グーグル株 買い時は今? アルファベット決算

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何度かの株価暴落を乗り越えて、アルファベットはしぶとく成長を続けています。

GOOG(GOOGL)の勢いがどこまで続くのか。

この記事では、気になるアルファベットの株価チャートと最近の指標、四半期決算、年次で見た業績などを見ていきます。

※アルファベット(Alphabet Inc.)は多言語・多種類(文字、画像、動画、地図、ニュース、ショッピング等)の検索サイト「Google」の持株会社(Google Inc.はAlphabet Inc.の子会社)。アルファベットには保有者に議決権がない【GOOG】株と議決権のある【GOOGL】株がある。これは創業者を含んだ古い株主の議決権を守るための措置。

アルファベットの事業:ネット広告と新規分野

収益の柱はネット広告

直近決算で見ると、売上の8割が広告収入になっています(アルファベット収入の単位は10億ドル)。

17 18 19 20 21
GOOGL 広告 検索 63% 62% 61% 57% 58%
YouTube 7% 8% 9% 11% 11%
Network 16% 15% 13% 13% 12%
クラウド 4% 4% 6% 7% 7%
他事業 10% 10% 11% 12% 11%
GOOGL以外 0% 0% 1% 0% 0%
アルファベット収入 111B 137B 162B 183B 258B

広告以外ではクラウドが重要で、他事業にはアプリ(Google Play等)やハードウェア(Pixelスマホ、Nest、Home等)、ユーチューブの有料会員収入等が含まれます(※19年11月にグーグルはウェアラブル機器を扱うフィットビット買収を発表。この分野にも進出の可能性が見込まれる)。

こうしてみると、当ブログが掲載するグーグルアドセンスも大河の一滴のようなグーグルの収入源となっているわけです。

最近は、音声検索が台頭し、Eコマース内の検索(AMZN等)も増えたので、文字検索のみが戦場ではなくなりましたが、この分野でグーグルの優位を崩せるほどのライバルは、いまだ見当たりません。

グーグルは、その広告が出される携帯端末の世界にもアンドロイドを展開。さらにピクセル3や4を販売し、AAPLと市場競争を続けてきました。

筆者も19年以降、iphoneからpixelに機種変更し、端末の使い心地としては、「いい勝負」をしていると感じました。


近年の動向で特に着目すべきは、中国進出計画でしょう。

18年にはビチャイCEOが中国進出用の検索エンジン「ドラゴンフライ」の開発を進めていることが報じられ、1000名を超える社員からの抗議を受けました。中国との対決を呼びかけたペンス副大統領の演説にも「ドラゴンフライ」への批判が盛り込まれ、19年には米議会でグーグルが中国に設立したAI研究所も槍玉にあげられました。議会も対中強硬策に傾く世相なので、中国進出計画は、もうしばらくストップが続きそうです。

地域別売上高は以下の割合となっています。

年/月 17/12 18/12 19/12 20/12 21/12
米国 47% 46% 46% 47% 46%
EMEA 32% 33% 31% 30% 31%
アジア太平洋 15% 16% 17% 18% 18%
その他 6% 6% 6% 5% 5%

(※EMEA=欧州・中東・アフリカ)


新規事業には選別が必要?

google以外の「Other Bets」に含まれるアルファベットの事業は、Waymo(自動運転)、Verily(ライフサイエンス)、CapitalG(プライベートエクイティ)、Calico(老化防止)などです(投資部門なので営業赤字)。

2019年秋にはゲームストリーミングのプラットフォームとして「Stadia」(スタディア)」のβ版が公開されました。こちらは、ゲーム機を必要とせず、ネット上でPS4 ProやXboxOneと同レベルの技術水準のゲームを提供していく方針です。

この事業に関しては、プラットフォームのみならず、ゲームソフトの確保が成否のカギを握ることになりそうです(スタディアはまず、米英加、欧州で始まり、日本やアジアはその後になる)。

こうした新規事業は多岐にわたりますが、これらの新規事業の売上はアルファベットの1%にも満たず、そこに年間設備投資額の約3割を投じています。

そのため、メディアでは記者たちが「もっと有望事業を選定し、新規事業を絞り込むべきだ」などと論じています。

グーグルがそこまで新規事業に力を注ぐのは、現時点では向かうところ敵なしでも、今後は新しいゲームチェンジャーが生まれてくる可能性があるからです。

実際に、近年には、同社にとっての懸案事項が浮上してきています。

それは、個人情報保護の潮流や独占禁止法適用などの動きです。

例えば、欧州委員会は、検索結果の表示の際、自社の商品比較サービスを優先させたことなどを理由に、2017年には27億ドル、18年にも50億ドルの制裁金を課しました。

18年5月にEUが個人情報保護のために制定したGDPR(EU一般データ保護規則)はグーグルやFB、AMZNなどを狙い撃ちにしています。

FB情報流出問題などもあって、個人情報保護を求める世論は世界で強まっているので、今後は、その対策のためにコストがかかり、利益率が下がる可能性が見込まれています。

過去~現在株価

※左目盛り:青線は株価推移(最大20分ディレイ)赤線は200日移動平均線

※右目盛り:緑線は10年国債利回り

※主要指標の単位 時価総額:億ドル、株式数:億、1日の平均取引量:100万ドル


四半期決算 予想:結果

さらに、四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます。

(※下記図表では、Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄にあるのは1カ月前、2か月前の予想値を記載。データの主な出所は英語版のヤフーファイナンス)。

