CAT:キャタピラーの配当推移

資本財,配当

キャタピラー(CAT)配当関連指標(利回りや成長率、配当性向等の分析)

キャタピラー(Caterpillar Inc.)は、32年連続で年間配当を増やし続ける「配当貴族」銘柄です。[1] 世界最大級の建設・鉱山機械メーカーであり、建設、資源、エネルギー・輸送の各分野にまたがるグローバル企業です。2025年通期実績、2026年Q2決算、2026年8月時点の配当・株価情報を踏まえて、配当の持続可能性と成長性を確認します。

更新日:2026年8月5日

まず、配当利回りと株価をチャート(直近90日間)で見てみましょう。

配当利回りと株価の推移:3ヶ月チャート

データソースの制約について

重要な注意事項:キャタピラーは32年連続で年間配当を増やしている配当貴族銘柄です。2026年6月10日、四半期配当を1.51ドルから1.63ドルへ8%引き上げました。支払日は2026年8月19日、株主名簿上の基準日は2026年7月20日です。[1]

本記事では、キャタピラー公式発表の2025年通期決算、2026年Q2決算、2025年Form 10-K、2026年8月4日提出のForm 8-Kおよび配当履歴を中心に、建設機械業界の景気循環性を考慮した配当支払能力の分析を行います。数値は特に断りがない限り、米ドル建て・2025年通期実績または2026年8月5日時点で確認できる公表値に基づきます。

配当成長の実績(複数ソース統合分析)

年平均の配当利回りや配当成長率、配当性向、年間の一株配当($)の推移について、2025年通期実績と2026年Q2時点の最新情報を含めて分析します。

配当データ* 平均株価** 年EPS**
平均利回り 成長率 配当性向 年間配当
2026
現行年率
約0.74% 8% 約24%*** 6.52 876.54
(8月4日)
13.71
(上期調整後)
2025 1.35% 8% 31% 5.84 432.50 18.81
2024 1.60% 7% 25% 5.42 353.01 22.05
2023 1.65% 8% 26% 5.06 315.00 20.12
2022 2.10% 8% 38% 4.44 228.50 12.64
2021 2.20% 7% 38% 4.12 201.80 11.83
2020 2.95% 4% 77% 3.92 141.00 5.46
2019 2.35% 7% 37% 3.76 170.15 10.74
2018 2.65% 13% 37% 3.52 141.10 10.26
2017 2.95% 4% 270% 3.12 112.50 1.26
2016 4.10% 3% N/A 3.02 77.50 -0.11
2015 4.25% 5% 74% 2.93 72.45 4.18
2014 2.55% 17% 75% 2.79 115.20 3.90
2013 2.65% 12% 44% 2.39 95.00 5.75
2012 2.45% 15% 27% 2.13 91.50 8.48
2011 2.10% 18% 26% 1.85 92.30 7.40
2010 2.65% 13% 40% 1.57 61.90 4.15
2009 3.85% 2% 102% 1.39 37.90 1.43
2008 2.90% 9% 29% 1.36 49.65 5.00

* 2026年は年度途中のため、2026年6月に増額された現行四半期配当1.63ドルを年率換算した参考値です。
** 2026年の平均株価欄は、2026年8月4日の株価876.54ドルを参考値として表示しています。現行年率配当6.52ドルに対する配当利回りは約0.74%です。[2]
*** 2026年の配当性向は、2026年上期の調整後EPS13.71ドルを単純年率換算した27.42ドルに対し、現行年率配当6.52ドルを比較した参考値(約24%)です。実際の2026年通期EPSとは異なる可能性があります。[4]

連続増配年数
32年
2026年Q2調整後EPS
$8.17
2026年8月4日利回り
約0.74%
2026年年間配当
現行年率
$6.52

景気循環に強い配当成長の実績

キャタピラー(CAT)は、建設・鉱山機械業界のリーダーとして、32年連続で年間配当を増額している確立された配当貴族です。2008年の1株配当1.36ドルから、2025年実績5.84ドルまで拡大しており、約4.3倍の伸びとなっています。2026年6月には四半期配当を1株1.51ドルから1.63ドルへ8%引き上げ、現行年率配当は6.52ドルとなりました。[1]

この期間中、リーマンショック、鉱山業界の低迷期、COVID-19パンデミックといった経済危機においても一度も減配することなく、継続的な配当成長を維持してきました。

2025年通期は、売上高676億ドルを達成し、1株当たり利益18.81ドル、調整後EPS19.06ドルを計上しました。利益水準は2024年のEPS22.05ドルからは低下しましたが、売上高と受注残は非常に高い水準を維持しています。[3]

