COST:コストコの配当推移

必需品,配当

コストコ(COST)配当利回りと株価分析 2026年版

コストコホールセール(Costco Wholesale Corporation)の配当利回りと株価をチャート(直近90日間)で見てみます。

権利落ち日や配当性向(1株配当÷EPS、EPS比で配当を払い過ぎていないかを図る指標)等も確認してみます。

配当利回りと株価の推移:3ヶ月チャート

:contentReference[oaicite:0]{index=0}

年間利回り、配当成長率、配当性向、EPS等

年平均の配当利回りや配当成長率、配当性向、年間の一株配当($)、平均株価、通年EPSの推移を確認してみます。なお、コストコは通常配当のほかに特別配当を実施する年があるため、「年計」で見ると成長率や配当性向が大きく振れます。そこを切り分けて読むことが重要です。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

(*年次決算は原則52週〔前年差がある年は53週〕で、期末はおおむね8月末〜9月初旬です。平均株価は9月1日〜8月31日相当の期間で算出した参考値です。)

配当 平均株価 年EPS
平均利回り 成長率 配当性向 年計
2025 0.51% -75% 27% 4.92 965.0 18.21
2024 2.10% 404% 117% 19.36 921.4 16.56
2023 0.54% 14% 27% 3.84 712.3 14.16
2022 0.67% -74% 26% 3.38 504.9 13.14
2021 2.53% 381% 115% 12.98 512.3 11.27
2020 0.72% 11% 30% 2.70 375.6 9.02
2019 0.80% 14% 30% 2.44 305.7 8.26
2018 0.90% -76% 30% 2.14 239.1 7.09
2017 4.68% 424% 146% 8.90 190.1 6.08
2016 1.05% -74% 32% 1.70 161.7 5.33
2015 4.21% 389% 121% 6.51 154.8 5.37
2014 0.94% -84% 29% 1.33 140.8 4.65
2013 7.00% 693% 176% 8.17 116.7 4.63
2012 0.98% 16% 26% 1.03 105.3 3.89
2011 1.03% 16% 27% 0.89 86.8 3.30
2010 1.06% 13% 26% 0.77 72.8 2.92
2009 1.17% 11% 28% 0.68 58.3 2.47
2008 1.22% 21% 0.61 50.0 2.89

※上表の「年計」は、通常配当(四半期配当)に加えて、該当年度に実施された特別配当を含みます。2025年度の$4.92、2024年度の$19.36は、年次報告書の「Cash dividends declared per share」に一致します。特別配当の有無によって「成長率」「配当性向」が大きく振れる点に注意が必要です。[1][3][4] :contentReference[oaicite:2]{index=2}

2026年最新動向:四半期配当をh3.47へ(年換算.88)

【重要更新】コストコは2026年4月15日、四半期配当を$1.30→$1.47へ引き上げました。年換算では$5.88です。元原稿の「2025年最新動向:$1.16→$1.30」は1年前の更新内容としては正しいものの、最新情報としては古くなっています。[2] :contentReference[oaicite:3]{index=3}

一方で、配当の「年計(通常+特別)」で見ると、2024年度は特別配当($15)が含まれるため大きく跳ねます。2025年度は特別配当が入っていないため、見かけ上は反動減になります。これは配当政策の悪化ではなく、特別配当の有無が統計上の見え方を変えている点が核心です。[3] :contentReference[oaicite:4]{index=4}

着実な配当成長の実績

コストコの配当は、通常配当(四半期配当)の引き上げを軸にしつつ、資金余力が大きい局面では特別配当で上乗せする「二段構え」の色合いがあります。通常配当は2026年4月時点で四半期$1.47まで引き上げられました。特別配当は2012年($7)、2015年($5)、2017年($7)、2020年($10)、2023年〔支払は2024年1月〕($15)と、間隔は不定期ですが繰り返し実施されています。[2][4] :contentReference[oaicite:5]{index=5}

  • 通常配当:継続的に引き上げ(直近は$1.47へ)。[2]
  • 特別配当:2012年・2015年・2017年・2020年・2024年1月支払(宣言は2023年12月)に実施。[4]

特別配当は「毎年の恒常的な増配」とは別枠の株主還元です。そのため、配当投資家としては、上表のような「年計」だけでなく、通常配当の推移(四半期配当の水準)も併せて確認するのが実務的です。[2] :contentReference[oaicite:6]{index=6}

