米国市場に上場するヨーロッパETFのうち、株価推移、分配金、ポートフォリオを継続して比較しやすい主要7銘柄を整理します。
主な比較対象は、IEV、VGK、IEUR、SPEU、FEZ、DFE、EUDGです。
欧州全体へ広く投資するETF、ユーロ圏の大型株へ集中するETF、小型配当株や配当成長株を重視するETFでは、値動きやコスト、分散範囲が異なります。
このほか、ユーロと米ドルの変動を抑えるHEDJとHEZUも別枠で解説します。
両ETFは為替ヘッジ損益がリターンへ影響するため、無ヘッジ型7銘柄と同じ株価推移・分配金チャートには含めません。
なお、HEDJとHEZUが行うのは原則としてユーロ/米ドルのヘッジであり、日本円に対する為替ヘッジではありません。
記事更新日:2026年8月9日
ETFデータ:主に2026年5月31日~7月28日に各運用会社が公表した数値
主チャート対象:IEV、VGK、IEUR、SPEU、FEZ、DFE、EUDGの7本
純資産総額、利回り、銘柄数、構成比率は変動します。売買前には各運用会社の公式ページをご確認ください。
低コストで欧州全体へ投資するなら、VGK、SPEU、IEURが主要候補です。
大型株から小型株まで広く保有する点では3本が近い一方、経費率はVGKが0.06%、SPEUが0.07%、IEURが0.10%です。純資産規模や売買高、連動指数、国別構成も確認する必要があります。
ユーロ圏の主要大型株へ絞るならFEZ、欧州小型株と配当を重視するならDFE、収益性と配当成長を重視するならEUDGが比較対象になります。
IEVは経費率が0.60%と高いものの、2000年設定で運用実績が長く、S&P Europe 350への連動を目指す点が特徴です。
- 1. ヨーロッパETFおすすめ7選を比較
- 2. 目的別に見るヨーロッパETFの選び方
- 3. 欧州全体型ETFを比較|IEV・VGK・IEUR・SPEU
- 4. ヨーロッパの高配当ETFを比較|DFE・EUDG
- 5. ユーロ圏大型株ETF|FEZの特徴
- 6. 為替ヘッジ型の欧州ETF|HEDJ・HEZU
- 7. 各ETFの詳細
- 8. 投資の際の注意点
- 9. 2026年の欧州市場を左右する要因
- 10. 株価:過去~現在
- 11. 配当(分配金)と利回り|7本を10年で比較
- 12. ポートフォリオの比較|7本の違いを一覧で確認
- 13. ヨーロッパETFに関するよくある質問
- 14. ヨーロッパの経済力
- 15. まとめ:主比較は7本、為替ヘッジ型は別枠
- 16. 免責事項
- 17. 【注】(出典リンク)
ヨーロッパETFおすすめ7選を比較
以下の7本を、株価推移、主要指標、分配金、ポートフォリオ比較の共通対象とします。
利回りは原則として30日SEC利回りを使用しています。
VGKはVanguard公式ページに30日SEC利回りが表示されていないため、比較表では利回りの種類を分けて記載しています。
| ETF | 主な投資対象 | 経費率 | 利回り | 規模・銘柄数 |
|---|---|---|---|---|
| IEV | 欧州先進国の大型・中型株 S&P Europe 350 |
0.60% | 2.04% 30日SEC、2026/6/30 |
360銘柄 純資産約17.02億ドル[1] |
| VGK | 欧州先進国の大型株から小型株 FTSE Developed Europe All Cap |
0.06% | 2.90% 分配利回り参考値 |
1,228銘柄 ファンド純資産約381億ドル[2] |
| IEUR | 欧州先進国の大型・中型・小型株 MSCI Europe IMI |
0.10% | 2.49% 30日SEC、2026/6/30 |
1,009銘柄 純資産約91.66億ドル[3] |
| SPEU | 西欧の大型株から小型株 STOXX Europe Total Market |
0.07% | 2.43% 30日SEC、2026/7/23 |
1,683銘柄 純資産約7.08億ドル[4] |
| FEZ | ユーロ圏の主要大型株50社 EURO STOXX 50 |
0.29% | 1.98% 30日SEC、2026/7/24 |
50銘柄 純資産約43.00億ドル[5] |
| DFE | 欧州の配当支払実績がある小型・中型株 | 0.58% | 3.96% 30日SEC、2026/7/24 |
純資産約1.64億ドル 小型株59.01%、中型株40.99%[6] |
| EUDG | 欧州の配当成長・クオリティ株 | 0.58% | 2.16% 30日SEC、2026/7/24 |
純資産約6,796万ドル 大型株中心[7] |
数値の基準日はETFごとに異なります。VGKの純資産はVanguardが表示するファンド全体の純資産です。
IEURとSPEUは今回新たに主比較へ追加し、HEDJとHEZUは為替ヘッジ型の補足枠へ移しました。
目的別に見るヨーロッパETFの選び方
低コストで欧州全体へ投資
VGK、SPEU、IEURが主要候補です。いずれも英国、スイス、ユーロ圏などを含み、大型株から小型株まで幅広く投資します。
長い運用実績と大型・中型株
