DIS(ウォルトディズニー)今後の見通し
ウォルト・ディズニー(The Walt Disney Company、NYSE:DIS)の今後の見通しを考えるために、まず金利と株価チャートの推移を確認し、次に直近決算、長期業績、Disney+/Hulu、ESPN、テーマパーク/クルーズ、財務、株主還元を整理します。
ディズニーは映画会社やテーマパーク企業という一面だけでは捉えにくい企業です。投資判断では、ストリーミングの利益率、スポーツ放映権費、Experiencesの成長、IPのヒット、キャッシュフロー、大型設備投資、自社株買いなどを合わせて見る必要があります。
2026年8月8日時点のポイント
最新決算は2026年8月5日に発表されたFY2026第3四半期です。売上高は252.48億ドルで前年同期比7%増、総セグメント営業利益は55.55億ドルで21%増、GAAP希薄化後EPSは1.51ドル、調整後EPSは2.06ドルでした。Entertainment SVOD営業利益率は12.9%まで上昇し、Experiencesも売上高10%増、営業利益20%増となっています。[1]
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は米10年国債利回り
※株価の成長率や前日比、52週高値/安値のほか、PER、時価総額、株式数、出来高などを更新しています。リアルタイムではありませんが、株価は最大20分程度のディレイでフォローします。
直近決算
ウォルト・ディズニーは2026年8月5日にFY2026第3四半期決算を発表しました。決算資料は米国市場の通常取引開始前に公表され、決算説明会は同日午前8時30分(米東部時間)から行われました。[2]
FY2026 Q3:市場予想と結果
| 指標 | 市場予想 | 結果 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 調整後EPS | 約1.86ドル | 2.06ドル | 予想を上回る |
| 売上高 | 約253.9億ドル | 252.48億ドル | わずかに予想を下回る |
市場予想は決算発表前のアナリスト予想を参照しています。実績値はDisneyのFY2026 Q3決算資料を使用しています。[2]
主要指標
| 指標 | FY2025 Q3 | FY2026 Q3 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 236.50億$ | 252.48億$ | +7% |
| 税引前利益 | 32.11億$ | 36.45億$ | +14% |
| 総セグメント営業利益 | 45.75億$ | 55.55億$ | +21% |
| GAAP希薄化後EPS | 2.92$ | 1.51$ | -48% |
| 調整後EPS | 1.61$ | 2.06$ | +28% |
| 営業CF | 36.69億$ | 48.66億$ | +33% |
| FCF | 18.89億$ | 30.72億$ | +63% |
GAAP EPSは前年同期の2.92ドルから1.51ドルへ低下しましたが、これは前年同期に大きな税効果があったことや、2026年Q3にA+E Global Media関連を含む減損・再編費用が発生した影響を受けています。継続事業の比較では、調整後EPSが前年同期比28%増の2.06ドルとなりました。[1]
セグメント別ではEntertainmentとExperiencesが好調
| セグメント | FY2026 Q3売上 | 前年比 | 営業利益 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| Entertainment | 113.45億$ | +6% | 16.80億$ | +64% |
| Sports | 45.00億$ | +4% | 8.58億$ | -17% |
| Experiences | 99.68億$ | +10% | 30.17億$ | +20% |
| 全社 | 252.48億$ | +7% | 55.55億$ | +21% |
Entertainmentではストリーミングの収益改善が大きく寄与しました。Experiencesでは米国内パーク、Disney Cruise Line、Disneyland Paris、コンシューマープロダクツなどが成長しています。
一方、Sportsは売上高が4%増えたものの、営業利益は17%減りました。新しいスポーツ放映権費用、NBA契約更新に伴う費用計上時期、マーケティング費用などが利益を圧迫しています。[1]
企業概要
The Walt Disney Companyは、映画・テレビ、ストリーミング、スポーツ、テーマパーク、クルーズ、ライセンス・商品などを展開する世界的なエンターテインメント企業です。本社は米カリフォルニア州バーバンクにあります。
2026年3月18日からは、Disney Experiencesを率いてきたジョシュ・ダマロ(Josh D’Amaro)氏がCEOを務めています。2026年8月のQ3株主向けレターも、ダマロCEOとヒュー・ジョンストンCFOの連名で公表されています。[3]
