NVDA/AMDを比較:エヌビディアとアドバンストマイクロデバイセズの違いとは
NVDAとAMDを違いを踏まえて比較します。(2026年5月更新)
エヌビディア(NVIDIA Corporation)とアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(Advanced Micro Devices, Inc.)は、半導体やGPUの代表的な銘柄です。
その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。
これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(SOXX:iShares Semiconductor ETFを含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
決算(予想:結果)
株価や決算については以下の関連記事を参照
★アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)決算:予想と結果 売上&EPS
★エヌビディア(NVDA)決算:予想と結果 売上&EPS
重要ポイント:これらは「配当株」ではありません
まず大前提として、NVDAとAMDは配当金を目的として投資する銘柄ではありません。
- AMD → 配当なし
AMDはIR FAQで、現時点では現金配当を支払っていないと明記しています。成長投資、AI・データセンター向け製品開発、自社株買いなどが株主還元・資本配分の中心です。[1] - エヌビディア → 配当は増えたが、主役は成長
エヌビディアは2027年度第1四半期決算で、四半期配当を0.01ドル/株から0.25ドル/株へ引き上げると発表しました。あわせて800億ドルの追加自社株買い枠も承認しています。ただし、2026年5月29日時点の株価水準では配当利回りは約0.47%程度であり、投資家が期待する主なリターンは配当ではなく、AI需要による業績成長と株価上昇です。[2][3]
両社への投資は、あくまで事業の成長性に期待するものだと理解しておきましょう。
勝敗を分ける?エヌビディアの「CUDAの堀」
エヌビディアの強さはハードだけではありません。長年積み上げた開発基盤CUDA、GPU、CPU、ネットワーク、ライブラリ、ラックスケールシステムをまとめたフルスタック戦略が堀(Moat)になっています。AMDもROCmの改良を急いでいますが、2026年時点では、AI開発者・クラウド事業者・サーバーメーカーを巻き込んだエコシステムでは、まだNVDAが優位です。[4][5]
比較サマリー:支配者のNVDA、挑戦者のAMD
| 項目 | エヌビディア (NVDA) |
AMD |
|---|---|---|
| 市場での立ち位置 | AI向けGPU・アクセラレータ市場のリーダー。2027年度第1四半期のデータセンター売上は752億ドルに達しました。[2] | No.2の挑戦者。EPYC CPU、Instinct GPU、Ryzen、組み込み向けなど、CPU・GPU・FPGAを含む多角ポートフォリオで追撃。 |
| 強み | CUDA、Blackwell、Vera Rubin、NVLink、ネットワークまで含めたフルスタック。 | EPYC CPUのシェア拡大、Instinct GPUの成長、ROCmの改善、CPU・GPU両方を持つ柔軟性。 |
| 主力AI製品 2026年5月時点 |
Blackwellを中心に、次世代Vera Rubinへ展開。2027年度第1四半期にはVera Rubin、Vera CPU、BlueField-4 STXなども発表・更新されています。[2][4] | MI300X、MI325X、MI350/MI355X、次世代MI450・HeliosラックスケールAI基盤へ展開。2026年Q1時点でMI450 SeriesとHeliosへの顧客関心が強まっていると会社側は説明しています。[5][6] |
| 配当方針 | 配当は増額。 四半期0.25ドル/株。[2] |
配当なし。[1] |
| PERの目安 2026年5月29日00:15 UTC時点 |
約32.6倍 株価214.25ドル、EPS 6.57ドルベース[3] |
約169.9倍 株価518.09ドル、EPS 3.05ドルベース[3] |
| 時価総額の目安 2026年5月29日00:15 UTC時点 |
約5.23兆ドル[3] | 約0.85兆ドル[3] |
業績と成長性の詳細分析
NVDAはデータセンター需要の急拡大で異次元の成長を継続しています。2027年度第1四半期の売上は816億ドルで、前年同期比85%増でした。AMDもAIアクセラレータとEPYC CPUの拡大で2025年通期売上が346億ドル、前年比34%増となり、2026年Q1も前年比38%増と高成長を続けています。[2][7][6]
最新四半期の実績(発表ベース)
| 会社/期 | 売上高 (前年比) |
トピック |
|---|---|---|
| NVDA:FY2027 Q1 2026年5月20日発表 |
