ITA・SHLD:軍事・防衛ETFを比較(株価と配当、構成銘柄)

テーマ別ETF,軍事株

【徹底比較】ITA vs SHLD:伝統的防衛か、次世代の防衛技術か?

【最新更新】 2026年1月時点の公開情報に基づき、数値・構成比・上位銘柄例を更新しました。[1][2]

【徹底比較】ITA vs SHLD:伝統的防衛か、次世代の防衛技術か? あなたに合うETFはどっち?

【ITA】は航空機やミサイルといった伝統的な航空宇宙・防衛セクターに投資するETFです。一方、【SHLD】はサイバーセキュリティ、ドローン、宇宙技術といった次世代の防衛テクノロジーに特化したETFです。

このページでは、これら2つの「防衛」関連ETFの異なる魅力とリスクについて、NISA等を活用した運用の参考となるように、概要、投資対象、ポートフォリオなどを比較しながら詳しく解説します。

*注意事項

・本記事で紹介するETFは、証券会社によっては取り扱いがない場合があります。

・投資判断は自己責任でお願いします。本記事は特定の銘柄への投資を推奨するものではなく、売買の結果について一切の責任を負うことはできません。


ETF紹介①:【ITA】伝統的な航空宇宙・防衛の巨人に投資

「ITA(iシェアーズ 米国航空宇宙・防衛 ETF)」は、戦闘機やミサイル、民間航空機などを手掛ける、いわゆる伝統的な防衛・航空宇宙産業の巨大企業群に投資するETFです。顧客の多くが政府であり、国家予算に裏付けられた安定的な需要が魅力です。

なお、ITAの純資産総額(AUM)は約$14.89B(2026年1月20日時点)とされ、米国上場の航空宇宙・防衛テーマETFとして流動性面の優位性も期待できます。[3]

【ITAの投資魅力】

  • ① 安定した政府需要: 国家予算に支えられた長期・大規模な契約が多く、景気に左右されにくいディフェンシブな側面を持ちます。
  • ② 高い参入障壁: 巨大な資本と高度な技術、政府との強固な関係が必要なため、新規参入が難しく、既存企業の優位性が保たれやすい業界です。
  • ③ 地政学リスクの高まり: 世界情勢が不安定になると各国の防衛費が増加する傾向にあり、セクター全体にとって追い風となります。

【ITAの注意すべきリスク】

  • 政府予算への依存: 平和への機運が高まり国防費が削減されると、業績に直接的な影響を与えます。
  • 成長性の鈍化: 成熟した巨大企業が多いため、テクノロジー株のような急成長は期待しにくい側面があります。
  • 構成の集中: 上位銘柄への比重が大きくなる局面があり、特定企業の株価変動がETF全体に与える影響が増す可能性があります(例:上位構成比の大きい銘柄がある時期)。[4]


ETF紹介②:【SHLD】未来の戦場を担う防衛テクノロジーに投資

「SHLD(Global X 防衛技術 ETF)」は、未来の安全保障を形作る最先端技術に焦点を当てたETFです。投資対象は、防衛分野におけるドローン、サイバーセキュリティ、宇宙技術、ビッグデータ、人工知能(AI)など、高い成長が期待されるテクノロジー関連企業です。

SHLDの純資産総額(AUM)は約$6.91B(2026年1月20日時点)とされ、指数はIndxx Global Defense Tech Index(Global Xの説明)に連動する設計です。[5]

【SHLDの投資魅力】

  • ① 高い成長性への期待: 防衛のハイテク化は世界的な潮流であり、関連技術を持つ企業は大きな成長ポテンシャルを秘めています。
  • ② 技術革新への投資: 既存の防衛の枠組みを超えた、イノベーティブな企業群にまとめて投資することができます。
  • ③ 多様な技術分野: サイバー空間から宇宙空間まで、幅広い最先端技術分野に分散投資が可能です。

【SHLDの注意すべきリスク】

  • 技術の陳腐化リスク: 技術革新のスピードが速いため、競争の激化や新たな技術の登場により、企業の優位性が失われる可能性があります。
  • 株価の変動性(ボラティリティ): グロース株と同様に、市場の期待で株価が形成される側面が強く、ITAに比べて株価の変動が大きくなる可能性があります。

