META(メタ)今後の見通し

AI(人工知能),株価•決算,通信

メタ・プラットフォームズ(Meta Platforms, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(GOOGLとMETAを比較:アルファベット(グーグル)とメタ(フェイスブック))を参照

直近決算

★業績
《四半期》
・EPS:予想6.65$→結果10.44$
・売上高:予想555.2億$→結果563.1億$(前年同期比+33%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想596億$→結果580~610億$
《通年》
・資本支出:結果1250~1450億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

メタ(Meta Platforms, Inc., Nasdaq: META)は、カリフォルニア州メンローパークの本社(1 Hacker Way)を拠点とする世界最大級のSNS/テクノロジー企業です。Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp、Threadsなどのアプリ群を通じて巨大なユーザー基盤を持ち、広告を主な収益源としています。[1]

同社はかつてFacebook, Inc.として知られ、2021年10月に社名をMetaへ変更しました。既存のSNS事業に加え、AI、VR/AR、スマートグラス、生成AIアシスタントなど、次世代のコンピューティング基盤にも投資しています。2026年時点では、従来の「メタバース」投資に加えて、AIとパーソナルスーパーインテリジェンスが経営上の最重要テーマになっています。[2]

起源は2004年、ハーバード大学在学中のマーク・ザッカーバーグ氏らが実名SNS「Facebook」を立ち上げたことにさかのぼります。2006年の一般開放後に世界的に普及し、2012年にIPOを実施。Instagram(2012年)、WhatsApp(2014年)、Oculus/VR(2014年)などの買収で、モバイル、メッセージング、VR/ARへ事業を拡大しました。[3]

最新の事業構成と収益:メタの報告セグメントは「Family of Apps(FoA)」と「Reality Labs(RL)」の2つです。2025年通期売上は2,009.66億ドルで、前年同期比22%増でした。このうちFamily of Apps売上は1,987.59億ドル、Reality Labs売上は22.07億ドルです。広告収入は1,961.75億ドルで、全社売上の約97.6%を占めており、広告依存度は引き続き非常に高い構造です。2025年12月時点のFamily DAP(日次アクティブ)は35.8億人でした。[4]

直近の業績(2026年Q1):2026年1–3月期の売上高は563.11億ドル、営業利益は228.72億ドル、営業利益率は41%、純利益は267.73億ドル、希薄化後EPSは10.44ドルでした。売上高は前年同期比33%増、広告表示回数は19%増、平均広告単価は12%増でした。なお、2026年Q1の純利益とEPSには80.3億ドルの税金ベネフィットが含まれており、これを除くとEPSは3.13ドル低くなります。2026年3月時点のFamily DAPは35.6億人で、前年同期比4%増でしたが、イランでのインターネット障害やロシアでのWhatsAppアクセス制限により、前四半期比ではやや減少しました。[5]

主要サービスは次の通りです。

ソーシャルメディア・メッセージング:Facebook/Instagram/Messenger/WhatsApp/Threadsなどを含むFoAが収益の柱です。2025年通期のFoA営業利益は1,024.69億ドルで、Reality Labsの損失を大きく上回る利益を生み出しています。広告入札・配信を支えるレコメンドAIの強化により、2025年通期は広告表示回数が12%増、平均広告単価が9%増となりました。テキストSNS「Threads」は、2025年8月時点で月間アクティブユーザーが4億人超に拡大し、2026年1月時点ではモバイル日次ユーザーでもXに迫る規模になったと報じられています。[6]

メタバース・VR/AR(Reality Labs):VRヘッドセット「Meta Quest 3/3S」やRay-Banとのスマートグラス、AR/VR関連ソフトウェア・コンテンツを展開します。Reality Labsは依然として投資段階で、2025年通期の営業損失は191.93億ドル、2026年Q1の営業損失は40.29億ドルでした。低価格のQuest 3S、Ray-Ban Metaスマートグラス、AIグラスなどで裾野拡大を狙う一方、損失規模の大きさは投資家が継続的に確認すべき点です。[7]

AIへの注力:Metaはオープンウェイト型の基盤モデル「Llama」シリーズを公開してきました。2025年4月にはLlama 4 ScoutとLlama 4 Maverickを発表し、マルチモーダル対応とMoE(Mixture of Experts)アーキテクチャを前面に出しました。さらに2026年4月には、Meta Superintelligence Labsの初のモデルとしてMuse Sparkを発表し、Meta AIアプリやWeb版で提供を開始しました。Muse Sparkは、Meta AIアシスタントを高速化・高度化し、WhatsApp、Instagram、Facebook、Messenger、AIグラスにも展開予定とされています。[8]