816億ドル +85% YoY[2] |
データセンター売上は752億ドル、前年比92%増。GAAP希薄化後EPSは2.39ドル、Non-GAAP希薄化後EPSは1.87ドル。FY2027 Q2売上見通しは910億ドル±2%です。[2] |
| AMD:2026年Q1 2026年5月5日発表 |
102.53億ドル +38% YoY[6] |
データセンター売上は58億ドル、前年比57%増。EPYCとInstinct GPUの需要が伸び、2026年Q2売上見通しは112億ドル±3億ドルです。[6] |
| 年 | NVDA 売上高 (前年比) |
AMD 売上高 (前年比) |
|---|---|---|
| 2027 NVDA:FY2027 Q1のみ |
FY2027 Q1:816億ドル +85%[2] |
— |
| 2026 NVDA:FY2026 AMD:2026年Q1のみ |
2,159億ドル +65%[8] |
2026年Q1:102.53億ドル +38%[6] |
| 2025 | 1,305億ドル +114%[9] |
346億ドル +34%[7] |
| 2024 | 609億ドル +126%[9] |
258億ドル +13.7%[10] |
| 2023 | 270億ドル +0.2%[9] |
227億ドル -3.9%[10] |
| 2022 | 269億ドル +61.4%[9] |
236億ドル +43.6%[10] |
| 2021 | 167億ドル +52.7%[9] |
164億ドル +68.3%[10] |
| 2020 | 109億ドル[9] | 98億ドル[10] |
※B=10億ドル。NVDAは1月期、AMDは12月期。NVDAの2027年行はFY2027 Q1、AMDの2026年行は2026年Q1の四半期データです。
NVDAの現況:Blackwellが本格化し、次はVera Rubinへ
エヌビディアは、2027年度Q1に売上816億ドルを記録しました。データセンター売上は752億ドルとなり、全社売上の大部分を占めています。[2]
- FY2027 Q1:売上816億ドル、前年比85%増。GAAP希薄化後EPSは2.39ドル、Non-GAAP希薄化後EPSは1.87ドルでした。[2]
- データセンター:FY2027 Q1のデータセンター売上は752億ドル、前年比92%増。データセンターの中では、計算売上が604億ドル、ネットワーキング売上が148億ドルでした。[2]
- FY2027 Q2見通し:売上910億ドル±2%を見込んでいます。ただし、中国向けデータセンター計算売上は見通しに含めていないと明記しています。[2]
- 製品面:Blackwell世代が成長の中心で、次世代のVera Rubin、Vera CPU、BlueField-4 STX、Dynamo 1.0など、AIファクトリー向けのフルスタック基盤を拡張しています。[2][4]
- 株主還元:FY2027 Q1には自社株買いと配当で約200億ドルを株主に還元し、さらに800億ドルの追加自社株買い枠を承認しました。四半期配当は0.25ドル/株へ増額されます。[2]
- 投資家目線:業績は圧倒的ですが、時価総額は5兆ドルを超えています。PERは2026年5月29日時点で約32.6倍と、以前より見た目の割高感は和らいでいますが、成長率鈍化、中国規制、AI投資循環の変化には敏感です。[3]
AMDの現況:AI・EPYCで急伸。ただし評価も急上昇
AMDは2025年通期に売上346億ドル、前年比34%増を記録しました。2026年Q1も売上102.53億ドル、前年比38%増となり、データセンターが主役になっています。[7][6]
- 2025年通期:売上346億ドル、GAAP純利益43億ドル、GAAP希薄化後EPS2.65ドル、Non-GAAP希薄化後EPS4.17ドルでした。[7]
- 2026年Q1:売上102.53億ドル、前年比38%増。GAAP希薄化後EPSは0.84ドル、Non-GAAP希薄化後EPSは1.37ドルでした。[6]
- データセンター:2026年Q1のデータセンター売上は58億ドルで前年比57%増。EPYC CPUとInstinct GPUの需要拡大が寄与しました。[6]
- 次四半期見通し:AMDは2026年Q2売上を112億ドル±3億ドルと見込んでいます。レンジ中央値では前年同期比約46%増、前四半期比約9%増です。Non-GAAP粗利率は約56%の見通しです。[6]
- 製品面:MetaがAMD Instinct GPUを最大6GW規模で導入する計画、MI450 Series、Helios、EPYC Venice/Verano、SamsungとのHBM4連携など、AIインフラ領域の大型案件・ロードマップが増えています。[6]
- 投資家目線:AMDはNVDAに比べてAIアクセラレータのシェアは小さいものの、CPU、GPU、AI PC、組み込みまで成長余地があります。ただし、2026年5月29日時点のPERは約169.9倍で、かなり高い成長期待を織り込んでいます。[3]
結論:あなたに合うのはどちら?
