GOOGLとMETAを比較:アルファベット(グーグル)とメタ(フェイスブック) AI戦略の違いとは

AI(人工知能),通信,銘柄比較






GOOGLとMETAを比較 | 2025年最新投資分析

アルファベット(Alphabet Inc.)とMETA(メタ・プラットフォームズ)は広告モデルの代表格です。
その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。
これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。

株価:過去~現在

※チャート左目盛り:株価推移(QQQ:Invesco QQQ Trust Series 1を含めて比較)

※チャート右目盛り:10年国債利回り

※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。


株価推移や成長率比較については以下の関連記事を参照
GOOGL:アルファベット 今後の見通し
META:メタ・プラットフォームズ 今後の見通し

決算(予想:結果)と配当

決算の予想:結果については以下の関連記事を参照

アルファベット(GOOGL)決算:予想と結果 売上&EPS
メタ・プラットフォームズ(META)決算:予想と結果 売上&EPS

【BIG TECH対決】グーグル(GOOGL) vs メタ(META)!配当継続でさらなる成長戦略は?(2025年10月更新)

世界中の人々のデジタルライフを支配する2大巨人、アルファベット(GOOGL)メタ・プラットフォームズ(META)。2024年の初配当開始から1年超、2025年は両社ともAI分野での大型投資と配当の両立を進めています。[1][2]

本記事では、配当を継続しつつAI投資を拡大する2社の業績、株主還元、そして次世代AI技術への取り組みを、最新決算(2025年Q3)まで反映して比較・分析します。[3][4]

🎯 2025年最重要ポイント:AI投資の拡大と配当継続の両立

  • アルファベット (GOOGL):四半期配当$0.21を継続(2025年Q3宣言)。2025年のCapEx計画は$91–93Bへ再上方修正。[5]
  • メタ (META):四半期配当$0.525を継続。2025年のCapEx計画は$70–72Bへ増額。[6]

※配当利回り(概算、2025-10-30時点):GOOGL約0.29%(年$0.84 ÷ 株価$287.67)、META約0.31%(年$2.10 ÷ 株価$668.53)。

比較サマリー:検索のグーグル、SNSのメタ

項目 アルファベット (GOOGL) メタ・プラットフォームズ (META)
主力事業 Google検索、YouTube(広告) Facebook・Instagram(SNS広告)
成長ドライバー Google Cloud(AI/クラウドの伸長)[7] Reels等の動画広告、AI活用広告最適化[4]
最新AI戦略 Gemini 2.5を中核に検索・広告・クラウド等へ統合。[8] Llama 4(Scout/Maverick)を公開、オープン戦略を加速。[9]
配当(現行) $0.21/四半期(年$0.84)[5] $0.525/四半期(年$2.10)[6]
配当利回り(概算)
2025-10-30終値近辺
0.29% 0.31%

業績と成長性の詳細分析

2025年Q3時点、両社とも好調を維持。アルファベットは売上$102.3B(+16%)、Google Cloudは+34%と高成長。メタは売上$47.5B(+22%)で広告需要が堅調です。[3][4]

GOOGL 売上高 (前年比) META 売上高 (前年比)
2024 $350.0 B (+14.0%) $164.5 B (+22.0%)
2023 $307.4 B (+9.0%) $134.9 B (+15.7%)
2022 $282.8 B (+9.8%) $116.6 B (-1.1%)
2021 $257.6 B $117.9 B

※B=10億ドル。2024通期は各社10-Kに基づく。[2][10]

【2025年AI戦略】次世代モデル競争が本格化

最新AI戦略の違い:統合のGemini vs オープンのLlama

  • グーグル (GOOGL)Gemini 2.5を発表・強化。推論やコードに強みを持つ“thinking”モデルで、Googleの主要サービスに統合が進展。[8]
  • メタ (META)Llama 4(Scout/Maverick)を公開。Scoutは最大約1,000万トークンの超長コンテキストを特徴とし、オープン戦略でエコシステムを拡大。[9][11]

投資規模の比較:史上最大級のAI投資

年度 GOOGL
CapEx計画/実績
META
CapEx計画/実績
【参考】META
Reality Labs 営業損失
2025 $91–93 B(計画・Q3時点)[5] $70–72 B(計画・Q3時点)[6]
2024 $52.5 B(実績)[2] $39.1–39.2 B(実績)[10] -$17.7 B(実績)[10]
2023 $32.3 B(実績)[2] $28.1 B(実績)[10] -$13.7 B(実績)[10]

🚀 注目ポイント:Google Cloudの受注残(RPO/backlog)の拡大

Google Cloudの受注残は$106Bに達し、今後2年で半分超が売上に転化見込みとIRイベントで説明。AI需要を背景に投資加速の根拠となっています。[12]

結論:あなたに合うのはどちら?

「安定収益」と「AI統合力」を重視するなら → アルファベット (GOOGL)

検索とクラウドの二本柱にGemini 2.5の統合が重なり、既存事業の価値向上が期待できます。バリュエーションはPER約18.4倍(2025-10-30概算)と相対的に落ち着いた水準です。

「SNS支配力」と「オープンAIエコシステム」に賭けるなら → メタ (META)

40億規模のユーザー基盤に、Llama 4を軸とする開発者エコシステムを重ね、成長余地は大きい一方、Reality Labsへの巨額投資はリスク要因でもあります。直近の高成長(2025年Q3 +22%)が続くかに注目です。[4]


※本ページの分析は2025年10月30日(日本時間)時点の公開情報に基づきます。配当利回り等は株価により変動します。

ミニ解説:配当は両社とも「象徴的」な水準で、自社株買いと成長投資が還元の主軸です。短期の利回りより、AI投資がもたらす中長期のEPS成長に注目しましょう。

【注】(出典リンク)

  1. 初配当(GOOGL):初回$0.20/四半期 → Reuters (確認日:2025-10-30)
  2. アルファベット 2024通期とCapEx実績:Form 10-K(2024年12月期) → SEC EDGAR (確認日:2025-10-30)
  3. アルファベット 2025年Q3決算(売上$102.3B、Cloud +34%、配当$0.21、CapExガイダンス$91–93B) → Alphabet IR(PDF) (確認日:2025-10-30)
  4. メタ 2025年Q3決算(売上$47.5B、+22% YoY、CapExガイダンス$70–72B) → Meta IR (確認日:2025-10-30)
  5. GOOGL 配当$0.21継続・2025年CapEx$91–93B(Q3リリース内) → Alphabet IR(PDF) (確認日:2025-10-30)
  6. META 配当$0.525継続・2025年CapEx$70–72B → Meta IR Q1 2025Meta IR Q2 2025(配当継続確認) (確認日:2025-10-30)
  7. Google Cloudの増収(Q3:+34% YoY) → Alphabet IR(PDF) (確認日:2025-10-30)
  8. Gemini 2.5(thinkingモデル)発表・I/O更新 → Google Blog(Mar 25, 2025)Google Blog(May 20, 2025) (確認日:2025-10-30)
  9. Llama 4(Scout/Maverick)公開(概要) → Meta AI BlogReuters (確認日:2025-10-30)
  10. メタ 2024通期(売上$164.5B、RL損失$17.7B/CapEx実績) → SEC EDGAR (確認日:2025-10-30)
  11. Llama 4 Scoutの超長コンテキスト(~約1,000万トークン) → Cloudflare Blog (確認日:2025-10-30)
  12. Google Cloud 受注残$106B(IRイベントでの説明) → Alphabet IR:イベント書き起こし (確認日:2025-10-30)

Posted by 南 一矢