SBUX(スターバックス)今後の見通し
スターバックス(Starbucks Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(MCDとSBUXを比較:マクドナルドとスターバックス)を参照
直近決算
スターバックスは4月28日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.42$→結果0.5$
・売上高:予想91.2億$→結果95億$(前年同期比+8%)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
スターバックス(Starbucks Corporation, Nasdaq: SBUX)は、世界最大級のコーヒーチェーンとして、2025年9月期時点で89の市場で事業を展開しています。事業セグメントは「North America」「International」「Channel Development」の3区分で、店舗事業に加えて、消費者向けパッケージ商品(CPG)やフードサービス向け製品を扱います。2025年通期の売上構成は、North Americaが74%、Internationalが21%、Channel Developmentが5%でした。[1]
メニューは自社焙煎のアラビカ種コーヒー、エスプレッソ、ティー、コールドドリンク、ベーカリーや軽食などを中心に、多様な嗜好に対応しています。世界の店舗数は2026年Q2末(2026年3月29日)で41,129店に達しました。このうち52%が直営店、48%がライセンス店です。米国と中国は引き続き最重要市場で、2026年Q2末時点の店舗数は米国16,944店、中国7,991店で、両国合計で世界店舗数の61%を占めます。[2]
その事業は3つの領域に分かれています。[1]
■店舗運営事業(North America/International)
直営店とライセンス店による小売販売がコアです。各店舗では、バリスタによる手作りのコーヒーやエスプレッソ、ティー、フラペチーノなどの飲料、フード、グッズを提供します。リザーブ・ロースタリー(シアトル、シカゴ、ニューヨーク、上海、東京、ミラノの6拠点)では、限定焙煎や体験型の上位ブランド体験を展開しています。[3]
2025年通期のNorth America売上高は273.73億ドル、営業利益は31.57億ドルでした。International売上高は78.20億ドル、営業利益は9.50億ドルでした。2025年通期は売上高こそ増えたものの、米国を中心に人件費投資、店舗閉鎖・組織簡素化に伴うリストラクチャリング費用、客数回復の遅れが利益率を押し下げました。[4]
2026年Q2(2026年1〜3月期)では、グローバル既存店売上が6.2%増となり、取引件数が3.8%増、平均客単価が2.3%増でした。North Americaの既存店売上は7.1%増、Internationalの既存店売上は2.6%増、中国の既存店売上は0.5%増でした。CEOのBrian Niccol氏は、同四半期について「Back to Starbucks」計画が売上と利益の双方に効き始めたと説明しています。[5]
■デジタル・モバイル戦略
モバイルオーダー&ペイ、デジタル決済、ロイヤリティプログラム(Starbucks Rewards)を軸に、来店体験の効率化と継続利用を促進しています。米国では配達チャネルの拡張として、Grubhubとの提携(2024年6月発表)を加え、既存の配達ネットワークを補完しています。中国ではAlibaba(Ele.me)との提携で高品質のデリバリー基準を共同で構築してきました。[6]
2026年Q1には、Starbucks Rewards経由の取引が前年同期比で8四半期ぶりに増加し、非Rewards取引もそれ以上に伸びたと説明されています。これは、米国での来店体験の改善、店内オペレーションの簡素化、メニュー見直し、パートナー(従業員)への投資を柱とする「Back to Starbucks」施策の初期成果として位置づけられます。[7]
■サプライチェーンおよびグローバル展開(Channel Development)
Nestléとの「Global Coffee Alliance」(2018年)により、店舗外チャネル(家庭用・業務用)でスターバックスブランド製品の世界的ライセンス販売を展開しています。契約対価は71億5,000万ドルで、永続的ライセンスとして設計されました。これにより、CPG/フードサービス分野での国際展開が加速しました。2025年通期のChannel Development売上高は18.72億ドル、営業利益は8.85億ドルで、Global Coffee Allianceの売上増が同セグメントの成長を支えました。[8]
社史をさかのぼると、1971年にシアトルのパイクプレイスマーケットで創業しました。企業文化として「サードプレイス」を掲げ、家庭や職場に次ぐくつろぎの場の提供を重視してきました。ただし、2025年以降は、単に店舗数を増やすだけでなく、店内体験、バリスタの働き方、メニューの複雑さ、注文処理の速さを見直す「Back to Starbucks」が経営の中心テーマになっています。[9]
