銀ETF(SLV・SIL)の株価を比較する
【最新更新】 2025年10月時点の最新データに基づき記事を更新しました。 |
銀と銀鉱株に投資する米国ETFのデータを比較し、情報を整理してみます。
積立や資産運用の参考となるように、ETF(投資信託)の概要(連動するインデックス等)や株価チャート、配当利回り、ポートフォリオ等の詳細を紹介してみましょう
【銀・銀鉱株ETF】SLVとSILを徹底比較!シルバー投資の魅力と2つの方法
貴金属の中でも、銀(シルバー)は非常にユニークな特性を持つ資産です。金(ゴールド)と同様の安全資産としての価値を持ちながら、最先端産業に不可欠な素材としての顔も併せ持っています。今回は、銀に投資する代表的なETFである「SLV(銀現物)」と「SIL(銀鉱株)」を取り上げ、その根本的な違いと、銀投資の奥深い魅力を解説します。
銀投資の魅力:金融と産業、シルバーが持つ「二つの顔」
|
【重要】銀現物ETF vs 銀鉱株ETF 徹底比較銀への投資には、大きく分けて2つのアプローチがあります。
|
① 銀そのものに投資する「現物型ETF」
【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト銀地金の価格(LBMA銀価格)に連動することを目指す、世界最大級の銀ETFです。企業の業績などを気にせず、純粋に銀の価格変動に投資したい場合に最適です。2025年は急激な資金流入により、純資産総額が大幅に増加しています。 |
項目 | 詳細 |
---|---|
連動対象 | 銀地金の価格(LBMA Silver Price) |
経費率 | 0.50% |
純資産総額 | 約2.4兆円($24.0B)3 |
分配金 | なし |
1年パフォーマンス | 約50%の上昇 |
② 銀鉱山会社に投資する「株式型ETF」
【SIL】グローバルX シルバー・マイナーズETF世界の銀鉱山会社の株式に分散投資します。銀価格が上昇すると、これらの企業の利益も拡大するため、株価は銀価格以上に大きく上昇する可能性があります(下落時も同様)。2025年は銀価格の急騰を受けて、SLVの2倍以上のパフォーマンスを記録しています。企業の成長や配当によるリターンも期待できます。 |
項目 | 詳細 |
---|---|
連動指数 | Solactive Global Silver Miners Total Return Index |
経費率 | 0.65% |
純資産総額 | 約1,400億円($1.4B)4 |
保有銘柄数 | 38銘柄 |
上位構成銘柄 (2025年10月8日現在) |
Wheaton Precious Metals (16.96%), Pan American Silver (12.23%), Coeur Mining (9.48%), OR Royalties (6.45%), Hecla Mining (6.30%), Industrias Penoles (5.78%), First Majestic Silver (5.71%), Fresnillo (5.21%), SSR Mining (4.37%), Buenaventura (3.99%) |
国別比率 | カナダ(約59%), 英国(約11%), 韓国(約8%), 米国(約6%)など |
分配金 | あり(年2回) |
1年パフォーマンス | 約109%の驚異的な上昇 |
※純資産総額は2025年10月時点の参考値であり、常に変動します。
💡 なぜSILのパフォーマンスが高いのか?
銀鉱山会社は、銀価格が上昇すると利益率が大きく改善します。採掘コストは比較的固定されているため、銀価格の上昇分がそのまま利益増加に直結し、株価も大きく上昇する傾向があります。
ただし注意:逆に銀価格が下落した場合も、損失が拡大しやすいというリスクがあります。
まとめ:あなたの戦略に合うのはどちら?
- ✅ SLVが向いている人:
インフレヘッジや安全資産として、または銀価格そのものの上昇に直接的に賭けたい投資家。「金融」と「産業」の両面から銀の価値が上がると考える人に適しています。価格変動が比較的穏やかで、長期保有に向いています。 - ✅ SILが向いている人:
銀価格の上昇を、より大きなリターンに繋げたい、リスク許容度の高い投資家。太陽光発電の普及など、銀の産業需要の拡大というテーマに、企業の成長を絡めて積極的に投資したい人。2025年のように銀価格が急騰する局面では、SLVの2倍以上のリターンを狙えます。
📊 2025年の実績比較
ETF | 1年リターン | 投資スタイル |
---|---|---|
SLV | 約50% | 安定志向 |
SIL | 約109% | 積極志向 |
※パフォーマンスは2024年10月〜2025年10月の期間。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。
銀は金とは一味違う、ダイナミックな魅力を持つ資産です。2つのETFの特性を理解し、ご自身のポートフォリオに合った形でその輝きを取り入れてみてはいかがでしょうか。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。記載されているデータは2025年10月時点のものであり、変動する可能性があります。銀投資には価格変動リスクが伴いますので、投資前に十分な調査を行い、必要に応じて専門家にご相談ください。
【出典・情報源】
|
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
ポートフォリオ
次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。
投資する企業の規模別比率、組入れ上位10銘柄ははチャールズシュワブのサイト内のページを参照。