LMT(ロッキードマーチン) 今後の見通し

株価•決算,資本財,軍事株

ロッキードマーチン(Lockheed Martin Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(LMTとRTXを比較:ロッキードマーチンとレイセオンテクノロジーズ)を参照

直近決算

4月23日(米国時間)にロッキードマーチンは決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想6.74$→結果6.44$
・売上高:予想182.6億$→結果180億$(前年同期比+0%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想30.61$→結果29.35~30.25$
・売上高:予想791億$→結果775~800億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました

企業概要

ロッキード・マーチン(Lockheed Martin Corporation, NYSE: LMT)は、アメリカを代表する防衛・航空宇宙企業です。本社はメリーランド州ベセスダにあり、2025年通期時点で航空機、ミサイル・火器管制、回転翼機・ミッションシステム、宇宙システムを中核事業としています。[1]

1995年にロッキード社とマーチン・マリエッタ社が合併して誕生し、政府や国際機関向けに航空機、ミサイル、宇宙システム、防衛システム、サイバー・情報システムなどを提供しています。合併は1995年3月15日に正式に完了し、現在のロッキード・マーチンの基盤となりました。[2]

LMTは、F-35ライトニングIIなどをはじめとする高性能装備の開発実績を持ち、防衛産業全般においてトップクラスの技術力と信頼性を築いてきました。2025年通期の純売上の約72%は米国政府向けであり、またF-35関連が全社売上の約27%を占める中核プログラムです。2025年通期の売上高は750億ドル、純利益は50億ドル、営業キャッシュフローは86億ドル、期末受注残は過去最高の約1,940億ドルでした。[3][4]

同社の事業は以下の4ビジネスエリア(報告セグメント)で構成されます。2025年通期のセグメント別売上高は、Aeronauticsが302.57億ドル、Missiles and Fire Controlが144.51億ドル、Rotary and Mission Systemsが171.64億ドル、Spaceが131.00億ドルでした。[5]

Aeronautics(航空):F-35、F-16、C-130J、F-22などの航空機プログラム。設計・製造・近代化・サステインメントを提供します。F-35は2025年通期に全社売上の約27%、Aeronautics売上の約67%を占める最大プログラムです。[6]

Missiles and Fire Control(ミサイル&ファイアコントロール):PAC-3、THAAD、MLRS、PrSM、JASSM、LRASM、Hellfire、JAGM、Javelin、Apache火器管制、Sniper照準ポッドなどの誘導兵器、ミサイル防衛、センサー、火器管制ソリューションを提供します。2026年Q1には、Patriot、THAAD、PrSMなどの弾薬・ミサイル生産を拡大するため、米国政府との長期的な枠組み合意を締結したと説明されています。[7][8]

Rotary and Mission Systems(回転翼&ミッションシステム):シコルスキー(Black Hawk、Seahawk、CH-53K King Stallion等)を含む回転翼機、Aegis戦闘システム、レーダー、レーザー、C6ISR、指揮統制、サイバー、防衛IT、訓練・シミュレーションを提供します。[9]

Space(スペース):衛星・地上システム、ミサイル防衛の宇宙要素、国家安全保障宇宙、Trident II D5、GPS III、極超音速関連、NASAのOrionなどの宇宙・ミサイル関連プログラムを扱います。2025年末時点で、SpaceにはUnited Launch Alliance(ULA)への持分法投資も含まれます。[10]

近年の主要トピックとして、2015年にシコルスキー・エアクラフトの買収を完了し、ヘリコプター事業をRotary and Mission Systemsに編入しました。[11] 一方、ロケットエンジン大手Aerojet Rocketdyneの買収計画は、規制当局の差止提訴を受けて2022年2月に合意解消となっています(買収完了はしていません)。その後、Aerojet Rocketdyneは2023年7月にL3Harris Technologiesによる買収が完了しています。[12][13]


ミニ解説

  • 売上の性質:米国政府依存度が高く、2025年通期の売上の約72%が米国政府向けでした。長期プログラム、契約更新、サステインメント、受注残が収益を下支えする一方、米国防予算や政府閉鎖、継続予算決議の影響を受けやすい企業でもあります。[14]
  • F-35の位置づけ:単一プログラムとして最大級で、2025年通期に全社売上の約27%を占めました。開発、量産、近代化、維持整備まで含む長期案件であり、米国政府、7つの国際パートナー国、12のFMS顧客国が関与する大型プログラムです。[6]
  • 2026年の見通し:2026年Q1の売上高は180.21億ドル、純利益は14.88億ドルでした。会社側は2026年通期について、売上高775億〜800億ドル、事業セグメント営業利益84.25億〜86.75億ドル、フリーキャッシュフロー65億〜68億ドルの見通しを据え置いています。[15]

【注】(出典リンク)

  1. 会社概要・本社所在地・上場情報(2025年Form 10-K) → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)Lockheed Martin Company Overview(確認日:2026-05-10)
  2. 1995年のロッキード社・マーチン・マリエッタ社合併 → Lockheed Martin – A Merger of EqualsFTC:Lockheed Corporation / Martin Marietta consent agreement(確認日:2026-05-10)
  3. 米国政府向け売上比率・F-35売上比率(2025年通期) → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  4. 2025年通期業績・受注残 → Lockheed Martin FY2025 ResultsFY2025 Results PDF(確認日:2026-05-10)
  5. 2025年通期セグメント別売上高 → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)Lockheed Martin FY2025 Results(確認日:2026-05-10)
  6. AeronauticsとF-35プログラム(2025年通期) → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  7. Missiles and Fire Controlの主要プログラム → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  8. 2026年Q1のミサイル・弾薬生産拡大に関する説明 → Lockheed Martin Q1 2026 Results(確認日:2026-05-10)
  9. Rotary and Mission Systemsの主要事業 → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  10. Spaceの主要プログラム・ULA持分法投資 → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  11. シコルスキー買収完了(2015年) → Lockheed Martin Form 8-K:Sikorsky買収完了Lockheed Martin買収発表リリース(2015年)(確認日:2026-05-10)
  12. Aerojet Rocketdyne買収計画の合意解消(2022年) → Reuters:Lockheed Martin terminates Aerojet Rocketdyne deal(確認日:2026-05-10)
  13. Aerojet RocketdyneのL3Harrisによる買収完了(2023年) → L3Harris Press Release(2023-07-28)(確認日:2026-05-10)
  14. 米国政府依存・政府予算リスク(2025年通期) → Lockheed Martin Form 10-K 2025(PDF)(確認日:2026-05-10)
  15. 2026年Q1実績・2026年通期見通し → Lockheed Martin Q1 2026 Results(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