【決済の王者対決】ビザ(V) vs マスターカード(MA)!最強のビジネスモデルと成長性を徹底比較(2025年10月更新)
世界中の消費活動から手数料を徴収する「通行料ビジネス」を展開し、ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ)も保有するビザ(V)とマスターカード(MA)。この2社は、キャッシュレス化という不可逆的潮流に乗り、驚異的な利益率と成長を続ける決済ネットワークの複占企業です。[1]
本記事では、極めて似たビジネスモデルを持つ2社の業績、株主還元、将来性を徹底比較し、どちらがより魅力的かを考えます。
| 2025年10月版の主要更新ポイント: |
比較サマリー:ほぼ同じ、でも少し違う
| 項目 | ビザ (V) | マスターカード (MA) |
|---|---|---|
| ビジネスモデル | 決済ネットワークの運営(カード発行や融資は行わない)。[8] | |
| 市場シェア(取扱高) | 世界No.1(決済件数・購入額)。[9] | 世界No.2。[9] |
| 連続増配年数(2025年) | 17年。[5] | 14年。[5] |
| 配当利回り(直近、概算) | 約0.77% 年率$2.68($0.67×4)÷ 株価$347.73[4] |
約0.54% 年率$3.04($0.76×4)÷ 株価$560.83[4] |
| PER(将来予想の目安) | 約27倍。[7] | 約31倍。[7] |
業績と成長性の詳細分析
最新決算ハイライト(2025年10月時点)
| 年 | ビザ 売上高(前年比) | マスターカード 売上高(前年比) |
|---|---|---|
| 2024 | $35.9 B (+約9.9%) | $28.2 B (+約12.3%) |
| 2023 | $32.6 B (+約11.4%) | $25.1 B (+約12.9%) |
| 2022 | $29.2 B (+約21.6%) | $22.2 B (+約17.7%) |
| 2021 | $24.0 B (+約10.3%) | $18.9 B (+約23.4%) |
| 2020 | $21.8 B | $15.3 B |
| 年平均成長率(CAGR, 2020→2024) | 約13.3% | 約16.5% |
※B=10億ドル。各社の会計年度に基づく。2024通期は各社の年次報告(10-K/年次)に整合させて補正。[8]
配当と株主還元:低利回りだが高い増配率、そして巨額の自社株買い
配当利回りは1%未満と低い一方、高い増配率と巨額の自社株買いが魅力です。Vは2025年10月に四半期配当を$0.67へ引き上げ、連続増配は17年に到達。MAは四半期$0.76を維持し、連続増配14年です(いずれも2025年時点)。[5]
| 年 | V 年間配当(増配率) | MA 年間配当(増配率) |
|---|---|---|
| 2024 | $2.36 (+約13.5%) | $3.04 (+約20.6%) |
| 2023 | $2.08 (+約15.6%) | $2.52 (+約15.6%) |
| 2022 | $1.80 (+約20.0%) | $2.18 (+約16.0%) |
| 2021 | $1.50 (+約17.2%) | $1.88 (+約11.2%) |
| 2020 | $1.28 (+約6.7%) | $1.69 (+約10.5%) |
重要:本当の株主還元は「自社株買い」両社は配当以上に自社株買いを重視。Vは2025年Q2に$300億の新規プログラムを開示し、FY2025末の残高は$249億。MAは2024-12-17に$120億の新規承認を発表しました。[6] |
結論:究極の選択、どちらを選ぶべきか?
「市場のリーダー」としての安心感 → ビザ (V)
規模とシェアは世界トップ。FY2025 Q4でも堅調な収益と配当増額を示し、フォワードPERも約27倍と相対的に落ち着いた水準です。[2][7]
「No.2からの追い上げ」で成長を狙う → マスターカード (MA)
2025年Q2は売上+17%($8.1B)、付加価値サービス+22%と高成長を維持。成長期待を織り込む分、フォワードPERは約31倍とやや高めです。[10][7]
最終的な結論:「どちらか一方」ではなく両社を組み合わせることで、グローバル決済ネットワーク全体の成長に乗る戦略が現実的です。
※本ページの分析は2025年10月30日(日本時間)時点の公開情報に基づきます。投資判断はご自身の責任でお願いします。

