KO(コカコーラ)今後の見通し
コカコーラ(The Coca-Cola Company)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(KOとPEPを比較:コカコーラとペプシコ)を参照
直近決算
4月28日(米国時間)にKO(コカコーラ)は決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.81$→結果0.86$
・売上高:予想122.7億$→結果125億$(前年同期比+12%)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
コカ・コーラ(The Coca-Cola Company、NYSE: KO)は、世界200以上の国と地域で事業を展開する総合飲料企業です。圧倒的なブランド力と「コカ・コーラ システム」(本社+ボトリングパートナー)による強固な流通網を武器に、飲料業界のリーダーとして地位を確立しています。直近の会社公表値では、200社超のボトリングパートナーと約950の生産拠点を通じて製品を提供しており、世界で1日あたり約22億杯の飲料が消費されています。[1]
赤と白の象徴的なロゴ、ポーラーベアやサンタクロースの広告など、記憶に残るマーケティングで世代を超えて支持を獲得してきました。製品は炭酸飲料だけでなく、水、スポーツ・機能性飲料、コーヒー、紅茶、エナジー、栄養飲料、乳製品系飲料まで幅広くカバーします(地域により取り扱いは異なります)。2025年通期の純売上高は479億ドル、EPSは3.04ドル、比較可能EPSは3.00ドルでした。[2]
主な製品カテゴリーは以下の通りです。
★炭酸飲料: コカ・コーラ、コカ・コーラ ゼロシュガー、ファンタ、スプライト
★ジュース・果汁飲料: ミニッツメイド、Simply、fairlife など
★スポーツドリンク・機能性飲料: アクエリアス、Powerade、BODYARMOR(2021年に完全子会社化)[3]
★ミネラルウォーター: ダサニ(Dasani)、ボナクア(Bonaqua)、smartwater など[4]
★コーヒー・紅茶: ジョージアコーヒー、Costa Coffee(2019年に買収完了)、Fuze Tea など[5]
★エナジードリンク: Monster Beverageと戦略提携し、一部のコカ・コーラ系ボトラーがMonster Energyなどを販売しています。コカ・コーラ本体もMonster Beverageの持分を保有しています。[6]
コカ・コーラの起源は1886年、米国アトランタの薬剤師ジョン・S・ペンバートンによる開発にさかのぼります。1892年に法人化され、現在は多様なブランドを束ねるグローバル飲料企業へと発展しました。[7]
以下、ビジネスモデルと戦略の要点です。
★ボトリングシステム
本社(The Coca-Cola Company)は濃縮原液の供給、ブランド・製品戦略・マーケティングを担い、各国・各地域のボトラー企業が製造・充填・流通・販売を担当するパートナー型モデルです。この仕組みにより、世界共通のブランドを保ちながら、市場ごとの価格、容量、販売チャネル、消費者ニーズに合わせた供給を実現しています。[1]
★経営戦略
健康志向への対応:ゼロシュガー(コカ・コーラ ゼロシュガー/ダイエットコーク)や機能性飲料を拡充し、砂糖摂取を気にする消費者への選択肢を強化しています。2025年通期はコカ・コーラ ゼロシュガーの販売数量が14%増となり、同社の低糖・無糖化戦略を支える代表的な成長ブランドとなりました。[2]
水・スポーツ・コーヒー・紅茶カテゴリーの強化:Dasani、Bonaqua、smartwater、Powerade、BODYARMOR、Costa Coffeeなどを地域特性に合わせて展開しています。2025年通期では「水、スポーツ、コーヒー、紅茶」カテゴリーの数量が2%増となりました。[2]
デジタル&eコマース:小売各社との連携、外食チャネルのデジタル販促、データ活用、AIを含む業務効率化により、消費者接点と販売効率の向上を進めています。地域ごとに施策は異なりますが、ブランド投資と現場実行力を組み合わせる点が同社の強みです。
★製品ポートフォリオの多様化
Monster Beverageとの提携により、エナジー領域での協業を続けています。提携開始時にはコカ・コーラがMonsterの持分を取得し、コカ・コーラ系ボトラーが指定地域でMonster Energyなどを販売する枠組みが作られました。[6]
Costa Coffeeの買収により、コーヒープラットフォームを獲得しました(2019年完了)。なお、2025年にはCosta Coffeeの戦略オプションや売却検討に関する報道がありましたが、2026年5月時点で会社から売却完了の公式発表は確認できません。2026年2月の会社発表では、CostaのCFO経験者がコカ・コーラ本体のIR責任者に就くことも発表されており、少なくとも現時点ではCostaは同社グループの一部として扱われています。[8]
