GOOGLとMETAを比較:アルファベット(グーグル)とメタ(フェイスブック) AI戦略の違いとは
アルファベット(Alphabet Inc.)とMETA(メタ・プラットフォームズ)は広告モデルの代表格です。
その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。
これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(QQQ:Invesco QQQ Trust Series 1を含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
株価推移や成長率比較については以下の関連記事を参照
★GOOGL:アルファベット 今後の見通し
★META:メタ・プラットフォームズ 今後の見通し
決算(予想:結果)と配当
決算の予想:結果については以下の関連記事を参照
★アルファベット(GOOGL)決算:予想と結果 売上&EPS
★メタ・プラットフォームズ(META)決算:予想と結果 売上&EPS
【BIG TECH対決】グーグル(GOOGL) vs メタ(META)!配当継続でさらなる成長戦略は?
世界中の人々のデジタルライフを支配する2大巨人、アルファベット(GOOGL)とメタ・プラットフォームズ(META)。2024年に初の配当開始という歴史的転換点を迎えてから1年が経過し、2025年は両社ともAI分野での激しい競争を繰り広げています。
本記事では、配当を継続しながらAI投資を大幅に拡大する2社の業績、株主還元戦略、そして次世代AI技術への取り組みを徹底的に比較・分析します。
🎯 2025年最重要ポイント:AI投資の大幅拡大と配当継続の両立
2024年に歴史的な配当開始を果たした両社は、2025年も配当を継続しながら、AI分野への投資を大幅に拡大しています。これは、安定したキャッシュフロー創出力と将来成長への強いコミットメントを示しています。
- アルファベット (GOOGL): 年間配当$0.84(四半期$0.21)、利回り約0.4%。2025年にCapEx予算を$85Bに増額。
- メタ (META): 年間配当$2.12(四半期$0.53)、利回り約0.3%。2025年に最大$65BのCapEx計画。
両社とも配当性向は10%未満と極めて低く、将来の連続増配への余地は十分です。
比較サマリー:検索のグーグル、SNSのメタ
項目 | アルファベット (GOOGL) | メタ・プラットフォームズ (META) |
---|---|---|
主力事業 | Google検索、YouTube(検索連動型広告) | Facebook, Instagram(SNS広告) |
成長ドライバー | Google Cloud (クラウド事業)、AI統合 | Reels (ショート動画)、AI活用広告 |
最新AI戦略 | Gemini 2.5による全サービス統合 | Llama 4オープンソース戦略 |
未来への投資 | AI全般、自動運転 (Waymo) など多角的 | メタバース (Reality Labs) へ集中投資 |
配当利回り(2025年8月) | 約0.4% | 約0.3% |
業績と成長性の詳細分析
2025年上半期も両社ともに力強い成長を続けています。特にメタは2025年Q2で売上$47.5B(前年同期比22%増)、アルファベットもクラウド事業の成長に支えられて堅調な業績を維持しています。
年 | GOOGL 売上高 (前年比) | META 売上高 (前年比) |
---|---|---|
2024 | $350.0 B (+14.0%) | $164.5 B (+22.0%) |
2023 | $307.4 B (+9.0%) | $134.9 B (+15.7%) |
2022 | $282.8 B (+9.8%) | $116.6 B (-1.1%) |
2021 | $257.6 B (+41.1%) | $117.9 B (+37.2%) |
※B=10億ドル。会計年度や基準により数値は多少変動します。
【2025年AI戦争】次世代モデル競争が本格化
2025年は両社のAI戦略が大きく進化しました。
最新AI戦略の違い:統合のGemini vs オープンソースのLlama
- グーグル (GOOGL): Gemini 2.5(2025年3月リリース)で業界をリード。「思考型モデル」として自己推論機能を搭載し、検索、広告、クラウド、Androidなど全サービスに深く統合。特にコスト面で競合を圧倒($0.15/100万トークン vs GPT-4の$3)。
- メタ (META): Llama 4(Scout, Maverick, Behemoth)を2025年にリリース。1,000万トークンの超長コンテキストを実現し、オープンソース戦略で開発者コミュニティを拡大。Reality Labsとの連携でメタバース実現を加速。
投資規模の比較:史上最大級のAI投資
両社の2025年AI投資は前例のない規模に達しています。
年度 | GOOGL CapEx計画 |
META CapEx計画 |
【参考】META Reality Labs 営業損失 |
---|---|---|---|
2025 | $85.0 B | $60-65 B | -$17-18 B (予想) |
2024 | $52.5 B | $39.2 B | -$16.1 B |
2023 | $32.3 B | $28.1 B | -$13.7 B |
※B=10億ドル。各社決算資料より。CapEx=設備投資。
🚀 注目ポイント:GoogleのCapEx急増の背景
Googleは2025年当初$75Bを計画していましたが、クラウド需要の急増により$85Bに上方修正。特にGoogle Cloudの$106Bバックログが投資加速の要因となっています。
結論:あなたに合うのはどちら?
両社への投資は、どちらのAI戦略とビジネスモデルをより信頼するかの選択になります。
「安定収益」と「AI統合力」を重視するなら → アルファベット (GOOGL)
検索とクラウドという2つの強力な収益源に加え、Gemini 2.5の統合により既存事業の価値向上が期待できます。PER 17.7倍と割安な評価も魅力的で、比較的安定志向の投資家に適しています。
「SNS支配力」と「オープンAIエコシステム」に賭けるなら → メタ (META)
40億近いユーザー基盤とLlama 4のオープンソース戦略により、AIエコシステムの中心的地位を狙っています。Reality Labsへの年間2兆円超の投資は大きなリスクである一方、メタバースが実現すれば計り知れないリターンをもたらす可能性があります。
📊 2025年8月更新内容
- 配当情報:両社の最新配当利回りと支払スケジュール
- AI戦略:Gemini 2.5とLlama 4の最新性能比較
- 投資規模:2025年CapEx計画の大幅増額情報
- 業績:2024年通年および2025年Q2の最新決算反映
- 競争状況:AI分野でのGoogleリーダーシップの確立
※本ページの分析は2025年8月20日時点の公開情報に基づいています。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任において行ってください。配当利回りや投資額は為替レートや市場状況により変動します。