IVV構成銘柄一覧(S&P500連動ETF)

インデックス,米国ETF

【IVV】の投資先を手掛かりに、S&P500の構成銘柄と投資比率(≒指数構成ウエイト)を整理します。S&P500は米国の大型株を代表する浮動株調整後の時価総額加重指数で、委員会により銘柄選定・入替が行われます[2]。

このページでは、NISA等の積立・運用の参考として、ETF(投資信託)の概要(連動指数等)やコスト、最新の上位銘柄、セクター配分を整理し、投資家目線の分析ポイントも加えます。*投資判断は自己責任でお願いします。

【IVV】の概要—iShares Core S&P 500 ETF

  • 連動指数:S&P 500 Index(米大型株の浮動株調整後・時価総額加重)[12
  • 経費率:0.03%(プロスペクタス)[1
  • 組入銘柄数:504(2025/6/30時点。複数株式クラスを含むため「約500」)[1
  • 30日SEC利回り:1.14%(2025/6/30時点)[1
  • バリュエーション目安:P/E27.85、P/B5.02(2025/6/30時点)[1

インデックスの基本(要点)

  • 加重方式:浮動株調整後の時価総額加重。新株・自社株買い等による発行株数は四半期ごとに更新が反映されます[2]。
  • 銘柄の入替:年1回の一斉入替ではなく、委員会判断で随時実施。大型・流動性・財務基準などの適格性を満たす必要があります[2]。

最新の上位構成(IVVファクトシート 2025/6/30)

上位10社の合計ウエイトは36.53%※日々変動。最新はIVVの「All Holdings」を参照1]。

銘柄 ティッカー 比率(%)
NVIDIA NVDA 7.32
Microsoft MSFT 7.03
Apple AAPL 5.82
Amazon.com AMZN 3.94
Meta Platforms (A) META 3.05
Broadcom AVGO 2.46
Alphabet (A) GOOGL 1.95
Berkshire Hathaway (B) BRK.B 1.69
Tesla TSLA 1.69
Alphabet (C) GOOG 1.58

セクター配分(2025/6/30)

セクター 比率(%) メモ
情報技術 33.03 半導体・ソフト・クラウドが主力
金融 14.00 メガバンク・保険等
一般消費 10.35 AMZN/TSLAほか
コミュニケーション 9.77 プラットフォーム大手
ヘルスケア 9.30 医薬・メドテック
資本財 8.57 機械・輸送
生活必需品 5.49 食品・日用品
エネルギー 2.97 石油・ガス
公益 2.39 電力・ガス
不動産 2.04 REIT等
素材 1.88 化学・金属

出典:IVVファクトシート(2025/6/30)[1


投資家のための分析ポイント

  • 集中×AIサイクルの影響:上位10社で36.53%を占め、AI関連の収益見通し・設備投資サイクルに指数全体のボラティリティが連動しやすい局面があります(P/E27.85と割高感にも要注意)[1]。
  • 指数の分散特性:浮動株調整後の時価総額加重は「勝者の伸長」を反映します。一方で、集中を抑えたい場合はS&P500等等ウエイト(RSP等)をサテライトで組み合わせる設計も有効です[6]。
  • コスト最適化:IVV(0.03%)に加え、VOO(0.03%)、SPLG(0.02%)なども存在。長期積立では経費差が複利で効くため、売買スタイルと併せて検討を[345]。
  • 実務:定期積立(DCA)+年1回の目標配分リバランスで行動バイアスを抑制。課税口座の分配再投資は税コストも勘案。

構成銘柄の確認方法(フルリスト)

最新の全構成銘柄・比率は、IVVの「All Holdings」で日次更新(CSV/PDF/ウェブ表示)。指数ルールの詳細はS&P U.S. Indices Methodologyを参照してください[12]。

参考:S&P500連動ETFの使い分け

ETF 経費率 特徴(ざっくり)
IVV 0.03% iシェアーズの基幹。大口でも個人でも使いやすい[1
VOO 0.03% バンガードの定番コアETF[3
SPLG 0.02% SPYの低コスト版(同指数、構造は一般的ETF)[5
RSP(等ウエイト) 0.20% 集中を緩和。小型寄りの性質が混ざりやすい[6

免責事項

本記事は情報提供のみを目的とし、特定商品の売買を推奨するものではありません。市場環境・数値は変動します。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。


出典・情報源

  1. BlackRock:IVV ファクトシート(2025/6/30)(上位銘柄、P/E、セクター、SEC利回り、経費率等)
  2. S&P DJI:S&P 500 公式ページS&P U.S. Indices Methodology(浮動株調整・メンテナンス・入替の考え方)
  3. Vanguard:VOO 製品ページ(経費率0.03% 等)
  4. SSGA:SPY 公式(経費率0.0945% 等)
  5. SSGA:SPLG 公式(経費率0.02% 等)
  6. Invesco:RSP 公式(等ウエイト)(特徴・コスト・リバランス)

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。




配当金(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 1.41% 7.645 11.3% 544.1 26.6%
2023 1.6% 6.87 7.7% 429.7 4.6%
2022 1.55% 6.38 11.7% 410.9 -4%
2021 1.33% 5.71 -3.2% 428 32.8%
2020 1.83% 5.9 -7.8% 322.4 10.1%
2019 2.19% 6.4 15.7% 292.7 5.9%
2018 2% 5.53 17.9% 276.4 12.2%
2017 1.9% 4.69 4.2% 246.4 16.9%
2016 2.14% 4.5 -2.8% 210.7 1.5%
2015 2.23% 4.63 22.8% 207.5 6.7%
2014 1.94% 3.77 13.6% 194.5 17.6%
2013 2.01% 3.32 11.8% 165.4 19.3%
2012 2.14% 2.97 15.1% 138.7 8.9%
2011 2.03% 2.58 16.7% 127.4 11.2%
2010 1.93% 2.21 3.8% 114.6 20.3%
2009 2.24% 2.13 -19.3% 95.3 -22.1%
2008 2.16% 2.64 122.3


ポートフォリオ

次に、このETF(投資信託)の資産総額を占める金融商品(株式など)の構成比率を見てみます。

投資する会社の規模別比率、セクター別比率、構成銘柄一覧及び比較(ファンドの構成比率、年初来の株価騰落&配当利回り)、ファンドのデータはブラックロック「IVV」ページを参照。日足でデータの変動を更新。

SP500銘柄の関連記事としては、株価伸び率ランキング配当利回りランキングがあります。

Posted by 南 一矢