PMとMOを比較:フィリップモリスとアルトリアの違いとは
PMとMOの違いを踏まえて比較します。(2026年5月更新)
フィリップ・モリス・インターナショナル(Philip Morris International Inc.)とアルトリア・グループ(Altria Group, Inc.)は、たばこ銘柄の代表格です。その株価の推移、決算の予想と結果、配当金と利回り、業績(財務情報)はどうなっているのでしょうか。これらの銘柄について、今後の見通しや将来性を探ってみます。
※本記事は公開情報に基づく整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
2026年5月版の主要更新ポイント:
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株価:過去~現在
※チャート左目盛り:株価推移(VDC:Vanguard Consumer Staples Index Fund ETFを含めて比較)
※チャート右目盛り:10年国債利回り
※株価の成長率や52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、PBR、PSR、時価総額などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが、株価は最大20分ディレイでフォロー。今後の見通しの参考情報として目標株価も掲載。
決算(予想:結果)
決算の予想:結果のグラフについては以下の関連記事を参照
【詳細分析】フィリップ・モリス(PM) vs アルトリア(MO) 徹底比較
高配当株ポートフォリオの常連、フィリップ・モリス(PM)とアルトリア・グループ(MO)。かつては一つの企業でしたが、現在はそれぞれが「米国外」と「米国内」の市場を中心に事業を展開しています。両社はともに「たばこ」という成熟産業にありながら、株主還元を継続してきました。ここでは、無煙製品(スモークフリー)を軸に“成長色”を強めるPMと、高還元で“インカム色”の濃いMOの業績・配当・将来性を比較します。
比較サマリー:国際のPM、国内のMO
| 項目 | フィリップ・モリス(PM) | アルトリア(MO) |
|---|---|---|
| 事業地域 | 米国外の世界市場が中心。加えて米国ではZYNなども展開。 | 米国内市場が中心。Marlboroなどの紙巻と米国無煙製品を展開。 |
| 主力・注力領域 | 加熱式たばこ(IQOS)、ニコチンパウチ(ZYN)などの無煙製品が成長の核。2026年Q1時点で無煙製品はPMIのNet revenuesの43%を占めます。[1] | 米国紙巻(Marlboro等)を中核に、ニコチンパウチ(on!)などを強化。2026年Q1のon!出荷数量は17.6%増でした。[2] |
| 成長ドライバー | 国際市場でのIQOSを中心とした無煙製品の拡大。2026年Q1の国際スモークフリー部門の出荷数量は11.9%増。[1] | 米国紙巻の価格戦略、割安ブランドを含むポートフォリオ運営、on!などの無煙領域。[2] |
| 配当(直近) | 四半期$1.47(年率$5.88)。[3] | 四半期$1.06(年率$4.24)。[4] |
| 配当利回り(目安) | 約3.5%(株価$169.46、米国2026-05-05終値)。[5] | 約5.8%(株価$72.79、米国2026-05-05終値)。[6] |
| PER(目安) | 約20倍(2026年調整後希薄化EPS見通し中値ベース)。[1][5] | 約13倍(2026年調整後希薄化EPSガイダンス中値ベース)。[2][6] |
業績と成長性の詳細分析
PMは無煙製品の伸びが数字に表れやすい局面が続いています。2025通期はNet revenues $40.65B(+7.3%)、調整後希薄化EPS$7.54(+10.7%)。2026年Q1もNet revenues $10.1B(+9.1%)、調整後希薄化EPS$1.96(+16.0%)と、増収増益基調が続きました。2026年Q1時点では、無煙製品がNet revenuesの43%を占めています。[1][7]
一方のMOは、米国内の紙巻数量減の影響を受けやすい構造です。2025通期はNet revenues $23.28B(-3.1%)、調整後希薄化EPS$5.42(-0.7%)。2026年Q1はNet revenues $5.43B(+3.2%)、調整後希薄化EPS$1.32(+7.3%)と堅調でしたが、米国紙巻市場の縮小と割安ブランドへの需要移動は引き続き注意点です。Marlboroの小売シェアは2026年Q1に39.7%となり、前年同期比で1.4ポイント低下しました。[2][8]
売上高の比較(2020–2025年)
| 年 | PM Net revenues |
MO Net revenues |
|---|---|---|
| 2020 | $28.98B[7] | $26.47B[8] |
| 2021 | $31.41B[7] | $26.02B[8] |
| 2022 | $31.76B[7] | $25.10B[8] |
| 2023 | $35.17B[7] | $24.48B[8] |
| 2024 | $37.88B[7] | $24.02B[8] |
| 2025 | $40.65B (+7.3%)[7] | $23.28B (-3.1%)[8] |
| 年平均成長率 (CAGR) |
約7.0% (2020→2025) |
約-2.5% (2020→2025) |
※B=10億ドル。PMはNet revenues、MOはNet revenues。端数は丸め。年次は各社開示ベース。
2026年Q1と通期見通し(要点)