両社への投資は、AI計算需要の成長カーブとエコシステムの持続性に対する見立てで決まります(分析更新日:2026年5月29日)。
「現在の勝者」に乗り、市場の支配力に賭けるなら → エヌビディア(NVDA)
Blackwellの本格展開により、NVDAはAIデータセンターの中心銘柄であり続けています。CUDA、NVLink、ネットワーク、ラックスケールシステムまで含めたフルスタック優位は短期で崩れにくく、2027年度Q1の売上816億ドル、データセンター売上752億ドルという実績が高い評価を支えています。[2][4] 一方で、時価総額はすでに5兆ドル規模に達しており、成長率の鈍化やAI設備投資の一時的な減速が起きると、株価の変動は大きくなりやすい点に注意が必要です。
「挑戦者の伸びしろ」と「分散」を取りに行くなら → AMD
AMDは、EPYC CPUとInstinct GPUの両方でデータセンター需要を取り込める点が強みです。2026年Q1のデータセンター売上は58億ドル、前年比57%増となり、2026年Q2の売上見通しも112億ドル±3億ドルと強気です。[6] MI450、Helios、ROCmの改善に加え、Meta、AWS、Google Cloud、Microsoft Azure、Samsungなどとの取り組みも広がっています。[6] ただし、NVDAとの差はまだ大きく、株価はすでに高い成長期待を織り込んでいます。AMDを選ぶなら、「AI GPUでどこまでシェアを取れるか」と「EPYCの成長が利益率をどこまで押し上げるか」を継続的に確認したいところです。
※本ページの分析は2026年5月29日時点の公開情報に基づいています。株価指標(PER等)は変動が大きいため、最新の公式情報・信頼できる金融データサイトで確認してください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。
【注】(出典リンク)
- AMD配当方針 → 一次情報:AMD IR「FAQ:Does AMD pay a cash dividend?」(確認日:2026-05-29) ↩
- NVDA FY2027 Q1決算、配当増額、追加自社株買い、FY2027 Q2見通し → 一次情報:NVIDIA「NVIDIA Announces Financial Results for First Quarter Fiscal 2027」(確認日:2026-05-29) ↩
- 株価・時価総額・PERの前提(2026年5月29日00:15 UTC時点) → 二次情報:Yahoo Finance:NVDA → 二次情報:Yahoo Finance:AMD(確認日:2026-05-29) ↩
- NVDA Vera Rubin・Blackwell後継プラットフォーム → 一次情報:NVIDIA「NVIDIA Vera Rubin Platform」→ 一次情報:NVIDIA FY2027 Q1決算発表(確認日:2026-05-29) ↩
- AMD MI350・MI450・Helios・ROCm → 一次情報:AMD「AMD Unveils Strategy to Lead the $1 Trillion Compute Market and Accelerate Next Phase of Growth」(確認日:2026-05-29) ↩
- AMD 2026年Q1決算・Q2見通し・データセンター売上・AI関連ロードマップ → 一次情報:AMD IR「AMD Reports First Quarter 2026 Financial Results」(確認日:2026-05-29) ↩
- AMD 2025年Q4・通期決算 → 一次情報:AMD IR「AMD Reports Fourth Quarter and Full Year 2025 Financial Results」(確認日:2026-05-29) ↩
- NVDA FY2026 Q4・通期決算 → 一次情報:NVIDIA「NVIDIA Announces Financial Results for Fourth Quarter and Fiscal 2026」(確認日:2026-05-29) ↩
- NVDA FY2025・FY2024通期決算 → 一次情報:NVIDIA「NVIDIA Announces Financial Results for Fourth Quarter and Fiscal 2025」→ 一次情報:NVIDIA FY2026通期決算(確認日:2026-05-29) ↩
- AMD 2024年Q4・通期決算および過年度売上 → 一次情報:AMD IR「AMD Reports Fourth Quarter and Full Year 2024 Financial Results」→ 一次情報:AMD 2025年通期決算(確認日:2026-05-29) ↩

