AMZN(アマゾン)今後の見通し

AI(人工知能),ダウ30銘柄,株価•決算,消費財

アマゾン・ドットコム(Amazon.com, Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(AMZNとSHOPを比較:アマゾンとショッピファイ)を参照

直近決算

AMZN(アマゾン)は2月5日(米国時間)に決算を発表しました。
★AMZN(アマゾン)決算
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.63$→結果2.78$
・売上高:予想1771.3億$→結果1815億$(前年同期比+17%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想1891.5億$→結果1940~1990億$
売上高は2025年第2四半期と比較して16%から19%の成長が見込まれる。この見通しには、為替レートによる約10ベーシスポイントのマイナス影響が織り込まれている。
営業利益は、2025年第2四半期の192億ドルに対し、200億ドルから240億ドルになると見込まれている。
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

アマゾン(Amazon.com, Inc.)は、世界最大級のオンライン小売企業であり、クラウド(AWS)、広告、デジタルコンテンツ、物流・ロボティクス、生成AI、衛星通信など多岐にわたる事業を展開するテック企業です。

1994年にジェフ・ベゾスが米ワシントン州で創業し、1995年にオンライン書店としてサービスを開始しました。その後、「何でもそろう店」へと領域を広げ、現在は自社販売、第三者出品者向けマーケットプレイス、Prime、AWS、広告などを組み合わせた巨大なエコシステムを形成しています。なお、創業初期は新品の書籍販売が中心で、中古書籍を含むマーケットプレイスの本格展開は2000年からです。[1]

アマゾンは物流の自動化・最適化を強力に推進してきました。2012年にKiva Systems(現Amazon Robotics)を買収し、倉庫内ロボットを活用したフルフィルメントを強化しました。2023年以降は配送網を地域単位に再設計し、2025年には米国でPrime会員向けの同日・翌日配送がさらに拡大しました。2025年の米国では、同日配送された商品数が前年比で約70%増加しています。[2][3]

音声AI「Alexa」は、2025年に大規模モデルを採用した新バージョン「Alexa+」として刷新されました。より自然な会話、タスク遂行、マルチモーダル対応を強化したサービスで、2026年2月時点では米国のPrime会員に追加費用なしで提供されています。生成AI基盤では、AWSが「Amazon Bedrock」や自社チップ(Trainium、Graviton、Nitroなど)を提供し、Anthropicとの戦略提携も拡大しています。Amazonは2024年までにAnthropicへ累計80億ドルを投資し、2026年4月には追加で50億ドル、将来的に最大200億ドルを追加投資する可能性を発表しました。Anthropic側も、今後10年間で1,000億ドル超をAWS技術に支出する計画です。[4][5][6]

グローバル展開は北米、欧州、アジア、中南米、中東などに及び、各地域の言語、決済、物流、規制に適合したサービスを提供しています。2025年通期の連結売上高は7,169億ドル、営業利益は800億ドルでした。2026年Q1(2026年3月期)も売上高1,815億ドル、営業利益239億ドルと、コマース、AWS、広告の複合成長が続いています。[7][8]

アマゾンの事業分野(代表例)は以下の通りです。

Eコマース事業(BtoC/BtoB)
オンラインマーケットプレイスで書籍、家電、衣料、食品、日用品などを販売しています。自社販売に加え、第三者出品者(3P)向けの販売手数料、物流(FBA)、配送、決済、広告などを提供し、商品数と在庫回転を最大化しています。実店舗ではWhole FoodsやAmazon Goなどを運営し、オンラインとオフラインを連携させています。決済ではAmazon Payも展開し、アマゾン経済圏を補完しています。2025年通期の北米セグメント売上は4,263億ドル、国際セグメント売上は1,619億ドルでした。[7]

Amazon Web Services(AWS)
2006年開始のクラウド事業です。コンピュート、ストレージ、データベース、分析、機械学習、生成AI(Amazon Bedrock、SageMaker、自社チップTrainium/Gravitonなど)を提供しています。2025年通期のAWS売上は1,287億ドル(前年比+20%)、営業利益は456億ドルでした。2026年Q1のAWS売上は376億ドル(前年比+28%)で、15四半期ぶりの高い成長率となりました。[7][8]