現在の主要セグメントは、Entertainment、Sports、Experiencesの3つです。
- Entertainment:Disney、Pixar、Marvel、Lucasfilm、20th Century Studiosなどの映画・TV、Disney+、Hulu、ABC、FXなど。
- Sports:ESPNを中心とするスポーツ放送・ストリーミング。
- Experiences:テーマパーク、リゾート、Disney Cruise Line、消費財・ライセンスなど。
なお、DisneyはFY2027 Q1からConsumer Products事業の多くをExperiencesからEntertainmentへ移す方針を示しています。映画やキャラクターを生み出すスタジオと、それを商品化する事業を近づけ、IPの収益性をより分かりやすくする狙いです。[1]
2025年度通期
FY2025通期の売上高は944.25億ドル、Disney帰属純利益は124.04億ドル、GAAP希薄化後EPSは6.85ドル、調整後EPSは5.93ドルでした。[3]
会計年度について
Disneyの会計年度は通常9月末または10月初旬の土曜日に終了します。FY2025は2025年9月27日に終了した年度です。FY2026 Q3は2026年6月27日に終了した四半期であり、日本企業の「2026年7~9月期」などとは期間が異なります。
長期業績:フォックス買収、コロナ禍、DTC投資を経て回復
Disneyの長期業績は、2019年の21世紀フォックス資産取得、2020年のコロナ禍、Disney+への大型投資、リニアTVの縮小といった大きな変化を受けています。
| 会計年度 | 売上高 百万$ |
成長率 | Disney帰属純利益 百万$ |
希薄化後EPS |
|---|---|---|---|---|
| FY2008 | 37,843 | +7.0% | 4,427 | 2.28 |
| FY2009 | 36,149 | -4.5% | 3,307 | 1.76 |
| FY2010 | 38,063 | +5.3% | 3,963 | 2.03 |
| FY2011 | 40,893 | +7.4% | 4,807 | 2.52 |
| FY2012 | 42,278 | +3.4% | 5,682 | 3.13 |
| FY2013 | 45,041 | +6.5% | 6,136 | 3.38 |
| FY2014 | 48,813 | +8.4% | 7,501 | 4.26 |
| FY2015 | 52,465 | +7.5% | 8,382 | 4.90 |
| FY2016 | 55,632 | +6.0% | 9,391 | 5.73 |
| FY2017 | 55,137 | -0.9% | 8,980 | 5.69 |
| FY2018 | 59,434 | +7.8% | 12,598 | 8.36 |
| FY2019 | 69,570 | +17.1% | 10,425 | 6.64 |
| FY2020 | 65,388 | -6.0% | -2,864 | -1.57 |
| FY2021 | 67,418 | +3.1% | 1,995 | 1.09 |
| FY2022 | 82,722 | +22.7% | 3,145 | 1.72 |
| FY2023 | 88,898 | +7.5% | 2,354 | 1.29 |
| FY2024 | 91,361 | +2.8% | 4,972 | 2.72 |
| FY2025 | 94,425 | +3.4% | 12,404 | 6.85 |
FY2008~FY2025の年次報告書を基礎に整理。FY2025は税効果の影響が大きいため、GAAP EPSだけでなく調整後EPS5.93ドルも確認する必要があります。[3]
FY2008からFY2025までの売上高CAGRは約5.5%です。Disneyは成熟企業ですが、フォックス買収などによる事業規模拡大と、近年のストリーミング・Experiences成長によって長期売上は拡大してきました。
FY2026 Q1~Q3
| 期間 | 売上高 十億$ |
総セグメント営業利益 十億$ |
調整後EPS |
|---|---|---|---|
| FY2026 Q1 | 26.0 | 約4.6 | 1.63$ |
| FY2026 Q2 | 25.17 | 4.60 | 1.57$ |
| FY2026 Q3 | 25.25 | 5.56 | 2.06$ |
FY2026最初の9カ月の売上高は763.97億ドル、総セグメント営業利益は147.58億ドル、調整後EPSは5.25ドルでした。前年同期比では売上高が6%増、総セグメント営業利益が5%増、調整後EPSが9%増です。[1]
事業セグメント:IPを映像・スポーツ・体験へ展開
Disney最大の競争力は、有力IPを一つの収益源で終わらせず、劇場公開、Disney+、テレビ、テーマパーク、クルーズ、ゲーム、商品へ横展開できることです。