配当成長率の推移(特別配当の影響を含む)

コストコの配当成長率は、特別配当の実施年に急伸し、翌年に反動が出やすいパターンを示します。

  • 2013年:2012年11月発表・12月支払いの特別配当($7)の影響が表に強く出る時期
  • 2015年:特別配当($5)で大幅増加 → 翌年に調整
  • 2017年:特別配当($7)で大幅増加 → 翌年に調整
  • 2021年:特別配当($10)で大幅増加 → 2022年は反動
  • 2024年:特別配当($15)で大幅増加 → 2025年は反動

この「振れ」は、キャッシュフロー余力を背景にした臨時の株主還元が原因です。通常配当の持続力を見たい場合は、特別配当の影響を切り分けて見るのが有効です。[1][4] :contentReference[oaicite:7]{index=7}

配当利回りの魅力

通常年の配当利回りは概ね0.5〜1%程度に収まりやすい一方、特別配当の年は一時的に利回りが大きく跳ね上がります。したがって、コストコの魅力は「高利回り株」であることよりも、事業成長+通常配当の積み上げ+臨時の特別配当という合算リターンにあります。[3][6] :contentReference[oaicite:8]{index=8}

  • 通常年:利回りは控えめ(成長株寄りの特徴)
  • 特別配当年:利回り・配当性向が一時的に上振れ
  • 魅力の中心は「高利回り」よりも、通常配当の増額と時折の特別配当

配当性向の持続可能性

通常配当だけで見れば、配当性向はおおむね健全な範囲に収まりやすい水準です。2025年度は年計ベースでも約27%で、特別配当のない通常年としては十分に無理のない数字です。[1][3] :contentReference[oaicite:9]{index=9}

一方、特別配当が入る年は、配当性向が100%を超えて見えることがあります。これは「利益を超える配当=危険」という単純な話ではなく、特別配当が蓄積された現金余力を使って実施されるためです。2024年度の見え方はまさにその典型です。[3][4] :contentReference[oaicite:10]{index=10}

財務パフォーマンスと成長見通し

以下の表では、売上高(ここでは「総収入(Total revenue)」)、営業CF、純利益はM$(百万ドル)単位、営業CFマージン(表記は同マージン)は%単位で表示しています。2023〜2025年の売上高は、年次報告書の「Total revenue」に合わせています。[1] :contentReference[oaicite:11]{index=11}

主要財務指標の推移

年度 売上高 営業CF 同マージン 純利益
2025 275,235 13,335 4.8 8,099
2024 254,453 11,339 4.5 7,367
2023 242,290 11,068 4.6 6,292
2022 226,954 7,392 3.3 5,844
2021 195,929 8,958 4.6 5,007
2020 166,761 8,861 5.3 4,002
2019 152,703 6,356 4.2 3,659
2018 141,576 5,774 4.1 3,134
2017 129,025 6,726 5.2 2,679
2016 118,719 3,292 2.8 2,350
2015 116,199 4,285 3.7 2,377
2014 112,640 3,984 3.5 2,058
2013 105,156 3,437 3.3 2,039
2012 99,137 3,057 3.1 1,709
2011 88,915 3,198 3.6 1,462
2010 77,946 2,780 3.6 1,303
2009 71,422 2,092 2.9 1,086
2008 72,483 2,206 3.0 1,283

※2025年度の総収入は275,235M$、純利益は8,099M$、営業CFは13,335M$でした。[1] :contentReference[oaicite:12]{index=12}

収益性と効率性の着実な向上

2025年度(52週、2025年8月31日終了)は、総収入が275,235M$、純利益が8,099M$となりました。会員収入は5,323M$で、年会費モデルが引き続き利益の土台になっています。2024年9月1日から米国・カナダの会費を引き上げた効果も、2025年度の会員収入増加の約40%を占めました。[1] :contentReference[oaicite:13]{index=13}

最新決算(直近四半期)としては、2026年度第2四半期(12週、2026年2月15日終了)を押さえておくべきです。総収入は69,597M$、純利益は2,035M$、希薄化後EPSは$4.58でした。既存店売上高は+7.4%、ガソリン価格と為替の影響を除くと+6.7%、デジタル売上は+22.6%でした。[5] :contentReference[oaicite:14]{index=14}