AI投資の拡大に伴い、設備投資も急増しています。2025年通期の設備投資(ファイナンスリース元本支払いを含む)は722.15億ドルでした。2026年Q1の設備投資は198.4億ドルで、同社は2026年通期の設備投資見通しを1,250億〜1,450億ドルへ引き上げました。これは、Meta Superintelligence Labsや中核広告事業を支えるAIインフラ、データセンター、サーバー、ネットワーク投資が大きくなるためです。[9]

資本政策のアップデート:2024年に四半期配当を開始し、2025年には四半期配当を1株0.525ドルへ5%増配しました。2025年通期の配当および配当相当額の支払いは53.2億ドルでした。自社株買いについては、2025年に262.6億ドルを実施し、2025年12月31日時点で250.3億ドルの買戻し枠が残っていました。2026年Q1には配当および配当相当額として13.5億ドルを支払っています。[10]

コーポレート・ガバナンス:メタはデュアルクラス(Class A=1票、Class B=10票)構造を採用しています。2025年12月31日時点でClass A株は21.87億株、Class B株は3.43億株が発行済みです。Class B株主は議決権の過半を持ち、創業者・会長・CEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は重要な株主承認事項を左右できる立場にあります。長期投資や大型研究開発を機動的に進めやすい一方、少数株主の影響力が限定される点は機関投資家の論点です。[11]

規制・リスク:EUのデジタル市場法(DMA)対応として、同社は「Less Personalized Ads(LPA:より個人情報に依存しない広告)」の提供や、広告なし有料プランの見直しを進めています。2026年Q1決算でも、EUと米国における法規制・訴訟リスク、特に若年層保護に関する審査・裁判が業績に大きな影響を与える可能性があると説明されています。また、AIインフラ投資の急拡大により、フリーキャッシュフローや資本効率への市場の目線も厳しくなっています。[12]


ミニ解説
FoAとRL:SNS群で稼ぐのがFoA、VR/ARやスマートグラスなど将来投資がRLです。現状の利益はほぼFoA主導です。
AIが広告を強くする:AIで「誰にどの投稿・広告をいつ出すか」を最適化し、広告表示回数や広告単価の改善につなげています。2026年Q1は広告表示回数19%増、平均広告単価12%増でした。
AI投資の重さ:MetaはAIで広告・アシスタント・スマートグラスを強化していますが、2026年の設備投資見通しは1,250億〜1,450億ドルと非常に大きく、投資回収の見極めが重要です。
配当開始=成熟のサイン:2024年から四半期配当を開始し、2025年に増配しました。広告事業の現金創出力を背景に、自社株買いと配当を併用しています。

【注】(出典リンク)

  1. 本社所在地・会社概要・FoA主要サービス → Meta Company InfoMeta 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-10)
  2. 社名変更・AI/メタバース戦略 → Facebook Company Is Now MetaIntroducing Muse Spark(確認日:2026-05-10)
  3. 創業・IPO・Instagram/WhatsApp/Oculus買収 → Meta Company InfoMeta 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-10)
  4. 2025年通期業績・FoA/RLセグメント・広告収入・Family DAP → Meta FY2025 Q4/通期決算リリースMeta 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-10)
  5. 2026年Q1業績・DAP・広告表示回数・平均広告単価・税金ベネフィット → Meta Q1 2026 Earnings ReleaseMeta 2026 Q1 Form 10-Q(確認日:2026-05-10)
  6. FoA営業利益・Threads利用者規模・広告成長 → Meta FY2025 Q4/通期決算リリースTechCrunch: Threads 400 million MAUTechCrunch: Threads daily mobile users(確認日:2026-05-10)
  7. Reality Labs売上・営業損失・Quest/スマートグラス → Meta FY2025 Q4/通期決算リリースMeta Q1 2026 Earnings ReleaseMeta Quest 3SRay-Ban Meta AI Glasses(確認日:2026-05-10)
  8. Llama 4・Muse Spark・Meta AI → Meta AI: Llama 4Introducing Muse SparkMeta AI: Muse Spark(確認日:2026-05-10)
  9. 設備投資・AIインフラ・2026年CapEx見通し → Meta FY2025 Q4/通期決算リリースMeta Q1 2026 Earnings ReleaseMeta 2026 Q1 Form 10-Q(確認日:2026-05-10)
  10. 配当・自社株買い・株主還元 → Meta 2025 Form 10-KMeta Q1 2026 Earnings Release(確認日:2026-05-10)
  11. デュアルクラス構造・Class A/Class B議決権・ザッカーバーグ氏の支配力 → Meta 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-10)
  12. EU DMA対応・Less Personalized Ads・規制/訴訟リスク → Meta FY2025 Q4/通期決算リリースMeta Business Help: Less Personalized AdsEuropean Commission DMA Press Release(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