【NVDA/AMD】エヌビディアとアドバンストマイクロデバイセズを比較する

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NVDA(エヌビディア)とAMD(アドバンストマイクロデバイセズ)は、GPU(画像処理装置)とCPU(中央処理装置)の開発・販売を行っています。

NVDAのテグラCPUはコネクテッドカー(ネットへ常時接続する自動車)やゲーム機器で用いられ、AMDやINTC(インテル)のPC・サーバー向けのCPUとは競合しません。

しかし、GPUは違います。

AMDは売上の7割をPC用のCPUと外付GPUから計上し、ゲーム機器等のGPUでNVDAと競合しています(CPUではINTCと競合)。

近年、AMDはFPGA(製造後に購入者が構成を設定できる集積回路)で最大手のXLNX(ザイリンクス)と買収で合意。

NVDAはソフトバンクGから半導体設計を手がけるARMを買収。

これらはデータセンター向け事業を強化する買収で、両社は事業好調の追い風を受け、さらなる事業拡大を図っています。

どちらも外出自粛によるゲーム需要やデータセンター需要の拡大に助けられたわけですが、事業そのものは底堅いので、今後、経済が正常稼働に戻っても、長期的な成長が期待できそうです。

そこで、この2銘柄の株価と決算、業績などを比較してみます(グラフをクリックすると、リンクでNVDAやAMDのページに飛びます)。

事業構成について

NVDAの売上は6割がグラフィックス部門、4割がコンピュータ&ネットワーキング部門で計上されています(2021年1月決算)。

一方、AMDはコンピューティング&グラフィックスが65%、エンタープライズ、エンベッド&セミカスタム部門が34%(2020年12月決算)。

グラフィックスの部分で両社は火花を散らし、NVDAはニンテンドースィッチに、AMDはプレステ5、Xboxに製品を提供しています。

シェアで見るとAMDの台頭が目立つので、この分野に投資する人は、自分でゲーム機器を使ってみるか、ゲーマーの方に機器の実感を聞いたりするなどしたほうがよいかもしれません。

主要指標で比較

NVDA AMD
1/4株価 524.2 92.1
9/15株価 223.4 105.6
株価上昇率 -57.38% 14.66%
52週高値 230.4 122.5
52週安値 115.7 72.5
β値 1.36 2.01
EPS 2.8 2.8
PER 79.83 37.69
配当利回り 0.09%
時価総額(億$) 5585 1281
株式数(億) 24.9 12.1

2021年で見ると、AMDは割高と見られているのか、なかなか株価が上がりにくい展開です。

テック銘柄にありがちな傾向ですが、NVDAは横ばい期間が長いので、決算がよければ今年のどこかで転換するのではないかという見方もあります。

ただ、AMDの時価総額はNVDAの4分の1ぐらいなのに、株式数はNVDAの2倍もあります。

一株当たりの利益が薄まりがちなので、事業がよいわりにはAMDの株価は上がりにくいのかもしれません。

投資家目線から見れば、AMDのXLNX買収も、「なんで冴えない企業と一緒になるの?」という感じなので、あまり華々しいニュースだけを見て購入を決めないよう、決算や業績を注視していくことが大事です。


株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(赤点線が200日間の移動平均線)。

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株価の伸び率を1年ごとに見てみましょう。

株価伸び率

★1:各年の株価伸び率(※21年終値は9/15株価)
NVDA AMD
2021 -57% 15%
2020 119% 96%
2019 80% 155%
2018 -32% 78%
2017 85% -10%
2016 230% 304%
2015 63% 7%
2014 26% -31%
2013 26% 50%
2012 -14% -56%
2011 -10% -36%
2010 -17% -16%
2009 131% 341%
2008 -75% -70%

2008年から2020年までの各年の伸び率で見ると、意外にもAMDが7勝6敗。しかし、わずか1%差の年もあるので、両社はかなり拮抗しています。

NVDAのほうが伸び率が大きいのが、20年、17年、15年、14年、12年、11年。

AMDのほうが伸び率が大きいのが、19年、18年、16年、13年、10年、09年、08年です。


各年初からの伸び率比較

各年初から直近までの伸び率を比較しました

★2:各年初から21/9/15までの伸び率
NVDA AMD
2021 -57% 15%
2020 -6% 125%
2019 71% 487%
2018 14% 915%
2017 114% 826%
2016 592% 3671%
2015 1006% 3811%
2014 1305% 2608%
2013 1659% 3962%
2012 1462% 1820%
2011 1341% 1157%
2010 1108% 978%
2009 2658% 4700%
2008 577% 1820%

NVDAは09年の底値が低いので、そこから2020年の終値を比べると、AMDとは大きな差がつきます。

ただ、そこで買えている人はあまりいないので、近年の株価の推移を精査して比較したほうが、投資判断の参考になると思います。


四半期決算(2021予想など)

さらに、四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます。
(※下記図表では、Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄にあるのは1カ月前、2か月前の予想値を記載。データの主な出所は英語版のヤフーファイナンス。ただ、2019年6月までのデータ出所はロイター)。

EPS:予想と結果

予想 NVDA AMD
9/12 1月前 9/12 1月前
Y:2022 4.64 4.34 3.03 3.02
Y:2021 4.13 3.96 2.49 2.47
Q:22/1 1.1 1.04 0.69 0.68
Q:21/10 1.01 1.02 0.67 0.66

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どちらもEPSはよい数字が出ることが多い企業です。

2020年はテック系が伸びたので、NVDAやAMDもEPSの伸びが大きくなっています。

売上高:予想と結果

予想 NVDA AMD
9/12 1月前 9/12 1月前
Y:2022 29060 27400 18290 17040
Y:2021 25750 24870 15650 14740
Q:22/1 6810 4240
Q:21/10 6820 6520 4110 3820

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19年1月にNVDAは一旦、決算と株価がともに底打ちし、その後、順調に巻き返してきました。


通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を比較してみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

両社を比べると、AMDの営業CFは、いまひとつ、安定感がありません。

直近は盛り返しましたが、この水準が今後も続くのかどうかには、注視が必要でしょう。

投資CFに関しては、激しい競争環境に対応するため、大規模な金額が投下されている状況です。

損益計算(売上、純利益等)

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*同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

バランスシート

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キャッシュフロー

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