サブスクリプション/デジタルコンテンツ
Prime(配送特典、Prime Video、Amazon Musicなど)を中心に会員基盤を拡大しています。Prime Videoは2024年から「限定的な広告」を導入し、広告非表示は追加料金とする仕組みに変更しました。これにより、映像投資の原資確保と広告収益の拡大を両立させる狙いがあります。2026年Q1のサブスクリプションサービス売上は134億ドル(前年比+15%)でした。[9][8]

広告(Advertising Services)
検索連動広告、ディスプレイ広告、動画広告、Prime Video広告などを提供しています。2025年通期の広告サービス売上は、四半期データの合計で686億ドルとなりました。2026年Q1の広告サービス売上は172億ドル(前年比+24%)で、同四半期時点の直近12か月売上は700億ドル超に達しています。[7][8]

物流・ロボティクス/配送の高速化
Amazon Robotics(旧Kiva)のロボット活用や、配送ネットワークの地域最適化により、同日・翌日配送を拡大しています。2025年には米国の同日配送商品数が前年比で約70%増加し、2026年Q1時点では、2026年に入ってから同日または翌日で届けた商品数が10億点を超えたとされています。ドローン配送「Prime Air」も、機体MK30などを通じて飛行性能・静粛性・対応商品の拡大を進めています。[3][8][10]

最近のトピック(抜粋)
・2025年通期:売上高7,169億ドル、営業利益800億ドル、純利益777億ドル
・2025年通期:AWS売上1,287億ドル(前年比+20%)、AWS営業利益456億ドル
・2025年通期:広告サービス売上は四半期合計で686億ドル
・2026年Q1:売上高1,815億ドル(前年比+17%)、営業利益239億ドル
・2026年Q1:AWS売上376億ドル(前年比+28%)、広告サービス売上172億ドル(前年比+24%)。
・Alexa+:2025年に発表され、2026年2月時点で米国Prime会員向けに追加費用なしで提供。
・Anthropic提携:2024年までの累計80億ドル投資に加え、2026年4月に追加50億ドルと将来最大200億ドルの追加投資可能性を発表。
・Prime Video:2024年から限定的な広告を導入し、広告非表示は追加料金制へ。
・AI投資:2025年通期のフリーキャッシュフローは、AI関連の設備投資増加などを背景に112億ドルへ減少しました。2026年には会社側が約2,000億ドルの設備投資を見込んでおり、AI、チップ、ロボティクス、低軌道衛星通信などへの投資が重要テーマです。[7][8]

ミニ解説
アマゾンは「小売企業」として見られがちですが、投資対象としては、小売・物流の規模の経済、AWSの高収益性、広告の成長性、Primeによる顧客囲い込み、生成AIインフラ投資を組み合わせた複合企業として理解する必要があります。一方で、AI向け設備投資が急増しているため、売上・営業利益だけでなく、フリーキャッシュフローと投資回収期間にも注意が必要です。

【注】(出典リンク)

  1. 創業・事業概要・マーケットプレイスの沿革 → Amazon Investor RelationsThe Washington Post(確認日:2026-05-10)
  2. Kiva Systems買収 → Amazon.com to Acquire Kiva Systems, Inc.(SEC)Kiva Systems買収完了 Form 8-K(SEC)(確認日:2026-05-10)
  3. 同日・翌日配送の拡大 → Amazon sets new Prime delivery speed record in 2025(確認日:2026-05-10)
  4. Alexa+の提供条件 → How to get Alexa Plus free with Prime membershipAmazon Alexa+(確認日:2026-05-10)
  5. Anthropicへの累計80億ドル投資 → Amazon and Anthropic deepen strategic collaborationAnthropic: Powering the next generation of AI development with AWS(確認日:2026-05-10)
  6. Anthropic提携の追加拡大・AWS支出計画 → Amazon and Anthropic expand strategic collaborationAnthropic and Amazon expand collaboration(確認日:2026-05-10)
  7. 2025年通期業績・AWS・広告・設備投資 → Amazon.com Announces Fourth Quarter Results2025 Shareholder Letter(確認日:2026-05-10)
  8. 2026年Q1業績・AWS成長・広告TTM・配送実績 → Amazon.com Announces First Quarter Results(確認日:2026-05-10)
  9. Prime Video広告導入 → An update on Prime VideoAmazon Ads: Prime Video ads deal(確認日:2026-05-10)
  10. Prime Air・MK30 → Prime Air drone delivery update(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