【XOM】エクソンモービルの株価と決算、配当

2019年12月5日

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エクソンモービル(XOM:Exxon Mobil Corporation)はアメリカ最大手の総合エネルギー企業です。

ロックフェラー設立のスタンダード・オイル社を前身とし、ガソリンスタンドに関して「エクソン」「エッソ」「モービル」の3ブランドを世界各地に展開しています。

その事業構成は以下の3分野に分かれ、2018年末の売上構成比は以下の比率となっています。

川上(石油・天然ガスの探鉱・開発・生産など) 9.1%
川下(精製・輸送・販売など) 79.2%
化学事業 11.6%

地域別に売上構成を見ると、米国が34.7%、米国以外が65.3%。

XOMの確認埋蔵量は石油換算ベースで242億9300万バレルあり、生産量・販売量は以下の通りでした(2018年末)。

石油・天然ガス 日量383.3万バレル
原油生産量 日量427.2万バレル
石油製品販売量 日量551.2万バレル

この記事では、石油メジャーの一角を占めるCVXの株価チャートと最近の指標を見ていきます。

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主な指標を概観

まず、主要指標のデータを見てみます(指標と株価はgooglefinance関数から取得。配当利回り〔税込み〕のみブルームバーグ)

1/2株価 67.4
10/18株価 67.6
株価上昇率 0.4%
52週高値 83.8
52週安値 64.7
EPS 4.81
PER 14.05
配当利回り 5.15%
時価総額(億$) 2861
株式数(億) 42.3

株価推移(チャートと伸び率)

次に、株価の推移を見てみます(青線が株価推移。赤線が200日間の移動平均線)

株価の推移を1年ごとに見てみましょう。

★1:各年の株価伸び率(※19年終値は10/18)
XOM 初値 終値 上昇率
2019 67.4 67.6 0%
2018 83.8 68.2 -19%
2017 90.9 83.6 -8%
2016 77.5 90.3 16%
2015 92.3 78 -16%
2014 100.6 92.5 -8%
2013 87.8 101.2 15%
2012 86 86.6 1%
2011 73.7 84.8 15%
2010 68.7 73.1 6%
2009 80.1 68.2 -15%
2008 94.2 79.8 -15%
★2:各年初から19/10/18までの伸び率
19年~ 18年~ 17年~ 16年~
0% -19% -26% -13%
15年~ 14年~ 13年~ 12年~
-27% -33% -23% -21%
11年~ 10年~ 09年~ 08年~
-8% -2% -16% -28%

XOMは米最大手のエネルギー企業

同社の2016年報告書では、川上では39か国で積極的な探査と開発を行い、世界の16カ国に石油化学の拠点を持っているとも書かれていました。

2012~14年までは川上(upstream)が稼ぎ頭でしたが、15年以降の資源安により、2年ほどは川下(downstream)と化学事業で耐え忍びました。

(出所はXOMの年次報告書)

中国など新興国の成長が減速し、米国でのシェールオイル増産、OPECの生産水準維持などの要因があって原油価格が下がり、XOMもそのあおりを受けました。

OPEC諸国は2016年11月に8年ぶりの減産合意を行い、12月にはOPEC非加盟国の一部とも減産合意を重ねました。原油価格の下落がもたらしたメジャー5社へのインパクトについて、経産省の「エネルギー白書2017」は以下のように述べています。

「スーパーメジャー」と呼ばれる世界を代表する5社(ExxonMobil、Shell、BP、Chevron、Total)の石油・天然ガス開発企業においても、2016年の純利益は2014年比で約76%、投資額は約37%減少しています。

エクソンモービルを含むメジャーの利益はどの程度、減ったのでしょうか。

その規模がXOMの2016年年次報告書にもグラフ化されています。

投下資本(有利子負債+自己資本)に対して、どれだけの利益が上がったかを計る使用資本利益率で見ると、どの社も見事に減っています。

しかし、エクソン社は川下と化学でふんばっています。

エクソンモービルの政治力

1999年12月にエクソン社とモービル社とで石油大手同士の合併を行い、エクソンモービル社ができました。その結果、北米とヨーロッパ中心だったエクソン社は、南米、アジア、中東アフリカへと事業範囲を広げていきます。

