HON(ハネウェルインターナショナル)今後の見通し
ハネウェルインターナショナル(Honeywell International Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(GEとHONを比較:ゼネラルエレクトリックとハネウェル)を参照
直近決算
7月24日(米国時間)にハネウェルインターナショナルは決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.66$→結果2.75$
・売上高:予想100.5億$→結果104億$(前年同期比+8%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想10.4$→結果10.45~10.65$
・売上高:予想403億$→結果408~413億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
ハネウェル・インターナショナル(Honeywell International Inc.)は、航空宇宙、ビル/産業オートメーション、先進材料を中核に事業を行う多国籍企業です。本社は米国ノースカロライナ州シャーロットにあります。[1]
同社は2025年に事業区分を再編し、航空宇宙(Aerospace)、ビルディング・オートメーション(Building Automation)、インダストリアル・オートメーション(Industrial Automation)、先進材料(Advanced Materials)の枠組みで開示しています(従来の「PMT」「SPS」等からの再編)。[2]
さらに、ポートフォリオの簡素化と資本効率の向上を目的に、先進材料のスピンオフ(新会社“Solstice Advanced Materials”)を含む再編と、最終的に航空宇宙・オートメーション・先進材料の“3社体制”への分割計画を公表しており、2025年末〜2026年にかけて順次実行される見通しです。[3][4]
多角化された事業ポートフォリオにより景気変動への耐性を確保しつつ、航空宇宙とオートメーション領域が主要な収益エンジンとなっています。地域展開は北米、欧州、アジア太平洋、ラテンアメリカ、中東・アフリカに広がり、各市場特性に応じた製品・サービスを提供しています。[2]
主な事業領域と製品・サービス
★航空宇宙(Aerospace):民間・軍需の双方で、アビオニクス、推進・エンジン制御、ナビゲーション、コネクテッド航空機ソリューションなどを提供。燃費効率・安全性向上に寄与します。[2]
★ビルディング・オートメーション(Building Automation):空調・防災・セキュリティ、エネルギー管理、ビル向けクラウド/ソフトウェアを統合し、建物の省エネと運用最適化を支援。[2]
★インダストリアル・オートメーション(Industrial Automation):産業制御、プロセス最適化、倉庫・物流の自動化など。再編の一環として一部サブ事業の選択的売却を含む「戦略的選択肢」の検討が継続しています。[5]
★先進材料(Advanced Materials):高機能材料・特殊化学(例:低GWP冷媒「Solstice」ブランド等)。この事業は独立会社としての分離準備が進行中です。[3]
沿革と事業構造
1906年創業。1999年にアライドシグナルと統合し、ブランドとして“Honeywell”を継続。以後、買収・売却と事業再編を通じて航空宇宙とオートメーション、先進材料へ集中投資を進めています。2025年のセグメント再編と分社計画は、この集中化をさらに加速させる施策です。[2][4]
ミニ解説
- 分社のねらい:事業ごとの成長性・資本配分・バリュエーションを可視化し、機動力を高める狙い。先進材料は環境対応素材に特化した独立企業として投資家に訴求、航空宇宙・オートメーションはそれぞれのドメインで専業性を強めます。[4]
【注】(出典リンク)
- 本社所在地(Charlotte, NC)— 公式サイト「Contact / Locations」など基本情報。一次情報 / 二次情報(確認日:2025-09-25) ↩
- 事業区分の再編(Aerospace / Building Automation / Industrial Automation / Advanced Materials)— 投資家向け資料・IRトピックス。一次情報(ニュースリリース/プレゼン資料等)/ 二次情報(確認日:2025-09-25) ↩
- 先進材料のスピンオフ準備(“Solstice Advanced Materials” CEO人事発表等)— ロイター記事。二次情報(確認日:2025-09-25) ↩
- 3社体制への分割計画(再編の全体像・実行時期目安)— AP通信。二次情報(確認日:2025-09-25) ↩
- オートメーション内の一部事業(PSS/WWS等)での「戦略的選択肢」検討— Barron’s(投資家向け報道)。二次情報(確認日:2025-09-25) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。