CAT:キャタピラーの配当推移
キャタピラー(CAT)配当関連指標(利回りや成長率、配当性向等の分析)
キャタピラー(Caterpillar Inc.)は、32年連続で配当を増やし続ける「配当貴族」銘柄です。[1] 世界最大級の建設・鉱山機械メーカーであり、建設、資源、エネルギー・輸送の各分野にまたがるグローバル企業です。2025年通期実績、2026年Q1決算、2026年5月時点の配当・株価情報を踏まえて、配当の持続可能性と成長性を確認します。
まず、配当利回りと株価をチャート(直近90日間)で見てみましょう。
配当利回りと株価の推移:3ヶ月チャート
データソースの制約について
重要な注意事項:キャタピラーは2025年時点で32年連続増配を達成している配当貴族銘柄です。2026年4月8日に発表された直近配当は、四半期1.51ドルで「維持」とされており、支払日は2026年5月19日、権利確定日は2026年4月20日です。[1]
本記事では、キャタピラー公式発表の2025年通期決算、2026年Q1決算、2025年Form 10-Kおよび配当履歴を中心に、建設機械業界の景気循環性を考慮した配当支払能力の分析を行います。数値は特に断りがない限り、米ドル建て・2025年通期実績または2026年5月7日時点の公表値に基づきます。
配当成長の実績(複数ソース統合分析)
年平均の配当利回りや配当成長率、配当性向、年間の一株配当($)の推移について、2025年通期実績と2026年Q1時点の最新情報を含めて分析します。
| 年 | 配当データ* | 平均株価** | 年EPS** | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均利回り | 成長率 | 配当性向 | 年間配当 | |||
| 2026 現行年率 |
約0.7% | 0% | 約28%*** | 6.04 | 906.03 (5月7日) |
— |
| 2025 | 1.35% | 8% | 31% | 5.84 | 432.50 | 18.81 |
| 2024 | 1.60% | 7% | 25% | 5.42 | 353.01 | 22.05 |
| 2023 | 1.65% | 8% | 26% | 5.06 | 315.00 | 20.12 |
| 2022 | 2.10% | 8% | 38% | 4.44 | 228.50 | 12.64 |
| 2021 | 2.20% | 7% | 38% | 4.12 | 201.80 | 11.83 |
| 2020 | 2.95% | 4% | 77% | 3.92 | 141.00 | 5.46 |
| 2019 | 2.35% | 7% | 37% | 3.76 | 170.15 | 10.74 |
| 2018 | 2.65% | 13% | 37% | 3.52 | 141.10 | 10.26 |
| 2017 | 2.95% | 4% | 270% | 3.12 | 112.50 | 1.26 |
| 2016 | 4.10% | 3% | N/A | 3.02 | 77.50 | -0.11 |
| 2015 | 4.25% | 5% | 74% | 2.93 | 72.45 | 4.18 |
| 2014 | 2.55% | 17% | 75% | 2.79 | 115.20 | 3.90 |
| 2013 | 2.65% | 12% | 44% | 2.39 | 95.00 | 5.75 |
| 2012 | 2.45% | 15% | 27% | 2.13 | 91.50 | 8.48 |
| 2011 | 2.10% | 18% | 26% | 1.85 | 92.30 | 7.40 |
| 2010 | 2.65% | 13% | 40% | 1.57 | 61.90 | 4.15 |
| 2009 | 3.85% | 2% | 102% | 1.39 | 37.90 | 1.43 |
| 2008 | 2.90% | 9% | 29% | 1.36 | 49.65 | 5.00 |
* 2026年は年度途中のため、2026年5月7日時点の現行四半期配当1.51ドルを年率換算した参考値です。
** 2026年の平均株価欄は、2026年5月7日時点の株価を参考値として表示しています。
*** 2026年の配当性向は、現行年率配当6.04ドルを2026年Q1調整後EPS5.54ドルの単純年率換算22.16ドルと比較した参考値です。実際の2026年通期EPSとは異なる可能性があります。[3]
現行年率
景気循環に強い配当成長の実績
キャタピラー(CAT)は、建設・鉱山機械業界のリーダーとして、32年連続で配当を増額し続けている確立された配当貴族です。2008年の1株配当1.36ドルから、2025年実績5.84ドルまで拡大しており、約4.3倍の伸びとなっています。2025年6月には四半期配当を1株1.41ドルから1.51ドルへ引き上げ、連続増配記録を更新しました。[1]