合併吸収後、XOMは巨大な政治力を発揮しましたが、そのなかでも有名な事例の概要を『石油の帝国』(スティーブ・コール著/森義雅訳、ダイヤモンド社)で見てみます。

当時、モービル社は70年代から独立闘争が続くインドネシアのアチェ州でガス田(アルンガス田)開発を続けており、合併後にその問題を引き継ぐことになります(アルンガス田はエクソンとの合併前の10年間にモービル海外石油ガス生産収入の1/5を占めた)。モービル社はインドネシア政府と交渉し、インドネシア軍にアルンガス田を警備させることを認めさせました。

また、独裁体制が続く中央アフリカのチャド共和国では、高い政治リスクに見合った有利な契約を政府との間で締結しています。

「本契約の期間中、将来いかなる政府も、当事者間の合意に基づかないで、契約共同体に反し、直接もしくは間接に、共同体の義務を加重し、あるいは支払い負担を増加させ、もしくは本契約によって享受される共同体の権利と経済的便益に有害な効果をもたらす行為を行わないことを国(チャド)を保証する」

要するに、何が起きても、エクソンに不利な契約改定は認めないというわけです。

その後、エクソン社はロシアでの資源採掘にも踏み込みました。

1996年にはサハリン1の開発条件に合意し、プーチン政権発足後まで交渉を続け、2002年にロシア政府との契約締結にこぎつけます。プーチンは当初、大統領令によって開発プロジェクトを進めようとしたのですが、その時にティラーソン社長(当時)は納得せず、「事業を大統領令に基づいては進めたくない、耐久性のある法律に基づいて進めたい」と迫りました。

その後、立法がなされたことについて、ティラーソン氏は「正確にロシア法に沿って細部まで注意を払いたかった。もしそれができないなら、プロジェクトを進めるつもりはなかった」と述べています。

米国をバックにして、エクソン社はロシア政府にも屈しない交渉力を発揮したわけです。

配当利回りと配当性向

XOMの年次報告書では配当成長率の高さが強調されています。

その配当利回りと配当性向の推移をモーニングスター(MS)社のデータで見てみましょう。

配当性向の推移もモーニングスター(MS)社のデータで確認してみましょう。

★配当性向=1株当たり配当÷EPS×100〔純利益から配当金を支払っている割合〕

★単純計算=EPS÷1株配当。MS試算=モーニングスター社の試算値

年/月 EPS 配当 配当性向
(GAAP) 単純計算 MS試算
08/12 8.66 1.55 17.9 17.8
09/12 3.98 1.66 41.7 41.7
10/12 6.22 1.74 28.0 27.9
11/12 8.42 1.85 22.0 21.9
12/12 9.7 2.18 22.5 22.5
13/12 7.37 2.46 33.4 31.3
14/12 7.6 2.7 35.5 33.2
15/12 3.85 2.88 74.8 59.9
16/12 1.88 2.98 158.5 138.3
17/12 4.63 3.06 66.1 99
18/12 4.9 3.2 66.2 58.5
19/12      

四半期決算(2019予想など)

さらに、ロイターが調べた四半期決算のEPSと売上の予想を整理してみます。

(※下記図表では、Y=年度決算、Q=四半期決算、日/月=データの日時、その右欄にあるのは1カ月前、2か月前の予想値を記載)。

EPS:予想と結果

予想 10/20 1月前 2月前
Y:2020 3.97 4.61 4.81
Y:2019 2.92 3.37 3.5
Q:19/12 0.76 0.95 0.98
Q:19/9 0.67 0.89 0.96
EPS 予想 結果
19/6 0.66 0.73 0.07 10.6
19/3 0.7 0.55 -0.15 -21.4
18/12 1.08 1.41 0.33 30.6
18/9 1.23 1.46 0.23 18.7
18/6 1.27 0.92 -0.35 -27.6
18/3 1.12 1.09 0.03 2.8