2026年Q2は、売上高205.43億ドル(前年同期比24%増)、GAAP希薄化後EPS7.77ドル、調整後EPS8.17ドルとなりました。四半期売上高が200億ドルを超えたのは会社史上初めてです。受注残は721億ドルと過去最高となり、前年同期から346億ドル、2026年Q1末から94億ドル増加しました。[4][5]

財務パフォーマンスと成長見通し

主要財務指標の推移

以下の表では、売上高、営業CF、純利益をM$(百万ドル)単位、営業CFマージンは%単位で表示しています。2026年Q2は四半期実績、2025年までは通期実績です。2026年Q2の営業CFは会社開示のエンタープライズ営業CF、同マージンは売上高に対する単純計算です。

年度 売上高 (M$) 営業CF (M$) 同マージン (%) 純利益 (M$) 調整後EPS ($)
2026 Q2 20,543 4,400 21.4 3,593 8.17
2025 67,589 11,700 17.3 8,800台 19.06
2024 64,809 12,000 18.5 10,792 21.90
2023 67,060 12,885 19.2 10,335 21.21
2022 59,427 7,766 13.1 6,705 12.28
2021 50,971 7,198 14.1 6,489 11.14
2020 41,748 6,327 15.2 2,998 5.46
2019 53,800 6,912 12.8 6,093 10.74
2018 54,722 6,558 12.0 6,147 10.26
2017 45,462 5,706 12.6 754 1.26
2016 38,537 5,639 14.6 -67 -0.11
2015 47,011 6,699 14.2 2,512 4.18

配当支払能力の分析

堅固な収益基盤と配当カバー分析

キャタピラーの配当支払能力は引き続き堅固です。2025年の営業キャッシュフローは117億ドルで、配当支払額27億ドルを大きく上回り、配当カバー比率は約4.3倍でした。2026年上期も連結営業CF62.41億ドルに対して配当支払額は13.99億ドルで、約4.5倍のカバーを確保しています。現行年率配当6.52ドルを2026年上期調整後EPSの単純年率換算値と比較した配当性向も約24%にとどまります。[3][4]

配当支払余力の推移(2015年以降)

以下の表では、営業CF、年間配当支払額をM$(百万ドル)単位、配当カバー比率を倍数で表示しています。長期的に2〜3倍超のカバー比率を維持できているかが、配当の安全性を判断するうえでのポイントになります。

年度 営業CF (M$) 年間配当支払額 (M$) 配当カバー比率
2026 H1 6,241 1,399 4.5
2025 11,700 2,700 4.3
2024 12,000 2,600 4.6
2023 12,885 2,563 5.0
2022 7,766 2,440 3.2
2021 7,198 2,331 3.1
2020 6,327 2,243 2.8
2019 6,912 2,171 3.2
2018 6,558 2,082 3.1
2017 5,706 1,989 2.9
2016 5,639 1,903 3.0
2015 6,699 1,850 3.6

配当支払余力の分析結果:

  • 2023〜2025年は配当カバー比率が4.3〜5.0倍と高水準を維持しています。
  • 景気の底となった2020年でも2.8倍のカバー比率を維持し、減配を回避しました。
  • 2026年上期は、連結営業CF62.41億ドルに対して配当支払額13.99億ドルで、約4.5倍のカバー比率を確保しました。[4]
  • 2026年Q2単独でも、エンタープライズ営業CF44億ドルに対して配当支払額は7億ドルで、四半期ベースの単純比較では約6.3倍です。
  • 四半期配当は1.63ドルへ増額されましたが、現行年率6.52ドルと利益・キャッシュフローの関係からみて、現時点の配当負担は保守的な範囲にあります。

キャッシュフロー創出力と資金配分戦略

以下の表では、営業CF、投資CF、財務CFをM$(百万ドル)単位、営業CF成長率を%単位で表示しています。

年度 営業CF (M$) 成長率 (%) 投資CF (M$) 財務CF (M$)
2026 H1 6,241 41.5 -3,439 -6,033
2025 11,700 -2.5 -2,500前後 -7,900前後
2024 12,000 -6.9 -2,493 -10,300
2023 12,885 65.9 -2,311 -14,785
2022 7,766 7.9 -1,769 -7,281
2021 7,198 13.8 -1,201 -4,188
2020 6,327 -8.5 -1,595 -3,755
2019 6,912 5.4 -2,086 -4,536
2018 6,558 14.9 -1,808 -5,462
2017 5,706 1.2 -1,277 -2,961
2016 5,639 -15.8 -873 -3,937
2015 6,699 -16.9 -2,725 -3,764