この期間中、リーマンショック、鉱山業界の低迷期、COVID-19パンデミックといった経済危機においても一度も減配することなく、継続的な配当成長を維持してきました。
2025年通期は、売上高676億ドルを達成し、1株当たり利益18.81ドル、調整後EPS19.06ドルを計上しました。利益水準は2024年のEPS22.05ドルからは低下しましたが、売上高と受注残は非常に高い水準を維持しています。[3]
さらに2026年Q1は、売上高174億ドル(前年同期比+22%)、EPS5.47ドル、調整後EPS5.54ドルと、力強いスタートとなりました。キャタピラーは、記録的な受注残が今後の成長を支える基盤になると説明しています。[4]
財務パフォーマンスと成長見通し
主要財務指標の推移
以下の表では、売上高、営業CF、純利益をM$(百万ドル)単位、営業CFマージンは%単位で表示しています。2026年Q1は四半期実績、2025年までは通期実績です。
| 年度 | 売上高 (M$) | 営業CF (M$) | 同マージン (%) | 純利益 (M$) | 調整後EPS ($) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 17,415 | 1,900 | 10.9 | 2,550前後 | 5.54 |
| 2025 | 67,589 | 11,700 | 17.3 | 8,800台 | 19.06 |
| 2024 | 64,809 | 12,000 | 18.5 | 10,792 | 21.90 |
| 2023 | 67,060 | 12,885 | 19.2 | 10,335 | 21.21 |
| 2022 | 59,427 | 7,766 | 13.1 | 6,705 | 12.28 |
| 2021 | 50,971 | 7,198 | 14.1 | 6,489 | 11.14 |
| 2020 | 41,748 | 6,327 | 15.2 | 2,998 | 5.46 |
| 2019 | 53,800 | 6,912 | 12.8 | 6,093 | 10.74 |
| 2018 | 54,722 | 6,558 | 12.0 | 6,147 | 10.26 |
| 2017 | 45,462 | 5,706 | 12.6 | 754 | 1.26 |
| 2016 | 38,537 | 5,639 | 14.6 | -67 | -0.11 |
| 2015 | 47,011 | 6,699 | 14.2 | 2,512 | 4.18 |
配当支払能力の分析
堅固な収益基盤と配当カバー分析
キャタピラーの配当支払能力は引き続き堅固です。2025年の営業キャッシュフローは117億ドルで、配当支払額27億ドルを大きく上回りました。これはおよそ4.3倍の配当カバー比率を意味し、景気循環型企業としては高い配当の持続可能性を示しています。2025年は調整後EPSが19.06ドルと2024年から低下しましたが、配当性向は約31%と保守的な水準にとどまっています。[3]
配当支払余力の推移(2015年以降)
以下の表では、営業CF、年間配当支払額をM$(百万ドル)単位、配当カバー比率を倍数で表示しています。長期的に2〜3倍超のカバー比率を維持できているかが、配当の安全性を判断するうえでのポイントになります。
| 年度 | 営業CF (M$) | 年間配当支払額 (M$) | 配当カバー比率 |
|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 1,900 | 700 | 2.7 |
| 2025 | 11,700 | 2,700 | 4.3 |
| 2024 | 12,000 | 2,600 | 4.6 |
| 2023 | 12,885 | 2,563 | 5.0 |
| 2022 | 7,766 | 2,440 | 3.2 |
| 2021 | 7,198 | 2,331 | 3.1 |
| 2020 | 6,327 | 2,243 | 2.8 |
| 2019 | 6,912 | 2,171 | 3.2 |
| 2018 | 6,558 | 2,082 | 3.1 |
| 2017 | 5,706 | 1,989 | 2.9 |
| 2016 | 5,639 | 1,903 | 3.0 |
| 2015 | 6,699 | 1,850 | 3.6 |
配当支払余力の分析結果:
- 2023〜2025年は配当カバー比率が4.3〜5.0倍と高水準を維持しています。
- 景気の底となった2020年でも2.8倍のカバー比率を維持し、減配を回避しました。