FY2026 Q3では『Toy Story 5』が世界興行収入10億ドルを超え、Disney+でのToy Storyシリーズ視聴、商品販売、テーマパークやクルーズにまで波及しました。[1]
一方、すべての映画が成功しているわけではありません。会社は『Star Wars: The Mandalorian and Grogu』と実写版『Moana』について、観客評価は強かったものの劇場興行は会社予想を下回ったと説明しています。IPの強さと個別作品の採算は分けて見る必要があります。
ストリーミングとESPN:赤字縮小から利益成長へ
Disney+/Huluの利益率がさらに改善
FY2026 Q2のEntertainment SVOD営業利益は5.82億ドル、営業利益率は10.6%でした。FY2026 Q3には営業利益が7.12億ドルへ増え、営業利益率も12.9%へ上昇しました。前年同期のSVOD営業利益3.29億ドルからは2倍超となっています。[1]
Q3のEntertainment SVOD売上高は前年同期比11%増で、サブスクリプション売上は15%増えました。Disney+/Huluは「加入者を増やすために赤字を許容する事業」から、「利益率を維持しながら成長させる事業」へ変わりつつあります。
HuluをDisney+へ統合
DisneyはComcastが保有していたHulu持分の取得を2025年に最終化し、Disney+とHuluの統合を進めています。2026年Q3にはHulu単独契約者やバンドル加入者がプロフィール、視聴履歴、契約情報をDisney+上で連携できる機能も導入しました。[4]
DisneyはDisney+を長期的に同社の「デジタルの中心」に位置づけ、映像だけでなくスポーツや会員特典を組み合わせた包括的なメンバーシップへ発展させる方針です。新しい構想の一部は2027年春から導入する予定です。
ESPNのDTC化
ESPNは2025年8月にフル機能のDTCサービスを開始しました。さらにNFLとの取引やFuboとの連携などにより、テレビ局を介さずスポーツファンへ直接サービスを提供する体制を強化しています。[4]
FY2026 Q3のSports売上高は45.00億ドルで4%増加しましたが、営業利益は8.58億ドルで17%減りました。スポーツ放映権料はDisneyにとって大きな競争優位である一方、利益率を圧迫する最大のコスト要因でもあります。
Experiences:パークとクルーズが利益成長を牽引
ExperiencesはDisneyの最大の利益源の一つです。FY2025通期の売上高は361.56億ドル、セグメント営業利益は99.95億ドルで、営業利益は過去最高を更新しました。
FY2026 Q3には売上高が前年同期比10%増の99.68億ドル、営業利益が20%増の30.17億ドルとなりました。[1]
世界のパーク入場者とクルーズ利用を合わせた「global guests」は前年同期比4%増え、米国内パーク入場者数は3%増加しました。米国内パークの1人当たり支出も4%増えています。
Disney DestinyとDisney Adventureの投入によって、FY2026 Q3のクルーズ客室供給能力は前年同期比で約50%増となりました。Disneyは現在の稼働率と先行予約について前向きな見方を示しています。[1]
600億ドルの長期投資
Disneyは2023年に、パーク・エクスペリエンス・プロダクト分野へ約10年間で600億ドルを投資する計画を発表しました。テーマパークの新エリア、クルーズ船、アトラクションなどへ資金を投入しています。[5]
大型投資は将来の収益を押し上げる一方、短期的には設備投資と減価償却費を増やします。会社は将来の大型資本プロジェクトについて、耐用期間を通じて二桁の投資収益率を目指しています。[1]
財務の健全性とキャッシュフロー
FY2026 Q3末のバランスシート
| 項目 | FY2025末 | FY2026 Q3末 |
|---|---|---|
| 総資産 | 1,975.14億$ | 2,047.40億$ |
| 現金・現金同等物 | 56.95億$ | 51.85億$ |
| 流動負債 | 341.62億$ | 351.05億$ |
| 長期借入金 | 353.15億$ | 374.14億$ |
| 総資本 | 1,146.12億$ | 1,168.42億$ |
| Disney株主資本 | 1,098.69億$ | 1,100.32億$ |
FY2026 Q3末の総資産は2,047.40億ドル、現金・現金同等物は51.85億ドルでした。株主資本はおおむね維持されていますが、自社株買いの拡大により自己株式の帳簿額は増えています。[6]
キャッシュフロー
| 期間 | 営業CF | 設備投資 | FCF |
|---|---|---|---|
| FY2024通期 | 139.71億$ | — | 85.59億$ |
| FY2025通期 | 181.01億$ | — | 100.77億$ |
| FY2026上半期 | 76.49億$ | — | 26.63億$ |
| FY2026 Q3単独 | 48.66億$ | 17.94億$ | 30.72億$ |
| FY2026 9カ月 | 125.15億$ | 67.80億$ | 57.35億$ |
