LMTとRTXを比較:ロッキードマーチンとレイセオンテクノロジーズの違いとは
ロッキード・マーティン(Lockheed Martin Corporation)とRTX(RTX Corporation)は軍事企業の代表格です。その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
※本記事は、公開されている最新の決算情報や財務データに基づき作成していますが、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。
2026年2月版の主要更新ポイント:
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株価:過去~現在
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
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2026年2月6日終値近辺(目安): LMT:約$624、四半期配当$3.45(年換算$13.80)で配当利回り目安は約2.2%。[3][5] RTX:約$199、四半期配当$0.68(年換算$2.72)で配当利回り目安は約1.4%。[4][5] |
決算(予想:結果)
マーケットにおけるEPSと売上の予想値の変動を更新してみます。
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最新(2025年通期・Q4)決算ハイライト: LMT:2025年通期の売上$75.0B、希薄化後EPS$21.49、FCF$6.9B。Q4は売上$20.3B、希薄化後EPS$7.67。[1] RTX:2025年通期の売上$88.6B、GAAP EPS$4.96、調整後EPS$6.29、FCF$7.9B。Q4は売上$24.2B、調整後EPS$1.55。[2]
バックログ(受注残)の更新(参考):
2026年の会社見通し(参考): |
決算の予想:結果のグラフについては以下の関連記事を参照
業績と配当の詳細比較(2026年2月版)
株価や決算と並んで重要なのが、企業のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を示す業績と、株主還元の姿勢を示す配当です。ここではLMTとRTXの2社について、過去5年間のデータを基に詳しく比較・分析します。
比較サマリー
| 項目 | ロッキード・マーティン (LMT) | RTX |
|---|---|---|
| 事業概要 | 世界最大級の防衛企業。F-35など大型案件の比重が高い。 | 防衛(Raytheon)と、航空(Collins/Pratt & Whitney)を併せ持つ構造。 |
| 連続増配・配当姿勢 | 増配を継続(2025年10月に$3.45へ増額)。[3] | 長期で配当を継続(2025年に増配)。[4] |
| 配当(直近) | 四半期$3.45(年換算$13.80)。[3] | 四半期$0.68(年換算$2.72)。[4] |
| バックログ(受注残) | $1,940億(2025年末)。[1] | $2,680億(2025年末)。[2] |
成長性の詳細分析
売上高の比較 (2020–2025年)
2025年通期では、LMTは$75.0B、RTXは$88.6Bと、いずれも規模を拡大しています。[7]
| 年 | LMT 売上高 | RTX 売上高 |
|---|---|---|
| 2020 | $65.4 B | $56.6 B |
| 2021 | $67.0 B | $64.4 B |
| 2022 | $66.0 B | $67.1 B |
| 2023 | $67.6 B | $74.3 B |
| 2024 | $71.0 B | $80.7 B |
| 2025 | $75.0 B[1] | $88.6 B[2] |
※B=10億ドル。2025年は各社公表値。2020–2024は年次推移データ(丸め)。
EPS(1株利益)の比較(参考)
LMTは受注型ビジネスゆえに大型案件の進捗・見積り変更で利益が振れやすく、2025年もプログラム損失の影響が出ました。一方のRTXは「調整後」指標でみると、航空・防衛の複合ポートフォリオを背景に利益水準を引き上げています。[1][2]
2026年の業績見通し
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最新ガイダンス(2026年通期・2026年2月時点): LMT:売上$775–800億、希薄化後EPS$29.35–30.25、FCF$65–68億。[1] RTX:調整後売上$920–930億、調整後EPS$6.60–6.80、FCF$82.5–87.5億。[2] |
結論:今後の見通しと注意すべきリスク
分析サマリー
- LMT:記録的な受注残(2025年末$194B)を背景に、2026年も増収・高水準の利益を見込む一方、固定価格契約などで損失が顕在化しやすい体質は残ります。[1][6]
- RTX:防衛と民間航空の両面で需要が強く、2025年末の受注残は$268B。2026年は増収とFCF改善を見込む一方、Pratt & Whitneyのエンジン(GTF)関連の検査・改修などがキャッシュフローの変動要因になり得ます。[2][8]
注意すべきリスク要因
- LMTのリスク:固定価格契約・機密案件等での見積り悪化が利益に直撃しやすい(2025年もプログラム損失が発生)。加えて、政府調達の運用ルール見直しが、株主還元(自社株買い・配当)や経営評価の考え方に影響する可能性があります。[6][9]
- RTXのリスク:GTF関連の点検・改修、関税などコスト要因、そして航空機の生産ペースの変動が、利益・キャッシュフローのぶれにつながり得ます。[8]
総合的な見通し
LMTは「防衛大型案件×高還元」でディフェンシブに、RTXは「防衛+商業航空の二本柱」で循環にも強い構造です。2025年末時点では両社とも受注残が高水準で、2026年も需要環境は底堅い一方、コスト超過や整備・改修コストといった“現場の実行リスク”が株価の変動要因になり得ます。保有目的(安定配当か、成長と分散か)に応じて選好を分けるのが妥当でしょう。
最終更新日:2026年2月7日
【注】(出典リンク)
- LMT 2025通期・Q4/バックログ$194B/2026見通し(売上$77.5–80.0B、EPS$29.35–30.25、FCF$6.5–6.8B) → Lockheed Martin(2025通期・Q4リリース資料) → PRNewswire配信(確認日:2026-02-07) ↩
- RTX 2025通期・Q4/バックログ$268B/2026見通し(調整後売上$92–93B、調整後EPS$6.60–6.80、FCF$8.25–8.75B) → RTX(2025通期・Q4リリース)(確認日:2026-02-07) ↩
- LMT 配当(四半期$3.45):2025年10月に増配/2026年2月も同水準で宣言 → Lockheed Martin(2025-10-09 配当) → Lockheed Martin(2026-02-06 配当)(確認日:2026-02-07) ↩
- RTX 配当(四半期$0.68):2025年に増配/2026年2月も同水準で宣言 → RTX(2025-05-01 配当増額) → RTX(2026-02-06 配当)(確認日:2026-02-07) ↩
- 株価(2026-02-06終値近辺:LMT $623.58/RTX $198.66) → Yahoo!ファイナンス(LMT) → Yahoo!ファイナンス(RTX)(確認日:2026-02-07) ↩
- LMT:プログラム損失(2025年に複数案件で損失計上) → Lockheed Martin(2025年Q2決算) → Lockheed Martin(2025通期・Q4資料内の説明)(確認日:2026-02-07) ↩
- 売上推移(2020–2025) → LMT(2025通期資料) → RTX(2025通期資料) → Macrotrends(LMT売上推移) → Macrotrends(RTX売上推移)(確認日:2026-02-07) ↩
- RTX:GTF等(点検・改修、関税・コスト要因など) → RTX(2025通期・Q4リリースの注意事項)(確認日:2026-02-07) ↩
- 米国防総省:企業の株主還元・報酬など運用見直し(報道) → Reuters(2026-02-06)(確認日:2026-02-07) ↩
- 需要面(例:防空ミサイル関連の増産・長期枠組みの動き) → U.S. DoD(PAC-3 MSE枠組み) → Lockheed Martin(PAC-3増産関連)(確認日:2026-02-07) ↩
- 関連記事(当サイト) → LMT関連記事 → RTX関連記事(確認日:2026-02-07) ↩

