BAC:バンクオブアメリカの配当推移
【2026年7月更新】BAC配当の今後と将来性を徹底分析|安定性と株主還元の実態
「アメリカの銀行」の名を冠する巨大金融機関、Bank of America(BAC)。その配当は今後も安定して伸びるのでしょうか。
本稿では、2025年通期と最新の2026年Q2(2026年6月30日終了、2026年7月14日公表)を中心に、利益の厚み、資本余力、信用コスト、配当と自社株買いのバランスを確認します。
2026年Q2のBACは、総収入316億ドル、純利益91億ドル、希薄化後EPS1.21ドル、ROTCE17.0%を記録しました。四半期配当0.28ドルを十分に支えられる利益水準を維持しており、2026年Q2末のCET1比率も11.2%でした。現時点では、配当の持続性は引き続き高いと評価できます。[1]
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はじめに:この記事でわかること
BACは、金融危機後に縮小した配当を段階的に回復させ、近年も継続的な増配を行ってきました。今後の配当を、以下の観点から評価します。
- BACの稼ぐ力:純利息収入と非金利収入がどのように伸びているか。
- 株主還元:配当と自社株買いのバランスは適切か。
- 資本余力:CET1比率が規制上の最低水準をどの程度上回っているか。
- 信用リスク:貸倒損失やクレジットカード延滞の動きは悪化していないか。
- 業界内での立ち位置:BACの強みと、他の大手銀行に見劣りしやすい点は何か。
結論として、BACの普通株配当には高い持続性があります。ただし、2026年7月15日時点で正式に宣言されている最新の普通株配当は、2026年Q2の1株当たり0.28ドルです。2026年Q3の増配はまだ発表されていないため、将来の増配を確定事項として扱うべきではありません。[2]
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BAC配当分析サマリー(2026年Q2時点)
- ここがポイント
- 最新の普通株配当は四半期0.28ドル、年率換算で1.12ドルです。
- 2026年Q2の希薄化後EPS1.21ドルに対する四半期配当性向は約23%です。
- 2026年上半期のEPSは合計2.32ドル、配当は合計0.56ドルで、上半期配当性向は約24%です。
- 2026年Q2の純利益は91億ドル、総収入は316億ドルでした。
- 2026年Q2のROTCEは17.0%で、2026年Q1の16.0%から改善しました。
- 2026年Q2末のCET1比率は11.2%、CET1資本は2,020億ドルでした。
- 2026年Q2の普通株主還元は約80億ドルで、普通株配当約20億ドル、自社株買い約60億ドルでした。
- 現状分析:利益、資本、配当性向の3点から見ると、普通株配当の安全性は高い状態です。一方、自社株買いを含む総還元額は大きいため、今後の増配余力は利益だけでなく、CET1比率と規制要件にも左右されます。
1. BACの「稼ぐ力」:純利息収入と非金利収入の両方が成長
BACの収益は、貸出や債券運用から得られる純利息収入(NII)を軸に、資産運用、カード手数料、投資銀行、トレーディングなどの非金利収入が補完する構造です。
配当原資を判断する際は、最終的な純利益に加え、貸倒引当金繰入前の基礎的な収益力を見る必要があります。本記事では、会社が開示するPTPI(pretax, pre-provision income:税引前・貸倒引当前利益)を、従来記事のPPNRに相当する指標として扱います。
純利益・総収入・PTPI相当額の長期推移
| 期間 | 総収入 | PTPI/PPNR相当 | 純利益 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年通期 | $85.4 | $32.5 | $15.9 | 利益回復期 |
| 2016年通期 | $83.7 | $30.8 | $17.9 | 費用削減が進展 |
| 2017年通期 | $87.4 | $33.0 | $18.2 | 利上げの効果 |
| 2018年通期 | $91.2 | $38.8 | $28.1 | 米国税制改革の効果 |
| 2019年通期 | $91.2 | $38.3 | $27.4 | 低金利化が進行 |
| 2020年通期 | $85.5 | $30.0 | $17.9 | 新型コロナと引当増加 |
| 2021年通期 | $89.1 | $36.4 | $32.0 | 引当金戻入の寄与 |
| 2022年通期 | $94.9 | $36.2 | $27.5 | 金利上昇の効果 |
| 2023年通期 | $98.6 | $37.0 | $26.5 | 預金コストが上昇 |
| 2024年通期 | $105.9 | $39.0 | $27.0 | NIIが年後半に改善 |
| 2025年通期 | $113.1 | $43.4 | $30.5 | 増収増益 |