  • 純売上高(Net sales):68,242M$(前年同期比+9.1%)[5]
  • 会員収入(Membership fees):1,355M$(前年同期比+13.6%)[5]
  • 純利益(Net income):2,035M$[5]
  • 希薄化後EPS:$4.58[5]
  • 既存店売上高(Comparable sales):+7.4%(調整後+6.7%)[5]
  • デジタル(Digitally enabled comparable sales):+22.6%[5]
  • 倉庫店数:Q2公表時点で924店舗、2026年4月15日時点で928店舗[2][5]

堅固なキャッシュフロー基盤

以下の表では、営業CF、投資CF、財務CFはM$(百万ドル)単位、営業CF成長率(表記は「成長率」)は%単位で表示しています。

年度 営業CF 成長率 投資CF 財務CF
2025 13,335 18 -5,311 -3,775
2024 11,339 2 -4,409 -10,764
2023 11,068 50 -4,972 -2,614
2022 7,392 -17 -3,915 -4,283
2021 8,958 1 -3,535 -6,488
2020 8,861 39 -3,891 -1,147
2019 6,356 10 -2,865 -1,147
2018 5,774 -14 -2,947 -1,281
2017 6,726 104 -2,366 -3,218
2016 3,292 -23 -2,345 -2,419
2015 4,285 8 -2,480 -2,324
2014 3,984 16 -2,093 -786
2013 3,437 12 -2,251 44
2012 3,057 -4 -1,236 -2,281
2011 3,198 15 -1,180 -1,277
2010 2,780 33 -2,015 -719
2009 2,092 -5 -1,101 -439
2008 2,206 6 -1,717 -643

※2025〜2023は年次報告書(10-K)に基づき更新。2024年度の財務CFが大きくマイナスなのは、特別配当($15)の影響が大きい点がポイントです。[1][3] :contentReference[oaicite:15]{index=15}

2025年度の営業CFは13,335M$と過去最高を更新しました。Q2 2026の24週累計でも営業CFは7,684M$と前年同期の6,008M$から増えており、会費収入と高回転のキャッシュ創出力が引き続き強みです。[1][5] :contentReference[oaicite:16]{index=16}

健全な資本構成

以下の表では、総資産、総負債、株主資本はM$(百万ドル)単位、自己資本率は%単位で表示しています(自己資本率=株主資本÷総資産)。2025年度は元原稿の株主資本23,535M$ではなく、総株主資本29,164M$が正確な値です。[1] :contentReference[oaicite:17]{index=17}

年度 総資産 総負債 株主資本 自己資本率 ROE
2025 77,099 47,935 29,164 37.8 27.8
2024 69,831 46,209 23,622 33.8 31.2
2023 68,994 43,936 25,058 36.3 25.1
2022 64,166 43,519 20,647 32.2 28.3
2021 59,268 41,190 18,078 30.5 27.7
2020 55,556 36,851 18,705 33.7 21.4
2019 45,400 29,816 15,243 33.6 24.0
2018 40,830 27,727 12,799 31.3 24.5
2017 36,347 25,268 10,778 29.7 24.9
2016 33,163 20,831 12,079 36.4 19.5
2015 33,017 22,174 10,617 32.2 22.4
2014 33,024 20,509 12,303 37.3 16.7
2013 30,283 19,271 10,833 35.8 18.8
2012 27,140 14,622 12,361 45.5 13.8
2011 26,761 14,188 12,002 44.8 12.2
2010 23,815 12,885 10,829 45.5 12.0
2009 21,979 11,875 10,024 45.6 10.8
2008 20,682 11,408 9,192 44.4 14.0

※2025〜2023は年次報告書(10-K)に基づき更新。ROEは簡便法として各年度の純利益÷期末株主資本で算出。[1] :contentReference[oaicite:18]{index=18}

2026年Q2末のバランスシートでは、総資産は83,639M$、総負債は51,552M$、総株主資本は32,087M$でした。現金・現金同等物は17,383M$、短期投資は857M$で、手元流動性は引き続き厚いです。[5] :contentReference[oaicite:19]{index=19}

まとめ:長期配当投資家にとってのコストコとは?

