NVDA/AMDを比較:エヌビディアとアドバンストマイクロデバイセズの違いとは
NVDAとAMDを違いを踏まえて比較します。(2025年10月更新)
エヌビディア(NVIDIA Corporation)とアドバンストマイクロデバイセズ(Advanced Micro Devices, Inc.)は、半導体やGPUの代表的な銘柄です。
その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。
これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(SOXX:iShares Semiconductor ETFを含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
株価推移や成長率比較については以下の関連記事を参照
決算(予想:結果)
決算の予想:結果のグラフについては以下の関連記事を参照
★アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)決算:予想と結果 売上&EPS
★エヌビディア(NVDA)決算:予想と結果 売上&EPS
重要ポイント:これらは「配当株」ではありません
まず大前提として、NVDAとAMDは配当金を目的として投資する銘柄ではありません。
- AMD → 配当なし
公式に「現時点で配当計画はない」と明言。フリーキャッシュフローは成長投資・自社株買いに充当しています。注A - エヌビディア → 配当は“おまけ”
2024年の株式分割後に四半期配当を$0.01/株へ引き上げました(年額$0.04)。株価水準を踏まえると利回りはごくわずかで、主な株主還元は自社株買いと成長による株価上昇です。注B
両社への投資は、あくまで事業の成長性に期待するものだと理解しておきましょう。
勝敗を分ける?エヌビディアの「CUDAの堀」
エヌビディアの強さはハードだけではありません。長年積み上げた開発基盤CUDAが堀(Moat)となり、AI向けアクセラレータ市場で80%超のシェアを維持する原動力になっています(直近の調査・報道ベース)。注C/注D
比較サマリー:支配者のNVDA、挑戦者のAMD
| 項目 | エヌビディア (NVDA) | AMD |
|---|---|---|
| 市場での立ち位置 | AI向けGPU/アクセラレータの絶対的リーダー(シェア80%超)注C/注D | No.2の挑戦者。CPU(EPYC/ Ryzen)でもインテルと競合 |
| 強み | ソフトウェアCUDA+フルスタック(GPU/CPU/ネットワーク/ライブラリ) | CPU・GPU・データセンターSoCの多角ポートフォリオとROCmエコシステム |
| 主力AI製品 | Hopper(H100/H200)→ Blackwell(B200/GB200 NVL72)注E/注F | Instinct MI300X(量産)→ MI325X(24年Q4出荷開始)→ MI350シリーズ(25年発表)注G/注H |
| 配当方針 | ごく僅かな配当(利回り極小)注B | 配当なし注A |
| PER(直近の目安) | 50倍台(変動大)注I | 80倍前後(変動大)注I |
業績と成長性の詳細分析
NVDAはデータセンター需要の急拡大で異次元の成長。AMDもAIアクセラレータとEPYCで大幅増収に復帰しています。
| 年 | NVDA 売上高 (前年比) | AMD 売上高 (前年比) |
|---|---|---|
| 2025(NVDA:FY2025)/2024(AMD:FY2024) | $130.5 B (+114%)注1 | $25.8 B (+13.7%)注2 |
| 2024(NVDA:FY2024)/2023(AMD:FY2023) | $60.9 B (+126%)注3 | $22.68 B (-3.9%)注4 |
| 2023 | $26.97 B (+0.2%)注5 | $23.60 B (+43.6%)注5′ |
| 2022 | $26.91 B (+61.4%) | $16.43 B (+68.3%) |
| 2021 | $16.68 B (+52.7%) | $9.76 B (+45.1%) |
| 2020 | $10.92 B | $6.74 B |
※B=10億ドル。NVDAは1月期、AMDは12月期。数値は各社IR/統計サイトの公表に基づき統一。注1・注2・注3・注4・注5
結論:あなたに合うのはどちら?
両社への投資は、AI計算需要の成長カーブとエコシステムの持続性に対する見立てで決まります。
「現在の勝者」に乗り、市場の支配力に賭けるなら → エヌビディア (NVDA)
Blackwell(B200/GB200 NVL72)の量産・出荷でフルスタック優位を拡大。CUDA依存は短期で解けにくく、高いバリュエーションはリスクでも、売上・利益の実績が正当化しうる局面。順張りでベスト・イン・クラスを取りに行く選択肢です。注E/注F/注1
「挑戦者の伸びしろ」と「分散」を取りに行くなら → AMD
MI300/MI325X/MI350の製品ロードマップに加え、EPYCの成長も追い風。クラウド各社の“マルチベンダー志向”に乗れば、No.2拡大の余地は大きい。NVDAほど“堀”は深くない一方で、CPU/ゲーム/組込みなど収益源の多様性も強みです。注G/注H/注2
※本ページの分析は2025年10月18日時点の公開情報に基づいています。株価指標(PER等)は変動が大きいため、最新の公式/信頼サイトで確認してください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
- NVDA 2025年通期 売上$130.5B(+114%)等:NVIDIAプレスリリース(2025/2/26)
- AMD 2024年通期 売上$25.8B(+13.7%)等:AMD IR(2025/2/4)
- NVDA 2024年通期 売上$60.9B(+126%):NVIDIAプレスリリース(2024/2/21)
- AMD 2023年通期 売上$22.68B(-3.9%):AMD IR(FY2023)/Macrotrends
- 過去年次(NVDA/AMD)の補完:NVDA Revenue – Macrotrends/AMD Revenue – Macrotrends
- NVDAの配当(分割後$0.01/四半期):NVIDIAプレスリリース(2024/5/22)/Yahoo! Finance(解説)
- AMD「配当予定なし」の方針:AMD IR FAQ
- NVIDIA GB200 NVL72の概要:公式プロダクトページ
- NVIDIA Blackwellアーキテクチャ解説:公式解説
- AMD MI325X出荷計画(24年Q4~):AMDニュースリリース(2024/10/10)
- AMD MI350シリーズ(25年発表/性能見通し):AMD公式ブログ(2025/6/12)
- 直近PERの目安(頻繁に変動):NVDA – Macrotrends/AMD – Macrotrends
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