MSFT(マイクロソフト) 今後の見通し

AI(人工知能),SaaS(クラウド+サブスク),ダウ30銘柄,情報技術,株価•決算

マイクロソフト(MSFT:Microsoft Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。


銘柄比較については関連記事(【AAPL/MSFT】アップルとマイクロソフトを比較する)を参照

直近決算

MSFT(マイクロソフト)は7月30日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想3.37$→結果3.65$
・売上高:予想737.9億$→結果764億$(前年同期比+17%)
★ガイダンス
・売上高:予想740.9億$→結果752.5億$
★出所
IRプレスリリース
ガイダンス
・予想値はstreetinsiderとCNBCを参照しました。

企業概要

マイクロソフト(Microsoft Corporation)は、米国ワシントン州レドモンドに本社を置く世界有数のテクノロジー企業です。現在の報告セグメントは「プロダクティビティ&ビジネスプロセス」「インテリジェント クラウド」「モア パーソナル コンピューティング」の3区分で、Office/LinkedIn などの生産性サービス、Azure を中核とするクラウド、Windows・デバイス・ゲーミングを中心としたコンシューマ領域をカバーします。[1]

同社は Windows や Office(現在は Microsoft 365 として提供)で築いた基盤に加え、近年は Azure を軸にクラウドと AI を成長ドライバーに据えています。生成 AI では Copilot を各プロダクトに展開し、企業・開発者・個人向けの利用シーンを拡大しています。[2]

事業全体は、長期的な研究開発投資とサブスクリプションモデルの拡大で収益基盤を強化。2025年Q4(期末四半期)の決算でも、クラウド(Azure を含む)と Microsoft 365/LinkedIn 等の生産性領域がけん引したことが示されています。[3]

事業は大きく以下の3部門に整理されます。[1]

モア パーソナル コンピューティング(More Personal Computing)
Windows、デバイス(Surface など)、ゲーミング(Xbox コンテンツ&サービス、ゲームスタジオ)を含む領域。2023年10月にActivision Blizzard 買収が完了し、ゲームコンテンツのポートフォリオが拡充されました。[4]

プロダクティビティ&ビジネスプロセス(Productivity & Business Processes)
Microsoft 365(Office アプリ群、Teams 等)、Dynamics 365、LinkedIn を提供。サブスクリプション化とクラウド連携により継続収益が拡大しています。[1]

インテリジェント クラウド(Intelligent Cloud)
Azure、サーバー製品、エンタープライズサービスを含む。IaaS/PaaS とデータ/AI サービス群の拡充で、企業のデジタルトランスフォーメーションを下支えしています。[1]

沿革と戦略:1975年の創業以降、MS-DOS/Windows の普及で PC 時代を牽引し、Office で生産性領域を確立。2010年代以降はクラウドへ軸足を移し、現在は「クラウド+AI+サブスク」を三本柱に、Microsoft 365・Dynamics 365・LinkedIn・Azure を有機的に連携させるエコシステム戦略を推進しています。ゲームでは 2023年の Activision Blizzard 買収によりスタジオ・IP を拡張。資本政策は配当と自己株式取得を継続しつつ、研究開発とデータセンター(AI/クラウド)への投資を優先配分しています。[1][3]


ミニ解説
3セグメントの読み方:Office/LinkedIn/Dynamics は「稼ぐ仕組み」をつくる部門、Azure は「企業のIT基盤」を支える部門、Windows/デバイス/ゲームは「利用接点」を広げる部門。
Copilot とは:Microsoft 365 や GitHub などに組み込まれた生成AIアシスタントの総称。既存ユーザー基盤に追加価値として重ねやすいのが強み。

【注】(出典リンク)

  1. 会社の事業区分・概要(3セグメント定義、資本配分の大枠): Form 10-K(2025年) (確認日:2025-09-23)
  2. Copilot と AI 戦略(Microsoft 365 への組み込み等): 公式ブログ(2023/11/1) (確認日:2025-09-23)
  3. 2025年Q4 決算(クラウドと生産性領域がけん引等): IR決算ページ(FY25 Q4) (確認日:2025-09-23)
  4. Activision Blizzard の買収完了(ゲームポートフォリオ拡大): 公式発表(2023/10/13) / 二次情報:Reuters (確認日:2025-09-23)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