FY2026 Q3単独のFCFは30.72億ドルとなり、前年同期の18.89億ドルから63%増加しました。一方、FY2026最初の9カ月では57.35億ドルで、前年同期の75.19億ドルを24%下回っています。パーク、クルーズなどへの設備投資増加や税金支払いが影響しています。[6]
配当と自社株買い
2026年の年間配当は1.50ドル
Disneyは2025年11月に1株当たり年間1.50ドルの現金配当を決定しました。0.75ドルずつ2回に分けて支払われ、1回目は2026年1月15日、2回目は2026年7月22日に支払われました。2026年8月8日時点では両方とも支払日を通過しています。[7]
FY2025に支払われた年間1.00ドルと比べると、2026年の年間配当1.50ドルは50%増となります。
自社株買い目標を90億ドル以上へ引き上げ
FY2026 Q2時点ではDisneyは年間80億ドル以上の自社株買いを目標としていました。FY2026 Q3決算ではこれをさらに引き上げ、90億ドル以上を目標としました。[1]
FY2026最初の9カ月にはすでに72.45億ドルの自社株買いを実施しています。[6]
A+E Global Media持分を売却
DisneyはFY2026 Q3に、A+E Global Mediaの50%持分を共同所有者Hearstの関連会社へ売却する契約を発表しました。現金収入は約12億ドルを見込み、その資金を追加の自社株買いへ充てる方針です。[1]
株主還元の見方
Disneyは現在、配当だけでなく自社株買いを株主還元の中心に置いています。FY2026はパーク・クルーズへの大型投資を続けながら、年間90億ドル以上の自社株買いを計画しています。投資家は「配当利回り」だけではなく、FCFに対して自社株買いと設備投資を無理なく両立できているかを見る必要があります。
FY2026の会社見通し
FY2026 Q3決算でDisneyは、通期の調整後EPS成長見通しを維持しました。[1]
| 項目 | FY2026最新見通し |
|---|---|
| 調整後EPS成長率 | 約+12% 53週目の影響を除く |
| 調整後EPS成長率 | 約+16% 53週目を含む |
| FY2026 Q4総セグメント営業利益 | 約49億$ |
| 53週目によるQ4営業利益寄与 | 約6億$ |
| 営業CF | 少なくとも190億$ |
| 設備投資 | 約90億$ |
| 自社株買い | 少なくとも90億$ |
| Entertainment営業利益 | 二桁成長 |
| Sports営業利益 | 中一桁成長 |
| Experiences営業利益 | 従来の高一桁成長見通しの上限付近 |
| Entertainment SVOD利益率 | 通期二桁 |
FY2026は通常より1週間多い53週年度です。会社はQ4の追加1週間によって売上高に約1.5~2%の上乗せ、総セグメント営業利益に約6億ドルの寄与を見込んでいます。[1]
Entertainment
会社はFY2026通期でEntertainmentのセグメント営業利益が二桁成長すると引き続き見込んでいます。ただしQ4は、実写版『Moana』の興行が想定を下回ったことや、特に米国内SVOD広告市場が想定より弱いことが逆風となります。
Sports
FY2026通期のSports営業利益は、53週目を除いて中一桁成長を見込んでいます。Q3単独では利益が17%減少しているため、Q4の改善が通期目標達成に重要です。
Experiences
Experiencesについては、従来の「高一桁営業利益成長」という通期見通しの上限付近になるとDisneyは見込んでいます。米国内パークとクルーズが好調な一方、アジアのパーク需要には弱さが残っています。
FY2027も二桁EPS成長を維持
DisneyはFY2027についても、FY2026の53週目の影響を除いたベースで調整後EPSの二桁成長を見込む方針を維持しています。[1]
投資家が確認したいリスク
- スポーツ放映権費:ESPNの競争力を維持するには高額なスポーツ権利が必要で、Sports利益率の圧迫要因になります。
- ストリーミング広告:FY2026 Q3ではSVOD広告収入は増えたものの、市場の広告在庫増加で需要環境はQ2より軟化しました。
- 映画のヒット依存:『Toy Story 5』は大ヒットしましたが、すべての大型作品が期待どおりになるとは限りません。
- パークの景気感応度:旅行費用、航空運賃、消費者心理、海外旅行客の動向に影響されます。
- アジアパーク:FY2026 Q3では米国やパリが好調な一方、アジアのパークには弱さがありました。
- 大型設備投資:FY2026設備投資は約90億ドルを見込んでおり、投資回収には長い期間を要します。
- リニアTV縮小:従来型テレビの視聴減少をストリーミング利益で補う必要があります。
- 株主還元:大型設備投資と年間90億ドル以上の自社株買いを同時に進めるため、FCFの維持が重要です。
まとめ:ストリーミング黒字化から「IP全体の収益化」へ
