BLK(ブラックロック)今後の見通し
ブラックロック(BlackRock Inc)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
直近決算
BLK(ブラックロック)は7月15日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想10.6$→結果12.05$
・売上高:予想54.1億$→結果54.2億$(前年同期比+13%)
・運用総額:予想12.31兆$→結果12.53兆$ +18%
★出典
IRページ
★予想値は以下のページを参照しました。
streetinsider
企業概要
ブラックロック(BlackRock, Inc.:NYSE: BLK)は、世界最大級の独立系資産運用会社で、個人投資家、機関投資家、年金基金、政府系ファンドなど多様な顧客に運用商品とサービスを提供しています。2025年4–6月期(Q2)の運用資産残高(AUM)は12.53兆ドルと過去最高を更新しました。[1]
同社は株式・債券・マルチアセット・オルタナティブ・インデックス運用をカバーし、テクノロジープラットフォーム「Aladdin」によるリスク管理・運用基盤も外部提供しています。2024年末時点のAUMは11.6兆ドル、従業員数は約2.11万人、30超の国で事業を展開し、顧客は100超の国に及びます。[2] また、2025年時点で38か国・128拠点にオフィス網を持つと公表しています。[3]
主な事業領域
★資産運用:株式・債券・オルタナティブ・インデックス運用など幅広い戦略で顧客資産の運用を支援。四半期決算ではベースフィーのオーガニック成長が継続しており、2025年Q2のリリースでも前向きな収益動向が示されています。[1]
★ETF事業(iShares):世界的に利用されるETFブランド。2025年時点で債券ETFの残高が1兆ドル超に到達するなど、商品ラインナップの拡充が続いています。暗号資産関連ETF(例:IBIT)など新領域も拡大。[4][5]
★リスク管理・アドバイザリー(テクノロジー):Aladdinを通じたデータ・リスク分析基盤を提供し、機関投資家のポートフォリオ管理やリスク管理を支援。2025年はプライベート市場データのPreqin買収完了により、非公開資産領域のデータ統合が進展。[6]
近年の拡張(M&A・プラットフォーム強化)
- インフラ運用:Global Infrastructure Partners(GIP)の買収を2024年10月1日に完了。インフラのエクイティ・デット・ソリューションを統合し、専業ブランド「GIP(a part of BlackRock)」として展開。[7]
- プライベート市場データ:Preqin買収を2025年2–3月に完了し、Aladdinと連携。英CMAは2025年2月12日に取引を承認。[6][8]
- プライベートクレジット:HPS Investment Partnersの買収を2025年7月1日に完了。私募クレジットの提供能力を大幅に強化。[9]
沿革(要点):1988年設立。リスク管理に強みを持つ固定所得運用から出発し、買収・提携を通じてグローバルに拡大。2009年のBGI買収でiSharesを取得、2024–25年はインフラ・プライベート市場・クレジットの3領域で基盤を増強しました。[2][7][6][9]
ミニ解説
・AUMの見方:AUMは市況要因(相場上昇/下落)と資金流出入(ネットフロー)の双方で動きます。四半期の「オーガニック・ベースフィー成長」は実力ベースの伸びを示す指標。[1]
・「公募×私募×テック」の組み合わせ:上場ETFiShares、非公開資産(インフラ・クレジット)、Aladdin/Preqinのデータ基盤を束ねることで、顧客の全体ポートフォリオ提案力を高めています。[6][7][9]
【注】(出典リンク)
- 2025年Q2決算(AUM 12.53兆ドル、成長コメント): Earnings Release(2025/07/15) / ロイター要約 ↩↩↩
- 2024通期10-K(AUM 11.6兆ドル、従業員・国数の開示): Form 10-K(2024年12月期) ↩↩
- オフィス網(38か国・128拠点): Contacts & locations(2025年7月更新) ↩
- ETF市場動向(2025年H1のフロー概況等): iShares Flow & Tell(2025/06/30) ↩
- iSharesの規模(債券ETF1兆ドル超・加えて暗号資産ETFの残高): ETF.com(2025/09/02) ↩
- Preqin買収(完了と位置づけ): BlackRock(Aladdin)完了告知(2025/02/26) / 完了プレス(2025/03/03) / 英CMA承認(2025/02/12) / 買収発表(2024/06/30) ↩↩↩↩
- GIP買収(完了): 完了プレス(2024/10/01) / SEC添付リリース(2024/09/13) ↩↩↩
- Preqin買収の初報(補足): ロイター(2024/07/01) ↩
- HPS買収(完了/当初発表): 完了プレス(2025/07/01) / 発表(2024/12/03) / ロイター(2024/12/03) ↩↩↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】