2025年通期は、総収入が113.1億ドルではなく1,131億ドル、純利益が305億ドルでした。希薄化後EPSは3.81ドル、ROEは10.6%、ROTCEは14.2%です。[3]
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直近四半期の推移
| 期間 | NII (FTE) |
総収入 | PTPI | 純利益 | 希薄化後EPS |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年Q2 | $14.8 | $27.4 | $10.3 | $7.2 | $0.90 |
| 2025年Q3 | $15.4 | $29.1 | $11.7 | $7.8 | $0.91 |
| 2025年Q4 | $15.9 | $28.4 | $10.9 | $7.6 | $0.98 |
| 2026年Q1 | $15.9 | $30.3 | $11.7 | $8.6 | $1.11 |
| 2026年Q2 | $16.2 | $31.6 | $12.9 | $9.1 | $1.21 |
2026年Q2の総収入は前年同期比15%増の316億ドル、純利益は27%増の91億ドル、希薄化後EPSは34%増の1.21ドルでした。NIIはFTEベースで162億ドルとなり、前年同期比9%増加しました。[1]
非金利収入も強く、2026年Q2のセールス・トレーディング収入は前年同期比33%増、投資銀行手数料は50%増、資産運用手数料は20%増でした。NIIだけに依存せず、マーケッツ、投資銀行、ウェルス・マネジメントが収益を押し上げた点は、配当原資の分散という意味でプラスです。[1]
2. 1株当たり利益と会社の稼ぐ力(ROE・ROTCE分析)
| 年度 | EPS | ROE | ROTCE | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年 | $1.31 | 6.4% | 8.7% | 利益回復期 |
| 2016年 | $1.50 | 7.2% | 9.6% | 効率化が進展 |
| 2017年 | $1.56 | 7.3% | 9.5% | 利上げ局面 |
| 2018年 | $2.61 | 11.0% | 14.8% | 税制改革効果 |
| 2019年 | $2.75 | 11.0% | 15.0% | 高い資本効率 |
| 2020年 | $1.87 | 6.7% | 9.0% | 新型コロナの影響 |
| 2021年 | $3.57 | 12.1% | 16.8% | 引当金戻入の寄与 |
| 2022年 | $3.19 | 10.3% | 14.5% | 金利上昇局面 |
| 2023年 | $3.08 | 9.2% | 13.0% | 預金コストが上昇 |
| 2024年 | $3.19 | 9.5% | 12.9% | 年後半から改善 |
| 2025年 | $3.81 | 10.6% | 14.2% | 収益性が再改善 |
| 期間 | 希薄化後EPS | ROA | ROE | ROTCE | 効率性比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年Q2 | $0.90 | 0.84% | 10.1% | 13.6% | 63% |
| 2026年Q1 | $1.11 | 0.99% | 12.0% | 16.0% | 61% |
| 2026年Q2 | $1.21 | 1.03% | 12.7% | 17.0% | 59% |
2026年Q2のROTCEは17.0%となり、2025年Q2の13.6%、2026年Q1の16.0%を上回りました。効率性比率も59%へ改善しています。収入の伸びが費用の伸びを上回り、正のオペレーティング・レバレッジが働きました。[1]
ROEとROTCEの違い
ROE(Return on Equity)は、株主資本を使ってどれだけ利益を上げたかを見る指標です。
ROTCE(Return on Tangible Common Equity)は、のれんや無形資産を除いた有形普通株主資本に対する収益力です。
銀行同士を比較する場合、買収に伴うのれんなどの影響を小さくできるROTCEがよく利用されます。ただし、四半期の数値は年率換算されているため、1四半期だけでなく通期の推移も確認する必要があります。
2026年上半期の希薄化後EPSは合計2.32ドルです。年間配当を1.12ドルと仮定した場合でも、単純な年率換算EPSに対する配当性向は約24%となります。現状の利益水準が大きく崩れない限り、普通株配当には十分な余裕があります。
3. 株主還元(配当と自社株買い)
最新の配当と増配状況
BACは2025年Q3から四半期配当を0.26ドルから0.28ドルへ7.7%引き上げました。同時に、2025年8月1日から有効となる400億ドルの普通株買い戻し枠を承認しています。[4]
:contentReference[oaicite:3]{index=3}
