XOM・CVX・COP・SHEL・BP・SLB・XLEを比較:スーパーメジャー(エネルギー)の株価と配当を一覧
米国株のエネルギーセクターの銘柄(指数連動ETFと主な高配当系の個別株)について、株価の推移と利回り、配当性向などを比較してみます。
Contents
【XLE】エネルギーセレクトセクターSPDRファンド
- S&P500の中から30以上の主要エネルギー銘柄を選んで構成された米国籍ETF。
- S&P500エネルギーセレクトセクター指数に連動する投資成果を目指す。
- 原油・天然ガスの開発・生産・掘削等に関わる大型エネルギー企業に投資する。
- 構成銘柄はXOMとCVXで4割を占める。
- 出所
石油・エネルギー大手6社(2025年版)
XOM:エクソンモービル(Exxon Mobil)
石油メジャー最大手。上流から精製・化学まで一貫し、21,000超の給油所網で景気変動を吸収する。
- 事業の柱:探鉱・生産/精製・販売/化学(高付加価値樹脂)
- 主要油田:米パーミアン盆地、ガイアナ沖、ブラジル沖
- 強み:上流と下流が“シーソー”で互いを補完、40年以上連続増配
- 注意点:設備投資サイクルが大きく、原油急落局面では短期益が縮小
CVX:シェブロン(Chevron)
米国2位の総合エネルギー企業。低コスト油田と自前パイプラインで高い資本効率を確保。
- 事業の柱:上流/中流(パイプライン・LNG)/下流・化学
- 基盤資産:パーミアン盆地・DJ盆地・東地中海ガス
- 強み:35年以上連続増配、総還元性向50〜70%(配当+自社株買い)
- 注意点:西海岸製油所は環境規制と地震リスクにさらされやすい
COP:コノコフィリップス(ConocoPhillips)
「掘ること」に特化した上流専業の最大手。価格上昇局面で大きなレバレッジを発揮する。
- 事業の柱:探鉱・生産(上流専業)+輸送パートナー網
- 資産構成:北米シェールと北海・豪州など長寿命油田を組み合わせ
- 強み:リアルタイム掘削データとAIで低コスト運営、可変配当+自社株買い
- 注意点:原油安に直撃しやすい高ベータ型、下流ヘッジがない
SHEL:シェル(Shell)
70カ国以上で展開する英蘭系メジャー。上流・LNG・精製・化学がバランス良く稼ぐ。
- 事業の柱:上流/ガス & LNG/精製・販売/化学
- LNG強み:豪州プレリュード FLNG ほか長期契約で安定キャッシュ
- 下流網:世界4.6万店のスタンド・潤滑油「Shell Helix」ブランド
- ポイント:2022年に株式一本化し資本効率を改善
BP:ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)
欧州を代表するメジャー。上流・下流・トレーディングの“三本柱”で稼ぎ方を多様化。
- 事業の柱:上流/下流(精製・販売・Castrol)/トレーディング
- 特徴:トレーディング部門が市況変動を活用し“商社型”の利益を創出
- 強み:世界1.8万店のスタンド網、製油所マージンは業界平均超
- 注意点:2010年メキシコ湾事故以降、訴訟費用や安全投資負担が続く
SLB:シュルンベルジェ(Schlumberger)
油田サービス最大手。権益を持たず探査から生産まで技術で稼ぐ“資産ライト”モデル。
- 事業の柱:探査・検層/掘削システム/生産向上/デジタル統合(DELFI)
- ビジネスモデル:国営石油会社との長期契約+北米シェールの短期案件
- 強み:研究開発費率・特許数で業界首位、キャメロン買収で海底機器も網羅
- 注意点:油価に伴う探鉱投資サイクルで受注が変動しやすい高ベータ株
投資のヒント
・配当重視:XOM・CVX
・原油レバレッジ狙い:COP
・分散モデルで安定:SHEL・BP
・技術成長株:SLB
XLEとXOM・CVX・COPを比較
※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル
関連記事(配当推移など)
XLEとSHEL・BP・SLBを比較
※左目盛り:株価推移(最大20分ディレイ)
※右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル
関連記事(配当推移など)