PG(プロクター・アンド・ギャンブル)今後の見通し
プロクター&ギャンブル(The Procter & Gamble Company)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(PGとCLXを比較:プロクター・アンド・ギャンブルとクロロックス)を参照
直近決算
4月24日(米国時間)にプロクター&ギャンブル(The Procter & Gamble Company)は決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.56$→結果1.59$
・売上高:予想205.7億$→結果212億$(前年同期比+7%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想6.94$→結果6.83~7.09$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
プロクター&ギャンブル(Procter & Gamble、PG)はアメリカの大手消費財メーカーで、本社はオハイオ州シンシナティにあります。2025会計年度(FY2025、期末:2025年6月30日)通期の売上高は843億ドルで前年並み、オーガニック売上は+2%、コアEPSは+4%でした。2026会計年度では、直近の2026年Q3(2026年1〜3月期)に売上高212億ドル、前年同期比+7%、オーガニック売上+3%を記録し、通期見通しを維持しています。[1][2]
PGは、日常生活に欠かせない多彩な製品群を世界中に展開し、消費者の信頼と高いブランド認知を構築してきました。製品は約180の国と地域で販売され、事業拠点は約70か国に及びます(2025年時点の会社公表)。2025会計年度には、EC売上が12%増となり、会社全体の売上の19%を占めました。[3]
事業領域は Beauty(美容)、Grooming(グルーミング)、Health Care(ヘルスケア)、Fabric & Home Care(ファブリック&ホームケア)、Baby, Feminine & Family Care(ベビー・フェミニン&ファミリーケア)で構成されます。配当は創業以来136年連続で支払い、2026年4月発表の増配で70年連続増配となりました。[4]
また、経営体制では2026年1月1日付で、Shailesh Jejurikar氏がPresident and Chief Executive Officerに就任し、前CEOのJon Moeller氏はExecutive Chairmanに移行しました。Jejurikar氏は1989年にPGへ入社し、Fabric Care、Home Care、Enterprise Marketsなどを率いてきた社内出身の経営者です。[5]
以下の事業分野で人気のあるブランドを複数展開しています(代表例)。
- Beauty(美容): Olay、Pantene、Head & Shoulders ― スキンケアやヘアケア製品。2026年Q3のBeautyオーガニック売上は+7%で、全社の中でも強い伸びを示しました。[6]
- Grooming(グルーミング): Gillette、Venus、Braun ― 男性・女性向けシェービング用品や家電。2026年Q3のGroomingオーガニック売上は+1%でした。[6]
- Health Care(ヘルスケア): Crest、Oral-B、Vicks ― 口腔ケアやパーソナルヘルスケア製品群。2026年Q3のHealth Careオーガニック売上は+2%でした。[6]
- Fabric & Home Care(ファブリック&ホームケア): Tide、Ariel、Downy/Lenor、Febreze ― 洗剤、柔軟剤、消臭・クリーナーなど。2026年Q3のFabric & Home Careオーガニック売上は+3%でした。[6]
- Baby, Feminine & Family Care(ベビー・フェミニン&ファミリーケア): Pampers、Always、Bounty、Charmin ― 紙おむつや女性用ケア、家庭用ペーパー等。2026年Q3のBaby, Feminine & Family Careオーガニック売上は+3%でした。[6]
社史をさかのぼると、PGは創業者ウィリアム・プロクターとジェームズ・ギャンブルによって設立され、当初は石鹸と蝋燭の製造からスタートしました。その後、洗剤、パーソナルケア、ヘルスケアへと製品ラインを拡大し、現在の5事業体制に至っています。[7]
近年はデジタル技術の活用やグローバルサプライチェーンの最適化を進め、製品改良と価格ミックスの改善、ブランド投資の継続により持続的な成長を志向しています。FY2025は配当と自社株買いを合わせて160億ドル超を株主へ還元しました。FY2026についても、2026年Q3時点で配当約100億ドル、自社株買い約50億ドルを見込んでいます。[8]
世界180以上の国と地域で、各市場に合わせた製品・マーケティング戦略を展開しています。2026会計年度は、関税・商品市況・為替・金利・税率などの外部要因に対応しながら、製品価値向上と価格施策、需要創出投資の両立を図る方針です。2026年Q3時点では、FY2026通期の売上成長率を+1〜+5%、オーガニック売上成長率を横ばい〜+4%、コアEPS成長率を横ばい〜+4%とする見通しを維持しています。[9]
一方、2026年Q3時点では、関税コストは通期で税引後約4億ドル、商品コストは税引後約1.5億ドルの逆風と見込まれています。PGはこれらのコスト圧力に対して、生産性改善、価格改定、需要創出投資、ポートフォリオ見直しを組み合わせて対応しています。[9]
ひとことで:PGは「5事業×グローバル基盤×強いブランド」で、FY2025はオーガニック売上+2%、FY2026 Q3はオーガニック売上+3%へ改善しました。配当は70年連続増配に到達し、株主還元の安定感は高い一方、関税・商品コスト・競争激化・消費者の節約志向が利益率の重荷です。投資上は、値上げに頼りすぎず数量成長を維持できるか、需要創出投資が売上成長につながるかが焦点です。[2][4][9]
【注】(出典リンク)
- FY2025通期の概要(売上高843億ドル、オーガニック+2%、コアEPS+4%、株主還元等) → PG 2025年Q4/通期決算リリース → Annual Report 2025(PDF)(確認日:2026-05-10) ↩
- FY2026 Q3決算(売上高212億ドル、オーガニック+3%、EPS、キャッシュフロー等) → PG FY2026 Q3決算リリース → SEC Exhibit 99.1(確認日:2026-05-10) ↩
- 製品販売国・地域、事業拠点、EC売上比率 → Structure & Governance(公式) → Annual Report 2025:FY Results(確認日:2026-05-10) ↩
- 配当方針(70年連続増配、136年連続配当) → PG 2026年配当増加リリース → FY2026 Q3決算リリース(確認日:2026-05-10) ↩
- CEO交代(Shailesh Jejurikar氏が2026年1月1日にCEO就任、Jon Moeller氏はExecutive Chairmanへ) → PG CEO交代リリース → Reuters(確認日:2026-05-10) ↩
- ブランド・事業区分・FY2026 Q3事業別オーガニック売上 → Annual Report 2025(Portfolio) → FY2026 Q3決算リリース(確認日:2026-05-10) ↩
- 社史・創業者・事業拡大 → PG公式:Our History → PG at a Glance(確認日:2026-05-10) ↩
- FY2025株主還元・FY2026の配当/自社株買い見通し → Annual Report 2025:FY Results → FY2026 Q3 SEC Exhibit 99.1(確認日:2026-05-10) ↩
- FY2026見通し・関税/商品コスト/為替影響・需要創出投資 → PG FY2026 Q3決算リリース → FY2026 Q3 Earnings Slides(確認日:2026-05-10) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】

