SNOW(スノーフレーク)今後の見通し

AI(人工知能),SaaS(クラウド+サブスク),情報技術,株価•決算

スノーフレーク(Snowflake Inc.)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。

目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。

金利と株価:過去~現在

※チャート左目盛り:青線は株価推移赤線は200日移動平均線

※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り

※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。

直近決算

スノーフレークは2月26日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想0.27$→結果0.34$
・売上高:予想12.6億$→結果12.8億$(前年同期比+30%)
★ガイダンス
《四半期》
・製品売上高:予想12.56億$→結果12.64億$
《通年》
・製品売上高:予想55.5億$→結果56.6億$
★出所
IRプレスリリース
・予想値はstreet insider等を参照しました。

企業概要

スノーフレーク(Snowflake Inc.、NYSE: SNOW)は、クラウド上でデータの保存・分析・共有・アプリ開発・AI活用までを一気通貫で提供する「AIデータクラウド」企業です。2012年設立。2026年1月期のForm 10-Kでは、SEC提出書類上の本店所在地(principal executive offices)は米カリフォルニア州メンローパークと記載されています。[1]

同社プラットフォームは、社内外に分散したデータを安全に統合し、部門や拠点を超えて共有・活用できる基盤を提供します。データをコピーせず参照権限で共有する仕組みや、Snowflake Marketplaceを通じて外部データ、データアプリケーション、AI関連のデータ製品を利用できる点が特徴です。2026年1月期のForm 10-Kでは、AI Data Cloudを「データプロバイダー、データ利用者、アプリ開発者を結び、ライブデータセットやデータ製品を安全に共有・収益化・取得できるネットワーク」と説明しています。[2]

最新業績:2026年1月期通期のプロダクト売上は44.72億ドル(前年比+29%)、総売上高は46.84億ドル(前年比+29%)でした。2026年1月31日時点のドル建てNRRは125%、残存履行義務(RPO)は97.7億ドル(前年比+42%)、過去12か月でプロダクト売上100万ドル超の顧客は733社、Forbes Global 2000の顧客は790社です。なお、元記事の「プロダクト売上1,000万ドル超の顧客606社」は、最新開示では「100万ドル超」の顧客指標として扱うのが適切です。[3]

競合環境:Snowflakeは、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどの大手パブリッククラウド、クラウド型データ基盤企業、レガシーデータベース/ビッグデータ製品、オブザーバビリティ関連企業、新興のAI・データ基盤企業と競合しています。2026年1月期のForm 10-Kでは、AI、Apache Iceberg、Snowpark、オブザーバビリティ、トランザクション領域への拡張により、競争範囲が広がっていることもリスク要因として説明されています。[4]

主要機能(抜粋):

  • ストレージ最適化/計算分離・自動スケール:ストレージ、コンピュート、クラウドサービスを論理的に統合しつつ、独立してスケールできるクラウドネイティブ構造を採用。需要に応じて計算リソースを柔軟に使えるため、分析・データエンジニアリング・AI・アプリケーションなど複数用途に対応しやすい設計です。[2]
  • Snowgrid(クロスクラウド連携):AWS、Azure、Google Cloudをまたぐ地域展開と接続性を活かし、クラウド/リージョンを超えたデータ共有、ガバナンス、事業継続性を支えます。2026年1月期のForm 10-Kでは、同社のアーキテクチャが世界53リージョンの主要パブリッククラウド上に展開されていると説明されています。[5]
  • レプリケーション&フェイルオーバー:複数リージョン・複数クラウドでのアカウント複製やフェイルオーバーに対応し、災害対策や業務継続のための冗長化を可能にします。[6]
  • Apache Icebergテーブル:2024年6月に一般提供(GA)となったApache Icebergテーブルにより、オープン形式のデータを活用しやすくし、ベンダーロックインを抑えながら相互運用性を高めています。2026年時点では、Snowflake PostgresやSnowflake Horizon Catalogとの文脈でも、オープンデータ形式への対応が重要なテーマになっています。[7]
  • ゼロコピー共有:データを移動せずに参照権限で共有するため、データの鮮度を保ちやすく、重複保存によるコストや管理負荷を抑えやすい仕組みです。社内共有だけでなく、外部企業・顧客・パートナーとのデータ共有やデータ製品の流通にもつながります。[8]