2026年Q2も普通株配当は1株当たり0.28ドルでした。基準日は2026年6月5日、支払日は2026年6月26日です。年率換算では1.12ドルとなります。[2]
| 四半期 | 配当/株 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 2023年Q3 | $0.24 | +9.1% |
| 2023年Q4 | $0.24 | +9.1% |
| 2024年Q1 | $0.24 | +9.1% |
| 2024年Q2 | $0.24 | +9.1% |
| 2024年Q3 | $0.26 | +8.3% |
| 2024年Q4 | $0.26 | +8.3% |
| 2025年Q1 | $0.26 | +8.3% |
| 2025年Q2 | $0.26 | +8.3% |
| 2025年Q3 | $0.28 | +7.7% |
| 2025年Q4 | $0.28 | +7.7% |
| 2026年Q1 | $0.28 | +7.7% |
| 2026年Q2 | $0.28 | +7.7% |
配当性向の長期推移
| 期間 | 配当性向 | EPS | 年間配当 | 増配率 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年通期 | 15.3% | $1.31 | $0.20 | +300.0% |
| 2016年通期 | 18.7% | $1.50 | $0.28 | +40.0% |
| 2017年通期 | 30.8% | $1.56 | $0.48 | +71.4% |
| 2018年通期 | 23.0% | $2.61 | $0.60 | +25.0% |
| 2019年通期 | 26.2% | $2.75 | $0.72 | +20.0% |
| 2020年通期 | 38.5% | $1.87 | $0.72 | 0.0% |
| 2021年通期 | 22.1% | $3.57 | $0.79 | +9.7% |
| 2022年通期 | 26.3% | $3.19 | $0.84 | +6.3% |
| 2023年通期 | 30.5% | $3.08 | $0.94 | +11.9% |
| 2024年通期 | 31.3% | $3.19 | $1.00 | +6.4% |
| 2025年通期 | 28.3% | $3.81 | $1.08 | +8.0% |
2025年通期の配当性向は約28.3%でした。EPSの伸びが配当の伸びを上回ったため、2024年通期の31.3%から低下しています。[3]
2026年Q2単独では、EPS1.21ドルに対する配当0.28ドルの比率は約23.1%です。2026年上半期では、EPS2.32ドルに対する配当0.56ドルの比率が約24.1%となります。
総株主還元(配当+自社株買い)
| 年度 | 総還元性向 | 純利益 | 普通株配当 | 自社株買い | 総還元額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2018年 | 92.5% | $28.1 | $6.4 | $19.6 | $26.0 |
| 2019年 | 111.3% | $27.4 | $7.5 | $23.1 | $30.6 |
| 2020年 | 43.0% | $17.9 | $7.7 | $0.0 | $7.7 |
| 2021年 | 99.4% | $32.0 | $7.1 | $24.8 | $31.9 |
| 2022年 | 65.1% | $27.5 | $7.8 | $10.1 | $17.9 |
| 2023年 | 64.5% | $26.5 | $8.5 | $8.6 | $17.1 |
| 2024年 | 64.4% | $27.0 | $8.4 | $9.0 | $17.4 |
| 2025年 | 98.4% | $30.5 | $8.4 | $21.6 | $30.0 |
| 期間 | 普通株配当 | 自社株買い | 合計 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年Q4 | $2.1 | $6.3 | $8.4 | $7.6 |
| 2026年Q1 | 約$2.0 | 約$7.2 | 約$9.3 | $8.6 |
| 2026年Q2 | 約$2.0 | 約$6.0 | 約$8.0 | $9.1 |
2026年Q2の普通株主還元額は約80億ドルで、純利益91億ドルの範囲内でした。2026年Q1は還元額が純利益を上回りましたが、Q2は利益を下回っています。四半期ごとの還元額は自社株買いの時期によって変動するため、複数四半期で見る必要があります。[1]
自社株買いによって、期末普通株式数は2025年Q2の約74.4億株から、2026年Q2には約70.2億株へ減少しました。利益の増加に加えて株式数が減ったことも、EPSの伸びを押し上げています。
4. 会社の体力(資本健全性)は大丈夫か?
