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キャタピラーの株価と決算、配当など

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キャタピラー(Caterpillar Inc)は世界トップ規模の建設機械(重機)のメーカーです。

資源開発・建設業者向けの油圧ショベル、ブルドーザー、農業用トラック、工業用エンジンなどを開発・製造しています。

その売上は建設業向け(44.7%)、エネルギー・運輸業向け(37.3%)、資源産業向け(17.5%)に大別され、世界192ヵ国に点在する171のディーラー(米国が48)が販売網を形成しています(17年12月末)。

地域別売上高は以下の通り。

  • 北米:46.4%
  • 欧州・アフリカ・中東:22.9%
  • アジア太平洋:21.5%
  • 南米:9.2%

2010年に米機関車メーカーを買収し、11年には鉱山用機械メーカーのビュサイラス・インターナショナルを買収しました。

トランプ政権の成立以来、インフラ投資の拡大が期待され、株価が上がり続けてきましたが、その裏付けとなる実績の伸びは確認できるのでしょうか。

この銘柄の株価チャートと最近の指標を見ていきましょう。

キャタピラーの株価チャート

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ここで、近年のCATの株価をロイターのサイトで見てみます。

【3年チャート】

トランプ大統領当選以降、インフラ投資拡大の期待値が上がり、株価は急上昇しました。

18年では2月以降、株価が下がり傾向になってきています。

直近では米中の関税の掛け合いの影響が直撃しました。

長期で見ると、CATはどんなチャートの形になるのでしょうか。

【長期チャート】

長期で見ると、サブプライムショック時、2011年秋口あたりには株価が大きく下がっています。

その後、15年に株価の底値を刻み、16年以降は反転してきました。

16年大統領選で民主党も共和党も公約でインフラ投資拡大を掲げ、さらにトランプ大統領が当選したことがプラスに働きました。

ここ3年間を見ると、17年に大きく株価を伸ばしました。

しかし、高すぎる伸びに対して、18年2月以降、調整が入り、その後、米中貿易戦争勃発が懸念され、株価が下がっています。

キャタピラーの指標

次に、ブルームバーグのサイトでこの銘柄の指標を見てみます(2018/7/8閲覧)。

  • 株価52週レンジ : 105.11~173.24
  • 1年トータルリターン : 29.57%
  • 年初来リターン : -14.07%
  • 株価収益率(PER) : 16.2
  • 1年1株当り利益 (EPS) : 8.36
  • 時価総額:809億6800万ドル
  • 発行済株式数:5億9795万株
  • 株価売上高倍率(PSR) : 1.66
  • 直近配当利回り(税込):2.54%

1年トータルリターンが約30%。

ひところは100%ぐらいありましたが、18年2月以降、株価が下がっています。

米中貿易戦争の勃発が懸念され、今までほどの勢いはなくなりました。

18年にインフラ投資法案が成立するのかどうかが、非常に気になるところです。

(中間選挙前なので、共和党と民主党が合意するのは、かなり困難とみられていますが・・・)

キャタピラーの決算と配当

最後に、決算の数字を見てみます(EPS=希薄化後EPS。情報源は亜州IR株式会社の『2018新年号米国株四季報』、モーニングスターHP、キャタピラー決算など)。

なお、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPSです。

四半期決算と配当:2015~2018年

売上高 純利益 EPS 一株配当
15/3 12702 1245 2.03 0.7
15/6 12317 710 1.16 0.77
15/9 10962 368 0.62 0.77
15/12 11030 -87 -0.15 0.77
16/3 9461 271 0.46 0.77
16/6 10342 550 0.93 0.77
16/9 9160 283 0.48 0.77
16/12 9574 -1171 -2 0.77
17/3 9822 192 0.33 0.77
17/6 11331 802 1.36 0.78
17/9 11413 1059 1.79 0.78
17/12 12896 -1299 -2.18 0.78
18/3 12859 1665 2.74 0.78

トランプ大統領当選以来、株価が大きく伸びましたが、冷静に見ると、それに見合う売上高と純利益の伸びが出ているとは思えません。

通年決算と配当:2008~2017年

売上高 営業利益 純利益 EPS
2008/12 51324 6782 3557 5.66
2009/12 32396 3444 895 1.43
2010/12 42588 4877 2700 4.15
2011/12 60138 7979 4928 7.4
2012/12 65875 9950 5681 8.48
2013/12 55656 6355 3789 5.75
2014/12 55184 3938 2452 3.9
2015/12 47011 4372 2512 4.18
2016/12 38537 1689 -67 -0.11
2017/12 45462 5052 754 1.26

配当余力など:2008~2017年

営業CF フリーCF 配当性向 配当
2008/12 5988 5316
2009/12 6336 5806
2010/12 5787 5207
2011/12 5119 4552 6.9 0.56
2012/12 5882 5193 26.1 1.44
2013/12 6291 5598 28 1.88
2014/12 8555 7552 36.2 2.44
2015/12 9077 8428 35.6 3.16
2016/12 10354 9517 37.9 4
2017/12 11177 10513 40.2 4.6

利益率など:2008~2017年

粗利率 営業利益率 ROA ROE
2008/12 25.2 13.2 5.74 47.52
2009/12 26.3 10.6 1.4 12.07
2010/12 28.7 11.5 4.35 27.6
2011/12 27.5 13.3 6.78 41.57
2012/12 28.6 15.1 6.65 37.36
2013/12 26.8 11.4 4.35 19.76
2014/12 26.2 7.1 4.36 19.68
2015/12 28.6 9.3 2.58 13.32
2016/12 26.5 4.4 -0.09 -0.48
2017/12 31.7 11.1 0.99 5.62

16年初と18年初の株価を比べると、2倍を大きく超える伸び率ですが、売上は15年末よりも少なく、純利益は15年末の3分の1以下です。

株価の伸びと実績は釣り合っていないので、現在のキャタピラーの株高には、今後のトランプ政権下でのインフラ法案(議会で採決)の成立への期待値が盛り込まれているのではないかと思います。

筆者は、現在のキャタピラーの株価の伸びはバブルに近いと考えています。

最後に、自己資本とキャッシュフローを見てみます。

財務情報:2013~2017年

総資産 総負債 株主資本 自己資本率
2013/12 84896 64085 20811 24.51%
2014/12 84681 67935 16746 19.78%
2015/12 78497 63688 14809 18.87%
2016/12 74704 61567 13137 17.59%
2017/12 76962 63265 13697 17.80%

ここ3年間の自己資本率は18%前後で推移しています。

次に、流動資産と流動負債に着目してみます。

流動資産 流動負債 非流動資産 非流動資産
2013/12 38335 27297 46561 36788
2014/12 38867 27877 45814 40058
2015/12 34418 26303 44079 37385
2016/12 31967 26132 42737 35435
2017/12 36244 26931 40718 36334

キャッシュフロー:2013~2017年

2013/12 2014/12 2015/12 2016/12 2017/12
営業CF 10191 8057 6675 5608 5702
投資CF -5046 -3627 -3517 -1760 -994
財務CF -4511 -2996 -3870 -3112 -3653
フリーCF 5745 4678 3414 2680 3366

トランプ政権下でのインフラ法案成立を期待していますが、今の高値のキャタピラー株を買いたいとまでは思えません。

市場の期待を現実の発展に結び付けてほしいものだとは考えているのですが・・・。

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