ABBV(アッヴィ)今後の見通し

バイオ製薬&ゲノム,バフェット銘柄,ヘルスケア

アッヴィ(AbbVie Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

直近決算

ABBV(アッヴィ)は1月31日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.06$→結果2.16$
・売上高:予想148.2億$→結果151億$(前年同期比+6%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想12.13$→結果12.12~12.32$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

アッヴィ(ABBV)は、アメリカの大手バイオ医薬品企業であり、次世代医薬品のリーディングカンパニーを目指しています。

研究開発を核とした革新的な医薬品の創出に注力し、世界170カ国以上で医薬品を提供。

以下の主要な治療分野に注力しています。

★免疫学および炎症性疾患:主力製品「Humira」は、関節リウマチ、クローン病、乾癬、潰瘍性大腸炎など、自己免疫疾患や炎症性疾患の治療に広く用いられ、長年にわたる高い売上の源泉となっています。

★腫瘍学(オンコロジー):固形がんや血液がんに対する分子標的治療薬、免疫療法の開発にも力を入れ、血液がん治療薬「イブルチニブ」(Imbruvica)などにより、腫瘍学分野での競争力を強化しました。

★感染症およびウイルス性疾患:C型肝炎治療薬「Mavyret(マヴィレット)」など、ウイルス性疾患に対する治療薬を提供。感染症治療分野でのポートフォリオが充実しました。

★その他の治療領域:HIV、子宮内膜症、甲状腺疾患、パーキンソン病、慢性腎臓病、嚢胞性疾患、線維症など、その他多くの慢性疾患や難治性疾患にも取り組んでいます。

社史をさかのぼると、ABBVは2013年に、総合医療企業アボットラボラトリーズから分社して誕生しました。

その目的は、医薬品事業に特化した経営体制を構築し、研究開発力の強化とグローバル市場への迅速な対応を実現するためでした。

設立後は、積極的なR&D投資と戦略的M&Aを実施することで、免疫学や腫瘍学分野におけるパイプラインを大幅に強化し、特に主力製品「Humira」を中心とする事業が急成長しました。[^2][^4]

近年の買収は以下の通りです。

2015年:ファーマサイクリックスを約210億ドルで買収し、血液がん治療薬「イブルチニブ」を取得。

2020年:美容医療やアイケアに強みを持つアラガンの買収により、女性医学分野での新薬展開を図る。

【出典】

【製品別売上高】

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【地域別売上高】

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Posted by 南 一矢