| 指標 | 2024年末 | 2025年Q4末 | 2026年Q1末 | 2026年Q2末 | 現行最低水準 |
|---|---|---|---|---|---|
| CET1比率 Standardized |
11.9% | 11.4% | 11.2% | 11.2% | 10.0% |
| CET1資本 | $201bn | $201bn | $200bn | $202bn | — |
| SLR | 5.9% | 5.7% | 5.5% | 5.5% | 規制水準超 |
| 普通株簿価/株 | $35.79 | $38.44 | $38.66 | $39.34 | — |
| 有形簿価/株 | $26.58 | $28.73 | $28.84 | $29.37 | — |
2026年Q2末のCET1比率は11.2%で、2026年Q1末から横ばいでした。CET1資本は2,020億ドル、標準的手法によるリスク加重資産は約1兆7,930億ドルです。[1]
現行のCET1最低水準は、基礎要件4.5%、ストレス・キャピタル・バッファー2.5%、G-SIBサーチャージ3.0%を合計した10.0%です。2026年Q2末の11.2%は、この水準を約1.2ポイント上回ります。
2026年FRBストレステスト
FRBが2026年6月24日に公表したストレステストでは、深刻な景気後退シナリオの下でも、Bank of AmericaのCET1比率は最低9.9%にとどまると試算されました。開始時点から最低点までの低下幅は約1.4ポイントです。[5]
:contentReference[oaicite:4]{index=4}
9.9%はストレス環境下の試算値であり、2026年Q2末の実際のCET1比率11.2%とは性格が異なります。また、2026年ストレステスト結果は、直ちに現行のSCBや普通株配当額を変更するものではありません。
ストレステストは、配当の増額を保証するものではありませんが、深刻な不況を想定しても規制資本を維持できる可能性を示します。配当の持続性を評価するうえでは前向きな材料です。
バランスシートの規模
| 指標 | 2026年Q2末 | 前年同期比・補足 |
|---|---|---|
| 総資産 | $3.50tn | 巨大な総合金融グループ |
| 平均預金 | $2.02tn | 前年同期比+2% |
| 平均貸出金・リース | $1.22tn | 前年同期比+8% |
| 債券ポートフォリオ | $869bn | 資産構成の重要部分 |
| 長期債務 | $340bn | 持株会社・銀行債務を含む |
| 普通株主資本 | $276bn | 簿価/株は$39.34 |
| 有形普通株主資本 | $206bn | 有形簿価/株は$29.37 |
5. 投資家が注意すべきリスク
- 金利低下リスク:2026年Q2のNIIは前年同期比9%増えましたが、急速な利下げや長短金利差の縮小は将来のNIIを押し下げる可能性があります。
- 預金コスト:預金金利の低下が市場金利に遅れる場合、貸出金利が下がっても調達コストが高止まりし、利ざやが圧迫されます。
- 信用コスト:2026年Q2の貸倒引当金繰入額は約14億ドル、純貸倒償却額も約14億ドルでした。純貸倒償却率は0.47%です。[1]
- クレジットカード:2026年Q2のカード純貸倒償却率は3.55%でした。2026年Q1の3.64%から改善しましたが、景気や雇用が悪化すれば再上昇する可能性があります。
- 商業用不動産:オフィスを中心とする商業用不動産では、金利、空室率、借り換え条件に注意が必要です。
- 資本規制:Basel III関連ルールやG-SIBサーチャージ、SCBの変更は、自社株買いと増配の余力に影響します。
- 高水準の総還元:自社株買いを含む還元額が利益に近い状態が続けば、バランスシートの成長に伴ってCET1余剰幅が縮小する可能性があります。
- マーケット収入の変動:2026年Q2はトレーディングと投資銀行が大きく伸びましたが、市場環境によって四半期ごとの変動が大きい収益です。
- 株価評価:業績改善への期待が株価に織り込まれている場合、好決算でも市場予想を下回れば株価が調整する可能性があります。
6. 業界内での位置づけ
BACは、JPMorgan Chaseのように毎期突出した収益性を示す銀行というより、約2兆ドルの預金基盤と、個人金融、法人金融、ウェルス・マネジメント、投資銀行、マーケッツを組み合わせて安定的に稼ぐ大手銀行です。
2026年Q2のROTCEは17.0%まで上昇しました。これはBAC自身の過去水準と比べて強い数字ですが、投資銀行やトレーディング収入には市場環境の追い風も含まれています。1四半期の17%がそのまま長期的な収益力になるとは限りません。
BACの主な強み
- 全米に広がる個人・中小企業向けの預金基盤
