GOOGL(アルファベット)今後の見通し
何度かの株価暴落を乗り越えて、アルファベットはしぶとく成長を続けています。
GOOG(GOOGL)の勢いがどこまで続くのか。
今後の見通しの参考として、アルファベットの株価チャートの推移と金利、主な指標(目標株価やPERなど)、直近決算などを確認してみます。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
直近決算
GOOGL(アルファベット)は2月4日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.62$→結果5.11$
・売上高:予想1067.9億$→結果1099億$(前年同期比22%)
【ピチャイCEOコメント】
「当社のAIへの投資とフルスタックアプローチが、ビジネスのあらゆる分野を活性化させている。検索事業は、AI体験が利用を牽引し、検索クエリ数が過去最高を記録、売上高は19%増と、好調な四半期となった。Google Cloudの売上高は63%増加し、受注残高は前四半期比でほぼ倍増して4,600億ドルを超えた。消費者向けAIプランにおいては、Geminiアプリに牽引され、過去最高の四半期となった。有料サブスクリプションの総数は現在3億5,000万件に達しており、YouTubeと
Google Oneが主要な牽引役となっている。Gemini Enterpriseは、有料月間アクティブユーザー数が前四半期比40%増と大きな勢いを見せている。そして最後に、Waymoの完全自動運転による週あたりの乗車回数が50万回を突破したことを嬉しく思う」「Geminiのような自社開発モデルは顧客によるAPIの直接利用を通じて、現在1分あたり160億トークン以上を処理しており、これは前四半期比で60%の増加となる」
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
アルファベット(Alphabet Inc.)は、カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置く、世界最大級のテクノロジー企業グループです。検索エンジン「Google」を中核とし、オンライン検索、広告、YouTube、Android、Chrome、Google Play、Google Cloud、Google Workspace などの主要サービスを提供するほか、Waymo などの先進事業(Other Bets)にも取り組んでいます。[1]
(議決権のある【GOOGL】〈クラスA:1株1票〉と、議決権のない【GOOG】〈クラスC:無議決権〉が発行され、創業者らが保有するクラスBは1株10票の議決権です。2025年12月31日時点で、ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏はクラスB株の約89.3%を実質保有し、発行済み普通株式の議決権の約52.7%を持つため、創業者の影響力が維持される設計です。)[2]
最新の通期決算データ(FY2025)では、全社売上高は4,028.36億ドル、Google Services 売上は3,427.21億ドル、Google Cloud 売上は587.05億ドル、Other Bets 売上は15.37億ドルでした。売上の約85%が Google Services から、うち広告収入が2,946.91億ドルで全社売上の約73%を占めます。Google Search、YouTube、Google Network などの広告基盤は依然として強力ですが、Google Cloud とサブスクリプション収入の伸びにより、広告依存度は少しずつ低下しています。[3]
直近期(2026年1–3月期、Q1)では、全社売上高は1,098.96億ドル(前年同期比+22%)、営業利益は396.96億ドル、営業利益率は36.1%、純利益は625.78億ドル、希薄化後EPSは5.11ドルでした。なお、2026年Q1の純利益には、非上場株式などの評価益を中心とするその他収益377.16億ドルが大きく寄与しています。中核事業の勢いを見る際は、営業利益とセグメント別収益も合わせて確認する必要があります。[4]
Android は世界最大級のモバイルOSであり、スマートフォン、Google Play、検索、広告、端末エコシステムを支える重要な基盤です。Google Cloud はエンタープライズ向けのクラウド(GCP、Google Workspace等)で、2025年通期売上は587.05億ドル、営業利益は139.10億ドルでした。2026年Q1も売上200.28億ドル(前年同期比+63%)、営業利益65.98億ドルと高成長が続きました。[5]
その他、アプリ(Google Play)、ハードウェア(Pixel、Nest、Home など)、サブスクリプション(YouTube Premium/Music、YouTube TV、NFL Sunday Ticket、Google One 等)を含む「Google subscriptions, platforms, and devices」も拡大しています。2025年通期の同収入は480.30億ドル、2026年Q1は123.84億ドル(前年同期比+19%)でした。また、2026年Q1時点で有料サブスクリプション数は3.5億件に達し、YouTube と Google One が主要な牽引役とされています。[6]
近年は生成AIの普及により検索体験の競争が激化しています。Alphabet は「Gemini」ファミリー、「AI Overviews」、「AI Mode」、Gemini Enterprise などを通じ、検索、広告、クラウド、Workspace、Android、開発者向けAPIへのAI統合を加速しています。2026年Q1決算では、Google Cloud の受注残が四半期前からほぼ倍増して4,600億ドル超になったこと、Gemini Enterprise の有料月間アクティブユーザーが前四半期比40%増となったことが示されました。[7]
その事業は Google Services、Google Cloud、Other Bets に分かれます。
★Google Services
・Google Search:世界中で日々膨大な検索クエリを処理する中核事業です。2025年通期の Google Search & other 売上は2,245.32億ドル、2026年Q1は603.99億ドル(前年同期比+19%)でした。[8]
・YouTube:世界最大級の動画プラットフォームです。広告が柱で、2025年通期の YouTube 広告売上は403.67億ドル、2026年Q1の YouTube 広告売上は98.83億ドル(前年同期比+11%)でした。YouTube Premium、YouTube Music、YouTube TV などの有料サービスもサブスクリプション収入の拡大に寄与しています。[8]
・Android:世界最大級のモバイルOSで、検索、Google Play、広告、端末、アプリ配信を支えるエコシステムの中核です。スマートフォンOSとしての普及度だけでなく、Google Services 全体への入口として重要です。[1]
・Google Cloud:GCP・Google Workspace など企業向けサービスを提供します。2025年通期売上587.05億ドル、営業利益139.10億ドル、2026年Q1売上200.28億ドル、営業利益65.98億ドルでした。AIインフラ、AIソリューション、コアGCPサービスの需要が成長を牽引しています。[5]
