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情報技術ETF

米国の情報技術セクターETFのうち、【VGT】と【XLK】を比較します。

参考に米国と世界の情報テクノロジー企業に投資する【IXN】も取り上げてみます。

最後にGAFA(IT大手四社)とテック系企業数社の情報も付記しました。

米国情報技術セクターETFの比較

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まず【VGT】と【XLK】の概要を整理してみます。

【VGT】 バンガード®・米国情報技術セクターETF

  • 情報技術セクターの株式で構成される「MSCI USインベスタブル・マーケット・情報技術25/50インデックス」と連動
  • 投資先は米国の情報技術セクターの大型株、中型株、小型株。このうち大型株が8割程度。
  • このセクターはテクノロジー・ソフトウェアとサービス/テクノロジー・ハードウェア/機器と半導体(半導体製造機器を含む)に関わる360以上の企業で構成されている。

【XLK】テクノロジー・セレクト・セクターSPDR® ファンド

  • S&P500指数を構成する企業群から情報技術に関わる企業を選んだ情報技術セレクト・セクター指数に連動。
  • インターネット、情報技術サービス、ソフトウェア、通信機器、コンピュータ・周辺機器、電子装置・機器、事務用電子機器、半導体と半導体製造装置、各種電気通信サービス、無線通信サービス等の大型株を中心に70以上の銘柄で構成。

VGTは大型株を中心にしながらも中型株や小型株を網羅していますが、XLKは大型株で構成されています。

この二つは米国株への分散投資するETFですが、そのほか、ブラックロック社は世界の情報テクノロジー企業に分散投資をかけるETFも上場しています。

【IXN】iシェアーズ グローバル・テクノロジー ETF

  • 米国が3割、世界各国の情報技術企業に投資。情報技術関連の190以上の銘柄で構成。
  • 連動している指数は「S&P Global 1200 Utilities Sector Index(TM)」
  • 5月10日時点の株価収益率(PER)は 25.18、 株価純資産倍率(PBR)は4.88

【VGT】【XLK】【IXN】の株価推移を比較

この三つのETFの値動きをロイター社HPのチャートで比較してみます。

2018年初に急騰後、2月以降、値下がりと値上がりを繰り返しました。

3か月チャート】

【3年チャート】

【5年チャート】

5年間で見ると、XLK<IXN<VGTの順の伸び率です。

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【VGT】【XLK】【IXN】のトータルリターンを比較

さらに、それぞれのETFを指標で比較してみましょう。

(以下、直近配当額の単位はドル。その他は%。利回り=直近配当利回り(税込)、TR=トータルリターン。データはブルームバーグHP〔2018/4/28閲覧〕)

VGT XLK IXN
52週レンジ 139.06 - 186.36 54.25~71.34 128.06~171.45
直近配当額 0.3776 0.218 0.815
直近配当利回り 1.65 1.32 1.03
経費率 0.1 0.13 0.47
3ヶ月TR -4.01 -4.47 -5.01
1年TR 25.13 23.24 25.94
3年TR 17.51 17.02 17.5
5年TR 20.62 19.07 19.32

経費率はVGTがもっとも低く、トータルリターンは1年間で見るとIXNがいちばん大きく(XLK<VGT<IXN)、5年間で見ると、VGTがいちばん大きくなっています(XLK<IXN<VGT)。

【VGT】【XLK】【IXN】の分配金

年間で累計した上記三種ETFの分配金の推移を見てみます。

VGT XLK IXN
2017 1.625 0.8761 1.4306
2016 1.593 0.8433 1.136
2015 1.388 0.7656 1.0961
2014 1.171 0.7236 1.0839

米国情報技術セクターETFの業種比率

次に、VGTとXLKの投資先となる業種比率を比べてみます。

出所はどちらも前述のファクトシートです。

【VGT】(2017/12/31)