Disneyは、コロナ禍とストリーミングの巨額赤字から立て直す段階をほぼ終え、現在はIPを映像・配信・スポーツ・テーマパーク・クルーズ・商品へ横断的に展開して利益を伸ばす段階へ移っています。
FY2026 Q3は、売上高252.48億ドル、調整後EPS2.06ドル、総セグメント営業利益55.55億ドルとなりました。特にEntertainment SVOD営業利益率12.9%、Experiences営業利益20%増は、現在のDisneyの収益構造の変化を示しています。
- 売上高:FY2026 Q3は前年同期比7%増。
- 調整後EPS:2.06ドルで市場予想を上回った。
- Entertainment:営業利益64%増。
- SVOD:営業利益7.12億ドル、利益率12.9%。
- Sports:売上4%増だが営業利益17%減。
- Experiences:売上10%増、営業利益20%増。
- Q3 FCF:30.72億ドル、前年同期比63%増。
- FY2026 9カ月FCF:57.35億ドルで前年同期比24%減。
- 配当:2026年は年間1.50ドル、7月22日の第2回支払いまで完了。
- 自社株買い:FY2026目標を80億ドル以上から90億ドル以上へ引き上げ。
- FY2026調整後EPS:53週目込みで約16%増を維持。
- FY2027:調整後EPSの二桁成長見通しを維持。
投資家へのポイント
Disneyを見る際の焦点は、以前の「Disney+はいつ黒字化するのか」から変わっています。現在は、①SVODの二桁利益率を維持できるか、②ESPN DTCで高騰するスポーツ放映権費を吸収できるか、③年間90億ドル規模の設備投資から十分なリターンを得られるか、④年間90億ドル以上の自社株買いと投資をFCFで両立できるかが重要です。
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について市場予想と実績を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業発表を比較します。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
予想値はStreetInsiderなどの市場コンセンサス、実績値はDisneyの四半期決算資料を基礎とします。
免責事項
本記事は公開されている財務データや会社開示資料を整理した情報提供を目的とするもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。映画興行、ストリーミング、スポーツ放映権、テーマパーク需要、為替、景気、設備投資、会社見通しなどによって将来の業績は変動する可能性があります。
【注】(出典リンク)
- FY2026 Q3業績・セグメント実績・SVOD・Experiences・FY2026/FY2027見通し・A+E売却・自社株買い → 一次情報:The Walt Disney Company FY2026 Q3 Earnings / Shareholder Letter → 一次情報:Disney Q3 FY26 Earnings Results Webcast(確認日:2026-08-08) ↩
- FY2026 Q3決算発表時期・市場予想 → 一次情報:Disney Q3 FY26 Results Schedule → 二次情報:MarketWatch(確認日:2026-08-08) ↩
- 会社概要・CEO・FY2025通期業績・長期財務 → 一次情報:The Walt Disney Company FY2025 Form 10-K(SEC) → 一次情報:Josh D’Amaro Named Next Chief Executive Officer(確認日:2026-08-08) ↩
- Hulu完全取得・Disney+統合・ESPN DTC・Fubo/NFL関連 → 一次情報:Disney FY2025 Form 10-K → 一次情報:ESPN Direct-to-Consumer Service Launch(確認日:2026-08-08) ↩
- Experiencesへの600億ドル長期投資 → 一次情報:Disney Parks, Experiences and Products Investment Plan(確認日:2026-08-08) ↩
- FY2026 Q3バランスシート・営業CF・FCF・自社株買い → 一次情報:The Walt Disney Company FY2026 Q3 Form 10-Q → 一次情報:FY2026 Q3 Earnings(確認日:2026-08-08) ↩
- 2026年配当1.50ドル・支払日 → 一次情報:The Walt Disney Company Investor FAQs – Dividends(確認日:2026-08-08) ↩


ミニ解説
Disneyは以前ほど四半期ごとの加入者純増だけを強調していません。現在はARPU、広告、解約率、利用時間、バンドル、SVOD営業利益率のほうが重要になっています。加入者が少し減っても、高単価化と解約率改善によって利益が増えるなら、投資家にとっては必ずしも悪い結果ではありません。