ORCL(オラクル)今後の見通し
オラクル(Oracle Corporation)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
直近決算
3月10日(米国時間)にORCLは決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.7$→結果1.79$
・売上高:予想169.2億$→結果172億$(前年同期比+20%)
★出所
・IRプレスリリース
・予想値はstreetinsiderを参照しました
企業概要
オラクル(Oracle Corporation)は、データベース管理システムのパイオニアであり、現在はクラウドインフラ(OCI)からエンタープライズSaaSまでを統合提供するグローバル・テクノロジー企業です。現在の公式な本社所在地はテキサス州オースティンですが(2020年に移転)、2024年4月にラリー・エリソン会長がテネシー州ナッシュビルへの世界本社移転を表明しました。[1][2] 2026年4月現在、ナッシュビルでの大規模キャンパス建設と主要機能の移転が段階的に進んでいます。
同社は「データ管理の自動化」と「AIインフラ」を成長の柱としています。中核のOracle Databaseでは、2024年5月に長期サポート(LTS)版「Oracle Database 23ai」の一般提供を開始。[3] 生成AIの核となるベクトルデータを扱う「AI Vector Search」をネイティブ実装し、企業の基幹データと大規模言語モデル(LLM)を安全に連携させるRAG(検索拡張生成)のデファクトスタンダードを狙っています。
垂直統合戦略の要となる医療分野では、2022年6月に買収を完了したCerner(現Oracle Health)のクラウド移行を加速。[4] 臨床データと経営データを統合し、AIによる診断支援や業務効率化を推進する「次世代ヘルスケア基盤」の構築に注力しています。
主要製品とクラウド戦略の動向
オラクルは「分散型クラウド(Distributed Cloud)」を提唱し、自社クラウド(OCI)だけでなく他社クラウド上でも自社サービスを展開する戦略をとっています。
★マルチクラウド連携の進展
- Oracle Database@Azure:2023年12月にGA(一般提供開始)。Microsoft Azureのデータセンター内にオラクルのハードウェアを配置し、Azure上のサービスとシームレスに連携。[5]
- Oracle Database@Google Cloud:2024年9月にGA。Google Cloudのコンソールからオラクルのデータベースサービスを直接利用可能に。[6]
- Oracle Database@AWS:2025年7月にGA。AWSのエコシステム内でOracle Databaseの全機能を利用できる体制が整い、主要3大クラウドすべてとの直接連携が完了しました。[7]
★AIインフラとNVIDIA協業
OCIは、AIトレーニングに最適なベアメタル計算資源と高速ネットワークを提供しており、NVIDIAとの親密な協業が続いています。2025年3月にはNVIDIA AI EnterpriseのOCIネイティブ提供を発表し、2025年6月にはOCIコンソールへの直接統合を完了。[8][9] これにより、企業は独自のAIエージェントや推論環境を数クリックで配備可能になっています。
最新のハードウェア・業績トピック
- Exadata X11M:2025年1月に発表されたデータベース専用機。最新CPUの採用により、ベクトル検索のパフォーマンスを前世代比で最大3倍向上させるなど、AI時代のデータ基盤として進化。[10]
- FY2025通期決算(2025年5月終了):AIワークロードの爆発的需要により、OCIの売上が過去最高を更新。将来の売上を保証する残存履行義務(RPO)の大幅な伸びが、投資家からの強い期待を集めています。[11]
ミニ解説
- AI Vector Search:文書や画像を数値化した「ベクトル」を検索する技術。23aiでDBに統合されたため、別途ベクトルDBを導入せずとも生成AIアプリが構築可能になりました。
- 自律型(Autonomous):パッチ適用やチューニングをAIが自動で行う仕組み。人為的ミスを排除し、セキュリティと運用コストの劇的な改善をもたらします。
- ソブリンAI:データの国外持ち出しを制限する政府や企業向けに、特定の国内で完結するクラウド環境(Dedicated Region)を提供する取り組み。
【注】(出典リンク)
- オラクル10-K(本社オースティン記載) → SEC Form 10-K (FY2025) ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- ナッシュビル世界本社移転の表明 → AP News (2024/04/23) ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- Oracle Database 23ai(LTS)提供開始 → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- Cerner買収完了(Oracle Health) → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- Azureでの一般提供開始 → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- Google Cloudでの一般提供開始 → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- AWSでの一般提供開始(2025/07/08) → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- NVIDIA AI Enterprise連携発表 → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- NVIDIA AI Enterpriseのコンソール統合(2025/06/12) → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- Exadata X11Mプラットフォーム発表 → Oracle Newsroom ↩戻る(確認日:2026-04-21)
- FY2025通期決算IR速報 → Oracle Investor Relations ↩戻る(確認日:2026-04-21)
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
【出典】