スポーツドリンク「BODYARMOR」は2021年に完全子会社化し、米国市場でのポートフォリオを拡張しました。ただし、2025年Q4にはBODYARMOR商標に関する9.6億ドルの非現金減損を計上しており、買収後の成長期待には見直しも入っています。[3][2]
★ESG・パッケージ戦略
「World Without Waste」に基づくパッケージ戦略では、2024年12月に自主的な環境目標を見直し、2035年までに一次包装の再生材比率35〜40%、ボトル・缶の回収率70〜75%などの中期目標を公表しました。以前の「2030年までに販売したボトル・缶相当量をすべて回収する」という表現から、地域ごとの回収インフラや政策環境を踏まえた目標に修正されています。[9]
★株主還元
2026年2月に64年連続の増配を発表しました。四半期配当は1株0.51ドルから0.53ドルへ約4%引き上げられ、年率配当は2.12ドルとなります。2025年には株主に88億ドルの配当を支払い、2010年1月以降の累計配当支払額は1,019億ドルに達しました。[10]
最新業績(2026年Q1):2026年1〜3月期は純売上高が125億ドル(前年比+12%)、オーガニック売上高が10%増、世界のユニットケース販売数量が3%増となりました。営業利益は19%増、EPSは0.91ドル、比較可能EPSは0.86ドルです。営業キャッシュフローは20億ドル、フリーキャッシュフローは18億ドルでした。[11]
2026年通期について、会社はオーガニック売上高成長率を4〜5%と見込んでいます。2026年Q1決算発表時には、為替や一部要因を踏まえ、比較可能EPS成長率の見通しを8〜9%へ更新しました。[11]
今後の課題としては、健康志向の高まりによる砂糖飲料離れ、競争激化、原材料・物流コストの上昇、為替変動、パッケージの環境対応強化などが挙げられます。一方で、ゼロシュガーや水・スポーツ・機能性飲料・コーヒーなどの低糖・無糖・付加価値領域の伸長、eコマースやデータ活用による販促精度の向上、ボトリングシステムを通じた新興国市場での浸透拡大が中長期の機会です。
ミニ解説:コカ・コーラは「清涼飲料を自社工場で大量生産して売る会社」というより、ブランド、原液、マーケティング、ボトリング網を組み合わせて世界に広げる企業です。投資家目線では、炭酸飲料の数量だけでなく、ゼロシュガー、スポーツ飲料、水、コーヒー、エナジー、価格改定、為替、ボトラーとの関係、配当の持続性をまとめて見る必要があります。
【注】(出典リンク)
- 会社概要・コカ・コーラ システム・拠点数 → The Coca-Cola Company About Us → The Coca-Cola System(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- 2025年通期業績・カテゴリー別数量・BODYARMOR減損 → Coca-Cola 2025年Q4・通期決算リリース → The Coca-Cola Company Form 10-K(2025年通期)(確認日:2026-05-09) ↩
- BODYARMOR完全子会社化・スポーツ飲料ポートフォリオ → BODYARMOR完全子会社化リリース(2021年) → Coca-Cola Brands(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- 水ブランド(Dasani/Bonaqua/smartwater等) → Coca-Cola Brands(公式) → Dasani(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- Costa Coffee買収完了 → Costa Coffee買収完了リリース(2019年) → Coca-Cola Brands(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- Monsterとの戦略提携・出資・販売協業 → Monster戦略提携発表 → 提携完了時リリース → Coca-Cola 2025 Form 10-K(確認日:2026-05-09) ↩
- 沿革・創業 → Coca-Cola History(公式) → Coca-Cola About Us(確認日:2026-05-09) ↩
- Costa Coffeeの戦略オプション報道と2026年時点の扱い → Reuters(2025年8月) → Coca-Cola 2026年2月リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- サステナビリティ目標(World Without Waste、中期KPI) → 環境目標見直しリリース(2024年12月) → Sustainability(公式)(確認日:2026-05-09) ↩
- 配当(64年連続増配、2026年2月) → 64年連続増配リリース(確認日:2026-05-09) ↩
- 2026年Q1決算・2026年通期見通し → Coca-Cola 2026年Q1決算リリース → SEC Exhibit 99.1(確認日:2026-05-09) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】