- 2026年Q1も、営業CF19億ドルに対して配当支払額は7億ドルで、四半期ベースでも配当をカバーしています。[4]
- 2026年は四半期配当1.51ドル(年間6.04ドル)ベースで配当総額はおおむね28〜29億ドル規模になる見込みですが、2025年実績のキャッシュフローから見れば、依然として十分な余裕があります。
キャッシュフロー創出力と資金配分戦略
以下の表では、営業CF、投資CF、財務CFをM$(百万ドル)単位、営業CF成長率を%単位で表示しています。
| 年度 | 営業CF (M$) | 成長率 (%) | 投資CF (M$) | 財務CF (M$) |
|---|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 1,900 | — | — | -5,700 (還元額) |
| 2025 | 11,700 | -2.5 | -2,500前後 | -7,900前後 |
| 2024 | 12,000 | -6.9 | -2,493 | -10,300 |
| 2023 | 12,885 | 65.9 | -2,311 | -14,785 |
| 2022 | 7,766 | 7.9 | -1,769 | -7,281 |
| 2021 | 7,198 | 13.8 | -1,201 | -4,188 |
| 2020 | 6,327 | -8.5 | -1,595 | -3,755 |
| 2019 | 6,912 | 5.4 | -2,086 | -4,536 |
| 2018 | 6,558 | 14.9 | -1,808 | -5,462 |
| 2017 | 5,706 | 1.2 | -1,277 | -2,961 |
| 2016 | 5,639 | -15.8 | -873 | -3,937 |
| 2015 | 6,699 | -16.9 | -2,725 | -3,764 |
キャッシュフロー分析のポイント
営業キャッシュフロー:
- 2023〜2025年は110〜130億ドル規模で高水準を維持しています。
- 2025年はエンタープライズ営業CF117億ドル、2025年末のエンタープライズ現金100億ドルを確保しました。[3]
- 2026年Q1のエンタープライズ営業CFは19億ドルで、四半期の配当支払7億ドルを上回りました。[4]
- 景気循環の波が大きい業界でありながら、構造的なキャッシュ創出力は依然として強いと評価できます。
投資キャッシュフロー:
- 設備投資や研究開発投資を継続しながら、好況期には投資を増やし、不況期には抑制するメリハリのある資本配分が特徴です。
- エネルギー、発電、データセンター関連需要、自律化・電動化・AI活用などが今後の投資テーマです。
- 2026年Q1はPower & Energyの売上が70.31億ドル、前年同期比22%増となり、なかでもPower Generationは28.17億ドル、前年同期比41%増でした。[4]
財務キャッシュフロー:
- 2025年は配当27億ドル、自社株買い52億ドルと、合計79億ドルの株主還元を実施しました。[3]
- 2026年Q1は、自社株買い50億ドル、配当7億ドル、合計57億ドルの株主還元を実施しました。[4]
- 32年連続増配を維持しつつ、余剰資金は自社株買いを通じて効率的に株主へ還元しています。
バランスシート分析と財務健全性評価
以下の表では、総資産、総負債、株主資本をM$(百万ドル)単位、自己資本率およびROEを%単位で表示しています。負債比率は「総負債÷株主資本×100%」で計算され、企業の財務レバレッジを示す指標です。
| 年度 | 総資産 (M$) | 総負債 (M$) | 株主資本 (M$) | 自己資本率 (%) | ROE (%) | 負債比率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026 Q1 | 95,550 | 76,890 | 18,660 | 19.5 | — | 412 |
| 2025 | 98,585 | 77,267 | 21,318 | 21.6 | 約41 | 362 |
| 2024 | 87,764 | 68,270 | 19,494 | 22.2 | 55.4 | 350 |
| 2023 | 87,476 | 67,973 | 19,503 | 22.3 | 53.0 | 349 |
| 2022 | 81,943 | 66,052 | 15,891 | 19.4 | 42.2 | 416 |
| 2021 | 82,793 | 66,277 | 16,516 | 20.0 | 39.3 | 401 |
| 2020 | 78,324 | 62,946 | 15,378 | 19.6 | 19.5 | 409 |