キャッシュフロー分析のポイント

営業キャッシュフロー:

  • 2023〜2025年は110〜130億ドル規模で高水準を維持しています。
  • 2025年はエンタープライズ営業CF117億ドル、2025年末のエンタープライズ現金100億ドルを確保しました。[3]
  • 2026年Q2のエンタープライズ営業CFは44億ドル、MP&E営業CFは57億ドルでした。会社定義のMP&Eフリーキャッシュフローは51億ドルで、前年同期から28億ドル増加しました。[4][5]
  • 2026年上期の連結営業CF62.41億ドルから、リース用機器を除く設備投資13.15億ドルを差し引いた単純計算のFCFは49.26億ドルです。会社定義のMP&E FCFとは対象範囲が異なります。
  • 景気循環の波が大きい業界でありながら、構造的なキャッシュ創出力は依然として強いと評価できます。

投資キャッシュフロー:

  • 設備投資や研究開発投資を継続しながら、好況期には投資を増やし、不況期には抑制するメリハリのある資本配分が特徴です。
  • エネルギー、発電、データセンター関連需要、自律化・電動化・AI活用などが今後の投資テーマです。
  • 2026年Q2はPower & Energyの売上が82.38億ドル、前年同期比17%増となり、なかでもPower Generationは30.98億ドル、前年同期比29%増でした。大型レシプロエンジン、タービンおよび関連サービスの伸びは、主にデータセンター用途がけん引しました。[4]

財務キャッシュフロー:

  • 2025年は配当27億ドル、自社株買い52億ドルと、合計79億ドルの株主還元を実施しました。[3]
  • 2026年Q2は、自社株買い15億ドル、配当7億ドル、合計22億ドルを株主へ還元しました。2026年上期では自社株買い65.22億ドル、配当13.99億ドルを実施しています。[4]
  • 32年連続増配を維持しつつ、余剰資金は自社株買いを通じて効率的に株主へ還元しています。

バランスシート分析と財務健全性評価

以下の表では、総資産、総負債、株主資本をM$(百万ドル)単位、自己資本率およびROEを%単位で表示しています。負債比率は「総負債÷株主資本×100%」で計算され、企業の財務レバレッジを示す指標です。

年度 総資産 (M$) 総負債 (M$) 株主資本 (M$) 自己資本率 (%) ROE (%) 負債比率 (%)
2026 Q2 102,609 83,215 19,394 18.9 429
2025 98,585 77,267 21,318 21.6 約41 362
2024 87,764 68,270 19,494 22.2 55.4 350
2023 87,476 67,973 19,503 22.3 53.0 349
2022 81,943 66,052 15,891 19.4 42.2 416
2021 82,793 66,277 16,516 20.0 39.3 401
2020 78,324 62,946 15,378 19.6 19.5 409
2019 78,453 63,824 14,629 18.6 41.7 436
2018 78,509 64,429 14,080 17.9 43.7 458
2017 76,962 63,196 13,766 17.9 5.5 459
2016 74,704 61,491 13,213 17.7 -0.5 465
2015 78,342 63,457 14,885 19.0 16.9 426

2025年のバランスシートはForm 10-K確定値、2026年Q2は2026年6月30日時点の未監査決算資料ベースです。2026年Q2の自己資本率と負債比率は、総資産102,609M$、総負債83,215M$、株主資本19,394M$から単純計算しています。[4]

バランスシート分析の重要な観点

自己資本率の改善と安定化:

  • 2025年末の自己資本比率は約21.6%で、重機械業界としてはおおむね安定した水準です。
  • 2026年Q2末の株主資本は19,394M$で、2025年末の21,318M$を下回りました。上期の大規模な自社株買いが自己資本を押し下げる一因となっています。
  • 過度な自己資本蓄積ではなく、配当・自社株買い・成長投資のバランスを取りながら資本構成を最適化していると評価できます。

ROE(自己資本利益率)の推移:

  • 2025年のROEは約41%で、2024年からは低下したものの、依然として非常に高い水準です。
  • 利益減少はEPS減少に対応するもので、本業の構造的な収益力は維持されています。
  • 適度な財務レバレッジと高い営業利益率の組み合わせにより、高ROEと連続増配を両立しています。
  • ただし、2026年上期のように大規模な自社株買いを実施すると、株主資本が低下し、財務レバレッジが高まりやすい点には留意が必要です。

