AMAT(アプライドマテリアルズ)今後の見通し
アプライドマテリアルズ(Applied Materials, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(AMATとLRCXを比較:アプライドマテリアルズとラムリサーチ)を参照
直近決算
アプライドマテリアルズは2月13日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想2.28$→結果2.38$
・売上高:予想71.5億$→結果71.7億$(前年同期比+7%)
★ガイダンス
《四半期》
・EPS:予想2.29$→結果2.12~2.48$
・売上高:予想72億$→結果70.6~71.4億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
アプライド・マテリアルズは、世界最大規模の半導体製造装置メーカーです。
半導体、ディスプレイ、太陽電池などの製造に必要な装置を開発・製造・販売しています。
同社の装置は、スマートフォン、コンピュータ、自動車など、さまざまな電子機器の製造に不可欠な存在となっています。
AMATは半導体の微細加工技術において最先端を走り、特に薄膜堆積(CVD・PVD)、エッチング、イオン注入、洗浄などのプロセス装置を強みとしています。
また、ディスプレイ製造向けにはOLEDやLCD向けの装置を、太陽電池製造向けには高効率な製造装置を提供。
生産拠点はアメリカ、中国、イスラエル、シンガポール、ドイツ、台湾など世界各国に広がっており、グローバルな安定供給体制を確立。
その事業は、大きく以下の3つに分類されます。
★半導体製造装置(Semiconductor Systems):半導体ウエハーの製造に必要な装置を提供。
以下、主な製品です。
・薄膜堆積装置(CVD、PVD):ウエハー上に薄膜を形成。
・エッチング装置:不要な部分を削り取り、回路パターンを作成。
・イオン注入装置:半導体材料に特定の不純物を注入し、電気的特性を制御。
・洗浄装置:ウエハーの表面を精密にクリーニング。
★アプライド・グローバル・サービス(AGS):装置のメンテナンスやサポートを提供し、安定した製造プロセスを支えます。
★ディスプレイ & その他:OLEDやLCDディスプレイの製造装置を提供し、スマートフォンやテレビの高解像度化を支援。
また、太陽電池製造装置も手がけ、再生可能エネルギー市場にも貢献。
社史をさかのぼると、AMATは1967年に設立され、半導体産業の成長とともに発展してきました。
1970年代から1980年代にかけて、薄膜堆積やエッチング技術を開発し、市場での地位を確立。
1990年代以降は、北米・欧州・アジアへとグローバル展開を進め、M&Aを活用しながら成長を続けています。
近年の主なM&Aの動向は以下の通りです。
2011年:バリアン・セミコンダクターを買収し、半導体製造装置の技術基盤を強化。
2013年:東京エレクトロンとの経営統合を発表したものの、2015年に撤回。
2019年:旧日立系のコクサイ・エレクトリックの買収を発表したが、中国当局の規制により破談。
経営戦略としては、半導体ウエハー製造の精度向上や製造工程の自動化(AIやIoTの活用)に力を入れ、グローバル展開を強化。
台湾や韓国の半導体メーカーと連携し、東南アジアやインドなどの新市場にも注力しています。
【出典】
【事業構成】
【地域別売上高】