PFE(ファイザー)今後の見通し

バイオ製薬&ゲノム,ヘルスケア,医療機器

ファイザー(Pfizer Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

銘柄比較については関連記事(JNJとPFEを比較:ジョンソンエンドジョンソンとファイザー)を参照

直近決算

PFE(ファイザー)は2024年10月29日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.62$→結果1.06$
・売上高:予想149.2億$→結果177億$(前年同期比+31%)
★ガイダンス
《通年》
・EPS:予想2.65$→結果2.75~2.95$
・売上高:予想612億$→結果610~640億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insiderを参照しました。

企業概要

ファイザー(Pfizer Inc.)は世界最大級の製薬企業です。

「より健康な世界の実現のために」という企業理念のもと、業界最大規模の研究開発費(年間約80億ドル)を投じて、各国の医師や規制当局と連携をとりながら新薬の開発を推進しています。

PFEのサイトでは、一つの薬が発売されるには10年~20年かかり、研究開発費が約10億ドルかかると述べていました。

具体的には、リピトール(高脂血症治療薬)、リリカ(疼痛治療薬)、エンブレル(関節リウマチ治療薬)、イブランス(乳がん治療薬)、エリキュース(心血管疾患治療薬)、プレベナー13(肺炎球菌ワクチン)、ゼルヤンツ(自己免疫疾患治療薬)等の医薬品を販売しています。

PFEは、買収で規模拡大と多様化を図る事業モデル(ファイザーモデル)で知られています。

近年では、03年に同業のファルマシア、09年に同業のワイス社を買収して世界最大手の製薬企業となりました。

14年にはイノファーマ、15年にはホスピーラ、16年にはメディベーションを買収。

2012年に幼児向け栄養食事業をネスレに売却し、13年には動物薬事業をZTS(ゾエティス)としてスピンオフ。

18年末には、英GSKと大衆薬事業で合弁事業を行い、ジェネリック(特許切れ)医薬品部門はマイランと統合することになりました。

20年にはBNTXとともに新型肺炎対策のワクチン製造に乗り出し、12月にFDAからの承認を勝ち取りました。

【事業構成】

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【地域別売上高】

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Posted by 南 一矢