AI分野の取り組み:Snowflakeは、自社LLM「Snowflake Arctic」を2024年4月に公開し、効率性とオープン性を訴求しました。現在は「Cortex AI」や「Snowflake Intelligence」を軸に、企業データに基づく検索、要約、エージェント実行、コード支援を強化しています。2026年1月期第4四半期時点では、9,100超のアカウントがSnowflakeのAI機能を利用し、Snowflake Intelligenceは提供開始から3か月で約2,500アカウントが利用したと会社は説明しています。[9]

AIモデル連携では、Anthropic、Google Cloud、OpenAIなどとの提携を拡大しています。2026年2月にはOpenAIとの2億ドル規模の複数年パートナーシップを発表し、OpenAIのモデルをSnowflake Cortex AIやSnowflake Intelligenceから利用できるようにする計画を示しました。これにより、企業データをSnowflake内のガバナンス環境に置いたまま、生成AIアプリケーションやAIエージェントを構築しやすくする狙いです。[10]

M&A・プロダクト強化:2025年6月、エンタープライズ向けPostgreSQLに強いCrunchy Dataを買収し、「Snowflake Postgres」をAIデータクラウド上で提供する方針を示しました。2026年2月には、Snowflake Postgresを通じてトランザクション、分析、AIを同一プラットフォーム上で扱いやすくする構想を改めて説明しています。さらに2026年1月期第4四半期には、オブザーバビリティ領域のObserve、AIデータエンジニアリングを補強するTensorStaxの買収にも言及しており、データ基盤からAI運用・監視までの範囲を広げています。[11][12]


ミニ解説
AIデータクラウド:データ保管、分析、共有、アプリ開発、AI活用をまとめて扱うクラウド基盤です。
ゼロコピー共有:データ本体を動かさず、権限管理で共有するため、鮮度・安全性・管理効率を両立しやすい仕組みです。
投資上の見方:売上成長率、NRR、RPO、大口顧客数に加えて、AI機能が実際の消費量拡大につながるか、クラウド大手やDatabricks系のレイクハウス競争に対して優位性を保てるかが重要です。

【注】(出典リンク)

  1. 会社概要・設立年・本店所在地 → Snowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)Snowflake Company Overview(確認日:2026-05-10)
  2. AI Data Cloud・プラットフォーム構造・データ共有の基本説明 → Snowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)Snowflake Product Overview(確認日:2026-05-10)
  3. 2026年1月期通期業績・NRR・RPO・大口顧客数・Forbes Global 2000顧客数 → Snowflake Q4/FY2026 Earnings ReleaseSnowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)(確認日:2026-05-10)
  4. 競合環境・競争リスク → Snowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)(確認日:2026-05-10)
  5. クロスクラウド展開・53リージョン・Snowgrid関連 → Snowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)Snowgrid 製品ページ(確認日:2026-05-10)
  6. アカウントレプリケーション/フェイルオーバー → Snowflake Docs: Account replication and failover(確認日:2026-05-10)
  7. Apache IcebergテーブルGA・オープンデータ相互運用 → Snowflake Release Notes: Iceberg tables GASnowflake Postgres / Horizon Catalog発表(確認日:2026-05-10)
  8. ゼロコピー共有・セキュアデータシェアリング → Snowflake Docs: Introduction to Secure Data SharingSnowflake Form 10-K(2026年1月期、SEC)(確認日:2026-05-10)
  9. Snowflake Arctic・Cortex AI・Snowflake Intelligence・AI機能利用状況 → Snowflake Arctic発表Snowflake Q4/FY2026 Earnings Release(確認日:2026-05-10)
  10. OpenAI・Anthropic・Google CloudとのAIモデル連携 → Snowflake and OpenAI PartnershipOpenAI: Snowflake partnership(確認日:2026-05-10)
  11. Crunchy Data買収・Snowflake Postgres構想 → Snowflake Postgres / Crunchy Data発表Meet the Team Behind Snowflake Postgres(確認日:2026-05-10)
  12. Snowflake Postgres一般提供予定・Observe/TensorStax買収 → Snowflake Postgres / Horizon Catalog発表Snowflake Q4/FY2026 Earnings Release(確認日:2026-05-10)

四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果

最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。

売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。

(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。

【出典】

Posted by 南 一矢