  • インターネット ソフトウェア・サービス:19.8
  • テクノロジーハードウェア・コンピュータ記憶装置・周辺機器:15.9
  • システム・ソフトウェア:14.3
  • 半導体:13.9
  • 情報処理・外注サービス:11.6
  • アプリケーション・ソフトウェア:6.4
  • 情報技術コンサルティング・他のサービス:5.6
  • 通信機器:4.7
  • 半導体装置:2.2
  • ホームエンターテインメント・ソフトウェア:1.5

【XLK】(2018/5/10)

  • ソフトウェア 21.86%
  • インターネットソフトウェア・サービス 18.17%
  • コンピュータ・周辺機器 17.03%
  • 情報技術サービス 15.62%
  • 半導体・半導体製造装置 15.34%
  • 各種電気通信サービス 6.37%
  • 通信機器 4.05%
  • 電子装置・機器・部品 1.57%

※参考:IXNの国別投資比率(2018/5/10)

  1. 米国:77.55
  2. 日本:4.79
  3. 韓国:4.27
  4. 中国:3.67
  5. 台湾:2.79
  6. ドイツ:2.23
  7. オランダ:1.17
  8. キャッシュ等:0.21
  9. その他:3.32

米国情報技術セクターETFの構成銘柄

最後に、モーニングスターHPでETFの構成銘柄を見てみます(2018/4/30閲覧)。

それぞれのETFの上位25銘柄の構成比率は以下の通りです。

VGT XLK IXN
Apple 13.16 13.58 11.55
Microsoft 10.21 12.17 9.88
Facebook A 5.82 6.86 5.32
Alphabet C 4.96 5.17 4.32
Alphabet A 4.72 5.08 4.24
Intel 3.72 4.07 3.34
Visa A 3.31 3.75 3.04
Cisco Systems 3.24 3.55 2.92
Mastercard A 2.51 2.68 2.21
Oracle 2.19 2.27 1.92
NVIDIA 2.14 2.26 1.83
IBM 2.06 2.07 1.74
Adobe Systems 1.63 1.8 1.49
Texas Instruments 1.56 1.66 1.41
Broadcom Limited 1.47 1.58 1.31
Accenture A 1.44 1.55 1.3
PayPal 1.32 1.38 1.16
Qualcomm 1.25 1.25 1.02
Salesforce 1.22 1.36 1.12
Micron Technology 0.92 0.91 ?
Applied Materials 0.91 0.86 ?
Automatic Data Processing 0.77 0.88 ?
Activision Blizzard 0.74 0.82 ?
Cognizant Technology Solutions A 0.72 ? ?
Intuit Inc 0.64 ? ?
Verizon Communications ? 3.51 ?
AT&T ? 3.35 ?
Tencent ? ? 3.77
Samsung Electronics ? ? 3.2
Taiwan Semiconductor Manufacturing ? ? 1.97
SAP SE ? ? 1.51
ASML Holding NV ? ? 1.16
Keyence ? ? 0.77

有名どころの情報テクノロジー企業がずらりと並んでいます。

バンガード社やスパイダー社、ブラックロック社のHPにもETFの紹介ページはあるのですが、その投資先を一つ一つ見ていても、それぞれのETFの違いが頭に入ってこないので、表にして比較することで「見える化」をしてみました。

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GAFA(ITガリバー)とテクノロジー企業の現状

最後に、ざっくりとGAFA(ガッファ)と前述のテック企業の現状を整理しておきます。

GOOG/GOOGL:アルファベット

  • 多言語情報と画像、動画、地図、ニュース等の検索窓口「Google」を運営し、世界トップのアクセス数。
  • 2015年に「Google Inc.」は持株会社「Alphabet Inc.」の完全子会社に。
  • 売上高:460億ドル(12年12月)⇒903億ドル(16年12月)
  • 純利益:107憶ドル(12年12月)⇒195億ドル(16年12月)
  • 16年12月の売上高はグーグルが 99.1%を占める。
  • ユーチューブやグーグルマップを含めた自社サービスの広告が売上の約7割。自社外の広告の取次事業(サイトやスマホアプリの広告を取り次ぐサービス)が17%
  • そのほか、光ファイバーやスマートホーム事業(ネスト)や自動運転など、幅広く研究開発を進めている。
  • 地域別売上構成(%)は米国(47.4)、英国(8.6)、その他(44.0)。
  • 創業の理念は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」こと。
  • 最近は、EUからの制裁金の支払いで営業益が一時的に減った。
  • エリック・シュミット会長が2018年1月の取締役会で会長を退任