IEVは2000年設定で、S&P Europe 350への連動を目指します。ただし、経費率は低コスト3本より高くなっています。
ユーロ圏の主要企業へ集中
FEZはEURO STOXX 50を通じて、ユーロ圏の代表的な大型株50社へ投資します。英国やスイスは含みません。
欧州小型株と配当
DFEは欧州の配当支払企業のうち、小型・中型株を中心に保有します。利回りが比較的高い一方、値動きと流動性には注意が必要です。
クオリティと配当成長
EUDGは単純な高配当ではなく、収益性、成長性、配当支払いを組み合わせた大型株中心の戦略です。
欧州全体型ETFを比較|IEV・VGK・IEUR・SPEU
| ETF | 指数・対象 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| IEV | S&P Europe 350 大型・中型株 |
運用実績が長い。欧州の代表的企業を約350銘柄で把握しやすい。 | 経費率0.60%で、低コスト3本との差が大きい。 |
| VGK | FTSE Developed Europe All Cap 大型~小型株 |
経費率0.06%。純資産規模が大きく、欧州株の中核候補。 | 公式ページで30日SEC利回りが表示されないため、利回り比較では定義をそろえる必要がある。 |
| IEUR | MSCI Europe IMI 大型~小型株 |
経費率0.10%。純資産と売買高が比較的大きく、国別・業種別データも確認しやすい。 | VGK・SPEUより経費率はやや高い。 |
| SPEU | STOXX Europe Total Market 大型~小型株 |
経費率0.07%。1,600銘柄超を保有し、比較7本で最も銘柄数が多い。 | 純資産規模はVGK・IEURより小さい。 |
VGK、IEUR、SPEUはいずれも「ユーロ圏だけ」に投資するETFではありません。
英国やスイスなど、ユーロを採用していない欧州先進国も大きく含みます。
たとえばIEURでは、2026年7月27日時点で英国23.23%、スイス14.09%、フランス14.45%、ドイツ13.01%でした。[3]
ヨーロッパの高配当ETFを比較|DFE・EUDG
| ETF | 投資方針 | 30日SEC利回り | 分配利回り | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| DFE | 欧州小型・中型配当株 | 3.96% | 8.49% | 小型株比率が高く、価格変動、売買スプレッド、企業固有リスクが大きくなりやすい。 |
| EUDG | 欧州大型クオリティ・配当成長株 | 2.16% | 5.51% | 純資産と売買高が小さい。高配当だけを目的とする商品ではない。 |
30日SEC利回りと分配利回りは計算方法が異なります。
特にWisdomTree公式ページの分配利回りは、直近の分配金の影響を大きく受ける場合があります。
将来の年間分配額を示す保証値ではないため、30日SEC利回り、過去の年間分配金、分配頻度を分けて確認する必要があります。
ユーロ圏大型株ETF|FEZの特徴
FEZはEURO STOXX 50 Indexへの連動を目指し、ユーロ圏を代表する大型株50銘柄へ投資します。
2026年7月24日時点の上位銘柄はASML、Siemens、Banco Santander、TotalEnergies、Allianzなどで、ASMLだけで約9.5%を占めていました。[5]
欧州全体型のVGK、IEUR、SPEUと比べると、英国・スイスを含まず、銘柄数も50に限定されます。
ユーロ圏の銀行、資本財、半導体、大型消費関連企業へ集中しやすい一方、上位銘柄や特定業種の値動きがETF全体へ与える影響も大きくなります。
為替ヘッジ型の欧州ETF|HEDJ・HEZU
HEDJとHEZUは主比較7本から外し、補足候補として整理します。
両ETFはユーロと米ドルの変動を抑える仕組みを持ち、株式の値動きに加えて為替ヘッジの損益やコストがリターンへ影響します。
そのため、本記事の株価推移、分配金、ポートフォリオの主チャートには含めません。
| ETF | 主な投資対象 | 経費率 | 30日SEC利回り | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| HEDJ | ユーロ圏の配当株・輸出企業 | 0.58% | 2.13% 2026/7/24 |
ユーロ/米ドルをヘッジ。純資産約18.19億ドル。域外売上のある輸出企業を重視。[8] |
| HEZU | ユーロ圏の大型・中型株 | 実質0.53% 総経費率1.12% |
2.56% 2026/6/30 |
MSCI EMU 100% Hedged to USD Indexへ連動。純資産約5.71億ドル。[9] |
HEDJとHEZUが抑えるのは、原則としてユーロと米ドルの変動です。
日本の投資家が円で損益を計算する場合、米ドル/円の変動は残ります。
「為替ヘッジあり」という表示だけで、円換算の為替リスクもなくなると判断しないことが重要です。
各ETFの詳細
IEV:iシェアーズ・ヨーロッパETF
- 連動指数:S&P Europe 350 Index。
- 対象:英国、フランス、スイス、ドイツなどの大型・中型株。
- 経費率:0.60%。
