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【NFLX】ネットフリックスの株価と決算

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ネットフリックス(Netflix Inc.)は世界最大のネット動画配信企業です。

ネットを通じてテレビ番組と映画コンテンツをサービス加入者に提供しているので、NFLX加入者は、作品をテレビ、PC、モバイル等の媒体を用いてどこでも鑑賞できます。

(そのほか、DVDとブルーレイ・ディスクのホームデリバリーサービスも手がける。17年12月の売上構成は、米国内ストリーミングが52.6%、米国外ストリーミングが43.5%、米国内DVD事業が3.9%)

日本の人口と同規模の会員数(1億1700万人以上)を誇り、NFLXは時価総額で5月23日にコムキャストを超え、24日にはウォルト・ディズニーを超えました。

ネットフリックスは、「ハウス・オブ・カード」や「マスター・オブ・ゼロ」等の独自番組を増やしているので、競合にあたるコムキャストの動画契約者数は18年第1四半期で9.6万人も減少しています。

5月24日にディズニー株は下落したので、この時、瞬間最大風速で最大のメディア企業になったわけですが、将来、名実ともにナンバーワンとなる日も近づいているのかもしれません。

(※この頃、番組制作でオバマ前米大統領夫妻と複数年契約を結んだことなどが報じられ、株価が上がった)

NFLXは、他のCATVよりも安く、どんな端末でも番組を見れる利便性でユーザーの心をつかみました。

この記事では、コンテンツ系の企業の「台風の目」となってきたNFLXについて、情報を整理してみます。

【NFLX】ネットフリックスの事業の概略

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ネットフリックスは第三者が制作した番組のライセンスを取得し、それを有料でネット配信することで放送局や映画会社を脅かしているわけですが、斬新なのは、AIの機械学習を用いて1億人以上の視聴データを分析して視聴者の嗜好をつかんでいる点です。

ネットフリックスでは視聴者の嗜好に合わせて推奨画面のデザインが変わったり、対象を絞ったメールでの宣伝を行ったりするだけでなく、「ハウス・オブ・カード」では視聴データをもとに起用俳優や監督を決めました。

ハリウッドを中心とした従来の映画会社が「プロの直観」で決めていた分野に、AIによるビッグデータの分析を取り入れたわけです。

NFLXは、以下のような発展の過程をたどり、17年3月末時点で会員数5085万人を記録。米ケーブルTV主要六社の会員数(約4860万人)を上回りました。

  • 1997年:創業(当初はDVDの郵送サービス企業)
  • 2007年:動画配信サービスを開始
  • 2013年:独自作品「ハウス・オブ・カード」を配信
  • 2015年:日本でサービス開始
  • 2016年:世界190カ国超でサービスを展開
  • 2017年:会員数1億人突破(年末)

ただ、NFLXの製作費はけた外れの規模です。

ハウス・オブ・カードの制作には約100億円を投じ、17年には売上高の8割に相当する89億ドル(約9300億円)の製作費を費やしました。

後述のフリーキャッシュフローは赤字続きですが、同社は圧倒的な勢いの会員数拡大でそれを賄う方針です。

(※米国では製作費が計上されるのはドラマが完成し、放映された後なので、NFLXにとっては有利な仕組みになっている)

【NFLX】ネットフリックスの指標

さて、ここで主な指標のデータを見てみます。(出所はグーグルファイナンスなど)。

  • 1/2株価 : 196.1
  • 10/12株価 : 339.56
  • 年初からの上昇率 : 73.2%
  • 52週高値 : 423.21
  • 52週安値 : 178.38
  • EPS : 2.2
  • PER(株価収益率) : 154.41
  • 時価総額(億$) : 1479
  • 株式数(億) : 4.4

【NFLX】ネットフリックスの株価推移

まず、NFLXの株価を見てみます。

青線が株価推移。緑線が50日間の移動平均線です。

さらに、200日間の移動平均線(赤線)を見てみます。

ここ3年間を見ると、200日平均線を下回ることがほとんどありませんでしたが、18年後半は違う局面が出てきています。

7月16日には、4-6月期の加入者数(520万人)が会社側の見通しよりも100万人少なかったことが投資家に否定的に評価され、株価が下落。

10月株安では200日平均線にぶつかるレベルにまで下がりました。

今後は加入者の伸び率とコンテンツの強化が課題となります。

こうした現状を踏まえて、NFLXの年次の伸び率を見てみます。

★1:各年の株価伸び率(※18年終値は10/12)
NFLX 初値 最安 最高 終値 上昇率
2018 196.1 201.1 419.0 339.6 73.2%
2017 125.0 127.5 202.7 192.0 53.6%
2016 109.0 82.8 127.5 123.8 13.6%
2015 49.1 45.6 130.9 114.4 133.0%
2014 52.4 44.9 69.2 48.8 -6.9%
2013 13.6 13.1 54.4 52.6 286.8%
2012 10.1 7.7 18.5 13.2 31.0%
2011 25.0 9.1 42.7 9.9 -60.4%
2010 7.9 7.0 29.4 25.1 217.7%
2009 4.3 4.2 8.7 7.9 83.0%
2008 3.8 2.6 5.8 4.3 12.4%
★2:各年初から2018/10/12までの伸び率
18年~ 17年~ 16年~ 15年~ 14年~ 13年~
73% 172% 212% 592% 548% 2397%
12年~ 11年~ 10年~ 09年~ 08年~ -
3262% 1258% 4198% 7797% 8836% -