コストコは、会員制ビジネスモデルによる安定した収益基盤を活かし、通常配当を継続的に引き上げながら、余力がある局面では特別配当も実施する企業です。2026年4月時点では通常配当が四半期$1.47、年換算$5.88まで上がっており、通常配当の伸びは引き続き良好です。[1][2] :contentReference[oaicite:20]{index=20}

  • 通常配当:四半期配当を$1.47へ引き上げ(年換算$5.88)。[2]
  • 会員収入:2025年度は5,323M$、2026年度Q2は1,355M$。[1][5]
  • 倉庫店数:2025年度末は914店舗、2026年度Q2公表時は924店舗、2026年4月15日時点で928店舗。[1][2][5]
  • 既存店・デジタル:2026年度Q2で既存店+7.4%、調整後+6.7%、デジタル+22.6%。[5]

一方で、通常年の配当利回りは高くなりにくいため、配当投資の観点では「利回り」だけでなく、(1)通常配当の増加、(2)特別配当の有無、(3)会員収入の成長、(4)既存店売上とデジタル売上の強さ、をセットで見る方が実態に近い判断になります。[3][5] :contentReference[oaicite:21]{index=21}

よくある質問

コストコの配当はどれくらい安全ですか?

通常配当ベースでは、配当性向は概ね健全な範囲に収まりやすいのが特徴です。2025年度の営業キャッシュフローは13,335M$で、通常配当の支払い余力は十分にあります。特別配当は別枠の還元と考えるのが自然です。[1] :contentReference[oaicite:22]{index=22}

特別配当の実施パターンに規則性はありますか?

複数回実施されていますが、固定の周期が明示されているわけではありません。2012年、2015年、2017年、2020年、2023年に発表されており、余剰資金・投資計画・財務方針を踏まえた臨時還元として理解するのが妥当です。[4] :contentReference[oaicite:23]{index=23}

メンバーシップモデルの持続可能性に懸念はありませんか?

2025年度の会員収入は5,323M$、2026年度Q2単独でも1,355M$でした。会費収入は売上全体に占める比率こそ高くないものの、利益の土台になりやすいのが特徴です。既存店売上や更新率の高さも含め、モデルの持続力は依然として強いと見られます。[1][5] :contentReference[oaicite:24]{index=24}

株価水準(バリュエーション)はどう見ればいいですか?

コストコは安定性と成長性が評価されやすく、株価指標が高めになりやすい銘柄です。配当投資の観点では、利回りだけで割安・割高を判断するより、利益成長、通常配当の引き上げ余地、会員収入の伸び、既存店売上の粘りを一体で見る方が納得感が出やすいです。[1][5]

※本記事は投資判断の参考として公開情報を整理したものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっては、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。[1]

ミニ解説:上表の「成長率」「配当性向」は、特別配当が入る年に急上昇し、翌年に反動が出ます。通常配当の持続力を知りたい場合は、四半期配当の水準(現在は$1.47)を別で確認するのが近道です。[2] :contentReference[oaicite:25]{index=25}

【注】(出典リンク)

  1. FY2025年次データ(財務諸表・会員収入・会員基盤・店舗数・キャッシュフロー等) → Costco Annual Report 2025(10-K一体資料)Costco Investor Relations – Annual Reports(確認日:2026-04-17)
  2. 四半期配当の引き上げ($1.30→$1.47、年換算$5.88) → Costco IR:配当引き上げのプレスリリース(2026-04-15)Costco Investor Relations – Dividend History(確認日:2026-04-17)
  3. 年次財務データ(売上・EPS・年間配当・配当性向など) → Costco Annual Report 2025(10-K一体資料)Costco Investor Relations – Dividend HistoryMacrotrends – Costco EPS(確認日:2026-04-17)
  4. 特別配当の履歴($15・$10・$7など) → Costco IR:特別配当$15(2023-12-14)Costco IR:特別配当$10(2020-11-16)Costco IR:特別配当$7(2017-04-25)Costco IR:特別配当$7(2012-11-28)(確認日:2026-04-17)
  5. 最新決算(2026年度第2四半期:2026年2月15日終了、12週) → Costco IR:2026年度Q2の業績リリース(2026-03-05)Costco Q2 FY2026 Results PDF(確認日:2026-04-17)
  6. 株価・平均株価・利回り参考系列 → Costco Investor Relations – Dividend HistoryGoogle Finance – COSTMacrotrends – Costco Dividend Yield History(確認日:2026-04-17)

Posted by 南 一矢