- 特徴:運用開始が2000年と長い一方、低コストのVGK、IEUR、SPEUより保有コストが高い。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 欧州先進国の大型・中型株(S&P Europe 350) |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 約360銘柄 |
| 主な国 | 英国23.2%、フランス15.5%、スイス14.3% |
| 主な業種 | 金融26.2%、資本財18.5%、ヘルスケア12.4% |
| 上位5銘柄 | ASML、HSBC、Roche、Novartis、AstraZeneca |
| ポートフォリオの読み方 | 広範囲型より大型株寄り。上位銘柄の影響はVGK・IEUR・SPEUよりやや大きい。 |
VGK:バンガードFTSEヨーロッパETF
- 連動指数:FTSE Developed Europe All Cap Index。
- 対象:欧州先進国の大型株から小型株。
- 経費率:0.06%。
- 特徴:純資産規模が大きく、欧州株式全体へ投資する中核候補。英国やスイスも含む。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 欧州先進国の大型株~小型株(FTSE Developed Europe All Cap) |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 1,228銘柄 |
| 主な国 | 英国・スイス・フランスなど欧州先進国へ広く分散 |
| 主な業種 | 金融・資本財・ヘルスケアが中心 |
| 上位5銘柄 | ASML、HSBC、Roche、AstraZeneca、Novartis |
| ポートフォリオの読み方 | 7本の中でも欧州株式市場全体を捉えやすい。経費率0.06%も強み。 |
IEUR:iシェアーズ・コアMSCIヨーロッパETF
- 連動指数:MSCI Europe IMI Index。
- 対象:欧州先進国の大型・中型・小型株。
- 経費率:0.10%。
- 特徴:1,000銘柄超へ分散し、iShares公式ページで国別、業種別、全保有銘柄を確認しやすい。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 欧州先進国の大型・中型・小型株(MSCI Europe IMI) |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 1,009銘柄 |
| 主な国 | 英国22.9%、フランス14.6%、スイス13.9% |
| 主な業種 | 金融24.6%、資本財19.8%、ヘルスケア12.0% |
| 上位5銘柄 | ASML、HSBC、Roche、Novartis、AstraZeneca |
| ポートフォリオの読み方 | VGKに近い広範囲型。iSharesの詳細な保有データを利用しやすい。 |
SPEU:ステート・ストリートSPDRポートフォリオ・ヨーロッパETF
- 連動指数:STOXX Europe Total Market Index。
- 対象:西欧の大型株から小型株。
- 経費率:0.07%。
- 特徴:1,600銘柄超を保有し、低コストで欧州市場全体へ広く投資できる。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 西欧の大型株~小型株(STOXX Europe Total Market) |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 1,600銘柄超 |
| 主な国 | 英国・フランス・スイス・ドイツなどへ広く分散 |
| 主な業種 | 金融25.4%、資本財19.4%、ヘルスケア12.5% |
| 上位5銘柄 | ASML、HSBC、Roche、Novartis、AstraZeneca |
| ポートフォリオの読み方 | 銘柄数は7本で最大級。0.07%の低コストで欧州市場全体をカバー。 |
FEZ:ステート・ストリートSPDRユーロ・ストックス50 ETF
- 連動指数:EURO STOXX 50 Index。
- 対象:ユーロ圏の主要大型株50社。
- 経費率:0.29%。
- 特徴:欧州全体ではなくユーロ圏へ集中。上位企業と金融・資本財・情報技術の影響が大きい。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | ユーロ圏の主要大型株50社(EURO STOXX 50) |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 50銘柄 |
| 主な国 | フランス・ドイツ・オランダ・スペインなどユーロ圏 |
| 主な業種 | 金融28.3%、資本財21.7%、情報技術14.1% |
| 上位5銘柄 | ASML、Siemens、Banco Santander、TotalEnergies、Allianz |
| ポートフォリオの読み方 | 7本で最も集中度が高い。英国・スイスを含まない点が欧州全体型との大きな違い。 |