| 2019 | 78,453 | 63,824 | 14,629 | 18.6 | 41.7 | 436 |
| 2018 | 78,509 | 64,429 | 14,080 | 17.9 | 43.7 | 458 |
| 2017 | 76,962 | 63,196 | 13,766 | 17.9 | 5.5 | 459 |
| 2016 | 74,704 | 61,491 | 13,213 | 17.7 | -0.5 | 465 |
| 2015 | 78,342 | 63,457 | 14,885 | 19.0 | 16.9 | 426 |
2025年のバランスシートはForm 10-K確定値、2026年Q1は2026年3月31日時点の10-Qベースです。2026年Q1の総負債は、総資産95,550M$から株主資本18,660M$を控除して算出しています。[5]
バランスシート分析の重要な観点
自己資本率の改善と安定化:
- 2025年末の自己資本比率は約21.6%で、重機械業界としてはおおむね安定した水準です。
- 2026年Q1末は、大規模な自社株買いもあり、株主資本は18,660M$へ低下しました。
- 過度な自己資本蓄積ではなく、配当・自社株買い・成長投資のバランスを取りながら資本構成を最適化していると評価できます。
ROE(自己資本利益率)の推移:
- 2025年のROEは約41%で、2024年からは低下したものの、依然として非常に高い水準です。
- 利益減少はEPS減少に対応するもので、本業の構造的な収益力は維持されています。
- 適度な財務レバレッジと高い営業利益率の組み合わせにより、高ROEと連続増配を両立しています。
- ただし、2026年Q1のように大規模な自社株買いを実施すると、株主資本が低下し、財務レバレッジが高まりやすい点には留意が必要です。
総合評価
キャタピラーの財務戦略は「景気循環を克服した優良企業モデル」と引き続き評価できます。2025年は売上高676億ドル、調整後EPS19.06ドル、営業キャッシュフロー117億ドルを確保しました。2026年Q1も売上高174億ドル、調整後EPS5.54ドルと強く、記録的な受注残が今後の成長を支える構図です。32年連続増配の実績と保守的な配当性向は、今後も持続的な配当成長を期待できることを示しています。[3][4]
配当重視投資家にとっての投資価値
インカム投資家への魅力:
- 確立された配当貴族:32年連続増配というS&P 500配当貴族としての信頼性があります。[1]
- 2025年通期の高い収益力:売上高676億ドル、調整後EPS19.06ドル、営業CF117億ドルを確保しました。[3]
- 保守的な配当性向:2025年実績ベースで約31%、2026年Q1年率換算ベースでも30%前後の水準です。
- 世界的な競争優位性:建設・鉱山機械、発電・エネルギー機器のグローバルリーダーとしてのブランド力とサービスネットワークがあります。
配当投資戦略における位置づけ
配当成長銘柄としてのポジション
- 配当利回りは2026年5月時点で約0.7%と低く、インカム狙いだけで買う銘柄ではありません。
- 一方で、32年連続増配と高いキャッシュフロー創出力を考えると、長期の配当成長銘柄としての価値があります。
- AIデータセンター向け電力需要、発電機器、鉱山投資、インフラ投資など、複数の長期需要テーマに接続しています。
- 2026年Q1はPower Generation売上が前年同期比41%増となり、AI・データセンター関連需要の恩恵を受ける事業構造が明確になっています。[4]
投資リスクと対策
主要リスク要因:
- 景気循環リスク:建設・鉱山需要は景気変動の影響を強く受けます。
- 関税・貿易政策リスク:2026年Q1決算でも、複数セグメントで製造コスト増の要因として関税コストが言及されています。[4]
- 地政学リスク:主要市場での政治的不安定や貿易制限の影響を受ける可能性があります。
- バリュエーションリスク:2026年5月7日時点の株価は906.03ドル、PERは約45倍であり、配当利回りは約0.7%まで低下しています。[2]
- 為替変動リスク:海外売上比率が高く、ドル高局面では利益圧迫要因となり得ます。
- 環境規制強化:脱炭素社会への移行に伴う排ガス規制・電動化対応コストの増加が考えられます。
リスク軽減策:
- 長期投資戦略:32年連続増配の実績を前提に、景気サイクルを超えた長期保有を検討する。
- 分散投資の実践:ディフェンシブ銘柄や他セクターとの組合せでポートフォリオ全体の変動を抑える。
- 配当再投資戦略:低利回りでも、長期の増配と再投資で複利効果を狙う。
- 段階的投資:株価が大きく上昇している局面では、定期積立や押し目買いで購入価格を平準化する。
- 業界動向の継続監視:建設・鉱山業界、AIデータセンター向け発電需要、関税政策、在庫循環を定期的に確認する。
