VMBS・MBB(モーゲージ担保証券ETF)を比較:株価・配当・構成銘柄

債券ETF

【米国債より高利回り】モーゲージ証券ETF「VMBS vs MBB」を徹底比較!

💰 2026年の投資環境メモ

エージェンシーMBSは、一般に米国債に上乗せのスプレッド(利回り上乗せ)がつきやすい資産クラスです。スプレッドが「相対的に広い」と評価される局面では、インカム面の妙味が意識されやすくなります。[1] またFRBは(少なくとも2019年に示した計画として)エージェンシー債・エージェンシーMBSの元本償還分を一定上限の範囲で米国債へ再投資し、保有構成を米国債中心へ寄せる方針を示しています。[2]


モーゲージ証券(MBS)とは?注意すべきリスク

MBS(Mortgage-Backed Securities)は、住宅ローン債権を束ねた証券です。VMBSやMBBが主に投資するのは、ジニーメイ(GNMA)、ファニーメイ(FNMA)、フレディマック(FHLMC)などのエージェンシー(政府機関/政府支援機関)系MBS(いわゆるエージェンシーMBS)です。 信用リスクは相対的に低位とみなされやすい一方、価格変動の論点は金利とMBS固有の期限前償還(プリペイメント)です。

  • 金利リスク:一般債券と同様に、金利上昇で価格下落・金利低下で価格上昇。
  • 期限前償還リスク:金利低下時は借換えが進み早期返済→再投資利回りが低下しやすい。金利上昇時は返済が遅れてデュレーション延伸→下落耐性が弱くなりやすい。

これらリスクの補償として、MBSには米国債に上乗せのスプレッドがつくことが一般的です。市場環境によっては、スプレッドの広がりが投資妙味として語られることもあります。[1]


主要ETF比較サマリー(最新)

VMBSとMBBは投資対象が近く、実務上はコスト規模(流動性)が選定の主な分岐になります。

項目 【VMBS】 【MBB】
経費率 0.03%(Vanguardファクトシート:2025/09/30時点)[3] iShares公式の表示値(確認日:2026-01-29)[4]
純資産総額 148.52億ドル(2025/12/31時点)[5] iShares公式の表示値(確認日:2026-01-29)[4]
配当利回り(30日SEC) Vanguard公式(確認日:2026-01-29)。数値は日次更新のため公式表示を参照。[6] iShares公式の表示値(確認日:2026-01-29)[4]
平均デュレーション 5.4年(Vanguardファクトシート:2025/09/30時点)[3] iShares公式の表示値(確認日:2026-01-29)[4]
分配頻度 毎月[3] 毎月[4]

※VMBSの経費率・デュレーションはVanguardファクトシート(2025/09/30)を参照。VMBSの純資産はVanguard投資プロファイル(2025/12/31)を参照。MBBの各数値はiShares公式の最新表示(2026-01-29確認)を参照。


各ETFの詳細

【VMBS】Vanguard Mortgage-Backed Securities ETF

  • 連動指数:ブルームバーグ 米国MBS(フロート調整)指数(Vanguardファクトシート:2025/09/30時点)。[3]
  • 投資対象:主にエージェンシーMBS。分配は毎月(Vanguardファクトシート:2025/09/30時点)。[3]
  • ポイント:同カテゴリで最低水準のコスト(経費率0.03%)が特徴(2025/09/30時点)。デュレーションは約5.4年で、中期ゾーンの金利感応度とインカムのバランスを取りやすい設計です。[3]
  • 純資産(規模):148.52億ドル(2025/12/31時点)。[5]
  • 公式情報:Vanguard公式(確認日:2026-01-29)。[6]

【MBB】iShares MBS ETF

  • 連動指数:ブルームバーグ 米国MBS指数(iShares公式:確認日2026-01-29)。[4]
  • 投資対象:エージェンシー(GNMA/FNMA/FHLMC等)系の投資適格モーゲージ・パススルー証券(iShares公式:確認日2026-01-29)。[4]
  • ポイント:カテゴリ最大級の規模で流動性が高いのが強み。経費率・純資産・30日SEC利回り・デュレーション等はiShares公式で日次更新されます(確認日:2026-01-29)。[4]

投資のポイントと選び方

投資対象・デュレーションが近い2本は、実務的には「コスト最優先か、流動性最優先か」が分かれ目です。

  • わずかでもコストを抑えたい → 【VMBS】(経費率0.03%、2025/09/30時点)。[3]
  • 出来高・板の厚さ(規模)を重視 → 【MBB】(規模・各指標はiShares公式で確認、確認日2026-01-29)。[4]