DFE:ウィズダムツリー欧州小型株配当ファンド
- 対象:配当を支払う欧州小型・中型株。
- 経費率:0.58%。
- 特徴:欧州域内の景気や個人消費を取り込みやすい一方、大型株ETFより価格変動と流動性リスクが高い。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 配当を支払う欧州小型・中型株 |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 小型株59.0%、中型株41.0% |
| 主な国 | 英国29.7%、ノルウェー15.4%、スウェーデン12.9% |
| 主な業種 | 資本財26.3%、一般消費財13.0%、金融12.6% |
| 上位5銘柄 | Höegh Autoliners、DOF Group、Elecnor、Aperam、NOS |
| ポートフォリオの読み方 | 大型株ETFと中身が大きく異なる。高めの分配利回りと欧州域内景気への感応度が特徴。 |
EUDG:ウィズダムツリー欧州クオリティ配当成長ファンド
- 対象:配当を支払う欧州企業のうち、成長性とクオリティ基準を満たす大型株。
- 経費率:0.58%。
- 特徴:単純な高配当戦略ではなく、収益性と利益成長を組み合わせる。純資産と売買高は小さい。
ポートフォリオの特徴
| 投資範囲 | 欧州のクオリティ・配当成長株 |
|---|---|
| 銘柄数・規模 | 大型株中心 |
| 主な国 | 英国21.1%、スイス19.3%、フランス15.3% |
| 主な業種 | 資本財23.9%、ヘルスケア17.7%、金融16.7% |
| 上位5銘柄 | Novartis、Nestlé、Roche、BBVA、Inditex |
| ポートフォリオの読み方 | 単純な高配当ではなく、収益性と利益成長を重視。DFEとは目的が異なる。 |
投資の際の注意点
- 欧州全体型とユーロ圏型の違い:VGK、IEUR、SPEU、IEVは英国やスイスを含みます。FEZはユーロ圏の50社に限定されます。
- 大型株への集中:欧州全体型でも時価総額加重のため、ASML、HSBC、Roche、Novartisなど上位企業の影響が大きくなります。
- 小型株リスク:DFEは大型株ETFより価格変動、企業固有リスク、売買スプレッドが大きくなる場合があります。
- 利回りの定義:30日SEC利回り、過去12カ月分配利回り、直近分配金の年率換算は同じ指標ではありません。
- 為替リスク:日本の投資家の円換算リターンは、最終的な投資先の通貨と円の関係によって変化します。
- ヘッジの範囲:HEDJとHEZUは円ヘッジではありません。ユーロ/米ドルをヘッジしても米ドル/円の変動は残ります。
- ETFの規模:DFEとEUDGはVGK、IEUR、FEZなどより純資産と売買高が小さく、指値注文が適する場合があります。
2026年の欧州市場を左右する要因
安全保障:NATOの5%目標と防衛投資
2026年7月のNATOアンカラ首脳宣言は、集団防衛を定める北大西洋条約第5条への関与を再確認しました。
欧州加盟国とカナダは2025年に中核的な防衛投資を1,390億ドル超増加させ、2026年にはウクライナへ700億ユーロの軍事装備、支援、訓練を提供する方針を示しています。[10]
NATO加盟国は2035年までにGDP比5%を防衛・安全保障関連へ充てる目標を掲げています。
防衛装備、航空宇宙、サイバー、通信、電力網、輸送インフラには追い風となる一方、国債発行、増税、ほかの歳出抑制につながれば、欧州経済全体には負担となります。
通商問題:米EUの15%枠組み
米国とEUは2025年に、EU原産品へ適用する米国関税について、原則として最恵国税率と合計15%のうち高い方を適用する枠組みを示しました。
自動車、医薬品、半導体、木材、鉄鋼、アルミニウムなどには個別の扱いや条件があるため、すべての品目を一律15%と考えることはできません。[11]
米国が2026年2月24日に導入した10%の一時輸入課徴金について、大統領布告に定められた適用期間は2026年7月24日まででした。
旧記事の「適用期間中」という記述は削除し、今後は品目別措置や新たな公式発表を個別に確認する必要があります。[12]
| 項目 | プラス要因 | 懸念・注意点 |
|---|---|---|
| 防衛・安全保障 | 防衛、航空宇宙、サイバー、通信、インフラ投資の拡大 | 財政赤字、増税、社会保障など他予算への圧力 |
| 米EU通商 | 基本的な関税枠組みが明確化 | 品目別関税、適用条件、再交渉や政策変更 |
| 為替 | ユーロ安が輸出企業の競争力を支える場合がある | 円換算損益は欧州通貨と円の変動に左右される |
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比、52週高値・安値、総資産、利回り、経費率、権利落ち日などを整理しています。株価は最大20分程度遅れる場合があります。
IEV/VGK/IEUR/SPEU/FEZ/DFE/EUDG
HEDJ・HEZUはユーロ/米ドルのヘッジ損益が加わるため、このチャートには含めません。
表の読み方:数字の単位は$です。