【ITA vs SHLD】基本情報の直接比較

「伝統」のITAと「革新」のSHLD。その違いを表で比較してみましょう。

項目 ITA (伝統的防衛) SHLD (次世代防衛技術)
正式名称 iShares U.S. Aerospace & Defense ETF[3] Global X Defense Tech ETF[5]
投資戦略 航空機、ミサイル、防衛システムなどを手掛ける伝統的な航空宇宙・防衛企業に投資[3] 防衛分野のサイバーセキュリティ、ドローン、宇宙技術などの先進技術を持つ企業に投資[5]
セクター比率上位 Aerospace & Defense 98.53%(2025年9月末)[4] Industrials 86.2%/Information Technology 13.5%(2025年12月末)[5]
経費率 0.38%(2026年1月20日時点の表示)[3] 0.50%(2026年1月20日時点の表示)[5]
上位構成銘柄 (例) GE Aerospace(21.48%)、RTX(15.08%)、Boeing(8.01%)ほか(2025年9月末)[4] Palantir(4.43%)、Rheinmetall(4.27%)、RTX(3.93%)ほか(2026年1月20日時点)[5]

※表中の「いつ時点」は各セルに明記しています。ETFの構成・比率・費用は変動します。


まとめ:あなたのポートフォリオに合うのはどちらか?

ITAとSHLDは、同じ「防衛」というテーマでも、その中身は全く異なります。

■ ITAがポートフォリオに適している投資家

  • 安定性を重視する方: 政府予算に裏付けられた、景気に左右されにくい安定的なリターンを求める方。
  • 伝統的な産業の価値を信じる方: 既存の防衛・航空宇宙産業の巨大企業の揺るぎない地位と配当に魅力を感じる方。
  • ポートフォリオのディフェンシブな中核として考えたい方。

■ SHLDがポートフォリオに適している投資家

  • 成長性を重視する方: 防衛分野における技術革新と、それに伴う高い成長ポテンシャルに期待する方。
  • 未来のテクノロジーに興味がある方: サイバーセキュリティや宇宙開発といった、未来を担うテーマに投資したい方。
  • ポートフォリオの成長を加速させるサテライト(衛星)的な役割を期待する方。

結論

ITAが実績と安定感を備えた「巨大戦艦」だとすれば、SHLDは機動力と破壊力を秘めた「ドローン部隊やサイバー部隊」と言えるでしょう。

ご自身の投資スタイルが「安定志向」なのか「成長志向」なのか、そしてどちらの「防衛」の側面に未来を感じるのかを考え、ポートフォリオへの組み入れを検討してみてはいかがでしょうか。

【注】(出典リンク)

  1. 更新方針(各ETFの公式ページ参照) → iShares公式(ITA)Global X公式(SHLD) 確認日:2026-01-21
  2. SHLD 基本情報(費用・AUM・セクター比率・上位構成など) → Global X公式(SHLD) 確認日:2026-01-21
  3. ITA 基本情報(費用・AUM・保有数など) → iShares公式(ITA) 確認日:2026-01-21
  4. ITA ファクトシート(上位構成・セクター比率・ベンチマーク等:2025年9月末時点) → iShares Fact Sheet(ITA, PDF) 確認日:2026-01-21
  5. SHLD ファンド情報(費用・AUM・セクター比率・上位構成・指数・分配頻度等) → Global X公式(SHLD) 確認日:2026-01-21

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




ITAの配当(分配金)と利回り

年間配当を1年の平均株価で割り、平均の利回りを計算してみます。

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 0.89% 1.229 6.9% 137.6 20.4%
2023 1.01% 1.15 10.6% 114.3 9.6%
2022 1% 1.04 26.8% 104.2 0.2%
2021 0.79% 0.82 -17.2% 104 18.6%
2020 1.13% 0.99 -41.1% 87.7 -17.1%
2019 1.59% 1.68 76.8% 105.8 6.5%
2018 0.96% 0.95 13.1% 99.4 21.9%
2017 1.03% 0.84 16.7% 81.5 30.4%
2016 1.15% 0.72 20% 62.5 5.2%
2015 1.01% 0.6 -10.4% 59.4 9.5%
2014 1.23% 0.67 15.5% 54.3 28.6%
2013 1.37% 0.58 -13.4% 42.2 29.8%
2012 2.06% 0.67 116.1% 32.5 6.9%
2011 1.02% 0.31 29.2% 30.4 11.4%
2010 0.88% 0.24 -22.6% 27.3 28.5%
2009 1.46% 0.31 40.9% 21.2 -22.3%
2008 0.8% 0.22 27.3


ポートフォリオの比較

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、組入れ上位10銘柄はチャールズシュワブのサイト内のページを参照。

Posted by 南 一矢