総合評価

キャタピラーの財務戦略は「景気循環を乗り越えてきた優良企業モデル」と引き続き評価できます。2025年は売上高676億ドル、調整後EPS19.06ドル、営業キャッシュフロー117億ドルを確保しました。2026年Q2は売上高205.43億ドル、調整後EPS8.17ドル、エンタープライズ営業CF44億ドルと強く、過去最高の受注残721億ドルが今後の成長を支える構図です。一方、上期の自社株買いで株主資本は2025年末から減少しており、高い財務レバレッジには注意が必要です。[3][4][5]

配当重視投資家にとっての投資価値

インカム投資家への魅力:

  1. 確立された配当貴族:32年連続増配というS&P 500配当貴族としての信頼性があります。[1]
  2. 2025年通期の高い収益力:売上高676億ドル、調整後EPS19.06ドル、営業CF117億ドルを確保しました。[3]
  3. 保守的な配当性向:2025年GAAP EPS実績ベースで約31%、2026年上期調整後EPSの単純年率換算ベースで約24%です。
  4. 世界的な競争優位性:建設・鉱山機械、発電・エネルギー機器のグローバルリーダーとしてのブランド力とサービスネットワークがあります。

配当投資戦略における位置づけ

配当成長銘柄としてのポジション

  • 配当利回りは2026年8月4日時点で約0.74%と低く、インカム狙いだけで買う銘柄ではありません。
  • 一方で、32年連続増配と高いキャッシュフロー創出力を考えると、長期の配当成長銘柄としての価値があります。
  • AIデータセンター向け電力需要、発電機器、鉱山投資、インフラ投資など、複数の長期需要テーマに接続しています。
  • 2026年Q2はPower Generation売上が前年同期比29%増となり、データセンター向け大型エンジン、タービンおよび関連サービスの需要が成長を支えました。[4]

投資リスクと対策

主要リスク要因:

  1. 景気循環リスク:建設・鉱山需要は景気変動の影響を強く受けます。
  2. 関税・貿易政策リスク:会社は、IEEPA関税回収額を除く2026年通期の関税コストを約22億ドルと見込んでいます。政策・回収額の変動によって利益率が左右される可能性があります。[5]
  3. 地政学リスク:主要市場での政治的不安定や貿易制限の影響を受ける可能性があります。
  4. バリュエーションリスク:2026年8月4日時点の株価は876.54ドル、PERは約43.7倍であり、現行年率配当ベースの利回りは約0.74%です。成長期待が後退した場合、株価の調整余地が大きくなる可能性があります。[2]
  5. 為替変動リスク:海外売上比率が高く、ドル高局面では利益圧迫要因となり得ます。
  6. 環境規制強化:脱炭素社会への移行に伴う排ガス規制・電動化対応コストの増加が考えられます。

リスク軽減策:

  • 長期投資戦略:32年連続増配の実績を前提に、景気サイクルを超えた長期保有を検討する。
  • 分散投資の実践:ディフェンシブ銘柄や他セクターとの組合せでポートフォリオ全体の変動を抑える。
  • 配当再投資戦略:低利回りでも、長期の増配と再投資で複利効果を狙う。
  • 段階的投資:株価が大きく上昇している局面では、定期積立や押し目買いで購入価格を平準化する。
  • 業界動向の継続監視:建設・鉱山業界、AIデータセンター向け発電需要、関税政策、在庫循環を定期的に確認する。

2026年見通しと投資戦略

2026年の成長見通し

記録的受注残に支えられた成長基盤

  • 2026年Q2の売上高は205.43億ドルで、前年同期比24%増加しました。調整後EPSは8.17ドルで、前年同期の4.72ドルから73%増加しました。[4]
  • Power & Energyは売上82.38億ドル(前年同期比17%増)、Power Generationは30.98億ドル(29%増)でした。
  • Construction Industriesは売上83.46億ドル(35%増)、Resource Industriesは46.48億ドル(20%増)となり、3つの主要セグメントすべてが増収でした。[4]
  • 受注残は721億ドルと過去最高で、前年同期比92%増、2026年Q1末比でも94億ドル増加しました。[5]
  • 会社は2026年通期の売上高を2025年比で10%台半ばから後半の増加と見込み、MP&E FCFは年間目標レンジ60億〜150億ドルの上半分を予想しています。
  • 一方、IEEPA関税回収額を除く調整後営業利益率は年間目標レンジの下限付近、関税コストは約22億ドルを見込んでおり、高成長とコスト圧力が併存する見通しです。[5]