- Merrillを中心とするウェルス・マネジメント事業
- 大企業向け融資、決済、投資銀行、マーケッツの幅広い収益源
- 2026年Q2時点で約23%という低い四半期配当性向
- 継続的な自社株買いによる1株当たり利益の押し上げ
- ストレス環境でも規制最低水準を上回ると試算された資本力
見劣りしやすい点
- 収益性や成長率でJPMorgan Chaseを下回る局面がある
- NIIの金利感応度が比較的大きい
- 過去に取得した低利回り債券の影響が長期間残りやすい
- 自社株買いを積極化するとCET1余剰幅が縮小しやすい
7. 結論と投資判断
Bank of Americaの普通株配当は、2026年Q2時点で高い持続性を備えていると評価できます。最新の四半期配当は0.28ドル、年率換算では1.12ドルです。
2026年Q2の純利益は91億ドル、希薄化後EPSは1.21ドル、ROTCEは17.0%でした。四半期配当性向は約23%で、配当だけを見れば利益には大きな余裕があります。[1]
資本面では、2026年Q2末のCET1比率が11.2%、現行の最低水準が10.0%で、約1.2ポイントの余剰があります。2026年FRBストレステストでも、厳しい景気後退下の最低CET1比率は9.9%と試算されました。[5]
- 配当の安全性:利益と配当性向から見て高い。
- 増配余地:利益面では残るが、取締役会の決議と資本規制に左右される。
- 自社株買い:EPSを押し上げる一方、CET1資本を消費する。
- 最大の確認点:NII、信用コスト、CET1余剰幅、総還元額のバランス。
投資上の見方:
BACは、現在の配当利回りだけを狙う銘柄というより、低い配当性向、利益成長、増配、自社株買いを組み合わせた大型銀行株と捉える方が実態に近いです。
2026年Q2の業績は配当の土台が強くなっていることを示しました。ただし、自社株買いを含む還元ペースは大きいため、今後の増配判断ではCET1比率と2026年下半期の利益・貸倒費用を確認する必要があります。
免責事項
本レポートは公開情報に基づく分析であり、投資助言を構成するものではありません。投資判断は投資家自身の責任において行ってください。本レポートの作成にあたっては正確性を期していますが、その内容の正確性、完全性を保証するものではありません。
最終更新日:2026年7月15日
【注】(出典リンク)
- 2026年Q2決算・利益・資本・信用コスト・株主還元 → Bank of America:Quarterly Earnings(Q2 2026)(一次情報) → Bank of America:Q2 2026 Earnings Conference Call(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩
- 2026年Q2普通株配当・配当履歴 → Bank of America:Declares Second Quarter 2026 Stock Dividends(一次情報) → Bank of America:Dividends(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩
- 2025年通期・年間配当・利益・資本効率・年間還元 → Bank of America:Annual Reports(一次情報) → Bank of America:2025 Form 10-K(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩
- 2025年の増配・400億ドル自社株買い枠 → Bank of America:Dividend Increase and $40 Billion Repurchase Program(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩
- 2026年ストレステスト・ストレス下の資本比率 → Federal Reserve:2026 Stress Test Results(一次情報) → Federal Reserve:2026 DFAST Results PDF(一次情報) → Bank of America:2026 Dodd-Frank Act Stress Test Presentation(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩
- 2015~2024年の長期財務・配当データ → Bank of America:Annual Reports Archive(一次情報) → Bank of America:Quarterly Earnings Archive(一次情報) 確認日:2026-07-15 ↩

