AMZN(アマゾン)今後の見通し
アマゾン・ドットコム(Amazon.com, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(AMZNとSHOPを比較:アマゾンとショッピファイ)を参照
直近決算
AMZN(アマゾン)は2月6日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.47$→結果1.86$
・売上高:予想1873.3億$→結果1878億$(前年同期比+10%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想1583.3億$→結果1510~1555億$
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。
企業概要
アマゾン(Amazon.com, Inc.)は、世界最大級のオンライン小売業者です。クラウドコンピューティング、デジタルコンテンツ、物流、広告、その他多岐にわたる事業を展開しています。
1994年にジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)によってワシントン州シアトルで設立され、1995年にウェブサイトを通じて初の書籍販売を開始。その後、取り扱う商品やサービスの幅を飛躍的に拡大しました。
創業当初は「地球上で最も顧客中心の企業になる」というビジョンのもと、書籍販売(新書籍と古本)に特化し、低価格で豊富な品揃えと迅速な配送を武器に急成長しました。その経験とノウハウをもとに、後にKindleやAmazon Web Services(AWS)など新事業を展開していきました。【2】
アマゾンは物流システムの自動化、ロボティクス、人工知能(AI)や機械学習の技術開発に積極的に取り組んでいます。
自社の物流センターにおいてKiva Systems(現Amazon Robotics)のロボット技術を導入し、商品の仕分けや配送準備の効率化を実現。これにより、迅速な配送サービスとコスト削減を達成しました
人工知能Alexaは、スマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズなどで利用される音声アシスタントとして、家庭内での情報検索や家電操作をサポート。さらに、蓄積されたビッグデータとの連携で、パーソナライズされた商品レコメンデーションなど、顧客体験の向上に寄与しています。
アマゾンは、北米、欧州、アジア、南米、中東、アフリカなど、各国の言語、決済方法、物流網に合わせたサービス提供により、現地消費者のニーズに対応し、事業を展開しています。
現在、Eコマース分野では世界最大であり、AWSではクラウド市場の主要プレイヤーとして、圧倒的な存在感を誇っています。
2021年には創業者ジェフ・ベゾスがCEOの座を退き、現CEO(Andy Jassy)が後を継ぎました。
アマゾンの事業分野は以下の通りです。
★Eコマース事業(BtoCおよびBtoB)
オンラインマーケットプレイス:書籍、家電、衣料、食品など、日常生活に必要な商品をオンラインで販売。独自のマーケットプレイスにより、第三者の販売業者の参加により、商品数が飛躍的に増加しました。
実店舗との連携:Whole Foods(ホールフーズ)やAmazon Go(無人コンビニ)などを運営し、オンラインとオフラインの統合型サービス(OMO)を展開して、より幅広い顧客体験を実現しています。
決済サービス:Amazon Payをはじめ、オンライン決済サービスを提供し、取引の利便性向上とエコシステムの強化を図っています。
幅広い顧客層への対応:消費者だけでなく、販売者、デベロッパー、企業・組織、コンテンツクリエイターなども「顧客」と定義し、BtoCおよびBtoB双方で事業を拡大。
★Amazon Web Services(AWS)
AWSは2006年に開始され、企業や開発者向けにクラウドコンピューティングサービスを提供する事業です。AWSは高い利益率を誇り、アマゾン全体の収益を支えています。
クラウドインフラ:サーバー、ストレージ、ネットワーキング、データベース、機械学習など多彩なサービスをオンデマンドで提供し、企業のITインフラを支援。
★サブスクリプションとデジタルコンテンツ事業
Amazon Primeを中心とした定額制会員サービスや、オリジナル映像、音楽、電子書籍などのデジタルコンテンツ事業が安定した収益源。
AIとビッグデータを活かしたプラットフォームを構築し、AWS上での新サービス提供やAlexaを通じた音声アシスタント技術の応用により、プラットフォーマーとしての競争優位性を確立。
【出典】
【事業構成】
(以下、サードパーティ=サードパーティセラー、AWS=アマゾンウェブサービス、サブスク=サブスクリプション、実店舗はホールフーズが中心)
【地域別売上高】