・広告プラットフォーム:Google Ads、YouTube Ads、AdSense、AdMob、Google Ad Manager 等が Google Services の主要収益源です。2025年通期の Google 広告収入は2,946.91億ドルでした。内訳は Google Search & other が2,245.32億ドル、YouTube ads が403.67億ドル、Google Network が297.92億ドルです。[8]
・その他収益:Google Play、Pixel/Nest などのデバイス、YouTube/Google One 等のサブスク群が「Google subscriptions, platforms, and devices」として拡大しています。2025年通期の同収入は480.30億ドルでした。[6]
★Other Bets(先端分野)
・Waymo:自動運転の配車サービスを展開しています。2026年Q1時点で、Waymo は週50万回超の完全自動運転ライドを提供していると説明されました。2026年5月時点の公式サイトでは、サンフランシスコ・ベイエリア、ロサンゼルス、フェニックス、オースティン、アトランタ、ダラス、ヒューストン、マイアミ、ナッシュビル、オーランド、サンアントニオなどが提供都市・展開都市として示されています。[9]
・Verily:ライフサイエンス/ヘルスケアのデータ・AI基盤に注力する事業です。近年は事業整理や選択と集中を進めています。
・CapitalG:Alphabet の独立系グロース投資ファンドで、成長企業へのエクイティ投資を行います。[10]
・Calico:老化・健康寿命に関する研究開発を行う長期テーマの事業です。
アルファベットのルーツは1998年設立の Google です。2004年のIPOを経て検索・オンライン広告で世界的地位を確立し、2015年に持株会社 Alphabet 体制へ移行しました。以後、Google は既存コア事業の強化とAI統合、Other Bets は自動運転やヘルスケア等の長期テーマに取り組む体制となりました。2024年には四半期配当を開始し、2025年4月には四半期配当を1株0.21ドルへ5%増配しました。2026年4月にはさらに5%増配し、四半期配当は1株0.22ドルとなっています。2025年には454億ドルの自社株買いを実施し、2025年末時点で695億ドルの自社株買い枠が残っていました。[11]
投資上の注意点として、検索・広告事業は引き続き高収益ですが、米国・欧州を中心に反トラスト法・デジタル市場規制の圧力が強まっています。2024年には米司法省の検索独占訴訟でGoogleに不利な判断が示され、2025年には検索訴訟の是正措置をめぐる命令が出され、Googleは2026年1月に控訴手続きを開始しました。広告テック領域でも米司法省との訴訟が続いており、規制・訴訟リスクは今後も株主価値に影響し得る重要論点です。[12]
ミニ解説:
・「Google Services」=広告、Android、Chrome、Google Maps、Google Play、Search、YouTube、端末、サブスクリプションなどの消費者向けプロダクト群です。
・「広告比率が高い」=2025年通期でも広告収入が全社売上の約73%を占めます。ただし、Google Cloud とサブスクリプションの成長により、広告依存度は徐々に低下しています。
・「二種類の上場株式」=GOOGL(議決権あり)、GOOG(議決権なし)。加えて非上場のクラスB株は1株10票で、創業者の高い議決権が維持されやすい仕組みです。
・「AI投資の見方」=検索とクラウドの成長を押し上げる一方、AIインフラ投資・データセンター投資・規制対応コストも大きくなっています。
【注】(出典リンク)
- 会社概要・Google Servicesの主要製品・本社所在地 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet公式サイト(確認日:2026-05-10) ↩
- クラスA/B/C株の議決権構造・創業者の議決権 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet Certificate of Incorporation(確認日:2026-05-10) ↩
- FY2025売上・セグメント別売上・広告収入比率 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → FY2025 Q4/通期決算リリース(確認日:2026-05-10) ↩
- 2026年Q1決算・売上・営業利益・純利益・EPS・その他収益 → Alphabet Q1 2026 Earnings Release(SEC Exhibit 99.1) → Alphabet Investor Relations(確認日:2026-05-10) ↩
- Google Cloud売上・営業利益・AIインフラ需要 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet Q1 2026 Earnings Release(SEC Exhibit 99.1)(確認日:2026-05-10) ↩
- Google subscriptions, platforms, and devices・有料サブスクリプション数 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet Q1 2026 Earnings Release(SEC Exhibit 99.1)(確認日:2026-05-10) ↩
- Gemini・AI Overviews・AI Mode・Cloud backlog・Gemini Enterprise → Google Gemini公式発表 → AI Overviews公式発表 → Alphabet Q1 2026 CEO remarks(確認日:2026-05-10) ↩
- Google Search・YouTube広告・Google広告内訳 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet Q1 2026 Earnings Release(SEC Exhibit 99.1)(確認日:2026-05-10) ↩
- Waymoの提供都市・完全自動運転ライド数 → Waymo公式サイト → Alphabet Q1 2026 CEO remarks(確認日:2026-05-10) ↩
- CapitalGの位置づけ → CapitalG公式サイト → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC)(確認日:2026-05-10) ↩
- 配当・自社株買い・Alphabet体制移行 → Alphabet 2025 Form 10-K(SEC) → Alphabet Q1 2026 Earnings Release(SEC Exhibit 99.1)(確認日:2026-05-10) ↩
- 反トラスト訴訟・検索訴訟控訴・広告テック訴訟 → DOJ: Search antitrust case → Google: Search decision appeal → DOJ Antitrust Division: Google ad tech case(確認日:2026-05-10) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
【出典】