2010年、2013年にも200%超えの伸び率が出ているので、もともと成長力のある銘柄だったわけです。

08年初から株を持ち続けていた場合、18年10月5日で89倍以上の株価になります。

成長株の猛威を教えてくれる銘柄となりました。

これを「09年初から持ち続けていた場合・・・、10年初から・・・」というふうに数値化すると、表2の通りになります。

★表2:各年初から18年10月5日までの株価伸び率

18~ 17~ 16~ 15~ 14~
79.2% 181.1% 222.3% 615.6% 570.5%
13~ 12~ 11~ 10~ 09~
2483.5% 3378.7% 1305.4% 4347.5% 8070.9%

サブプライムショック後の08年にも株価は下がらず、09年初から18年10月5日まで持ち続けた場合は、株価が80倍以上になっています。

ただ、18年には株価の天井らしきものが見えてきました。

今後も同じ調子が続くのかどうかには注意が必要でしょう。

【NFLX】ネットフリックスの決算

最後に、決算の数字を見てみます。

(出所は亜州IR株式会社『米国株四半期速報』とモーニングスターHP、ネットフリックス決算など。売上と利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)

四半期決算:2015~2018年

売上高 純利益 EPS
2015/3 1573 24 0.05
2015/6 1645 26 0.06
2015/9 1738 29 0.07
2015/12 1823 43 0.1
2016/3 1958 28 0.06
2016/6 2105 41 0.09
2016/9 2290 51 0.12
2016/12 2477 67 0.15
2017/3 2636 178 0.4
2017/6 2785 66 0.15
2017/9 2985 130 0.29
2017/12 3285 185 0.41
2018/3 3701 290 0.64
2018/6 3907 384 0.85

通年決算:2008~2017年

売上高 営業利益 純利益 EPS
2008/12 1365 122 83 0.19
2009/12 1670 187 116 0.28
2010/12 2163 284 161 0.42
2011/12 3205 376 226 0.59
2012/12 3609 50 17 0.04
2013/12 4375 228 112 0.26
2014/12 5505 403 267 0.62
2015/12 6780 306 123 0.28
2016/12 8831 380 187 0.43
2017/12 11693 839 559 1.25

利益率:2008~2017年

粗利率 営業利益率 ROA ROE
2008/12 33.3 8.9 21.35 19.39
2009/12 35.4 11.2 42.42 28.1
2010/12 37.2 13.1 65.75 35.38
2011/12 36.3 11.7 48.47 30.1
2012/12 26.5 1.4 2.47 2.73
2013/12 28.7 5.2 10.82 8.83
2014/12 31.8 7.3 16.72 13.39
2015/12 32.3 4.5 6.01 7.19
2016/12 31.7 4.3 7.61 5.12
2017/12 34.5 7.2 17.85 10.65

伸び盛りの企業なので、やはり、営業利益率はそれほど高くありません。

財務情報:2013~2017年

自己資本比率を見てみると、だいたい2割ぐらいを維持しながらも、その値は微妙に下がってきています。

総資産 総負債 株主資本 自己資本比率
2013/12 5413 4079 1334 24.64
2014/12 7057 5199 1858 26.33
2015/12 10203 7979 2223 21.79
2016/12 13587 10907 2680 19.72
2017/12 19013 15431 3582 18.84

次に、流動負債と流動資産を見てみます。

流動資産 流動負債 非流動資産 非流動負債
2013/12 3059 2154 2354 1925
2014/12 3940 2663 3116 2536
2015/12 5432 3530 4771 4450
2016/12 5720 4587 7866 6320
2017/12 7670 5466 11343 9964

成長企業ではありますが、流動負債を流動資産が上回る経営を維持し続けてきました。

最後に、キャッシュフローを見てみましょう。

キャッシュフロー:2013~2017年

ただ、営業キャッシュフローに関しては赤字が続いています。

営業CF 投資CF 財務CF フリーCF
2013/12 98 -256 476 44
2014/12 16 -43 542 -128
2015/12 -749 -179 1640 -841
2016/12 -1474 50 1092 -1582
2017/12 -1786 34 3077 -1959

ネットフリックスはまだ成長真っ盛りの企業なので、これは致し方ないのかもしれません。

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