GS(ゴールドマンサックス)今後の見通し
ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
直近決算
ゴールドマン・サックスは10月14日(米国時間)に決算を発表しました。
(※投資銀行大手)
★業績
《四半期》
・EPS:予想11.02$→結果12.25$
・売上高:予想141.3億$→結果151.8億$(前年同期比+19.5%)
★出典
IRページ
★予想値は以下のページを参照しました。
streetinsider
企業概要
ゴールドマン・サックス(The Goldman Sachs Group, Inc., NYSE: GS)は、米国ニューヨークを本拠とするグローバル投資銀行・金融持株会社です。現在の報告セグメントは①Global Banking & Markets(GBM)②Asset & Wealth Management(AWM)③Platform Solutions(PS)の3部門で構成されています。[1]
同社は1869年にマーカス・ゴールドマンが創業。20世紀を通じて引受・アドバイザリーで存在感を高め、2008年の金融危機後は銀行持株会社へ移行し、規制対応と自己資本の強化を進めました。近年は、リテール色の強いビジネスからの選択と集中を進めつつ、本業の投資銀行・マーケット業務と資産運用に経営資源を振り向けています。[1]
事業分野は概ね以下の通りです(各数値・出来事は記載時点を併記)。
- 投資銀行業務(GBMの一部):M&Aアドバイザリー、株式・債券引受など資本市場支援。2025年4–6月期は、ディール回復とボラティリティを背景にアドバイザリー収入が前年同期比で増加。[2]
- グローバルマーケット業務(GBM):株式・FICCのトレーディング/マーケットメイク。2025年Q2は株式が過去最高収入、FICCも増収で、同四半期の連結収益を牽引。[2]
- 資産運用・ウェルスマネジメント(AWM):機関投資家・富裕層向けの運用、オルタナティブ投資、プライベートバンキング等。2025年Q2は市場環境の影響で一部の投資損益が軟化した一方、管理報酬は底堅く推移。[3]
- 消費者関連・プラットフォーム(PS):Apple Cardなど提携カード事業やトランザクションバンキング等。リスク調整・資本効率改善の一環としてGreenSky事業は2024年に売却完了。Appleとのカード提携は、契約満了(2030年)前の早期終了可能性が経営陣から示唆されています(2025年1月時点)。[4][5]
直近期のハイライト(2025年Q2):2025年4–6月期は純収入145.8億ドル、純利益37.2億ドル、希薄化後EPS10.91ドル、年率換算ROE12.8%。上期(2025年H1)の純収入は296.5億ドル。[2][6]
戦略面では、(1)投資銀行・マーケットの収益機会最大化(顧客フランチャイズの拡大、資本効率の改善)、(2)AWMでのスケール化と安定的な手数料収益の積み上げ、(3)PSでの信用コスト管理・パートナーシップ再構築、の3点に注力しています。[1][3]
ミニ解説
・セグメントの見方:GBMが「攻め」(引受・トレーディング)、AWMが「安定収益」(運用手数料)、PSは「再編中」の色合い。
・PSの整理:GreenSky売却やカード提携の見直しで、リスク資産とクレジットコストを抑え、資本効率を改善する狙い。
・サイクル耐性:市況に左右されやすい一方、取引機会が増える局面では収益弾性が大きいのが特徴。
【注】(出典リンク)
- 2024年通期 10-K(セグメント定義・戦略方針): SEC Form 10-K(2024年12月期) / IR版PDF ↩↩↩
- 2025年Q2 決算(見出し数値・部門トレンド): プレスリリース(2025/07/16) ↩↩↩
- 2025年Q2のAWM動向(補足): Reuters(2025/07/16) ↩↩
- GreenSky売却: IR(2023/10/11:売却合意) / Yahoo! Finance(売却完了の報道:2024/03/18) ↩
- Apple Card提携の見直し示唆: Reuters(2025/01/15) ↩
- 2025年Q2 補足資料(上期累計収入など): 決算資料PDF(2025/07/16) ↩
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】