📊 環境チェック(要点)

①金利が低下する局面では、MBS価格は追い風になりやすい一方、借換え増によるプリペイメント加速には注意。②スプレッドが相対的に広い局面では、米国債に対する上乗せ利回りが注目されやすい。[1] ③FRBは(2019年に示した計画として)エージェンシー債・MBSの元本償還分を一定範囲で米国債へ再投資する方針を示している。[2]

いずれを選んでも、国債に近い信用力を土台に、金利・期限前償還リスクの上乗せ利回りを狙える分散手段になります。 コア債券に「ひとさじの利回り上乗せ」を求める場面で検討価値の高い選択肢です。


免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。分配金・利回り・経費率・分配頻度等は将来も不変ではなく、最新情報は運用会社の公式情報をご確認ください。

【注】(出典リンク)

  1. エージェンシーMBSスプレッドの相対水準(報道):Reuters(2025-09-16)(確認日:2026-01-29)
  2. FRBの元本償還分の再投資計画(MBS→米国債、上限あり):NY Fed Operating Policy(2019-05-30)(確認日:2026-01-29)
  3. VMBSファクトシート(経費率・指数・デュレーション等):Vanguard FS3148R(As of 2025-09-30)(確認日:2026-01-29)
  4. MBB公式(経費率・純資産・30日SEC利回り・デュレーション等):iShares MBB(確認日:2026-01-29)
  5. VMBS投資プロファイル(純資産等):Vanguard Investment Profile 3148(As of 2025-12-31)(確認日:2026-01-29)
  6. VMBS公式ページ(分配・利回り等の最新表示):Vanguard VMBS(確認日:2026-01-29)

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移
※チャート右目盛り:緑線は米国10年国債利回り
※主要指標の単位 B:10億ドル、M:100万ドル。株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、総資産、配当利回り、経費率、権利落ち日などの情報を整理。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。



配当(分配金)と利回り

年間累計の分配金(ドル)を株価で割った利回りの推移を見てみます。
(*ここでは特別配当(分配金)を含めて計算しているので、通常の定期的な配当だけで計算した時よりも利回りが高く計上されています)

VMBSの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 3.91% 1.79 17% 45.8 0.7%
2023 3.36% 1.53 53% 45.5 -5.4%
2022 2.08% 1 108.3% 48.1 -9.9%
2021 0.9% 0.48 -52.9% 53.4 -1.3%
2020 1.89% 1.02 -27.7% 54.1 2.9%
2019 2.68% 1.41 6.8% 52.6 2.7%
2018 2.58% 1.32 22.2% 51.2 -2.7%
2017 2.05% 1.08 2.9% 52.6 -1.5%
2016 1.97% 1.05 -0.9% 53.4 0.4%
2015 1.99% 1.06 10.4% 53.2 1.5%
2014 1.83% 0.96 113.3% 52.4 1.6%
2013 0.87% 0.45 -43% 51.6 -1.5%
2012 1.51% 0.79 -40.2% 52.4 2.1%
2011 2.57% 1.32 -30.2% 51.3 0.8%
2010 3.71% 1.89 2000% 50.9 1.6%
2009 0.18% 0.09 50.1

MBBの利回り

配当 株価
平均利回り 年累計 年伸び率 平均株価 年伸び率
2024 3.89% 3.61 12.8% 92.8 0.4%
2023 3.46% 3.2 54.6% 92.4 -5.6%
2022 2.11% 2.07 89.9% 97.9 -9.8%
2021 1% 1.09 -51.8% 108.5 -1.5%
2020 2.05% 2.26 -23.4% 110.1 3%
2019 2.76% 2.95 9.3% 106.9 3%
2018 2.6% 2.7 15.9% 103.8 -2.8%
2017 2.18% 2.33 -12.7% 106.8 -2.1%
2016 2.45% 2.67 -4.6% 109.1 -0.2%
2015 2.56% 2.8 53% 109.3 1.6%
2014 1.7% 1.83 44.1% 107.6 1.3%
2013 1.2% 1.27 -40.7% 106.2 -2%
2012 1.97% 2.14 -39.5% 108.4 1.5%
2011 3.31% 3.54 -42.8% 106.8 -1.3%
2010 5.72% 6.19 66% 108.2 2.2%
2009 3.52% 3.73 -17.1% 105.9 3.7%
2008 4.41% 4.5 102.1

Posted by 南 一矢