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2026年Q1実績・2026年通期会社見通し(2026年5月時点): PM:2026年Q1はNet revenues $10.1B(+9.1%)、調整後希薄化EPS $1.96(+16.0%)。2026年通期の調整後希薄化EPS見通しは$8.36–$8.51、オーガニックNet revenues成長見通しは5–7%。[1] MO:2026年Q1はNet revenues $5.43B(+3.2%)、調整後希薄化EPS $1.32(+7.3%)。2026年通期の調整後希薄化EPSガイダンスは$5.56–$5.72で据え置き。[2] |
配当の詳細比較:利回りのMO、事業転換のPM
MOは株価水準によって利回りが大きく動きますが、足元でも5%台後半と高水準です(米国2026-05-05終値換算)。PMはMOほどの高利回りではありませんが、無煙製品の伸びで利益成長と同時に配当を維持・拡大しやすい構造を目指しています。[3][4][5][6]
ただし、両社とも「高配当=安全」と単純に見るのは危険です。PMはZYNやIQOSなどの無煙製品が成長ドライバーですが、米国ZYNは2026年Q1に出荷数量が前年同期比で23.5%減となりました。これは流通在庫の正常化などの影響を含みますが、米国の規制や競争環境は確認が必要です。MOも紙巻数量の減少を価格戦略で補う構図が続いており、米国消費者の所得環境や割安ブランドへの需要移動が業績に影響します。[1][2]
結論:あなたに合うのはどちら?
両社の比較は、「現在の配当利回り」と「将来の成長・事業転換」のどちらを重視するかに集約されます。
「高配当利回り」を優先するなら → アルトリア(MO)
MOは米国内の紙巻市場縮小という逆風が続く一方、価格戦略と強いキャッシュフローで還元を継続してきました。2026年Q1決算では通期の調整後希薄化EPSガイダンスを維持しており、インカムの見通しを立てやすいのが特徴です。ただし、Marlboroのシェア低下や米国紙巻市場の縮小は長期リスクとして見ておく必要があります。[2]
「配当+成長(事業転換)」を狙うなら → フィリップ・モリス(PM)
PMは無煙製品の比率を高めることで、成熟産業の中でも成長ドライバーを増やしています。2026年Q1時点で無煙製品はPMIのNet revenuesの43%を占め、会社側は2026年通期のオーガニックNet revenues成長率を5–7%と見込んでいます。利回りはMOより低いものの、事業転換が進めば、配当だけでなく利益成長も期待しやすい銘柄といえます。[1]
配当については以下の関連記事も参照。[10]
※本ページの分析は2026年5月6日(日本時間)時点の公開情報に基づいています。投資判断は自己責任でお願いいたします。
用語メモ:MOの売上は同社の「Net revenues」系列。MOは併せて「Revenues net of excise taxes(物品税控除後)」も開示します。PERは各社の2026年(調整後)EPS見通しの中値、利回りは米国2026-05-05終値を用いて計算しました。
【注】(出典リンク)
- PM 2026年Q1決算・2026年見通し(Net revenues $10.1B、調整後希薄化EPS $1.96、2026年EPS $8.36–$8.51、オーガニック売上成長5–7%) → PMI(一次情報) / Reuters(二次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- MO 2026年Q1決算・2026年ガイダンス(Net revenues $5.428B、調整後希薄化EPS $1.32、2026年EPS $5.56–$5.72) → Business Wire/Altria発表(一次情報) / Reuters(二次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- PM 配当(四半期$1.47、年率$5.88:2026年3月5日宣言、2026年4月13日支払い) → PMI(一次情報) / PMI 配当情報(一次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- MO 配当(四半期$1.06、年率$4.24:2026年2月26日宣言、2026年4月30日支払い) → Altria IR(一次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- 株価(終値):PM $169.46(米国2026-05-05終値) → Yahoo Finance(二次情報) / Investing.com(二次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- 株価(終値):MO $72.79(米国2026-05-05終値) → Yahoo Finance(二次情報) / Altria IR 株価情報(一次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- PM 年次データ(2020–2025年のNet revenues等:年次報告) → SEC 2025 Annual Report(一次情報) / PMI Annual Report(一次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- MO 年次データ(2020–2025年のNet revenues等:年次一覧・年次報告) → Altria IR Annual Data(一次情報) / Altria 2025通期決算(一次情報) / 確認日:2026-05-06 ↩
- 決算(予想:結果)関連記事(当サイト) → PM(売上&EPS) / MO(売上&EPS) / 確認日:2026-05-06 ↩
- 配当関連記事(当サイト) → PM 配当推移 / MO 配当推移 / 確認日:2026-05-06 ↩

