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グーグル株 買い時は今? アルファベット決算

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2018年に米国株の「適温相場」が崩壊した後には、従来、購入の射程外だったアルファベット等のITガリバーの買い時が来ていました。

現在は、もとの高値に戻ってきていますが、相場はまだ不安定なので、「買い時」はまた来るかもしれません。

そこに備えるべく、この記事では【GOOG】も含めて株価チャートと最近の指標を見ていきます。

※アルファベット(Alphabet Inc.)は多言語・多種類(文字、画像、動画、地図、ニュース、ショッピング等)の検索サイト「Google」の持株会社(Google Inc.はAlphabet Inc.の子会社)。アルファベットには保有者に議決権がない【GOOG】株と議決権のある【GOOGL】株がある。これは創業者を含んだ古い株主の議決権を守るための措置。

アルファベットの事業:ネット広告と新規分野

収益のほとんどはネット広告

2017年12月のデータで見ると、アルファベットの売上構成の98.9%は広告です。

そして、地域別売上高は以下の割合となっています。

  • 米国:47.3%
  • 欧州・中東・アフリカ:32.5%
  • アジア太平洋:14.6%
  • 北米・中米・南米(米国除く):5.5%

筆者も掲載しているグーグルアドセンスも大河の一滴のようなグーグルの収入源となっているわけです。

年次決算の数字では売上増の純利益減となりましたが、18年第1四半期は増収増益でした。

2018年2月以降、株価が下がりましたが、そのあとは元の軌道に戻りました。

検索におけるグーグルの優位を崩せるほどのライバルはまだ、見当たりません。

新規事業には選別が必要?

その事業は好調ですが、その持ち株会社傘下にある新規事業は「ファイバー」(米国で光ファイバー事業を行う)、「ネスト」(スマートホーム事業)、「X」(新技術開発)、「ウェイモ」(自動運転)、ベンチャーキャピタルなど、多岐にわたり、その選別が必要ではないかとも言われています。

というのは、グーグルの広告が売上の9割以上を占めているのに、これらの新規事業の売上は1%にも満たず、そこに年間設備投資額の約3割を投じているからです。

筆者は「グーグルはもともと、そういう企業なのだろう」と割り切りますが、世の中の投資家の目は厳しいので、メディアでは訳知り顔の記者たちが「もっと有望事業を選定し、新規事業を絞り込むべきだ」などと論じています。

ただ、向かうところ敵なしにも見えるグーグルにも、近年、懸案事項が浮上してきています。

それは、独占禁止法などの規制への対応です。

例えば、欧州委員会は、検索結果の表示の際、 自社の商品比較サービスを優先させたとの嫌疑により、2017年6月にグーグルに対して約3500億円相当の制裁金を科しました。

18年5月にはGDPR(EU一般データ保護規則)で個人情報保護も強化されましたが、これはグーグルやフェイスブック、アマゾンなどを狙い撃ちにする政策です。

FB情報流出問題などもあって、個人情報保護を求める世論は世界で強まっているので、今後は、その対策のためにコストがかかり、利益率が下がる可能性が見込まれています。

【GOOGL】【GOOG】の指標

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まず、基本的な指標でアルファベットを見てみましょう(9/19時点)

GOOG GOOGL
1/2株価 1048.34 1053.02
9/19株価 1171.1 1174.27
年初からの株価上昇率 11.7% 11.5%
52週高値 1273.89 1291.44
52週安値 909.7 924.51
EPS 37.24 37.24
PER(株価収益率) 31.45 31.53

※GOOGの株式数は3億、GOOGLは3.5億。両者を合わせた時価総額は8148億ドル。

【GOOGL】の株価推移

さらに、【GOOGL】の株価を見てみます。

(【GOOG】の株価推移はほぼ同じなので省略。株価は【GOOG】のほうが微妙に高めになる傾向があるようです)

青線が株価推移。オレンジ線が100日間の移動平均線です。

ここ3年間を見ると、2018年の春に100日平均線を下回っています。

2月上旬に株価が下がり、その後に株価がひととき回復したのですが、パウエルFRB議長の議会証言の後に下落。

3月にはフェイスブックの個人情報流出が問題視され、広告主体のビジネスモデルを持つグーグルに同種のリスクが懸念され、株価が下がりました。

しかし、その後、株価は回復してきています。

年次でその伸び率を見てみましょう(18年終値は2018/9/18時点)。

GOOGL 初値 最安 最高 終値 上昇率
08~現在 346.4 128.7 1285.5 1167.1 236.9%
2018 1053.0 1005.2 1285.5 1167.1 10.8%
2017 800.6 807.8 1085.1 1053.4 31.6%
2016 762.2 681.1 835.7 792.5 4.0%
2015 532.6 497.1 794.0 778.0 46.1%
2014 557.7 498.2 610.1 530.7 -4.8%
2013 360.0 351.4 560.4 560.4 55.7%
2012 326.2 279.5 384.0 353.7 8.4%
2011 298.6 237.4 323.0 323.0 8.2%
2010 313.7 218.0 313.4 297.0 -5.3%
2009 154.0 141.4 311.4 310.0 101.3%
2008 346.4 128.7 346.4 153.8 -55.6%

