WFC(ウェルズファーゴ)今後の見通し
ウェルズファーゴ(Wells Fargo & Company)
の今後の見通しを考えるために、まず、金利と株価チャートの推移を参照し、次に、直近の決算を確認します。
目標株価やPERなどの情報も踏まえて主な指標についても掲載します。
金利と株価:過去~現在
※チャート左目盛り:青線は株価推移、赤線は200日移動平均線
※チャート右目盛り:緑線は10年国債利回り
※株価の成長率や前日比(前日始値~前日終値)、52週高値/安値のほか、PER(株価収益率)、時価総額、株式数、取引の出来高などの内容を更新。リアルタイムは無理ですが株価は最大20分ディレイでフォロー。
銘柄比較については関連記事(WFC/C:ウェルズファーゴとシティグループを比較)を参照
直近決算
WFC(ウェルズファーゴ)は10月14日(米国時間)に決算を発表しました。
★業績
《四半期》
・EPS:予想1.55$→結果1.66$
・売上高:予想211.4億$→結果214.4億$(前年同期比+5%)
★出典
IRページ
★予想値は以下のページを参照しました。
streetinsider
企業概要
ウェルズ・ファーゴ(Wells Fargo & Company)は米国の大手金融グループです。本社はサンフランシスコに置きつつ、全米に広い支店網とデジタルチャネルを展開し、個人・中小企業・大企業に預金、融資、投資、資産管理などの総合金融サービスを提供しています。事業区分は①Consumer Banking and Lending(CBL)②Commercial Banking(CB)③Corporate & Investment Banking(CIB)④Wealth & Investment Management(WIM)の4つです。[1]
オンライン/モバイルは重要チャネルで、店舗ネットワークと併用する「フィジタル」運営が基本です。住宅ローンについては、2023年にコレスポンデント業務から撤退し、自行顧客中心の小さくシンプルな体制へ再編しました。[4]
〔最新トピック/業績の概況〕2025年4–6月期(Q2)は、収益208億ドル、純利益55億ドル、希薄化後EPS 1.60ドル。自己資本比率CET1は11.1%、平均貸出残高は9,167億ドルでした。[2]
また、2018年の不祥事を受けてFRBが課していた総資産上限(アセット・キャップ)は、2025年6月3日に解除されました。[3]
主な事業領域は以下の通りです。
★Consumer Banking & Lending(個人向け・小口融資)
口座、カード、オートローン、ホームレンディング等。住宅ローンは前記の方針転換以降、自社顧客・地域コミュニティ重視へ。[4]
★Commercial Banking(中堅・中小企業向け)
運転資金や設備投資資金、キャッシュマネジメント、与信・決済等のソリューションを提供。[1]
★Corporate & Investment Banking(大企業・機関向け)
資本市場業務(引受、マーケッツ)、アドバイザリー、グローバル決済、リスク管理など。2025年Q2は投資銀行手数料が前年同期比で増加。[2]
★Wealth & Investment Management(富裕層・資産運用)
プライベートバンキング、投資助言、信託サービス等。2025年Q2の顧客資産は2.35兆ドル。[2]
〔社史とガバナンス〕創業は1852年。駅馬車・送金・金融から始まり、統合・拡大を経て巨大金融グループへ。2016年の不正口座問題以降、コンプライアンス強化と顧客補償、ビジネスの絞り込み(住宅ローン再編)を継続。2025年2月には一部の同意命令が解除され、同年6月に資産上限も解除されました(監督は継続)。[5]
ミニ解説
・4事業セグメント:公式の区分(CBL/CB/CIB/WIM)に合わせて略称を統一。
・住宅ローンは「規模」から「質」へ:コレスポ撤退=他社起源ローンの買い取りをやめ、自行顧客中心に。
・アセット・キャップ解除:2018年からの成長制限が2025年6月に解除。新規投融資やサービス拡大の自由度が広がる一方、監督は継続。
【注】(出典リンク)
- 会社概要・事業区分(4セグメント):Wells Fargo 2024 Form 10-K / 2024 Annual Report
- 2025年Q2 決算(収益・純利益・CET1 等):Financial Results(PDF) / IRニュース
- FRBの資産上限(アセット・キャップ)解除(2025/6/3):FRB発表 / 同社リリース / 報道:Reuters・FT
- 住宅ローン事業の再編(コレスポ撤退):会社発表(2023/1/10) / Reuters
- 不正口座問題と規制の最新状況:CFPBの説明 / 同意命令の一部解除(2025/2報道):Reuters
四半期決算(EPSと売上)の推移:予想と結果
最後に、四半期決算について予想と結果を確認します。
売上高とEPSについて、マーケットのアナリスト平均値と企業の発表を比べてみます。
(単位はEPSがドル、売上高が100万ドル)。
EPSと売上:予想:結果
【出典】