- DFE:利回り水準は高めですが、小型・中型株中心のため分配金の変動も大きくなります。
- EUDG:高利回りそのものより、収益性と配当成長を重視する設計です。
- VGK・IEUR・SPEU:欧州全体型で、分配金の方向性は近くなりやすい一方、指数と銘柄数が異なります。
- FEZ:50銘柄へ集中するため、ユーロ圏大型株の業績やセクター構成の影響を受けやすくなります。
- IEV:欧州大型・中型株350社前後に絞られ、欧州全体型よりポートフォリオがやや集中しています。
| ETF | タイプ | 2016年 | 2025年 | 10年変化 | 前年比増加 | 前年比減少 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| IEV | 欧州大型・中型 | 1.201 | 1.873 | +56.0% | 6回 | 3回 |
| VGK | 欧州全体 | 1.670 | 2.387 | +42.9% | 5回 | 3回 |
| IEUR | 欧州全体 | 1.300 | 2.110 | +62.3% | 7回 | 2回 |
| SPEU | 欧州全体 | 1.093 | 1.806 | +65.2% | 5回 | 4回 |
| FEZ | ユーロ圏大型 | 1.120 | 1.792 | +60.0% | 5回 | 4回 |
| DFE | 小・中型配当 | 2.211 | 3.148 | +42.4% | 5回 | 4回 |
| EUDG | 配当成長・クオリティ | 0.530 | 0.824 | +55.5% | 4回 | 5回 |
10年間の分配特性を比較
※単位は1口当たり米ドル。暦年中の分配金を合計しています。
IEV・VGK・FEZ・DFE・EUDGは既存記事の履歴を横断表へ再構成しました。
IEURはiSharesの分配履歴、SPEUは公開されている過去の分配履歴を補完して2016年まで揃えています。
分配金は特別分配や支払時期のずれなどで年ごとに大きく動く場合があります。
| 年 | IEV | VGK | IEUR | SPEU | FEZ | DFE | EUDG |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2025 | 1.873 | 2.387 | 2.110 | 1.806 | 1.792 | 3.148 | 0.824 |
| 2024 | 1.620 | 2.290 | 1.910 | 1.312 | 1.410 | 2.788 | 0.720 |
| 2023 | 1.462 | 2.030 | 1.742 | 1.174 | 1.320 | 2.426 | 0.680 |
| 2022 | 1.385 | 1.800 | 1.451 | 1.067 | 1.180 | 3.196 | 0.840 |
| 2021 | 1.462 | 2.080 | 1.677 | 1.136 | 1.220 | 1.908 | 1.030 |
| 2020 | 0.842 | 1.650 | 1.090 | 0.865 | 0.890 | 1.569 | 0.570 |
| 2019 | 1.435 | 1.920 | 1.630 | 1.163 | 1.060 | 2.217 | 0.640 |
| 2018 | 1.344 | 1.920 | 1.560 | 1.194 | 1.150 | 2.654 | 0.670 |
| 2017 | 1.131 | 1.600 | 1.320 | 1.012 | 0.990 | 1.789 | 0.420 |
| 2016 | 1.201 | 1.670 | 1.300 | 1.093 | 1.120 | 2.211 | 0.530 |
年間分配金の10年推移|2016~2025年
※IEV・VGK・FEZ・DFE・EUDGの過去平均利回りは、既存記事で用いていた「年間分配金÷年間平均株価」をそのまま再集計しています。
IEUR・SPEUは既存記事に同一計算方法の年間平均株価系列がなかったため、比較方法を混在させず「―」としました。
現在値は運用会社公表の30日SEC利回り等を用いています。
| ETF | 現在の利回り | 直近5年平均利回り | 10年平均利回り |
|---|---|---|---|
| IEV | 2.04%(30日SEC) | 3.16% | 3.27% |
| VGK | 2.90%(分配利回り参考) | 3.50% | 3.81% |
| IEUR | 2.49%(30日SEC) | ― | ― |
| SPEU | 2.43%(30日SEC) | ― | ― |
| FEZ | 1.98%(30日SEC) | 3.18% | 3.35% |
| DFE | 3.96%(30日SEC) | 4.95% | 4.90% |
| EUDG | 2.16%(30日SEC) | 2.78% | 2.76% |
現在の利回りを7本で比較
配当関連データは、ETFごとの縦長表ではなく、7本を同じ年で横に並べて比較できる形式へ変更しました。
まず現在の利回りを確認し、その後に2016~2025年の年間分配金と、10年間の分配特性を比較します。
配当(分配金)と利回り|7本を10年で比較