AMZN:アマゾン

前掲の情報技術セクターには入っていませんが、アレクサVSホームポッドというバトルに見られるように、アマゾンの動向は他のIT系企業にも影響を与えているので、関連情報を整理しておきます。

  • Eコマース最大手。米国、日本、英国、ドイツ、フランス、カナダ、イタリア、スペイン、中国などに拠点・サイトを開設し、書籍から家電、生活雑貨まで幅広い分野の商品をオンライン販売。
  • 自社倉庫から購入者に直接商品を発送するだけでなく、提携先の販売業者につなぐ形で売買を仲介するケースもある。
  • 電子書籍端末「キンドル」の製造販売と「キンドル・ストア」にて電子書籍の販売にも参入。
  • 2006年からアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を開始。全売上高の中でAWSの売上高は5%(14年度)⇒9%(16年度)と増えている。
  • 17年8月に自然食品スーパー大手のホール フーズ マーケット(WFM)を買収。
  • 売上高:460億ドル(12年12月)⇒903憶ドル(16年12月)
  • 純利益:107憶ドル(12年12月)⇒195憶ドル(16年12月)
  • 16年度の営業利益率3.1%。ベゾス氏は「利益を出すぐらいなら将来の成長に振り向ける」というのが持論。
  • 16年12月の売上構成は、製品販売(小売)が67.2%。サードパーティ向けサービスが16.9%、定額サービス(サブスクリプションサービス)が4.7%、AWSが9%、その他 2.2%。
  • 地域別売上高構成は、米国(66.4)、ドイツ(10.4)、英国(7.0)、日本(7.9)、その他(8.3)
  • 経営理念は「地球上でもっともお客様を大切にする企業」こと。
  • 最近はリアル店舗のアマゾンブックスがシアトルにオープンした

FB:フェイスブック

  • SNS最大手。2004年にマーク・ザッカーバーグが「ザ・フェイスブック」を立ち上げ、06年に一般開放。2012年にはNASDAQ100指数に採用。
  • 12年には写真共有サービスの「インスタグラム」を買収。
  • 14年にはゴーグル型バーチャルリアリティー技術の「オキュラスVR」、チャットアプリの「ワッツアップ」を買収。
  • 2015年に「Google Inc.」は持株会社「Alphabet Inc.」の完全子会社に。
  • 売上高:51億ドル(12年12月)⇒276憶ドル(16年12月)
  • 純利益:0.5憶ドル(12年12月)⇒102億ドル(16年12月)
  • 16年12月時点で売り上げの97.3%は広告収入。
  • フェイスブック広告収入のうちモバイル向けが84%。
  • 売上高のほとんどはユーザー数3割の北米と欧州先進国が占めている。
  • 近年は、新興国で安価なスマホが普及し、モバイルからのみアクセスするユーザーが6割以上となり、ユーザーの7割は「アジア太平洋+その他」が占めるようになった。
  • 新興国での収入増が今後の課題。
  • 人口知能を活かしたフェイスブックのメッセンジャー機能が今後、どう発展していくのかも重要な見所。

