KOとPEPを比較:コカコーラとペプシコの違いとは
KOとPEPを違いを踏まえて比較します。(2025年8月更新)
コカコーラ(The Coca-Cola Company)とペプシコ(Pepsi Co, Inc.)は飲料大手の代表格です。 その株価の推移(チャート)、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。 これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(VDC:Vanguard Consumer Staples Index Fund ETFを含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
決算(予想:結果)と配当
配当に関しては、利回りと配当性向(一株配当÷EPS)を掲載しています。
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【配当王対決】コカ・コーラ(KO) vs ペプシコ(PEP)!業績・配当・安定性を徹底比較(2025年8月更新)
米国の消費財セクターを代表する、永遠のライバル関係にあるコカ・コーラ(KO)とペプシコ(PEP)。両社はともに50年以上にわたり増配を続ける「配当王」として、世界中のインカム投資家から絶大な支持を得ています。しかし、その事業内容や成長戦略には明確な違いがあります。
本記事では、両社の業績、配当、そして事業モデルを多角的に比較し、どちらがより魅力的な投資先なのかを徹底分析します。
2025年8月版の主要更新ポイント:
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比較サマリー:一目でわかる両社の違い
項目 | コカ・コーラ (KO) | ペプシコ (PEP) |
---|---|---|
事業内容 | 飲料に特化(炭酸飲料、水、ジュース、コーヒー等) | 飲料と食品の二本柱(ペプシ、トロピカーナ、レイズ、ドリトス等) |
連続増配年数 | 53年 | 53年 |
配当利回り(直近) | 約2.96% | 約3.86% |
年間配当(2024年) | $2.04 | $5.69 |
業績と成長性の詳細分析
2025年Q2決算ハイライト: コカ・コーラ:売上$125億(+1%)、オーガニック売上+5%、EPS $0.87(予想上回る) ペプシコ:売上$227億(+1%)、オーガニック売上+2.1%、コアEPS $2.12(予想上回る) |
売上高の比較
売上規模では、スナック菓子事業を持つペプシコがコカ・コーラを大きく上回ります。成長率においては、近年コカ・コーラが追い上げを見せ、2025年Q2のオーガニック成長率ではコカ・コーラがペプシコを上回りました。
年 | コカ・コーラ 売上高 | ペプシコ 売上高 |
---|---|---|
2020 | $33.01 B | $70.37 B |
2021 | $38.66 B | $79.47 B |
2022 | $43.00 B | $86.39 B |
2023 | $45.75 B | $91.47 B |
2024 | $47.10 B | $91.85 B |
年平均成長率(CAGR) | 9.23% | 6.83% |
※B=10億ドル。会計年度や基準により数値は多少変動します。
収益性の比較:利益率のコカ・コーラ
売上高ではペプシコに軍配が上がりますが、収益性ではコカ・コーラが圧倒的です。コカ・コーラは飲料事業に集中し、原液販売というビジネスモデルにより、2025年Q2でも営業利益率34.1%という非常に高い収益性を誇ります。一方、ペプシコの利益率は10%台で安定しています。これは、より多くの設備投資や物流網が必要な食品事業の特性を反映しています。
配当履歴の比較(過去10年)
両社は「配当王」の名にふさわしく、一貫して株主への還元を増やし続けてきました。以下の表は、過去10年間の1株あたり年間配当額(ドル)と、前年からの増配率を示しています。この10年間の増配率を見ると、ペプシコが一貫して高い成長を示していることがわかります。
年 | コカ・コーラ (KO) 年間配当 (増配率) |
ペプシコ (PEP) 年間配当 (増配率) |
---|---|---|
2024 | $2.04 (+5.15%) | $5.69 (+6.78%) |
2023 | $1.94 (+5.43%) | $5.33 (+7.79%) |
2022 | $1.84 (+4.55%) | $4.95 (+9.39%) |
2021 | $1.76 (+4.76%) | $4.53 (+6.59%) |
2020 | $1.68 (+2.44%) | $4.25 (+5.59%) |
2019 | $1.64 (+2.50%) | $4.02 (+6.00%) |
2018 | $1.60 (+2.56%) | $3.79 (+5.68%) |
2017 | $1.56 (+5.41%) | $3.59 (+13.25%) |
2016 | $1.48 (+5.71%) | $3.17 (+7.09%) |
2015 | $1.40 (+6.06%) | $2.96 (+7.27%) |
10年平均増配率 (CAGR) |
4.54% | 7.51% |
※会計年度や支払い月により、サイトによって年間の合計値が若干異なる場合があります。
2025年展望: コカ・コーラ:2025年通期はオーガニック売上+5-6%成長を維持予想 ペプシコ:2025年通期は低一桁のオーガニック成長、コアEPS-1.5%見通し(前回-3%から改善) |
結論:あなたに合うのはどちら?
これまでの分析を踏まえて、投資家タイプごとのおすすめをまとめます。
「安定性」と「ブランド力」を重視するなら → コカ・コーラ (KO)
世界最強クラスのブランド力を背景にした、圧倒的な収益性と事業の安定感は他に類を見ません。2025年Q2では5%のオーガニック成長を達成し、ペプシコを上回る成長を見せています。増配率は控えめですが、「何があっても潰れない」という安心感を持ちながら、着実な配当を長く受け取りたい保守的な投資家に向いています。
「成長性」と「多角化」を重視するなら → ペプシコ (PEP)
スナック菓子という強力な第二の柱を持つことで、時代の変化に対応しながら着実な成長を続けています。配当利回り3.86%はコカ・コーラの2.96%を大きく上回り、過去10年の平均増配率7.51%も魅力的です。コカ・コーラを上回る増配率は、事業の成長が株主還元に繋がる好循環を示しています。「安定」に加えて「成長」のスパイスも求めたい投資家にとっては、最適な選択肢となるでしょう。
※本ページの分析は2025年8月29日時点の公開情報に基づいています。投資に関する最終決定は、必ずご自身の判断と責任において行ってください。