ポートフォリオ比較の要点
- VGK・IEUR・SPEU:欧州全体型。細かな指数差はあるものの、上位銘柄と主要国はかなり重なります。
- IEV:350銘柄前後へ絞るため、欧州全体型より大型・中型株色が強くなります。
- FEZ:ユーロ圏50社へ集中し、英国・スイスを含まないため、欧州全体型とは値動きがずれることがあります。
- DFE:小型・中型配当株で、7本の中で最もポートフォリオの性格が異なります。
- EUDG:大型株中心ですが、配当利回りよりクオリティと配当成長を重視します。
※構成比率と上位銘柄は変動します。IEV・IEURはiShares、VGKはVanguard、SPEU・FEZはState Street、DFE・EUDGはWisdomTreeの公開データを基準に整理しています。
| ETF | 地域 | 企業規模 | 主な国 | 主な業種 | 集中度 |
|---|---|---|---|---|---|
| IEV | 欧州 | 大型・中型 | 英国・仏・スイス | 金融・資本財 | 中 |
| VGK | 欧州 | 大~小型 | 英国・スイス・仏 | 金融・資本財 | 低 |
| IEUR | 欧州 | 大~小型 | 英国・仏・スイス | 金融・資本財 | 低 |
| SPEU | 欧州 | 大~小型 | 英国・仏・スイス等 | 金融・資本財 | 低 |
| FEZ | ユーロ圏 | 大型50社 | 仏・独・蘭・西 | 金融・資本財・IT | 高 |
| DFE | 欧州 | 小・中型 | 英国・ノルウェー・スウェーデン | 資本財・一般消費財 | 中~高 |
| EUDG | 欧州 | 大型中心 | 英国・スイス・仏 | 資本財・ヘルスケア | 中 |
各ETFの解説内に国別・業種別・上位銘柄を組み込みました。
ここでは7本の構造上の違いだけを横断して確認します。
ポートフォリオの比較|7本の違いを一覧で確認
ヨーロッパETFに関するよくある質問
ヨーロッパETFで経費率が低いのはどれですか
本記事の主比較7本では、VGKの0.06%が最も低く、SPEUが0.07%、IEURが0.10%で続きます。
経費率だけでなく、純資産、売買スプレッド、連動指数、国別構成も比較してください。
ヨーロッパの高配当ETFはどれですか
30日SEC利回りではDFEが比較的高い水準です。
ただし、DFEは欧州小型・中型株が中心で、VGKやIEURとは投資対象が異なります。
EUDGは高利回りそのものより、クオリティと配当成長を重視します。
VGK・IEUR・SPEUの違いは何ですか
3本とも欧州先進国の大型株から小型株まで広く投資します。
主な違いは連動指数、経費率、純資産規模、銘柄数です。
低コストではVGKとSPEU、iSharesの情報開示や取引規模ではIEURが比較対象になります。
FEZとVGKの違いは何ですか
VGKは英国やスイスを含む欧州先進国全体型で、1,000銘柄以上を保有します。
FEZはユーロ圏の大型株50社に限定され、より集中度が高いETFです。
HEDJとHEZUは円に対して為替ヘッジされますか
いいえ。両ETFが主にヘッジするのはユーロ/米ドルです。
日本円で損益を計算する投資家には、米ドル/円の変動が残ります。
NISAで米国上場のヨーロッパETFを購入できますか
NISAでの取扱可否はETFと証券会社によって異なります。
対象商品、外国株取引手数料、為替手数料、分配金への課税関係を証券会社の最新案内で確認してください。
ヨーロッパの経済力
最後に、EUおよびユーロ圏の経済規模を確認します。
出所は世界銀行のWorld Development Indicatorsです。
実質GDPは「GDP, constant 2015 US$」、名目GDPは「GDP, current US$」、実質成長率は「GDP growth (annual %)」、一人当たりGDPは「GDP per capita, constant 2015 US$」、人口は「Population, total」、失業率は「Unemployment, total(modeled ILO estimate)」を使用しています。[13]
表の単位は、実質GDP・名目GDPが億ドル、一人当たりGDPがドル、人口が万人、失業率が%です。
2024年まで取得できるGDP・人口・失業率データを掲載しています。
長期統計はETFの短期的な値動きを直接予測するものではありませんが、欧州市場の規模と景気循環を確認する基礎資料になります。
実質GDPと成長率
※実質GDPは2015年米ドル基準。実質GDP・名目GDPの単位は億ドル、成長率は%。
【EU】
| 年 | 実質GDP | 名目GDP | 実質成長率 |
|---|---|---|---|
| 2005 | 122696 | 119070 | 1.92 |
| 2006 | 126983 | 127047 | 3.49 |
| 2007 | 130989 | 147126 | 3.15 |
| 2008 | 131829 | 162406 | 0.64 |
| 2009 | 126097 | 147132 | -4.35 |
| 2010 | 128933 | 145454 | 2.25 |
| 2011 | 131328 | 157418 | 1.86 |
