NEM(ニューモントマイニング)今後の見通し
ニューモントマイニング(Newmont Mining Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(NEMとGOLDを比較:ニューモントとバリックゴールド)を参照
直近決算
NEMは4/24(米国時間)に以下の決算を公表。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.18$→結果2.9$
・売上高:予想65.3億$→結果73.1億$(前年同期比+46%)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
ニューモント(Newmont Corporation、NYSE: NEM)は、世界最大級の金鉱山会社であり、金を中核に、銀・銅・鉛・亜鉛も生産する総合金属鉱山グループです。2019年の社名変更以降は「Newmont Corporation」を正式名称とし、本社は米国コロラド州デンバーにあります。2025年通期の売上高は226.7億ドル、Newmont株主に帰属する純利益は70.8億ドルで、金価格上昇とポートフォリオ再編の効果が業績を押し上げました。[1]
2019年のGoldcorp買収に続き、2023年11月に豪州Newcrest Miningを買収して規模と銅ポートフォリオを拡大しました。これにより、カナダのBrucejack・Red Chris、豪州のCadia、パプアニューギニアのLihirなどが加わりました。Newcrestの業績は、2023年11月6日以降および2024年・2025年通期のNewmont連結業績に含まれています。[2]
現在の主要操業は、北米・中南米・豪州・アフリカ(ガーナ)・パプアニューギニアに分散しています。代表的な鉱山として、北米のネバダ・ゴールド・マインズ(NGM:持分38.5%のJV)、メキシコのPeñasquito、アルゼンチンのCerro Negro、スリナムのMerian、ペルーのYanacocha、豪州のBoddington・Tanami・Cadia、パプアニューギニアのLihir、カナダのBrucejack・Red Chris、ガーナのAhafo South・Ahafo Northなどがあります。ドミニカ共和国のPueblo Viejo(40%)もポートフォリオに含まれます。[3]
最新の概況(2026年Q1):2026年1〜3月期は、帰属金生産量が130万オンス、銀生産量が900万オンス、銅生産量が3万トンでした。金の副産物控除後AISCは1オンスあたり1,029ドルで、営業キャッシュフローは38億ドル、フリーキャッシュフローは31億ドルと過去最高水準になりました。取締役会は2026年Q1配当として1株0.26ドルを宣言し、2026年6月22日に支払う予定です。[4]
資本配分方針の更新:Newmontは2026年2月、年間11億ドル規模の持続可能な現金配当を軸とする新しい資本配分フレームワークを示しました。四半期配当は1株0.26ドルとなり、年率換算では1.04ドルです。さらに、2026年Q1決算発表時には既存の60億ドル自社株買い枠を使い切ったうえで、新たに60億ドルの自社株買い枠を承認しました。[5]
ポートフォリオ最適化:2024年以降、非中核資産の売却を段階的に実施しました。Telfer/Havieron(豪州)は2024年Q4に売却し、2025年にはCC&V(米)・Musselwhite(加)・Éléonore(加)をQ1に、Akyem(ガーナ)・Porcupine(加)をQ2に売却完了しました。さらに2025年Q4にはCoffee開発プロジェクトも売却しています。2025年4月時点で、AkyemとPorcupineの売却により非中核資産売却プログラムは完了し、発表済み売却案件からの総額は最大43億ドル規模とされています。[6]
事業面では、金が収益の大宗を占める一方、Newcrest由来の銅アセット(Cadia、Red Chrisなど)やPeñasquitoの多金属(銀・鉛・亜鉛)の寄与で、メタルミックスの多様化が進んでいます。2026年Q1には、Cadiaが銅2.1万トン、Boddingtonが銅0.3万トン、Red Chrisが銅0.6万トンを販売し、Peñasquitoは銀1,000万オンス、鉛2.8万トン、亜鉛5.8万トンを販売しました。[7]
ミニ解説
・Tier-1資産:長期・低コスト・大規模で、価格サイクルに強い鉱山群。Newmontは非中核資産を売却し、Tier-1資産への集中を進めています。
・JVの位置づけ:NGM(38.5%)やPueblo Viejo(40%)は共同運営で、リスク分散と規模のメリットを確保します。
・銅の重要性:エネルギー転換・電化で需要が構造的に増える金属です。Newcrest統合により、Newmontの銅比重は以前より高まりました。
・2026年の注目点:会社は2026年通期の帰属金生産量を530万オンスと見込んでいます。ただし、生産は下半期偏重で、Red Chris・Brucejack・Cadia・Boddington・Tanamiなどで資本支出が増えるため、四半期ごとのコスト変動には注意が必要です。[8]
【注】(出典リンク)
- 会社概要・2025年通期業績 → Newmont FY2025決算リリース → Newmont 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-09) ↩
- Newcrest買収完了・統合範囲 → NewmontによるNewcrest買収完了リリース → Newmont 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-09) ↩
- 事業拠点・主要鉱山 → Newmont公式サイト → Operations & Projects(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- 2026年Q1生産・利益・FCF・配当 → Newmont 2026年Q1決算リリース → SEC提出 Exhibit 99.1(確認日:2026-05-09) ↩
- 資本配分・配当方針・自社株買い → Newmont FY2025決算リリース → Newmont 2026年Q1決算リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- 非中核資産売却・ポートフォリオ最適化 → Musselwhite・Éléonore・CC&V売却完了リリース → Akyem・Porcupine売却完了リリース → Newmont 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-09) ↩
- 2026年Q1の銅・銀・鉛・亜鉛販売量 → Newmont Q1 2026 Earnings Presentation → Newmont 2026年Q1決算リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- 2026年生産ガイダンス・下半期偏重・資本支出 → Newmont FY2025決算リリース → Newmont 2026年Q1決算リリース(確認日:2026-05-09) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】