AAPL:アップル

  • 故スティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏が立ち上げたPC、携帯情報端末などを生産する製造業
  • 2015年、ダウ平均の構成銘柄に採用。
  • 現在は「iPhone」、「iPad」、「iPod」、「Mac」などを主に販売。17年9月には、主力製品の最新モデル「iPhone 8」、「iPhone 8Plus」、「iPhone X」などを発表。
  • 売上高:1565億ドル(12年9月)⇒2163憶ドル(16年9月)
  • 純利益:417憶ドル(12年9月)⇒457憶ドル(16年9月)
  • 16年9月の売上構成はiPhone 63.4%、iPad 9.6%、Mac 10.6%、サービス 11.3%、その他 5.2%
  • 近年はアップルケアやアップルペイ等のサービス部門が伸びているが、基本は製造業。
  • iPhoneは1台200ドル程度だが、利益率は7割のドル箱商品。
  • 巧みなブランド化を図り、売上を維持し、アイチューン等での囲い込み戦略にも成功した。
  • 今後は会話型ホームスピーカー「ホームポッド」を売り出すが、ここは競合が多いので苦戦しそう。
  • 地域別売上構成(%)は米州(40.2)、欧州(23.2)、中国、香港・台湾(22.5)、日本(7.9)、他のアジア太平洋(6.3)

MSFT:マイクロソフト

  • IBM製PC向けOSの開発請負からスタートし、「Windows」で市場を席巻。ソフトウェアでは「Office」が幅広いシェアを保つ。
  • クラウドや検索エンジン「Bing」も手掛け、2001年に「Xbox」で家庭用ゲーム機に参入。
  • 12年にPC・タブレット端末用OSとタブレット端末「Surface」を投入。15年には「Windows 10」をリリースした。
  • クラウドサービスでもサービスプラットフォーム「Azure」を展開。
  • 16年にビジネスマン向けSNS大手のLinkedIn(LNKD)を買収。
  • 売上高:778億ドル(13年6月)⇒900憶ドル(17年6月)
  • 純利益:219憶ドル(13年6月)⇒212憶ドル(17年6月)
  • 17年6月の地域別売上構成(比率%):米国(50.3)、海外(49.7)
  • 事業の中心は基本ソフト「ウィンドウズ」や端末事業が主体のモアパーソナルコンピューティングが40.1%、プロダクティビティビジネスプロセスが31.5%、インテリジェントクラウドが28.4%。

CSCO:シスコシステムズ

  • シスコシステムズはネットワーク機器大手。
  • 通信業者・一般企業向けルーター、イーサネットスイッチ、IPコミュニケーション製品、ネットワークセキュリティ製品、ワイヤレス(LAN)製品などを生産する。
  • 従来事業を最適化し、セキュリティ、IoT、コラボレーション、次世代データセンター、クラウドなどへの投資を拡大
  • 2016年には、IoTサービスプラットフォーム(クラウドベース)の「Jasper」、アプリケーション定義型クラウド管理プラットフォームの「CliQr」、クラウドセキュリティの「CloudLock」を買収した。
  • 売上高:486億ドル(13年7月)⇒112憶ドル(13年7月)
  • 純利益:480憶ドル(17年7月)⇒123憶ドル(17年7月)
  • 17年7月での売上構成は製品74.4%、サービスが25.6%
  • 地域別売上構成(%)は米州(59.1)、欧州・中東・アフリカ(25)、アジア太平洋・日本・中国(15.9)

INTC:インテル

  • 半導体チップの設計・製造・販売に携わる最大手。
  • 2014年にウエアラブル端末のベーシス・サイエンス、15年にFPGAのアルテラを買収。
  • 17年8月には、高度運転支援システム(ADAS)大手モービルアイを買収。
  • 売上高:533億ドル(12年12月)⇒594憶ドル(16年12月)
  • 純利益:110憶ドル(12年12月)⇒103憶ドル(16年12月)
  • 16年12月期の売上構成はクライアントコンピューティングが55.4%、データセンター向けが29%。
  • 地域別売上構成(比率%)は、中国(23.5)、米国(21.8)、シンガポール(21.5)、台湾(16.8)、その他(16.4)

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