★EPS:予想と結果

予想 9/5 1月前 2月前
Y:2023 5.88 6.47
Y:2022 5.11 5.5
Q:22/12 1.4 1.55
Q:22/9 1.26 1.4
EPS 予想 結果
22/6 1.31 1.21 -0.10 -7.6
22/3 1.30 1.23 -0.07 -5.1
21/12 1.37 1.53 0.16 11.7
21/9 1.17 1.40 0.23 19.3
21/6 0.96 1.36 0.41 42.4
21/3 0.79 1.31 0.52 65.6
20/12 0.80 1.12 0.32 39.5
20/9 0.56 0.82 0.26 46.3
20/6 0.42 0.51 0.09 21.5
20/3 0.55 0.49 -0.06 -10.2
19/12 0.63 0.77 0.14 21.9
19/9 0.62 0.51 -0.12 -18.5
19/6 0.56 0.71 0.15 26.3
19/3 0.53 0.60 0.07 12.6
18/12 0.54 0.64 0.10 18.0
18/9 0.52 0.65 0.13 25.3
18/6 9.58 11.75 2.17 22.7
18/3 9.28 9.93 0.65 7.0

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★売上高:予想と結果

予想 9/5 1月前 2月前
Y:2023 324290 325070 341870
Y:2022 289130 289690 297460
Q:22/12 80210 80200
Q:22/9 70980 70980 73930
売上 予想 結果
22/6 70,040 69,690 -350 -0.5
22/3 68,070 68,010 -60 -0.1
21/12 72,130 75,330 3,200 4.4
21/9 63,450 65,120 1,670 2.6
21/6 56,030 61,880 5,850 10.4
21/3 51,700 55,310 3,610 7.0
20/12 53,110 56,900 3,790 7.1
20/9 42,880 46,170 3,290 7.7
20/6 37,360 38,300 940 2.5
20/3 40,290 41,160 870 2.2
19/12 46,870 46,080 -790 -1.7
19/9 40,170 40,500 330 0.8
19/6 38,210 38,940 730 1.9
19/3 37,360 36,340 -1,020 -2.7
18/12 38,910 39,280 370 1.0
18/9 34,040 33,740 -300 -0.9
18/6 32,170 32,660 490 1.5
18/3 30,290 31,150 860 2.8

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通年決算(GAAP)

最後に、通年決算の数字を見てみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

損益計算(売上、純利益等)

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GOOGL 売上高 営業CF 同マージン 純利益
08/12 21796 7853 36% 4227
09/12 23651 9316 39% 6520
10/12 29321 11081 38% 8505
11/12 37905 14565 38% 9737
12/12 46039 16619 36% 10737
13/12 55519 18659 34% 12733
14/12 66001 23024 35% 14136
15/12 74989 26572 35% 15826
16/12 90272 36036 40% 19478
17/12 110855 37091 33% 12662
18/12 136819 47971 35% 30736
19/12 161857 54520 34% 34343
20/12 182527 65124 36% 40269
21/12 257637 91652 36% 76033

同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや営業利益率など

GOOGL SG(%) EPS DSO
08/12 31% 6.66 40.2
09/12 9% 10.21 49.4
10/12 24% 13.16 62.3
11/12 29% 14.88 59.4
12/12 21% 16.16 68.1
13/12 21% 18.79 61.7
14/12 19% 20.57 60
15/12 14% 22.84 67.7
16/12 20% 27.85 57.5
17/12 23% 18 61.6
18/12 23% 43.7 56.5
19/12 18% 49.16 62
20/12 13% 58.61 62.8
21/12 41% 112.2 57.1

※SG(セールスグロース):売上高成長率(前年度比)
※DSO(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。

バランスシート

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GOOGL 総資産 総負債 株主資本 自己資本率
08/12 31768 3529 28239 89%
09/12 40497 4493 36004 89%
10/12 57851 11610 46241 80%
11/12 72574 14429 58145 80%
12/12 93798 22083 71715 76%
13/12 110920 23611 87309 79%
14/12 129187 25327 103860 80%
15/12 147461 27130 120331 82%
16/12 167497 28461 139036 83%
17/12 197295 44793 152502 77%
18/12 232792 55164 177628 76%
19/12 275909 74467 201442 73%
20/12 319616 97072 222544 70%
21/12 359268 107633 251635 70%

ROAとROEなど

GOOGL ROA ROE 流動比率
08/12 13% 15% 877%
09/12 16% 18% 1062%
10/12 15% 18% 416%
11/12 13% 17% 592%
12/12 11% 15% 422%
13/12 11% 15% 458%
14/12 11% 14% 480%
15/12 11% 13% 467%
16/12 12% 14% 629%
17/12 6% 8% 514%
18/12 13% 17% 392%
19/12 12% 17% 337%
20/12 13% 18% 307%
21/12 21% 30% 293%

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業があげた利益の割合
★ROE=当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業があげた利益の割合
★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る指標

キャッシュフロー

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GOOGL 営業CF 投資CF 財務CF
08/12 7853 -5319 87
09/12 9316 -8019 233
10/12 11081 -10680 3050
11/12 14565 -19041 807
12/12 16619 -13056 1229
13/12 18659 -13679 -857
14/12 23024 -21055 -2087
15/12 26572 -23711 -4225
16/12 36036 -31165 -8332
17/12 37091 -31401 -8298
18/12 47971 -28504 -13179
19/12 54520 -29491 -23209
20/12 65124 -32773 -24408
21/12 91652 -35523 -61362