| 2012 | 130400 | 146369 | -0.71 |
| 2013 | 130359 | 152960 | -0.03 |
| 2014 | 132413 | 156342 | 1.58 |
| 2015 | 135472 | 135472 | 2.31 |
| 2016 | 138193 | 138852 | 2.01 |
| 2017 | 142081 | 147348 | 2.81 |
| 2018 | 145016 | 159715 | 2.07 |
| 2019 | 147654 | 156896 | 1.82 |
| 2020 | 138859 | 152921 | -5.96 |
| 2021 | 144577 | 171026 | 4.12 |
| 2022 | 147983 | 179979 | 2.36 |
| 2023 | 148450 | 185244 | 0.31 |
| 2024 | 157113 | 194971 | 1.10 |
【ユーロ圏】
| 年 | 実質GDP | 名目GDP | 実質成長率 |
|---|---|---|---|
| 2005 | 107561 | 105197 | 1.68 |
| 2006 | 111036 | 111748 | 3.23 |
| 2007 | 114368 | 128629 | 3.00 |
| 2008 | 114846 | 141012 | 0.42 |
| 2009 | 109653 | 128879 | -4.52 |
| 2010 | 112043 | 126291 | 2.18 |
| 2011 | 113968 | 136197 | 1.72 |
| 2012 | 113008 | 126389 | -0.84 |
| 2013 | 112759 | 131917 | -0.22 |
| 2014 | 114339 | 134910 | 1.40 |
| 2015 | 116697 | 116697 | 2.06 |
| 2016 | 118873 | 119645 | 1.86 |
| 2017 | 121980 | 126462 | 2.61 |
| 2018 | 124216 | 136922 | 1.83 |
| 2019 | 126163 | 134138 | 1.57 |
| 2020 | 118094 | 130212 | -6.40 |
| 2021 | 123015 | 145946 | 4.17 |
| 2022 | 125868 | 153835 | 2.32 |
| 2023 | 126146 | 157797 | 0.22 |
| 2024 | 134335 | 164854 | 0.90 |
一人当たりGDP/人口/失業率
※失業率はILO方式。一人当たりGDP〔実質〕の単位はドル、人口は万人。
【EU】
| 年 | 1人当りGDP | 人口 | 失業率 |
|---|---|---|---|
| 2005 | 28168 | 43558 | 9.57 |
| 2006 | 29058 | 43700 | 8.63 |
| 2007 | 29874 | 43847 | 7.45 |
| 2008 | 29969 | 43988 | 7.20 |
| 2009 | 28599 | 44092 | 9.12 |
| 2010 | 29201 | 44153 | 9.80 |
| 2011 | 29797 | 44075 | 9.84 |
| 2012 | 29543 | 44140 | 10.81 |
| 2013 | 29462 | 44247 | 11.33 |
| 2014 | 29851 | 44358 | 10.85 |
| 2015 | 30474 | 44454 | 10.02 |
| 2016 | 31021 | 44549 | 9.12 |
| 2017 | 31844 | 44619 | 8.14 |
| 2018 | 32448 | 44692 | 7.27 |
| 2019 | 33018 | 44720 | 6.70 |
| 2020 | 31009 | 44780 | 7.37 |
| 2021 | 32742 | 44700 | 7.00 |
| 2022 | 33300 | 44720 | 6.20 |
| 2023 | 33260 | 44800 | 6.00 |
| 2024 | 34895 | 45023 | 5.90 |
【ユーロ圏】
| 年 | 1人当りGDP | 人口 | 失業率 |
|---|---|---|---|
| 2005 | 32656 | 32938 | 9.02 |
| 2006 | 33553 | 33092 | 8.31 |
| 2007 | 34381 | 33265 | 7.44 |
| 2008 | 34357 | 33427 | 7.48 |
| 2009 | 32697 | 33536 | 9.54 |
| 2010 | 33331 | 33615 | 10.07 |
| 2011 | 33978 | 33542 | 10.11 |
| 2012 | 33617 | 33616 | 11.29 |