年ごとの伸び率でみると、17年は高いのですが、18年はかなり下がっており、結構、年毎に数値は上がり下がりしています。

ただ、08年初から株を持ち続けていた場合、18年9月18日で3.4倍(237%)の評価額になります(※100%増=2倍のため)。

これを「09年初から持ち続けていた場合・・・、10年初から・・・」というふうに数値化すると、表2の通りになります。

★表1:2008年初から18年9月7日までの株価推移(※18年終値は9/18のデータ)

18~ 17~ 16~ 15~ 14~
10.8% 45.8% 53.1% 119.1% 109.3%
13~ 12~ 11~ 10~ 09~
224.2% 257.8% 290.9% 272.0% 657.9%

サブプライムショックが起きた08年には株価が半減(-56%)しましたが、09年初からアルファベット株を持ち、現在まで持ち続けた場合、7.5倍以上(658%増)の株価になります

このように、グーグルの株価は右肩上がりなのですが、近年は、EUを中心に個人情報規制の動きが本格化してきました。

欧州委員会は7月18日に、グーグルが「アンドロイド」を搭載した携帯で自社の検索サービス等を不当優遇したことをEU競争法違反と見なして約5600億円相当の制裁金の支払いを命じています。

しかし、それでも23日の2018年の4-6月期決算での純利益は前年同期比で9%減にとどまりました。

売上高も前年同期比で約26%ほど増えたので、その勢いはまだ止まっていません。

ただ、今後、EUが採った個人情報保護の潮流が世界に広まれば、コスト増となり、今までほどの発展を維持するのは難しくなるのかもしれません。

アルファベットの決算

最後に、アルファベットの決算の数字を見てみます。

(なお、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS。情報源は亜州IR株式会社の『米国株四季報』とアルファベット決算等〉

四半期決算:2015~2018年

売上高 純利益 EPS
2015/3 17258 3515 5.1
2015/6 17727 3931 4.93
2015/9 18675 3979 5.73
2015/12 21329 4923 7.06
2016/3 20257 4207 6.02
2016/6 21500 4877 7
2016/9 22451 5061 7.25
2016/12 26064 5333 7.56
2017/3 24750 5426 7.73
2017/6 26010 3524 5.01
2017/9 27772 6732 9.57
2017/12 26064 5333 4.35
2018/3 31146 9401 13.33
2018/6 32657 3195 4.54

通年決算:2008~2017年

売上高 営業利益 純利益 EPS
2008/12 21796 6632 4227 6.66
2009/12 23651 8312 6520 10.21
2010/12 29321 10381 8505 13.17
2011/12 37905 12242 9737 14.89
2012/12 46039 13834 10737 16.16
2013/12 55519 15403 12733 18.79
2014/12 66001 16496 14136 20.57
2015/12 74989 19360 16348 22.84
2016/12 90272 23716 19478 27.85
2017/12 110855 28882 12662 18

17年の通年決算、17年第1四半期~18年第1四半期の決算などを見ると、業績自体は一定の水準をキープしていますが、直近の年次報告書(2017)は、わりと厳しい未来の見通しを明かしています。

そこでは「当社の収益成長率は時が経つにつれて低下する可能性があり、将来的には営業利益率の低下圧力がかかることを予想している」とも述べていました。競争の激化、オンライン広告市場の進化・多様化、ユーザーのテクノロジー、デバイス等の採用率、コスト増加等により、利益率は下押し圧力を受ける可能性があることを見込んでいるのです(コスト増の要因の中には、18年5月にEUで発効する一般データ保護規制等も挙げられていました)。

経営指標:2008~2017年

粗利率 営業利益率 ROA ROE
2008/12 60.4 30.4 14.8 16.6
2009/12 62.6 35.1 18.05 20.3
2010/12 64.5 35.4 17.3 20.68
2011/12 65.2 32.3 14.93 18.66
2012/12 62.7 30 12.91 16.54
2013/12 60.4 27.7 12.62 16.25
2014/12 61.1 25 11.93 15.06
2015/12 62.4 25.8 11.36 14.08
2016/12 61.1 26.3 12.37 15.02
2017/12 58.9 26.1 6.94 8.69

財務情報:2011~2017年

総資産 総負債 株主資本 自己資本率
2011/12 72359 14241 58118 80.3%
2012/12 92711 21141 71570 77.2%
2013/12 109050 22073 86977 79.8%
2014/12 129187 25327 103860 80.4%
2015/12 147461 27130 120331 81.6%
2016/12 167497 28461 139036 83.0%
2017/12 197295 44793 152502 77.3%

ここ7年間のアルファベットの年次報告書の記録を見ると、8割近い驚異的な自己資本率をたたき出しています。

モーニングスター社HPのデータでここ5年間の流動資産と流動負債の比率を見ると、流動資産が流動負債の4~5倍以上という驚異的な数字になっていました。

流動資産 流動負債 非流動資産 非流動負債
2013/12 72886 15908 38034 7703
2014/12 80685 16805 50448 9828
2015/12 90114 19310 57347 7820
2016/12 105408 16756 62089 11705
2017/12 124308 24183 72987 20610

キャッシュフロー:2013~2017年

営業CF 投資CF 財務CF フリーCF
2013/12 18659 -13679 -857 11301
2014/12 22376 -21055 -1439 11417
2015/12 26024 -23711 -3677 16109
2016/12 36036 -31165 -8332 25824
2017/12 37091 -31401 -8298 23907

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