売上高:予想と結果

予想 10/20 1月前 2月前
Y:2020 270410 284400 290801
Y:2019 268170 272120 275748
Q:19/12 64720 67660 68375
Q:19/9 64790 66090 70370
予想 結果
19/6 65765 69091 3326 5.5
19/3 64817 63625 -1192 -1.8
18/12 77277 71895 -5382 -7.0
18/9 73547 76605 3058 4.2
18/6 72585 73501 916 1.3
18/3 63597 68211 4614 7.3

決算予想と結果では米国会計基準(GAAP)とは違う「非GAAP基準」の数値(各社が経営実態を踏まえて調整した数値)が多用されています。そのため、本節の売上とEPSは次節のGAAP基準の値と同じになるとは限りません。

通年決算(GAAP基準)

最後に、通年決算の数字を見てみます(以下、売上、利益、資産、負債、資本、キャッシュフローなどの単位は百万ドル。EPS=希薄化後EPS)。

損益計算(売上、純利益等)


XOM

売上高

営業CF

OCFマージン

純利益

08/12

477359

59725

13%

45220

09/12

310586

28438

9%

19280

10/12

383221

48413

13%

30460

11/12

486429

55345

11%

41060

12/12

480681

56170

12%

44880

13/12

438255

44914

10%

32580

14/12

411939

45116

11%

32520

15/12

249248

30344

12%

16150

16/12

208114

22082

11%

7840

17/12

244363

30066

12%

19710

18/12

290212

36014

12%

20840

*同マージン=営業キャッシュフローマージン。15%もあれば優良。通常、売上高>営業CF>純利益となる。営業CF<純利益となる企業は粉飾決算の可能性あり。

EPSや売上高成長率など

XOM

SG(%)

EPS

DSO

08/12

18%

8.66

21.1

09/12

-35%

3.98

27.9

10/12

23%

6.22

29.4

11/12

27%

8.42

27.5

12/12

-1%

9.7

27.0

13/12

-9%

7.37

23.6

14/12

-6%

7.6

20.6

15/12

-39%

3.85

22.4

16/12

-17%

1.88

24.4

17/12

17%

4.63

28.7

18/12

19%

4.88

26.7

 

 

 

 

※SG(セールスグロース):売上高成長率(前年度比)

※(デイズ・セールス・アウトスタンディング):売掛金回収に必要な日数。売掛金÷1日平均売上高で計算。期末に無理して売込みをかけてEPSをよい数値にした企業の場合は、売掛金が増え、DSOの数値が大きくなる。上記DSOの出所はモーニングスター社。

バランスシート

XOM

総資産

総負債

株主資本

自己資本率

08/12

228052

110529

117523

52%

09/12

233323

117931

115392

49%

10/12

302510

149831

152679

50%

11/12

331052

170308

160744

49%

12/12

333795

162135

171660

51%

13/12

346808

166313

180495

52%

14/12

349493

168429

181064

52%

15/12

336758

159948

176810

53%

16/12

330314

156484

173830

53%

17/12

348691

154191

194500

56%

18/12

346196

147668

198528

57%

 

 

 

 

 

ROAとROEなど

XOM

ROA

ROE

流動比率

08/12

20%

38%

147%

09/12

8%

17%

106%

10/12

10%

20%

94%

11/12

12%

26%

94%

12/12

13%

26%

101%

13/12

9%

18%

83%

14/12

9%

18%

82%

15/12

5%

9%

79%

16/12

2%

5%

87%

17/12

6%

10%

82%

18/12

6%

10%

84%

 

 

 

 

★ROA=当期純利益÷総資産 ※総資産を用いて企業があげた利益の割合


当期純利益÷自己資本 ※投下資本に対して企業があげた利益の割合

★流動比率=流動資産÷流動負債 ※短期的な支払い能力を見る指標

キャッシュフロー

XOM

営業CF

投資CF

財務CF

08/12

59725

-15499

-44027

09/12

28438

-22419

-27283

10/12

48413

-24204

-26924

11/12

55345

-22165

-28256

12/12

56170

-25601

-33868

13/12

44914

-34201

-15476

14/12

45116

-26975

-17888

15/12

30344

-23824

-7037

16/12

22082

-12403

-9293

17/12

30066

-15730

-15130

18/12

36014

-16446

-19446