主要なM&A・再編として、2014年にスターバックス コーヒー ジャパンを完全子会社化しました。2017年には中国・East China合弁を約13億ドルで完全子会社化し、同時に台湾合弁の持分を売却しました。また、TAZOブランドは2017年にUnileverへ売却し、ティー事業はTeavanaへ集中しました。その後、Teavanaのモール型直営小売は2018年までに全店閉鎖されました。Evolution Freshは2022年にBolthouse Farmsへ売却しています。[10]
中国事業では、2025年11月にBoyu Capitalとの合弁方針を発表し、2026年4月に取引を完了しました。新たな合弁では、Boyu Capitalが中国小売事業の60%を保有し、Starbucksは40%を保有します。Starbucksは引き続きブランドと知的財産を所有し、合弁にライセンスします。現在の中国店舗約8,000店はライセンス運営モデルへ移行し、長期的には最大2万店への拡大を目指します。中国は引き続き重要市場ですが、価格競争や現地ブランドとの競争が激しく、現地パートナーを活用した成長モデルへ移行した点は重要です。[11]
デジタル時代の販売チャネルでは、米国での配達提携(Grubhubほか)やアプリ経由の注文・決済により利便性を高め、店舗(North America/International)×チャネル(Channel Development)を補完し合うポートフォリオで持続的成長を目指します。2026年Q2時点では、売上回復の兆しが出ている一方、北米では人件費投資、コーヒー価格上昇、関税・インフレ圧力が利益率を圧迫しています。[12]
ミニ解説:スターバックスは、直営・ライセンスの店舗網(2026年Q2末で41,129店)に、Global Coffee Alliance(Nestlé)とデリバリー提携を重ねる二層構造です。2025年は「Back to Starbucks」改革の費用で利益が大きく落ちましたが、2026年Q2には既存店売上・取引件数・利益率に改善が見え始めました。投資上は、米国既存店売上の回復、中国合弁への移行、労務費・コーヒー価格・店舗閉鎖費用、Channel Developmentの安定収益をあわせて見る必要があります。[2][5][8]
【注】(出典リンク)
- 事業区分・市場数・セグメント売上構成 → Starbucks 2025 Form 10-K(SEC) → Starbucks Annual Reports(確認日:2026-05-10) ↩
- 店舗数の最新値(2026年Q2末:41,129店、米国16,944店、中国7,991店) → Starbucks 2026年Q2決算リリース → Starbucks公式ニュース(確認日:2026-05-10) ↩
- リザーブ・ロースタリーの拠点 → Starbucks Reserve公式(確認日:2026-05-10) ↩
- 2025年通期のNorth America/International売上・営業利益・利益率低下要因 → Starbucks 2025年Q4/通期決算リリース → Starbucks 2025 Form 10-K(SEC)(確認日:2026-05-10) ↩
- 2026年Q2の既存店売上・取引件数・中国既存店売上・Back to Starbucks → Starbucks 2026年Q2決算リリース → 2026年Q2決算説明会トランスクリプト(確認日:2026-05-10) ↩
- 米国Grubhub提携・中国Alibaba/Ele.me提携 → Starbucks/Grubhub提携発表 → Starbucks/Alibaba提携発表(確認日:2026-05-10) ↩
- Rewards取引・Back to Starbucks初期成果 → Starbucks 2026年Q1決算リリース → 2026年Q1決算説明会トランスクリプト(確認日:2026-05-10) ↩
- NestléとのGlobal Coffee Alliance・Channel Development売上/営業利益 → Starbucks/Nestlé提携発表 → Starbucks 2025年Q4/通期決算リリース(確認日:2026-05-10) ↩
- 創業・サードプレイス・Back to Starbucks戦略 → Starbucks 2025 Form 10-K(SEC) → Back to Starbucks(確認日:2026-05-10) ↩
- 主要M&A・再編(日本完全子会社化、East China、TAZO、Teavana、Evolution Fresh) → 日本事業完全子会社化 → East China完全子会社化 → TAZO売却 → Evolution Fresh売却(確認日:2026-05-10) ↩
- 中国事業のBoyu Capital合弁・60%/40%持分・約8,000店・最大2万店目標 → Starbucks/Boyu Capital合弁完了発表 → Starbucks/Boyu Capital合弁発表(確認日:2026-05-10) ↩
- 2026年Q2の利益率・北米の労務費/コーヒー価格/関税影響 → Starbucks 2026年Q2決算リリース(確認日:2026-05-10) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】