ただし、株価が大きく上昇したことで、配当利回りは1%を下回っています。配当投資家にとっては、現在のキャタピラーは「高配当株」ではなく、「高品質の配当成長株」として評価するのが自然です。

まとめ:配当投資家にとってのキャタピラー

キャタピラーは、32年連続の年間増配という堅実な実績、長期的な配当成長、2025年通期の高いキャッシュフロー創出力、2026年Q2の過去最高水準の売上と受注残を兼ね備えた、配当成長投資家にとって魅力度の高い銘柄です。

2025年通期は調整後EPS19.06ドル・営業キャッシュフロー117億ドルを確保し、2026年Q2は売上高205.43億ドル・調整後EPS8.17ドルを計上しました。特にPower & Energy、Power Generation、Construction Industriesの伸びは、AIデータセンター、発電需要、インフラ投資といった長期テーマとの結びつきを示しています。

投資判断のポイント

配当投資家にとって、キャタピラーは「確立されたプレミアム配当成長銘柄」として、ポートフォリオの中核候補となる存在です。ただし、2026年8月4日時点の配当利回りは約0.74%にとどまり、インカム目的の投資妙味は大きくありません。

一方で、32年連続増配、保守的な配当性向、強い営業CF、AIデータセンター向け発電需要への接続を踏まえると、長期では配当成長と株価成長の両方を狙える銘柄です。現在の株価水準では、バリュエーションと景気循環リスクを意識し、分割投資や押し目待ちを組み合わせる判断が現実的です。

ミニ解説:キャタピラーは、2026年6月に配当を8%増額しましたが、株価水準が高いため利回りは1%を下回ります。現在は「高配当株」ではなく、低い配当性向と厚いキャッシュフローを背景に、AI電力需要・インフラ需要を取り込む配当成長株として評価するほうが実態に近いです。

免責事項

本記事は投資判断の参考として財務データを分析したものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっては、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。記事中の情報は2026年8月5日時点で入手可能な公表資料に基づいています。

【注】(出典リンク)

  1. 配当履歴・2026年6月の8%増配・連続増配年数 → 一次情報:Caterpillar Dividend HistoryCaterpillar「Increases Dividend」(2026年6月10日)(確認日:2026-08-05)
  2. 株価・PER・配当利回り → 参考情報:Google Finance「CAT:NYSE」StockAnalysis「Caterpillar Dividend」(株価基準日:2026-08-04、確認日:2026-08-05)
  3. 2025年通期決算・営業CF・配当支払額・自社株買い → 一次情報:Caterpillar「Fourth-Quarter and Full-Year 2025 Results」SEC EDGAR「Caterpillar 2025 Form 10-K」(確認日:2026-08-05)
  4. 2026年Q2決算・セグメント売上・営業CF・株主還元・財務諸表 → 一次情報:Caterpillar「Second-Quarter 2026 Results」SEC EDGAR「2Q 2026 Earnings Release」SEC EDGAR「2026年8月4日 Form 8-K」(確認日:2026-08-05)
  5. 2026年Q2受注残・FCF・2026年通期見通し・関税コスト → 一次情報:Caterpillar「2Q 2026 Analyst Slide Deck」Caterpillar「Q2 2026 Earnings Conference Call」(確認日:2026-08-05)

変更箇所(今回)

  • 記事の更新日と情報確認日を2026年5月から2026年8月へ変更。
  • 直近決算を2026年Q1から2026年Q2へ更新し、売上高を17,415M$から20,543M$、調整後EPSを5.54ドルから8.17ドルへ変更。
  • 2026年6月の8%増配を反映し、四半期配当を1.51ドルから1.63ドル、現行年率配当を6.04ドルから6.52ドルへ更新。
  • 2026年8月4日の株価876.54ドルを基準に、参考配当利回りを約0.74%、PERを約43.7倍へ更新。
  • 2026年上期の営業CF、設備投資、配当支払額、自社株買いおよび配当カバー比率を追加。
  • 2026年6月30日時点の総資産、総負債、株主資本、自己資本率、負債比率へ更新。
  • 過去最高の受注残721億ドル、主要3セグメントのQ2売上、2026年通期の売上・利益率・FCF見通しを反映。
  • 関税コスト、バリュエーション、財務レバレッジのリスク評価と投資家向け所感を修正。
  • 脚注を最新の企業公式資料、SEC提出資料、決算プレゼンテーションへ差し替え、番号を整理。

Posted by 南 一矢