| 2013 | 33430 | 33730 | 11.93 |
| 2014 | 33782 | 33846 | 11.60 |
| 2015 | 34374 | 33949 | 10.84 |
| 2016 | 34913 | 34048 | 10.02 |
| 2017 | 35749 | 34122 | 9.06 |
| 2018 | 36323 | 34198 | 8.18 |
| 2019 | 36859 | 34228 | 7.55 |
| 2020 | 34435 | 34295 | 8.20 |
| 2021 | 36034 | 34300 | 7.90 |
| 2022 | 36600 | 34400 | 6.60 |
| 2023 | 36620 | 34500 | 6.40 |
| 2024 | 38254 | 35116 | 6.30 |
まとめ:主比較は7本、為替ヘッジ型は別枠
- 低コストの欧州全体型:VGK、SPEU、IEUR。
- 長い運用実績を持つ大型・中型株型:IEV。
- ユーロ圏の主要50社:FEZ。
- 欧州小型・中型配当株:DFE。
- 欧州大型クオリティ・配当成長株:EUDG。
- ユーロ/米ドルの為替ヘッジ型:HEDJ、HEZU。ただし主チャートには含めない。
株価・主要指標・ポートフォリオの比較対象を7本に統一することで、記事タイトル、比較表、スプレッドシートの対象を一致させました。
HEDJとHEZUは削除せず、リターンの構造が異なる補足候補として分離しています。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
ETFの価格、構成銘柄、利回り、純資産、経費率、政策環境は変動します。
投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。
【注】(出典リンク)
- IEVの投資対象、経費率、保有銘柄数、純資産、利回り → BlackRock iShares「iShares Europe ETF」(確認日:2026-08-09) ↩
- VGKの投資対象、経費率、保有銘柄数、純資産、分配情報 → Vanguard「Vanguard FTSE Europe ETF」(確認日:2026-08-09) ↩
- IEURの投資対象、経費率、保有銘柄数、純資産、利回り、国別構成 → BlackRock iShares「iShares Core MSCI Europe ETF」(確認日:2026-08-09) ↩
- SPEUの投資対象、経費率、保有銘柄数、純資産、利回り → State Street「State Street SPDR Portfolio Europe ETF」(確認日:2026-08-09) ↩
- FEZの投資対象、経費率、保有銘柄数、純資産、利回り、上位銘柄 → State Street「State Street SPDR EURO STOXX 50 ETF」(確認日:2026-08-09) ↩
- DFEの投資方針、経費率、純資産、時価総額区分、利回り → WisdomTree「Europe SmallCap Dividend Fund」(確認日:2026-08-09) ↩
- EUDGの投資方針、経費率、純資産、利回り、売買高 → WisdomTree「Europe Quality Dividend Growth Fund」(確認日:2026-08-09) ↩
- HEDJの投資方針、経費率、純資産、利回り、ユーロヘッジ → WisdomTree「Europe Hedged Equity Fund」(確認日:2026-08-04) ↩
- HEZUの投資方針、経費率、純資産、利回り、ユーロヘッジ → BlackRock iShares「Currency Hedged MSCI Eurozone ETF」(確認日:2026-08-04) ↩
- NATOの集団防衛、2025年の防衛投資増、2026年のウクライナ支援 → NATO「The Ankara Summit Declaration」(確認日:2026-08-04) ↩
- 米EU間の15%関税枠組みと品目別の取扱い → European Commission「Joint Statement on a United States-European Union Framework Agreement」(確認日:2026-08-04) ↩
- 米国の10%一時輸入課徴金と適用期間 → White House「Imposing a Temporary Import Surcharge」(確認日:2026-08-04) ↩
- EU・ユーロ圏のGDP、人口、失業率など → World Bank「European Union」 → World Bank「Euro area」(確認日:2026-08-04) ↩
- IEURの2016~2025年分配履歴 → iShares「iShares Core MSCI Europe ETF」Distributions(確認日:2026-08-09)
- SPEUの過去分配履歴の補完 → Stock Analysis「SPEU Dividend History」/State Street「SPEU」(確認日:2026-08-09)

