C3AI 今後の見通し

AI(人工知能),SaaS(クラウド+サブスク),情報技術

シースリーエーアイ(C3.ai Inc)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

直近決算

2月26日(米国時間)にシースリーエーアイ(C3.ai Inc)は決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想-0.24$→結果-0.12$
・売上高:予想0.98億$→結果0.988億$(前年同期比+26%)
★ガイダンス
《四半期》
・売上高:予想1.086億$→結果1.036~1.136億$
《通年》
・売上高:予想3.883億$→結果3.839~3.939億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました

企業概要

シースリーエーアイ(C3.ai)は著名な実業家トム・シーベル氏(かつてORCLで活躍)が設立した企業であり、企業向けのAIプラットフォームをサブスクリプション方式で提供しています。

このプラットフォームは、予知保全、不正検知、センサーネットワークの健全化、供給ネットワークの最適化、エネルギー管理、マネーロンダリング防止、顧客エンゲージメントなど、多岐にわたる業務領域に対応するAIソリューションを網羅し、各業界のデジタルトランスフォーメーションを後押ししています。

現在、企業向けのAIソフトウェア市場は多数のベンダーが参入しており、個々のプラットフォームは操作性や連携の面で課題を抱えているケースが見られます。

しかし、C3.aiは「モデル駆動型アーキテクチャ」という独自の手法を採用することで、複雑なシステム統合の手間を大幅に削減し、効率的なAI開発環境を実現しています。

(これは、かつてPC市場において多数のOSが乱立した後、WindowsやMacに市場が集約された事例と似ており、AIプラットフォームにも統合されたアプローチが求められていることを示唆している)

さらに、第三者機関による比較検証では、C3.aiのプラットフォームを用いることで、同一の開発作業がAMZNのAWS環境では26分の1、MSFTのAzure環境では18分の1の工数で実現可能との結果が報告され、その効率性が業界内で高く評価されています。

また、トム・シーベル氏の経歴とカリスマ性を背景に、C3.aiはBtoB市場での業績拡大が期待されています。

実際、米空軍などの公的機関や、3M(MMM)、シェル、さらにはエネルギー大手のBKR(Baker Hughes)といった大企業が同社のソリューションを採用しており、これらの成功事例により同社の将来性に対しての期待が高まりました。

Posted by 南 一矢