場全体への分散を重視する場合、VWO、IEMG、SPEMが中核候補です。ただし、韓国の有無、指数会社、セクター構成が異なるため、経費率だけで選ばないことが重要です。

新興国ETFランキングの1位はどれですか

すべての目的に共通する1位はありません。低コストならVWO、韓国を含む分散ならIEMG、分配収入ならDEM、小型株ならDGS、流動性ならEEMというように、目的別に評価すべきです。

まとめ|目的に応じて新興国ETFを選ぶ

新興国市場全体へ低コストで投資する場合は、VWO、IEMG、SPEMが中心候補です。3本とも大型株から小型株まで投資できますが、韓国の扱いや指数会社が異なります。

高い分配収入を重視する場合はDEM、小型株の成長余地も取り込む場合はDGS、企業の質と配当成長を重視する場合はDGREが候補です。EEMは長期保有のコストでは不利ですが、流動性を重視する短期売買で利用されます。GMFはアジアへ集中投資したい場合の選択肢です。

最終確認ポイント

  • 経費率だけでなく、韓国の有無と小型株の範囲を確認する
  • 分配率と30日SEC利回りを混同しない
  • 台湾・韓国の半導体株への集中を確認する
  • 取引量の少ないETFでは指値注文を利用する
  • 分配金ではなく、値上がり益を含むトータルリターンで比較する
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。利回り、経費率、保有銘柄数、国別・セクター別構成は変更される場合があります。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

【注】(出典リンク)

  1. DEMの戦略、Distribution Yield、30日SEC利回り、経費率、時価総額構成、流動性 → WisdomTree DEM公式ページ(確認日:2026-08-05)
  2. DGREの戦略、運用方式、Distribution Yield、30日SEC利回り、経費率、時価総額構成、流動性 → WisdomTree DGRE公式ページ(確認日:2026-08-05)
  3. DGSの戦略、Distribution Yield、30日SEC利回り、経費率、時価総額構成 → WisdomTree DGS公式ページ(確認日:2026-08-05)
  4. VWOの経費率、投資対象、保有銘柄数、連動指数、分配頻度 → Vanguard VWO公式ページ(確認日:2026-08-05)
  5. IEMGの経費率、投資対象、保有銘柄数、利回り、国別・セクター別構成、流動性 → iShares IEMG公式ページ(確認日:2026-08-05)
  6. SPEMの経費率、連動指数、保有銘柄数、利回り、セクター構成 → State Street SPEM公式ページ(確認日:2026-08-05)
  7. EEMの経費率、投資対象、保有銘柄数、利回り、国別・セクター別構成、流動性 → iShares EEM公式ページ(確認日:2026-08-05)
  8. GMFの経費率、連動指数、保有銘柄数、利回り、構成銘柄、セクター構成、流動性 → State Street GMF公式ページ(確認日:2026-08-05)

Posted by 南 一矢