2026年見通しと投資戦略
2026年の成長見通し
記録的受注残に支えられた成長基盤
- 2026年Q1の売上高は174億ドルで、前年同期比22%増加しました。[4]
- 2026年Q1の調整後EPSは5.54ドルで、前年同期の4.25ドルから増加しました。[4]
- Power & Energyは2026年Q1に売上70.31億ドル、前年同期比22%増となり、Power Generationは前年同期比41%増でした。[4]
- Construction Industriesは2026年Q1に売上71.61億ドル、前年同期比38%増でした。[4]
- Resource Industriesは2026年Q1に売上37.97億ドル、前年同期比4%増でしたが、関税を含む製造コスト増の影響で利益は圧迫されました。[4]
- 会社は、記録的な受注残が今後のポジティブなモメンタムを支える基盤になると説明しています。[4]
ただし、株価が大きく上昇したことで、配当利回りは1%を下回っています。配当投資家にとっては、現在のキャタピラーは「高配当株」ではなく、「高品質の配当成長株」として評価するのが自然です。
まとめ:配当投資家にとってのキャタピラー
キャタピラーは、32年連続増配という堅実な実績、長期的な配当成長、2025年通期の高いキャッシュフロー創出力、2026年Q1の力強い業績を兼ね備えた、配当成長投資家にとって魅力度の高い銘柄です。
2025年通期は調整後EPS19.06ドル・営業キャッシュフロー117億ドルを確保し、2026年Q1は売上高174億ドル・調整後EPS5.54ドルと好調なスタートを切りました。特にPower & Energy、Power Generation、Construction Industriesの伸びは、AIデータセンター、発電需要、インフラ投資といった長期テーマとの結びつきを示しています。
投資判断のポイント
配当投資家にとって、キャタピラーは「確立されたプレミアム配当成長銘柄」として、ポートフォリオの中核候補となる存在です。ただし、2026年5月時点の配当利回りは約0.7%まで低下しており、インカム目的の投資妙味は以前より小さくなっています。
一方で、32年連続増配、保守的な配当性向、強い営業CF、AIデータセンター向け発電需要への接続を踏まえると、長期では配当成長と株価成長の両方を狙える銘柄です。現在の株価水準では、バリュエーションと景気循環リスクを意識し、分割投資や押し目待ちを組み合わせる判断が現実的です。
免責事項
本記事は投資判断の参考として財務データを分析したものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっては、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。過去の実績は将来の結果を保証するものではありません。記事中の情報は2026年5月7日時点で入手可能な公表資料に基づいています。
【注】(出典リンク)
- 配当履歴・2026年配当維持・連続増配年数 → 一次情報:Caterpillar Dividend History → Caterpillar「Maintains Dividend」(2026年4月8日)(確認日:2026-05-07) ↩
- 株価・配当利回り → 参考情報:Google Finance「CAT:NYSE」 → StockAnalysis「Caterpillar Dividend」(確認日:2026-05-07) ↩
- 2025年通期決算・営業CF・配当支払額・自社株買い → 一次情報:Caterpillar「Fourth-Quarter and Full-Year 2025 Results」 → SEC EDGAR「Caterpillar 2025 Form 10-K」(確認日:2026-05-07) ↩
- 2026年Q1決算・セグメント別売上・営業CF・株主還元 → 一次情報:Caterpillar「First-Quarter 2026 Results」 → SEC EDGAR「1Q 2026 Earnings Release」(確認日:2026-05-07) ↩
- 2025年BS・2026年Q1 BS → 一次情報:SEC EDGAR「Caterpillar 2025 Form 10-K」 → SEC EDGAR「Caterpillar 2026 Q1 Form 10-Q」(確認日:2026-05-07) ↩


ミニ解説:キャタピラーは、配当利回りだけを見ると魅力が薄く見えます。しかし、配当性向が低く、キャッシュフローが厚く、長期増配の実績もあります。現在は「高配当株」ではなく、「AI電力需要・インフラ需要を取り込む配当成長株」として評価するほうが実態に近いです。